「うあぁうーー!!!痛いってばね〜〜〜!!!」
大勢の忍びに警護された洞窟の中から女性の声が響き渡る。
これがうずまきクシナ、現 九尾の人柱力で現在妊娠中。伯父上曰く「今日中に死ぬからすぐに元 人柱力になる」らしい。まぁ、人柱力が妊娠なんて知られた時点で負けだし、四代目が付いていようが結界をすり抜ける術の使い手相手に防衛なんて正直不可能。
とりあえず命令通り足掻くが、不可能と見たら九尾を抜き取って退散しよう。
フードを被り、仮面を着けた男が静かに警備の忍びたちを殺していく。
やはり物体をすり抜ける術を使うようだ、おそらく自動ではない。
なら、
「瞬身切り!」
ザシュッ
愛刀に風のチャクラを纏わせ、死角から斬りかかる。
相手は右に跳ぶが間に合わず、左腕が舞う。
「貴様ッ!?」
相手がこちらを向くより早く落としておいたマーキングの付いたクナイに飛び、
「飛雷神切りッ!」
「ガッッ!!?」
こちらが本命、しかし首を深く切り裂いたものの致命傷には足りない。
間に合えぇえええッッ!!!
鳳遁
左手に纏わせた金色のチャクラが鳥の頭部のようになり、そのまま男を仮面ごと貫こうとするが、
「ーー時間切れだ」
左手はそこに何も無いかのように男をすり抜ける。
どうやら間に合わなかったようだ。
オレは相手が何かする前に自分の部屋のマーキングに飛び、伯父上に報告した。
かなりのダメージを与えたので伯父上にはそのまま続行を言い渡された。
が、ゾクッと寒気を感じた直後、
ズン
「グオォオオ!!」
九尾が木の葉のど真ん中で口寄せされた。
早っ、四代目が思ったよりも役に立たなかったようだ。
さて、面の男か九尾か。
元々輪廻眼で九尾を抜き取れと言われただけなので九尾が解放された今オレが九尾に付く意味は無い、それにせっかく手傷を負わせたので面の男を狙おう。九尾はその後だ。
「さすが四代目火影。
このオレに手傷をくれ、九尾を引き離すとはな……
だが九尾はいずれオレのものになる。
オレはこの世を統べる者……
やりようはいくらでもある」
どうやら出遅れたようだ。
九尾は完全に解放、おまけにオレが負わせた傷が治っている。
それにしても、この世を統べるとは大きく出たものだ。
「くっ、九尾をどうにかしないと……」
そう言って四代目火影はどこかに飛んだ。
オレは正規の忍者ではないので、とりあえず九尾を見張り、隙を見つけ次第九尾の魂を抜き取る事にした。
その後、四代目火影が九尾の半分を屍鬼封尽という術で永久に封じ、もう半分を自分の息子に封印した事でこの事件は幕を閉じた。
そうして四代目の息子は木の葉に多大な被害を与えた九尾の人柱力として苦難の道を歩くことになった。
「後継者は面の男か。ならば雨隠れの輪廻眼は何者だ……?」
とうとう初陣。
なんかメッチャ強そうですが、まだそれほどではありません。