鉄血のオルフェンズ好きな俺がIS世界に転生した結果がこれだよ   作:アインスト

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今回は次回の銀の福音が暴走するまでの出来事を亡国企業のノーネーム視点で進みます。

決してネタ切れという訳ではありませんよ?

では、どうぞ。


閑話 これが俺(ノーネーム)の日常風景である

 

 

‥‥‥朝だ。

 

ぼんやりだが確実に意識が覚醒する。

 

閉じていた目をゆっくりと開く。

 

‥‥‥?

 

 

 

 

スコール「おはよう、ノーネーム」

 

ノーネーム「‥‥‥!?」

 

 

 

 

スコールが、何故か俺と寝ていた。

 

俺は驚いて飛び起きた。

 

 

 

 

スコール「どうしたの?」

 

ノーネーム「どう考えてもスコール、お前が原因だ。少なくともな」

 

スコール「私と寝るのが嫌だった?」

 

ノーネーム「そういう訳じゃない。こんな所をオータムやマドカに見られたらどうする?」

 

 

 

 

そう言った矢先に俺の部屋の扉が開く。

 

オータムが起こしに来たようだ。

 

だがこれはマズイ。

 

 

 

 

オータム「おーい起こしにきたぜ‥‥‥って」

 

ノーネーム「‥‥‥」

 

スコール「おはよう、オータム」

 

 

 

オータムが硬直する。

 

当然俺は動けない。

 

一歩でも動けばやられると本能的に感じ取っていたからだ。

 

 

 

オータム「な、な‥‥‥」

 

ノーネーム「オータム、これには訳が‥‥‥」

 

オータム「‥‥‥くっそ羨ましいぞスコール!!アタシだってそんな事した事ねぇのに!!」

 

スコール「ふふふ‥‥‥」

 

 

 

‥‥‥は?

 

理解出来ない。

 

そうこう考えているとオータムが力強く抱きついてくる。

 

苦しい。

 

 

 

オータム「ほらほらどうだノーネーム、心地いいか~?」

 

ノーネーム「‥‥‥(声が出せない‥‥‥)」

 

スコール「やるわねオータム‥‥‥」

 

 

 

 

そうだ、彼女らは俺が来て以来残念な姉さん的存在になったんだった。

 

迂闊だった‥‥‥。

 

 

 

 

ノーネーム「‥‥‥離してくれオータム」

 

オータム「ん~?聞こえねぇなぁ?」

 

ノーネーム「(こいつ‥‥‥)」

 

 

 

すると勢いよく扉が開き、

 

 

 

マドカ「いい加減早く来い!!」

 

スコール「あっ」

 

オータム「悪い‥‥‥」

 

ノーネーム「すまない、助かった」

 

マドカ「まったく‥‥‥」

 

 

 

彼女は織斑マドカ。織斑千冬女史によく似ているが実はクローンである。

 

しかしオリジナルとは違い、かなり面倒見の良い性格なので、度々世話になっている。

 

オリジナルとは違う、というのは織斑千冬女史は不器用だが、マドカは器用だ、という事だ。

 

 

 

 

マドカ「朝食はすでにできている。早く来ないと冷めるぞ」

 

ノーネーム「了解した。すぐに行こう」

 

オータム「ちぇっ、いい所だったのによ~‥‥‥」

 

マドカ「何か言ったか」

 

オータム「な、なんでもねぇよ‥‥‥」

 

スコール「さ、早く行きましょう?」

 

オータム「そうだな。せっかくマドカが作ってくれたしな」

 

 

 

そして朝食を終えた俺は食器を洗っているマドカの元へ行く。

 

無論、手伝うためだ。

 

 

 

 

マドカ「どうしたんだノーネーム」

 

ノーネーム「手伝うぞ」

 

マドカ「何を」

 

ノーネーム「食器洗いだ」

 

マドカ「そうか」

 

ノーネーム「‥‥‥」

 

 

 

無言で食器を洗い始める。

 

するとマドカがふと、質問をしてきた。

 

 

マドカ「少しいいか?」

 

ノーネーム「‥‥‥なんだ?」

 

マドカ「お前は以前、私に『自分はある目的のために亡国企業に入った』と言っていたが、その目的はなんなんだ?」

 

ノーネーム「‥‥‥黒幕を撃つためだ」

 

マドカ「黒幕?」

 

ノーネーム「‥‥‥あぁ」

 

マドカ「黒幕、というのは?」

 

ノーネーム「マドカだけには言っていたが‥‥‥」

 

マドカ「転生者、だったか?」

 

ノーネーム「あぁ」

 

マドカ「信じがたい事だが、男でも扱えるISを持っているからな‥‥‥信じる事しかできん」

 

ノーネーム「その転生者である俺に与えられた任務、という事だ」

 

マドカ「その任務とやらを聞きたいのだが」

 

ノーネーム「‥‥‥この世界には転生者が三人いる」

 

マドカ「ほう」

 

ノーネーム「一人は俺、もう一人はIS学園にいる楠上 刃‥‥‥そして最後の一人は、何処にいるのかわからない」

 

マドカ「そいつは男なのか?」

 

ノーネーム「違う、女だ」

 

マドカ「女?」

 

ノーネーム「あぁ。女神とやらの話によると、『篠ノ野 束よりも優れた頭脳とこの世界の誰よりも強い肉体、そして支配力を持って行ってしまったヤバい女』だそうだ」

 

マドカ「‥‥‥メチャクチャだな」

 

ノーネーム「あぁ、確かにな」

 

マドカ「で‥‥‥勝てるのか?」

 

ノーネーム「無論、負けるつもりはない。近いうちに楠上とコンタクトしてみる」

 

マドカ「大丈夫なのか?」

 

ノーネーム「多分な。だがアイツなら俺を信じてくれるだろう」

 

マドカ「まだ会ってもいないのにか」

 

ノーネーム「いや、一度すれちがった」

 

マドカ「それは会った事になるのか‥‥‥?」

 

ノーネーム「多分」

 

マドカ「はぁ‥‥‥つまり、お前はその女を撃つために亡国企業に入ったのか」

 

ノーネーム「あぁ、どうやら奴はとんでもない野望を秘めていたらしい」

 

マドカ「とんでもない野望?」

 

ノーネーム「‥‥‥今は言えない」

 

マドカ「そうか。まぁお前の目的がわかっただけでも大収穫だな」

 

 

 

そう言ってマドカは微笑む。

 

一番の理解者は彼女かもしれない。

 

だが、俺は迂闊だった。

 

物陰でこの話をスコールとオータムに聞かれていた事を、俺はこの時考えてもいなかった。

 

 

 

マドカ「さて、早く戻ろう。きっと遅い、と思われているに違いないからな」

 

ノーネーム「そうだな」

 

 

 

俺はリビングに向かう。

 

そこには書類を抱えたスコールがソファーに座っていた。

 

 

 

ノーネーム「どうした?」

 

スコール「依頼よ」

 

マドカ「今回は何だ?」

 

スコール「アメリカの『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』の護衛よ」

 

ノーネーム「護衛?略奪じゃないのか?」

 

スコール「あのねノーネーム、私達はただ奪うだけの存在じゃないの。時にはこういった仕事もしなければならないのよ」

 

ノーネーム「そうか」

 

オータム「で、誰が行くんだ?」

 

ノーネーム「では俺が行こう」

 

マドカ「私にも行かせてくれ」

 

スコール「決まりね。じゃあ早速お願いできる?」

 

ノーネーム「了解した。すぐに行こう」

 

オータム「死ぬんじゃねぇぞ~」

 

ノーネーム「承知している」

 

 

 

そして数時間後、俺とマドカはアメリカのとある軍事基地に向かった。

 

丁度銀の福音の稼働実験が始まっていたようだ。

 

‥‥‥ん?

 

あの女‥‥‥何をしている?

 

 

 

マドカ「なぁノーネーム、アイツはいったい何をしているんだ?」

 

ノーネーム「‥‥‥嫌な予感がする」

 

 

 

その数秒後、予感は当たった。

 

突如として銀の福音が制御不可能になった。

 

 

 

 

男性「ナターシャ、どうした!?」

 

ナターシャ「ダメ、この子いきなり暴れだして‥‥‥制御できない!!」

 

男性「クソッ、電源を落とせ!!」

 

研究員「ダメです、完全に制御不能!!」

 

男性「いったい何がどうなっている‥‥‥!!」

 

 

 

 

そしてさらに数秒後、銀の福音からあるはずのないワイヤーブレードが伸びる。

 

あの形状‥‥‥ハシュマルか!!

 

 

 

ノーネーム「マドカ!!」

 

マドカ「わかっている!!」

 

 

 

 

俺はウヴァルを纏い、マドカは以前強奪した、いや正式には譲渡されたサイレント・ゼフィルスを纏う。

 

しかし所々変異した銀の福音は何処かへ飛び去っていってしまった。

 

 

 

ノーネーム「反応ロスト‥‥‥やられた‥‥‥!!」

 

マドカ「マズイぞ‥‥‥あの方向、日本を通る方向だ!!」

 

ノーネーム「チィッ、追うぞ!!」

 

 

 

 

 

俺とマドカはスラスターを噴かし、銀の福音を追跡するべく飛び去った。

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く!!




という訳で銀の福音暴走。

変異した銀の福音の形状としては、背中からワイヤーブレードが伸び、肩にはハシュマルの肩アーマーが追加されている感じです。

ちなみに亡国企業のメンバーは基本的に仲が良い設定です。

次回はいよいよ銀の福音戦。

では次回の更新で。

アンケートはまだまだ募集中です。よろしければご意見をお寄せください。

感想などもお待ちしてます。

ではでは(´・ω・`)ノシ

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