生徒会室に重苦しい空気が流れる。原因はこの“目安箱”にある。毎回中身を見る度に何かしらの波乱があるのだ。今回もまたもや何かあるのではないかと勘繰ってしまう。それは会長と副会長も同じの様だ。しかし時間も押してきているから見るしか無い。
「じゃあ、開けるわよ…?」
俺と副会長は黙って頷く。そしてそれを見た会長が意を決して目安箱の中身を1枚取り出した。
「えっと…『最近クラスメイトでオレンジ色の猫っぽい人ががバイト先の品物のスカートとかを試着するのに中々買ってくれません、売り上げ貢献して~!!』 PN私はラーメン魚介塩派…PN!?いつの間にそんなのを付ける様になったの!?それに相変わらず学校に関係無い!」
会長が突っ込むが、もうどうしようも無い気がする。そう言う物だと諦めようと思う。
「もう諦めましょうよ。とりあえず、私はラーメン魚介塩派さんの質問は…『お似合いですよ』的な営業トークでもしてやれ。然り気無く言う分にはしつこくは感じないだろう」
「そうやね。その辺りが無難かな?」
「希もこの状況を受け入れるの!?」
「そうは言うてもエリチ、生徒の息抜きにはなっとるみたいやし、悪い事ばかりや無いよ?」
「ハァ…分かったわよ」
ため息を吐いて諦める会長。何だかんだで楽しそうに見えるのは気のせいじゃない筈だ。
「それじゃあ次ね…『なんか赤い髪の子が音楽室無断利用してるせいで合唱部の練習ができません、何とかしてください』 PN賢いかわいい……エリーチカ!……ハッ!?」
「これ入れたの会長ですか?」
「違うわよ!?PNは“賢いかわいい”で終わってるし!」
「見苦しいで?」
必死で否定する会長。まぁ分かってて、俺と副会長はからかってるんだけどな。
「と、とりあえず、この投書への回答は!?」
何か目安箱の内容が知っている奴に関する内容ばかりな気がするが…
「とりあえず、その赤い髪の女の子には俺から注意しておくって事で」
「……μ'sの子なのね?」
「…そうですね」
「今回は黙認するけど、次は無いわよ?」
鋭く睨む会長。今回はこちら側に非があるので甘んじて受け入れよう。
「じゃあ次やね!…『最近、神田明神に行くといつも何者かに胸を揉まれるというセクハラ被害を受けています。警察に通報した方がよろしいでしょうか?』 PN犯人はスピリチュアルな人で間違いない……次やね」
「「待て」」
「えっと…『最近弓道部の友人が【ラブアローシュート】なる必殺技(?)のようなモノの練習をしていることが多いのですが、彼女は一体何処を目指しているのでしょうか?』 PN弓道部のSさんの友人…だってさ?」
「待ちなさい希、それの前の質問に戻りなさい」
「流石に警察沙汰はあれなんで話しましょう。つーかPNで既に犯人は特定されてますから、本気じゃないでしょうし」
「え~?ウチ怖いー」
「可愛くしてもダメです」
この人神社でそんな事やってたのかよ。会長以外の被害者が居たとは。
「のーぞーみー?あれ程わしわししたらダメって言ったでしょ?なんで守れないの?」
「そ、それは…その…」
この後滅茶苦茶怒られてた。
☆☆☆☆
「ハァ…次ね…確か弓道部だったわね?」
「あれには触れるな、本人の勇気であり、目指しているのは頂点だ」
「……じゃあ次。『……クラスに友達がいません、どうやったら友達を作れますか?』 PNとミサカはぼっちで可愛そうな絵里さんに聞いてみます……ぼっちと分かってるなら聞かないで。はい、次で最後ね」
会長の目が死んでる。
「何々?『某超有名スクールアイドルの弟さんが小学生と一緒にいるところをみたんですが最近後輩のスクールアイドル活動手伝ってたり一年生と歩いてる姿をよく見かけるんですけどロリコンなんですか?それとも年下好きなんですか?』PN賢い可愛くてスピリチュアルなコンビ。詳しく聞かせなさいツカサ。小学生?希よりもツカサを警察に突き出さないと…」
「誤解ですよ会長!?桜内に関しては成り行きで助けただけだし…」
必死で弁明を続ける中、不意に生徒会室の扉が開いた。入ってきたのは高坂だった。
「部員が7人になったので、部活申請に来ました!」
遂にこの時が来たか…矢澤先輩はどうするだろうか…?
「ツカサ、話しは終わってないわよ?」
アッハイ。
目安箱の内容を考えて下さった方々に感謝致します!
目安箱の内容は常時募集しておりますので、活動報告にて!