綺羅ツバサの弟   作:しろねぎ

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前編後編に分けます。尚、後編の方が長い模様。

4/11 台詞が重複していたのを修正。


喧嘩してみたい 前編

俺は久々に休日を謳歌していた。絵里さんの加入や西木野の騒動なんかが重なって最近休めて無かった気がする。だから俺は今日1日部屋でゴロゴロすると決意したのだ。

 

「ツカサ、姉弟喧嘩しましょう!」

「俺が決意した瞬間に邪魔するとは流石だ。そして訳の分からん事を言い出すなよ」

 

何で姉弟喧嘩を宣言してからしなきゃならんのだ。

 

「あんじゅに『姉弟喧嘩してる所を見たこと無いわ』って言われたのよ。思い返してみれば喧嘩って言うほど衝突した事無いなって思ったの」

「相変わらずあんじゅさんは余計な事しか言わんな。しかしどうやって喧嘩するんだよ。宣言してから喧嘩してたら喧嘩じゃないだろ?」

 

もう既に前提が崩壊してる訳だが、ツバサはここからどうやって喧嘩に持って行くのか見てみよう。

 

「えっ?ツカサ、軽くキレてみなさいよ」

「おっと、コイツは思った以上に思い付きな行動みたいだぞ。まるで計画性が無い。しかも喧嘩の口火を切るのが俺のつもりか」

 

思い付いたら即座に行動する辺りは高坂と一緒なんだが、どうしてこうも滅茶苦茶なのか。

 

「理由も無くキレるのは無理だ。何か理由を作れ」

「れ、冷蔵庫のプリン食べちゃうとか?」

「別にその程度で怒らんし、食べたかったら構わないんだけど。食べるか?」

 

何か普通に食べたそうにしてるからもうあげても良いや。

 

「もう、どうやったら怒るのよ!あっ、プリンはありがたく頂くわね」

「どうやったら怒るか……少なくともお前がやる事で怒る事は中々無いな」

 

何だかんだ言ってもツバサは節度を弁えるしな。

 

「何か馬鹿にされた気分ね」

「そう言いながらベットの下を漁るな」

「卑猥な本でも無いかと思ったんだけど」

「そんなんねぇよ」

「もしかして……不能?」

「………………」

「もしかして怒った?」

「いや、傷付いた」

 

普通の奴なら怒る所なんだろうか?だったら尚の事喧嘩にはならないんだろうな。

 

「ご、ごめんね?でも、私は女だから良く分からないのよ」

「別に気にしてねぇよ」

「でも本当に怒らないのね。さっきも言ってたけど私が仕掛けるからダメなのかしら?」

「そりゃ喧嘩が目的ならお前が仕掛けないとお前との喧嘩にならないしな。諦めろ」

 

そもそも宣言されてる時点で怒れと言う方が無理だ。

 

「うーん……喧嘩はもう良いからツカサを怒らせる方向に変えましょうか」

「おう、目的の変更やめーや」

「でも気になるんだもの」

「下らない事に時間使うならゴロゴロしたいんですがそれは」

 

結局今日も休めそうには無い。

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