小野寺とのデー...ショッピングから数日後、またうちの学校に転校生が来た。名前は鶫誠士郎。なんでも桐崎のボディガードらしい。そして名前と男子制服を着ているということもあり、最初は男かと思ったが実は女だった。なんか一条と桐崎の関係を疑ってここに転校してきたらしい。まためんどくさいことになりそうだ。
そしてさらに数日後、今日から俺達は林間学校にいく。
俺にとっては苦痛でしかないな。
「楽しみだね、比企谷くん」
今はバスに乗っているのだが、何故か隣は小野寺。一条と隣になればいいじゃん。寝ようと思ったのに。
「まぁそうだな」
「私昨日楽しみで全然寝られなかったんだ」
「だからか?お前目の下にくまあるぞ?」
「え?ほんとに?」
「今日は絶対疲れるだろうし今のうちに寝といた方がいいぞ。ついたら起こしてやるから」
「....うん、わかった」
そういうと小野寺は俺の肩に頭を乗せてきた.....は?
「ちょ、小野寺なにやってんの?」
「え?....だ、ダメだった?」
「い、いやダメじゃねぇけど....」
いやですね?ただでさえ席隣で近くて女の子の香りとか色々あって緊張してるのに。
「スー....」
....もう寝てるし。まぁでも俺も珍しく昨日はあまり眠れなかったんだよな.....少し寝るか。
「舞子、今からちょっと寝るからついたら起こしてくれ」
「ん?おっけー!」
「はちまーん」
「ん....ついたのか?」
「あぁ。それより感謝してくれよ?寝てる時も2人で寄り添って寝てる感じだったし。今の二人の状況で小野寺先に起きてたら...」
俺は二人の状況を見てみる。.....なんで俺小野寺と手繋いでんの?
っていうかやわらかい!なんでこんなに柔らかいの!?
「っ....すまん。恩に着る」
「いいってことよー!」
危ない危ない。危うく小野寺に怒られるところだった。
「小野寺、起きろ」
「んっ.....」
起きない....
「おーい」
「あっ....」
.....ちょっとまって。なんで起こしてるだけでこんなエロい声出すんだよ。男子高校生には刺激が強いからやめて!
「おい小野寺」
「んん.....あれ?ついたの?」
「あぁ。もうみんな外出てるぞ」
「じゃ、じゃあはやくでないと!」
「よし、それじゃあ女子は薪をとってきてくれ!料理できるやつは俺と食材の準備だ!」
今からカレーを作るのだが一条が急に仕切り出した。なんか目が燃えてる。俺は適当に野菜切るか。ここで俺の料理スキルを見せてやろう。
....俺なんて....一条うますぎだろ。聞いたら家の人達の分全員作ってるらしい。勝てませんねこれは。
「な、なぁ比企谷!」
「どうしたんだよ、慌てて」
「さ、さっきたまたま見ちまったんだが桐崎のやつ、鍵持ってたんだよ!」
「....いや、鍵なんて持ってても別に不思議はないだろ」
「このペンダントだよ!明らかに家の鍵とは違った。桐崎が持ってたのはこのペンダントの鍵なんじゃないか?」
「.....さぁな。俺に聞かれてもわからん。とりあえず今はカレー作ろうぜ」
「え?あぁそうだな」
そして俺達は今日泊まる予定の旅館に来た。
「結構豪華だな」
部屋はなかなか綺麗だった。それより、なんで男女合同の部屋なんだよ。いや仕切りはあるけどさ。まぁ女子が小野寺たちだからいいけど。
「うちの学校こういうところは気前いいからね〜」
「どうする?時間あるけど」
「ふっふっふ....そういうこともあると思って、トランプを持ってきました!これで遊ぼうぜ?まぁ普通にトランプするのもあれだから、負けた人は罰ゲームはどう?」
「内容は?」
「いい質問だねるりちゃん!負けた人は自分のスリーサイ..ぐふっ!」
「OKがでるとでも?」
「じゃ、じゃあ今日の下着のい...ぐふぅ!」
「ま、い、こ、く、ん?」
「...なら初恋のエピソードを語るとか...」
「まぁそれなら」
ふぁっ!?なんだと!?俺の恋愛ごとなんて黒歴史だけだぞ!?
....これは負けるわけにはいかん。
続く