ロキファミリアで長男でいるのは間違っているだろうか?   作:ニャンゴロ

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第2話 子から漢へ、母の決意

  時の流れは早く、サガを拾ってから14年の月日が流れた。子育てをしたことのないロキは、苦難の連続であった。何より拾ってすぐのサガが泣き出して乳を求めた時は神でありながら焦るあまり、自分の乳を飲ましてしまったのである。それからは、ミルクを買ったがサガが飲まずロキが与えてきた。ロキはこの時の話を恥ずかしさのあまり本人にも話していない。

そして、ロキには毎日の日課が出来た。それは、サガの入っていた、籠の中にあった本の朗読を子守うたがわりに朗読することである。その本の題名は『聖闘士英雄伝』。この本は何故か、神聖文字《ヒエログリフ》で書かれていた。なおかつその物語は、英雄譚であるが、この世界の話ではなかった。その内容は、大河物語のように、長いが全てがちゃんと繋がった物語であり、それぞれの英雄の熾烈な生きざまがえがかれていた。そして、この物語をサガは楽しそうに聞いていた。

  ロキはサガを育てる際にとある神に500万もの多額の借金をしているが、サガといるそんな日々が楽しく感じだしていた。

  そんな、日々を思い出しながらロキが内職に励んでいると

 

「ただいま、母さん」

 

  一人の男の子が家に帰ってきた、この男の子こそがあの時の赤子のサガである。14歳のサガは、とても美しくたくましい少年に育っていた。身長は170ほどになっており、瞳は綺麗な青で、ロキが周りに自慢するその長髪は美しい金色である。肉体は鍛えていることが解る程度筋肉があり、肥大して見せつける筋肉ではなく、細く見えながらも実用的な筋肉のつきかたをしている。また、サガは容姿だけでな中身も優れたものに育った。周りの人々だけでなく神々ですら、紛うことなき聖人と呼んでいた。

  そんな自慢の息子が帰っきて、ロキは笑顔で返事をする。

 

「おかえりー!サガ!」

 

  そう言ってロキはサガに抱きつく。これはもう、この家では日課なったことである。

 

「今日は外で何してきたんや?」

 

  抱きつきながらロキは質問をした。というのも、サガは自主的にバイトをして給与を得て、図書館やギルドに行って勉学に励み、ダイダロスどおりの子供たちに自分の知識を教えている。そのため、ほかの神々がロキが本当にロキが育てのか疑っているほどである。

 

「今日は子供たちと遊んできただけだよ」

 

  サガはロキに今日あったことを伝え、ロキの拘束を優しく解きながら椅子に座りお気に入りの本を読見始めた。

 

「ほんまに、自分その本が好きなんやなー」

 

  ロキが言って分かる通りこの本はサガの生まれた時から聞かされた物語が入っている『聖闘士英雄伝』である。サガは母の仕事の邪魔をしないために独力で神聖文字《ヒエログリフ》を学び読めるようにまでなった。

 

「この本は好きだよ。人が生きる上で大切なものを教えてくれる。この本があったから、俺は母さんが外に出ても恥ずかしくないように努めれるからさ。」

 

  サガは、母が好きなためさも当たり前のように言っているがらロキは家族に愛されるのになれてないため、今だにストレートで言われると照れてしまう。そのためてれを隠すために話をそらす。

 

「そ、そーえば、今日はガネーシャのところで宴会があるから、あたし帰り遅いで!!」

 

  派手好きのガネーシャが定期的に宴を開いていたのを知っていたのでサガは母が楽しんで来るよう伝えた。

 

 

  そして、時は夕刻を過ぎロキはガネーシャのパーティ会場についた。ロキは持ち前のコミュケーション能力で様々な友神と話しているが、憂いはあった。その理由はこの会場には神とペア組んでそれぞれの自慢の子供たちが一緒だからである。

 

「うちのサガが1番可愛くてかっこええのになー」

 

  ロキはボソッと呟いた。ほんとならロキもサガを連れてきてあげたい、しかしここに来ている子供たちは全員それぞれのファミリアの眷属なのである。そのため、家族ではあるがファミリアではないサガを連れは来れないのである。

  ロキが1人で憂いを感じていると高笑いをあげて近づいで来る神がいる。

 

「ワハハハハハ!!!そこにいるのは天界では我が物顔で歩いていたくせに、下界に降り立ったら人間を実の息子呼ばわりして歩く貧乏なロキではないか!」

 

  その神はロキの古くからの知り合いであり、ロキが借金をしている相手バルドルである。

 

「なんやねん、バルドル。貧乏人あんまいじめんといてーな。」

 

  ロキは元来この男とは馬が合わぬため嫌いであるが、ファミリアを持っていないロキがもめても損ばかりで得がないため、おちゃらけた対応で場を濁そうとした。しかし、バルドルはそれをよしとはしなかった。

 

「ここは、ファミリアをもった立派な神々が交流をする場所で貴様のような他者から借金をしなければ生きていけない神としてのプライドもないようなものが来る場所ではない。最近話題になっている貴様の息子とやらも多方ろくなものではないんだろーな!そうは、思わぬか?リンドよ」

 

  そう言って、バルドルは自分の冒険者のエルフの青年に問いかける。

 

  「そうですね、我が神バルドル。神ロキの息子と言われているサガは、ダイダロスの子供に勉学を教えているそうですが、それも、お山の大将になりだいだけかと」

 

  ロキは神だけでなく、その従者のリンドにもすき放題に言われて頭に来ていた。しかしここで自分が動いても何も出来ぬことがわかっているため、下を向き黙ってした唇を噛み、拳から血が出るくらい握りしめ我慢するしかなかった。我慢をしていることをいいことにバルドルは続けた。

 

「やはり、ロキの子ということ碌でもな---「神とはいえそれ以上我が母の侮辱はよしていただこうか」

 

  バルドルの言葉を遮って出てきた人物はウェイターの格好をしているが、ロキのよく知る人物であった。

 

「なんで、サガがここにおんねん!それにその格好!」

 

「神ガネーシャにあなたを驚かしたいからとこの格好でバイトをしていたのですが、どうやらそれどころではないらしい。神バルドルよ、初めまして我が母の子のサガと申します」

 

  サガは好戦的な笑みを浮かべてバルドルに挨拶を交わす。

 

「ほー。ロキの子供と聞いていたが、挨拶ができる常識はあったか?」

「自慢の母にしっかりと教えられておりますので」

 

 バルドルの皮肉にサガも皮肉を持って返し、周りが騒然とする中でサガはバルドルに問いかける。

 

「そういえば、そちらの隣の冒険者ご自慢のようですが、そちらの冒険者のレベルは教えていただけませんか?」

「残念ながらこちらも出来て1年の新興ファミリアのためレベル1だが、アビリティは、オールEに達している。」

 

 バルドルは自分の冒険者を自慢するように言う。しかし、

 

「ク、クク、クハハハハ!!!」

 

  突然サガが笑いだした。

 

「サ、サガ?」

 

  ロキが心配し声をかけ、

 

「何がおかしい!」

 

 バルドルは憤慨する。そんな、バルドルに向かいサガは宣言する。

 

「たかが、オールEなら安心だな。神バルドルよ、一月後に戦争遊戯《ウォーゲーム》しましょう。一月あれば私はあなたの自慢の息子を超えられるでしょう。」

 

 誰もがサガの宣言に驚いた。ロキは急いで止めようとするが、お祭り好きの周りの神がそれを許さない。

 

「フハハハハ!!!どうやら、賢いかと思ったがやはりロキの息子は馬鹿だな!!よかろう!!詳しい内容は明後日の神界できめようではないか!!」

 

  バルドルは、ロキとサガを侮蔑した目で見るとリンドを連れその場から笑いながら去って行った。

 

  「何してんねん!!じぶん!!」

 

  ロキはその場でサガに怒鳴った。それもそのはずである。自分の子が進んで無茶をするのを見て喜ぶ親はいない。だが、サガはロキを真っ直ぐみて答えた。

 

「自慢の母が侮辱されたんだ。我慢などできぬさ、それに俺は絶対に負けない。あなたの子供なのだから!!」

 

「なっ、、」

 

  ロキは何も言えなかった。はじめてサガの怒りを見たからである。

 

「それに、あなたの息子があんな醜い神の冒険者に負けるとでも思うか?」

 

  サガは、笑いながら言った。大勢の前で自分の事を信じていると公言し漢を、見せたサガにとやかくいうほど、ロキも空気が読めない訳では無い。なにより、サガが、マザコンのようにロキも親バカなのである。

 

「なら、みんなに宣言や!!今ここにロキファミリア誕生と戦争遊戯《ウォーゲーム》はウチらが勝つで!!うちらに賭けな損するで!!!」

 

 

 これが後に最強のファミリアとなる、ロキファミリアの誕生の瞬間である。




次はダンジョンに入れるように頑張ります。
それではよろしくお願いします。
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