うちは一族。
初代火影に早い時期に降伏していた事で木の葉設立後も高い地位を得ていたが、ある日突然うちはマダラが九尾を従えて襲来した事でその立場は急速に悪くなった。
二代目火影はうちは一族の力を信用して犯罪者を取り締まる警邏部隊に任命したが、犯罪者の家族達の恨みを買っていき、ドンドン生き辛くなっていった。
そして九尾事件。「九尾程の存在を操れるなどうちはの万華鏡写輪眼しかあり得ない」という考えからうちは一族は疑いの目を向けられ、うちは一族に恨みを持つ者たちが煽った結果、死人すらも出るようになった。
決め手となったのは当主 うちはフガクの息子 うちはイタチから
うちは一族は木の葉に失望し、自分たちが火影に取って代わる事を決めた。
つまり、クーデターである。
穏健派の代表、うちはシスイが死んだ。
クーデターの首謀者 うちはフガクに万華鏡の瞳術、
そしてその情報は二重スパイをしていたうちはイタチによって木の葉上層部も知る事となった。
「もはや容認できぬぞえ!」
相談役の一人、うたたねコハルがイタチに、いや……その血に流れるうちはに怒りをぶつける。
うちはシスイは上層部の面々の戦友であるうちはカガミの息子。彼らはシスイを自分の子のように可愛がっていた。
うちはがクーデターを企てても上層部が穏便に済ませようとした理由が無くなったのだ。そうなるのは当然かもしれない。
「コハル、待て!結論を急ぐな」
「しかしヒルゼン……うちは一族はもう止まらぬ。
ならば混乱を避けるためにも一刻も早く手を打つべきだ」
「………」
宥めようとする三代目にダンゾウは自論を展開する。
「イタチの前で言うことではない!
それにうちは相手に内戦となれば簡単には行かぬぞ。
何か策があるハズじゃ」
「事態は一刻を争う……。
奴らが事を起こす前にこちらから先手を打つのだ。
お前とワシ、そして互いの暗部が組み、背後から奇襲をかければすぐに終わる」
「うちははかつての戦友……。力ではなく、言葉で話しかけたい。
ワシが策を考える。
イタチ……少しでもいい……。できる限り時間稼ぎをしてくれ」
その場は三代目によって収まったが、解決策などない。
三代目の協力が受けられないのならばーー
「三代目はああ言っているが、いざとなれば木ノ葉を守るため動く……。奴はそういう男だ。
そうなればあのヒルゼンとて火影として断固たる措置を取らざるをえん。
戦争になろうがなるまいが、クーデターが起こった時点でどのみちうちはは全滅する運命にある。
だが、クーデター前なら」
「その前に一つ聞きたい」
「……なんだ?」
ギロッ
ダンゾウが言葉を遮ったイタチを睨みつける。
イタチとダンゾウ。
二人は三代目の知らぬ所で密談をしていた。
そして次の瞬間、イタチは爆弾を投下する。
「お前がダンゾウじゃないのは知っている。何者だ?」
「ほぉ…」
感心したような声音とは裏腹にダンゾウの顔が今まで見た事の無いような形相に歪む。
その日はいつもと変わらない夜のハズだった。
木ノ葉の者たちは気づかない、人知れず消えていく命の断末魔に。
どれだけ叫んでも民家に明かりが点かない違和感。
戸を開けようにも微動だにしない、まるで時が止まったように。
背後から同胞を次々と殺していった男が現れる。
うちはの者たちは漠然と自分たちの命運を悟った。
ーーああ、今から死ぬのか。
こうしてうちは一族は殺し尽くされた。
ただ一人を除いて。
オレとキツネが貼った時間停止結界に反応が出る。
このチャクラ、間違いなくあの時の面の男。
「さぁ、懐かしの再開だ」
「……」
うちは一族の者を次々に殺していき、その眼を抜き取って容器に入れる面の男。
初めは抵抗していたようだが、まるでそれが無意味かのようにあらゆる攻撃をすり抜けるのを見て、恐怖に駆られた彼らは逃走した。
一人一人殺して眼を抜き取り、とうとう最後の一人が死んだ瞬間、凄まじい速さでまるで金色の弾丸のようにハフリが走り出す。
しかし、
「やはり狙っていたか、"ダンゾウの
スカッ
ハフリの不意打ちは面の男にとって二度目。
なんの驚きもなくハフリをすり抜け、攻撃に転じようとした所で何かが背後から飛来する。
もう一人いたのか、と軽く驚きながらもすり抜け、再び攻撃しようとした所で彼はさらなる驚愕を味わう。
ーー螺旋丸!
「グアッ!」
「飛雷神 二の段だよ。……君には二度目だね」
キツネの手のひらで作られた回転と圧縮によって威力を高められたチャクラ球が男の面に直撃する。
それによって
かつて木ノ葉以外の四国を恐怖に陥れた忍。
その記憶に残る黄金の髪から"黄色い閃光"と呼ばれた木ノ葉の英雄。
自分が死なせた四代目火影。
そして、
「まさか本当に君だったなんて……オビト」
自分のかつての師。
面の男、オビトは必死に冷静さを取り戻そうと目の前の男を観察する。
「その黒くなった眼、穢土転生か……。
このオレの動揺を誘う為にここまでやるとはな」
「それもあるが、ただ単に戦力の為だ。最もお前の動揺を誘えるのは野原リンだろう?」
「リンの体は俺が持ち帰った。穢土転生は不可能のハズだ」
「どうかな?
はたけカカシの腕にも血は付いていたし、あの場所で血を採取していたかもしれない」
「貴様……!」
暗にいつでも穢土転生できるぞ、と
そこに救いの手を差し伸べたのは穢土転生で蘇った四代目火影 波風ミナトだった。
「ハフリくん、リンの死を弄ぶのはやめてくれ。
オビト、どうしてこんな事を……」
「……アンタはいつも遅すぎるのさ。
あの時もオレの正体に気づかなかった……」
「四代目、何言っても無駄ですよ。
こういうのはさっさと殺って禍根を断たないと」
ある種"根"らしいサバッとした非常さで話を打ち切ろうとするハフリ。
同意するようにオビトの周りの空間が歪み始める。
「逃がすか!ここで仕留めるッ!」
「待ってくれ!説得する時間を」
ズズズッ
「チッ!」
四代目がハフリを掴んだタイミングでオビトは時空間忍術で逃亡した。
ハフリは逃亡を手助けして四代目に冷たい視線を向ける。
「アンタがやったのは木ノ葉への裏切り行為だ。
アンタの所為でこれからたくさんの人が死ぬ。アンタの息子も狙われる。
後悔するなよ!」
「……わかってる」
四代目は遣る瀬無い顔で下を向く。
実際、あの時のオビトは螺旋丸で
それがわかっている四代目は反論しなかった。
その後、混乱を避けるために "うちは大虐殺"は協力していたオビトやうちは一族のクーデターの事は明かされず、うちはイタチ一人による凶行と処理された。
うちはイタチは抜け忍となり、最後の任務の為に木ノ葉にとって危険な組織"暁"に入り、木ノ葉上層部には
こうしてうちは一族の真実は闇に葬られた。
イタチとハフリの密談の内容はその内明かすつもり。
時系列が同じ物を一つに纏めました。