鉄血のオルフェンズ好きな俺がIS世界に転生した結果がこれだよ 作:アインスト
では、どうぞ。
ノーネーム「‥‥‥何故こうなった」
マドカ「自分の胸に手をあててよく聞いてみろ」
俺はノーネーム。
きちんとした名前はまだ無い。
さて、今自分はマドカによって正座させられている。
しかもスコールとオータムまで。
こうなった理由には今から約30分前にさかのぼる。
『約30分前』
俺は自分の部屋でいつも通り起床するべく、眠い身体を鞭打ち起き上がろうとする。
しかし、いつもとは異なり何らかの異変を感じ取った。
明らかに俺のものではない寝息が右から聞こえるのだ。
しかも至近距離で、だ。
首をギギギという軋んだ音を立てるが如く右に向ける。
隣には‥‥‥。
スコール「すぅ‥‥‥すぅ‥‥‥」
ノーネーム「‥‥‥!?」
スコールが寝ていた。
下着姿で寝ていたのだ。
流石にこれはマズイと感じ、彼女を起こさないように身体を起こそうとする。
しかし。
スコール「んぅ‥‥‥♡」
ノーネーム「~ッ!?」
脚を絡め、抱きつかれた。
身動きが取れない。
マズイ。
こんな状態をもしオータムに見られたら?
あるいはマドカに見られてしまったら?
オータムの場合間違いなく参戦してくるだろう。
マドカの場合は命の危機を感じる。
それは何故か、と?
何故ならば彼女が怒るとまるで鬼神の雰囲気、オーラが発せられるのだ。
当然、マドカから。
そのような最悪の事態に陥る前にスコールを起こそうとする。
ノーネーム「‥‥‥スコール、起きろ。そして離れろ」
スコール「嫌‥‥‥♡」
ノーネーム「‥‥‥」
ダメか。
仕方あるまい、強引に引き剥がすしかない。
許せ、スコール。
ノーネーム「‥‥‥シッ」
スコール「!?」
素早く引き剥がし、ベッドから脱出を果たす。
しかし間が悪い事に‥‥‥。
オータム「お?ノーネームどうした?」
ノーネーム「あぁいや、別に‥‥‥」
オータム「そうかそうか‥‥‥おらっ」
ノーネーム「ふがっ!?」
オータムのホールド。
脱出不可能。
今度こそ身動きが取れない。
南無三。
オータム「オラオラ、どうした?いい匂いするだろ?」
ノーネーム「(い、息が‥‥‥出来な‥‥‥)」
オータム「あれ、どうした?」
オータムがホールドする力を緩める。
頭は動かせるようになったようだ。
ノーネーム「‥‥‥オータム、お前は男が嫌いだったのでは無いのか?」
オータム「昔は、な。今は全然だ。だからこうやってノーネームを捕まえてんだろ?」
ノーネーム「‥‥‥息が出来なかったのだが」
オータム「あー、悪い。つい‥‥‥」
瞬間、俺とオータムは悪寒を感じた。
間違いない。
マドカだ。
マドカ「貴様ら‥‥‥朝から何をしている‥‥‥?」
オータム「あ、いやこれはな?その、えっと‥‥‥」
ノーネーム「‥‥‥説明がつかない」
マドカ「ほぅ‥‥‥ノーネーム、オータム。そこに座れ」
オータム「いや、だから」
マドカ「
オータム「アッハイ」
その形相はまさしく不動明王だった。
マドカ「‥‥‥ノーネーム」
ノーネーム「な、なんだ?」
マドカ「‥‥‥殺すぞ?」
ノーネーム「‥‥‥すまない」
マドカ「わかればいい」
数分後、スコールが起床。
状況が飲み込めないままマドカに正座させられる。
ノーネーム「‥‥‥何故こうなった」
マドカ「自分の胸に手をあててよく聞いてみろ」
‥‥‥今に至る。
つまり、発言次第では殲滅されかねない。
それほどの戦闘能力があるのだ、マドカは。
ノーネーム「‥‥‥マドカ」
マドカ「何だ?」
ノーネーム「‥‥‥許してくれ」
マドカ「断る‥‥‥と言いたい所だがお前は被害者だったな」
ノーネーム「つまり?」
マドカ「許してやらない事はない。ただし‥‥‥」
ノーネーム「ただし、なんだ?」
マドカ「そ、その‥‥‥今度私と一緒に‥‥‥出掛けてくれるなら‥‥‥許す」
マドカは顔を紅潮させながら言う。
何故だろう、凄く愛らしい。
ノーネーム「了解した。いつ行くんだ?」
マドカ「そっ、それは‥‥‥後で私が決める。だから決まったら教える」
ノーネーム「了解‥‥‥さて」
マドカ「あぁ、スコールとオータムは任せてくれ。私がきっちり話をつけておく」
感情などとうの昔に捨てたと思っていたが‥‥‥案外感情を持つ事も悪くないかもしれない。
‥‥‥ちなみに後日談、という訳ではないが何故スコールが寝ていたのか、という事だけでも記しておこう。
さて、何故スコールが寝ていたというと、どうやら昨晩スコールとオータムは二人で酒を飲んでいたそう。
オータムは酔いに強いがスコールはそこまで強い、という訳ではない。
そんな調子で酔っ払ったスコールは羞恥心を捨て、こんな事を言っていたそう。
マドカ「酒を飲んで酔っ払って、その後何をしようとしたんだ?」
スコール「それは‥‥‥」
マドカ「言え。今なら怒らないから」
スコール「‥‥‥してた」
マドカ「ん?何だって?」
スコール「よ、酔った勢いでノーネームに夜這いをしようとしてたわ‥‥‥」
マドカ「‥‥‥スコール」
スコール「‥‥‥何?」
マドカ「しばらくワインなどの酒は禁止だ」
スコール「うっ、それだと楽しみが‥‥‥」
マドカ「お前は毎度の如くノーネームのベッドに潜り込んでいるだろうが。それは楽しみではないのか?」
スコール「あ、確かに」
マドカ「‥‥‥はぁ~‥‥‥」
確実にマドカの胃がやられそうになるな。
頑張れ。
次回に続く!!
次回、本編。
たまに閑話としてノーネーム視点の話を投稿していきます。
では次回の更新で。
感想等お待ちしてます。
ではでは(´・ω・`)ノシ