東方妄想譚 ~ドタバタ☆私立幻想学園~   作:さとゴン

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書いてから思ったけど花見なのに全く桜の描写してなかった、これじゃただの宴会やんorz


第19話  桜の下の思惑

 

 

 

 今日は土曜日、そして昨日急遽決まったお花見の日。

 

 集合時間までちょっと時間が余ってしまったし、荷物の確認でもしようかな。といっても特に必要なものはないけど、食べ物以外。

 

 買い出しは済ませたから食べ物はオッケー。僕はお菓子しか買ってないけど大丈夫かな?

 

 いやね、僕も何か作っていこうかと思ったんだけど、朝起きれなくてね…。

 

 そういえば今日は結局どれくらいの人数が来るんだろう?一応たくさん買ってきたけど足りるだろうか?

 

 えーと、とりあえず発案者の幽々子さん、紫さん、萃香さんでしょ。あとその場にいた霊夢。それと学校で誘ったのが天子、魔理沙、鈴仙さん、レミリアさんにパチェと大ちゃん。

 

 鈴仙さんにはてゐがくっついてきそうだし、レミリアさんは咲夜さんとかフランちゃんを連れてきそうだし、大ちゃんはチルノたちと一緒に来るし……二十人くらいかな、大体。

 

 結構な大所帯になりそうだけどみんなで花が見れる場所あるかな?この時期はみんな花見の場所取りに必死になるみたいだし。

 

 ………まあ、紫さんならなんとかするか。

 

 っと、そろそろみんな集まってるかな?寮の前集合だから遅れはしないだろうけど。

 

 僕は荷物を持って部屋を出た。

 

 

 

 

 

 「で、なんで紫さんしか居ないんですか?」

 

 寮を出てみれば、そこにいたのは日傘を差した紫さんただ一人だった。

 

 現在、集合時間の五分前だ。チルノとかならまだしも妖夢とかならこの時間には来てるはずだ。集合場所も確かに寮の前と伝えたし…。

 

 「みんな一足先に宴会会場に着いてるわ」

 

 「え?」

 

 「向こうで藍が準備を終えていたから、来た人から順番に送ったのよ」

 

 「なるほど。それで、もしかして僕が一番最後ですか?」

 

 「そうなるわね。みんな意外と早く集まったわよ。魔理沙なんて一時間も前に来てたわ」

 

 そうなのか。まさかビリになるとは、別に競争してたわけではないけど。

 

 しかし一時間も早く来るなんて、魔理沙もよっぽど花見を楽しみにしてたんだな。

 

 「とにかく、あなたにもさっさと会場に行ってもらうわよ」

 

 言うが早いか紫さんはどこからか取り出した扇子を僕の方に向けて軽く振った。

 

 ま、まさか…

 

 「一名様、ごあんな~い♪」

 

 「や、やっぱりかあああああああぁぁぁぁぁ…!!!」

 

 いつも通り足元に開かれたスキマに落ちて行った。

 

 

 

 

 

 「……ぁぁぁぁああああああああ!!!」

 

 ドスン!!

 

 いててて、なんで紫さんは毎回僕を落っことすんだろうか。

 

 打ち付けたお尻をさすりながらあたりを見回す。

 

 落ちてきた僕をきょとんとした顔で見ている人、気にせず食べ物を頬張っている人、お酒を飲んで既に出来上がっている人。そこではいろんな人が思い思いに宴会を楽しんでいた。

 

 博霊神社で毎回行なわれている宴会を思い出させるね。

 

 さすが幻想郷の住民。世界が変わっても宴会の風景は変わらない。

 

 「ちょっと大丈夫!?」

 

 心配した顔で駆け寄ってきたのは鈴仙さんだった。

 

 「大丈夫だよ、少し打っただけだから」

 

 「そう、よかった。べ、別にあなたのことを心配したわけじゃないのよ!保健委員として反射的に反応しただけなんだから!!」

 

 いつも通り怒られる。相変わらずの鈴仙さんに僕は笑みを返すことしかできない。

 

 「ちょっとれいせーん!」

 

 「あ、今行くわ!」

 

 鈴仙さんはなにやらてゐに呼ばれてそそくさと行ってしまった。

 

 「「叶也!」」

 

 今度はいきなり僕を呼ぶ声がした。さらに両腕に重みが加わる。

 

 「叶也!あたいが来てあげたわよ!」

 

 「わたしも来たのだー」

 

 右腕には大ちゃんの親友で氷の妖精のチルノ、左腕にはチルノたちがよく遊んでいる宵闇の妖怪ルーミアがそれぞれぶら下がっていた。

 

 「チルノちゃん、ルーミアちゃん待ってぇ」

 

 「桜の下で駆け回る~♪子供は風の子元気な子~♪」

 

 後から追いついてきたのは大ちゃんともう一人、歌が大好きな夜雀の妖怪、ミスティア・ローレライ、通称みすちーだ。

 

 「大ちゃん遅いよ!叶也が逃げたらどうするつもり!」

 

 いや逃げないよ。なんでそう思ったし。もしかして両腕を抑えてるのは逃がさないためか?

 

 「そんなことしなくても叶也さんは逃げないよ。そ、それに男の人にあんまりくっついちゃだめだよ!」

 

 そのままチルノと大ちゃんが口論を始めた。といっても喧嘩とかではなくじゃれあいみたいなものだからほっといても問題はないだろう。

 

 「ルーミアとみすちーも大ちゃんに誘われたのかい?」

 

 「そーなのだー。おいしい物がたくさん食べれるって聞いたから」

 

 「私は歌を歌いに来たのよ。やっぱり宴会を盛り上げるのは歌でしょ?」

 

 二人らしい返答だな。それにしても一人足りないな…

 

 「今日はリグルはいないの?」

 

 リグルとはチルノたちの友達の一人で蛍の妖怪の女の子だ。

 

 いつも彼女を含めた五人でいることが多いんだけど、今日は見当たらない。

 

 「リグルは…」

 

 みすちーが言いよどむ。何かあったのかな?

 

 「花妖怪に連れて行かれたのだー」

 

 なん…だと…

 

 ルーミアが言う花妖怪とはおそらくあの人だろう。正直、僕には彼女と関わって碌な目にあった覚えがない。

 

 とにかくデンジャラスな存在。リグルは虫の妖怪で彼女は花の妖怪。自然界でも共生関係にある虫と花だからか、あの人は良くリグルを園芸の手伝いなどのために連れ出している。

 

 「それは、なんというか………ご愁傷様です」

 

 僕にはそう返すことしかできなかった。

 

 ぎゅっ!

 

 ルーミアたちとリグルに哀悼の念を送っていたら、急に誰かが背中に抱き着いてきた。

 

 後ろを見ればそこにいたのは先ほどまでチルノと口論をしていた大ちゃんだ。

 

 「大ちゃん?何してるの?」

 

 「あの、えと、チルノちゃんが、やってみろって…」

 

 顔を真っ赤にしながらそう答える大ちゃん。まったく、チルノに言われたからって何でもやらなくても。

 

 「私も混ぜてよおしくらまんじゅう~♪春なのにおしくらまんじゅう~♪」

 

 そう言って、いや歌ってみすちーも正面から抱き着いてきた。

 

 なんだこの状況…。まあ、割といつも通りなんだけど。

 

 というわけで特に気にせず、チルノたちを体にぶら下げたまま宴会会場を回っていった。

 

 

 

 

 

 とりあえず大体回ったかな。

 

 どれくらいかかっただろうか?たくさん人を呼んだからか、呼んだ面子が濃いからか、想像以上に時間がかかったな。

 

 途中酒に酔ったフランちゃんに襲われそうになったり、食べることに集中しすぎた幽々子さんがチルノを氷菓子と勘違いして食べそうになったり、何故か呼んでないのにやってきた文さんに写真を撮られまくったりしたけど、まあ概ね問題はなかった。

 

 さてとあとは霊夢たちのところで腰を落ち着けようかな。

 

 未だに腕にぶら下がってるルーミアをプラプラさせながら後ろを振り向く。

 

 チルノ、大ちゃん、みすちーの三人もまだ付いてきている。

 

 てっきり適当なところで飽きて四人でどっかに遊びに行くと思ってたんだけどね。

 

 あっ、霊夢だ。一緒にいるのは魔理沙と妖夢、それに天子とパチェか。なんだか珍しい組み合わせだな。あの集団の共通点が見いだせない。まあ宴会だし、普段は見ない組み合わせがあってもおかしくないか。

 

 「やあ、みんな。今日は来―――」

 

 「「「「「お弁当を食べなさい(てください)(てくれ)」」」

 

 ええぇ…。どういう状況なのこれ?

 

 

 

 

 

 ~SIDE パチュリー~

 

 予想はしていたけど本当にライバルが多いわね。

 

 今回、私は叶也から花見に誘われたときある計画を考えたわ。

 

 ズバリ今回の作戦は「花見に美味しいお弁当を持って行って叶也の胃袋をつかもう作戦」よ。………今回は急いで決めたからこんな名前になったのよ。

 

 まあ名前なんてどうでもいいわ。花見と言う状況ならお弁当をたくさん作って持って来ても不自然じゃないわ。ある程度量をたくさん作って来て、周りにいる連中にふるまう。その過程で叶也にも食べてもらえる。これなら自然にいけるわ!

 

 えっ?そんなことしなくても直接叶也に食べてほしいと言えばいいんじゃないかって?

 

 …そんなこと恥ずかしくてできないわよ。

 

 そういうわけで今日は早起きしてお弁当を作りこの花見に臨んだ。

 

 しかし、やはりと言うべきか今回も私の前に立ちはだかる奴らがいる。

 

 それが今目の前にいる四人だ。

 

 おそらくこの四人もなかなかの手練れでしょう。

 

 まず霊夢。彼女は毎回宴会の度にその腕を振るっているから実力は知っている。私では敵わないレベルであることは確かだわ。

 

 次に魔理沙。彼女の手料理は食べたことはないけど、一人で生活しているのだし料理にも慣れているでしょう。

 

 そして一番怖いのは妖夢。なにせ白玉楼の主はよく食べる。そのため彼女の仕事の半分は主のために料理を作ることでしょう。何事にも言えることだが、やはり何回も繰り返していればその技術は磨かれていく。彼女の料理の腕は相当のものになっているはず。

 

 最後に未知数の天子。この女は全てにおいて情報が少ない。はたして如何ほどの料理の腕なのか、そもそも料理ができるのか、というか叶也に好意を持っているのか。すべてが謎だ。今の段階ではいかんとも言い難い。

 

 しかし私も丸腰で挑んだわけではない。そもそも今まで料理なんてしたことが無い私が無策で挑んでも痛い目を見ることは目に見えている。

 

 この戦いは負けるわけにはいかない。対策は万全よ。

 

 いま、この場は静寂に包まれている。何も言わなくともお互いの意図がわかる。

 

 静かに牽制だけが行われている。

 

 叶也がこの場に来たとき。その瞬間が開戦の合図になるでしょう。

 

 時間が過ぎるのを待つ。

 

 どれほど経っただろうか。突然この場に声が響いた。

 

 「やあ、みんな。今日は来―――」

 

 「「「「「私のお弁当を食べなさい(てください)(てくれ)!」」」

 

 いざ、勝負よ!

 

 ~SIDE OUT~

 

 

 




次回予告?
みんな、てゐちゃんだよ☆彡
出番が声だけとかありえないと思わない?
まあ、ほかの出番がない連中よりはましだけどね
そんなことより今回七曜の魔法使い視点の話があったじゃない?
あれ、半分くらい七曜の妄想だから。みんなは割とまったりしてたから
魔理沙だけは消沈してたみたいだけど(笑)
そんなことより次回はいよいよ始まる女の戦い、叶也の胃袋がフルボッコに?
第20話 桜の下の戦場
次回は恋する乙女のお弁当に、ピックアップ!
※必ずしも次回予告通りになるとは限りません。ご了承ください

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