黒歌と再会して一夜が経った翌朝。部屋はあまり過ぎてるにも関わらず、黒歌はずっと
「安童と同じ部屋じゃないと嫌にゃ」
という一点張りを見せつけてきていた。
1時間にも及ぶ説得も虚しく、最終的には俺が心を折ってしまい、同じ部屋で寝る事になった
だがしかし、素晴らしいボディの持ち主の黒歌とともの部屋で安眠できるわけもなく、逆に目が冴えてしまい、夜は寝れなかった。お陰でオールですよオール。眠いったらどうしようもない・・・・・
まぁ今日が日曜だから良かった。今もかなり眠気が襲ってきてる。そりゃもう目を閉じればすぐに眠れるくらいにね…
もう太陽が登ってとてもいい天気だから余計眠気が襲ってくる。
ひとまず俺は眠りにつくことに・・・・・
「お腹空いたにゃぁ~・・・安童〜…」
「・・・・朝飯にするか」
俺の睡眠時間はこれから少なくなりそうです…
「黒歌は何がいい?」
「あまりお腹に響かないものがいいにゃ」
俺は黒歌のリクエストに応え、サラダを主としたサンドイッチを軽く作った。
そしてそれをリビングに持っていく。
すると黒歌はテレビをぼーっと見ていた。内容はニュースの様で、政治家がコメンテーターに色々と発言をしているところだった
「人間はあまりにも馬鹿にゃ…裏で起きてることを知らず、どうでもいいことばかり棚に上げる…」
「人間ってのは不利なものには視線を向けないのがほとんどだよ。俺とかが例外なだけだ」
黒歌はサンドイッチを掴み、頂きますと言ったあとサンドイッチを食べる。
そして暫く咀嚼を繰り返した後に
「…美味しいにゃ」
「そうか。口にあったようで何より」
「安童って転生前は何だったにゃ?」
「俺?ただの人間だよ。一人暮らししてたから料理は自炊してたしな。大体のものは作れるぞ」
「ふ〜ん…」
生前の俺はただ普通にアルバイトをしながら学生時代を過ごしていた。
だが俺はアルバイトに向かう途中、交通事故に遭ってしまい、命を落としたんだ。
そしてオーディン様に転生をしてもらって、今に至る。
今思い返してみれば凄いよな…これって
だけれど、オーディン様に転生する時にお願いしたのは『雷属性の神器』、『気配察知能力』の二つだけ。後は何とかしようとしていたんだがあの人が色々とオマケで付けてくれたんだ。だからなのかもしれないが雷神剣とか槍とか何故創れたのかはやっぱり不明だ。
先日のフリード戦だってそうだ。何故あんなことが出来たのかは俺にだってわからない。
考えられるのはオーディン様がこっそり俺にそういうのを付与してくれたか、生前の俺が覚醒してない何かがそのまま引き継がれたのかだ。
どちらにせよ、確かめてみないことには変わらない
「美味しかったにゃ〜…ご馳走様♪」
「はいはい。お粗末様でした」
「安童はこれからどうするにゃ?」
「これからお前に必要なものを色々と買いに行こうと思ってる。お前の普段着とか何もないだろう?今日はそれを買いに行く。ついでに俺のもな」
昨夜は俺の寝間着を黒歌に着せたのだが、三桁越えのバストは凄い主張してて苦しかったらしいからな。流石にこれから同棲するにあたって着るものは必須。だから買いに行く。
金はリアスさんからのお小遣いがあるから問題ないだろう
「じゃあ私が安童の選ぶから私のを安堂が選んでにゃん?」
「なぜお前のを俺が選ばなくちゃいけないんだ…」
「なんとなくにゃ」
「…俺にファッションセンスがあればな」
俺は転生前でファッション知識に関してはほぼ皆無というある意味素晴らしい事実がある。
ましては黒歌はこの通り顔も良く、ボディも凄い。そんな女性の服を俺が選べるとは到底思えない
「安童は私の服…見てくれないのかにゃ…?」
見かねた黒歌はうるうると瞳を潤ませながら上目遣いで俺のことを見てきた。
うん。勝てないわ。
むしろ勝てる人いるのこれ?
「はぁ…どうなっても知らないぞ?」
「安童が選んでくれたのならいいにゃ!」
あれ、なんか俺は黒歌に抵抗できない男になりつつないか?これ。ほぼデートだよな…?
────・・・・・・・・・・
程なくして近くのショッピングモールにやって来た俺と黒歌。黒歌にはひとまず俺の服を着ててもらう。少しサイズが大きめのやつがあったから黒歌の豊満なものが程よく主張するくらいだ。
まぁそれでもここに来る途中の人達みんなから二度見はされていたんだがな…
「たしか衣装類は1階と2階どっちにもあったはず…これだから広い所は苦手なんだ……」
俺はここに来た時から広い所は迷うため苦手になっていてる。いわゆる方向音痴って奴だ
「ひとまず黒歌のを先に買っちまおう。なんか着たいものとかあるか?」
「ん〜…特にこれといったものはないにゃ…あの着物が普段着みたいなものだからにゃん」
「でも黒歌なら他の服とかも似合うと思うけど?まぁ今回はそういうのをテーマに探してみるか」
ひとまず俺と黒歌は女性ファッション専門店に入っていった。これは俺一人だったら完全に怪しい人だよな…?
────・・・・・
「これとかはどうだ?」
「ん〜…なんかヒラヒラついてるのは嫌にゃ。このスカートってのも」
「となると…無難にジーンズとかかなぁ」
「安童。あれって何だにゃ?」
黒歌の服を選んでると、黒歌がアクセサリー類が飾られてる棚に向かって指を指している
「アクセサリーだな。いわゆる装飾品っていうやつ。え…ブレスレットとかピアスとかはいいんだけど、指輪まであんのかよ…」
「安童とお揃いのものとかないかにゃ…」
「俺はアクセサリー系統のものは何一つ持ってないぞ?」
黒歌がアクセサリー類の棚の前で唸っていると、綺麗な紅色のロングヘアーをしている女性店員さんが黒歌に声をかけていた
「お客様。彼氏さんとのペアルックがご所望ですか?」
「お揃いがいい!」
「かしこまりました。それでしたらこちらにカップル用のアクセサリーがございますのでご案内いたします。彼氏さんも是非ご一緒に」
「は、はぁ・・・・・」
俺は言われるがまま黒歌と共に紅色の髪をした店員さんに付いていく。なんかあの人見覚えあるんだよなぁ…気のせいかな
店の端に男女ペアルック関連の服、装飾品が並んでいた。
なぜか指輪もある。あれって普通宝石店とかそういう所にあるもんだと思ったのだが案外そうでもないんだな
「あ、安童!!あれなんてどうにゃ!?」
黒歌が喜々として指さした方には、白をベースとしたカジュアルなTシャツがあった。しかもそれが男性用の丈、女性用の丈が揃っている。ペアルックってすげぇ
「いいじゃないか。それ買うか?」
「買う!」
「とりあえず1着目は決まったし、あと何着か買ってこうか」
その後も俺は黒歌と一緒に色んな服や装飾品を買った。気がつけば俺の両手には大量の袋がある。これ全部あの店で買ったものだ。かなり買ったなぁ…紅色の髪の店員さんもレジしてる時にあまりの金額に若干引いてる感じあったし・・・・・あ、やっぱりあの店員さんは知り合いだった。というのも店から出る時にカマかけたら────
「ありがとうございました〜!」
「いえいえ…あ、リアスさん。明日、何故ここにいたのか説明してもらいますからね?」
「…バレてたのね。」
「まぁ…リアスさんのオーラが特徴的なもので」
というわけだ。それにあんな紅色のロングヘアーをしてる人なんて滅多にいないしな…
その店を出た後は適当に近くのファミレスに入って食事をして、邪魔な荷物は全て魔法陣で異空間に保存することになった。もちろん人気がない駐車場で黒歌がやってくれた。
「さて、服も買ったし、後は雑貨か。黒歌用のもないと不便だろうし」
「その前に、げーむせんたぁって所に行きたいにゃ!!」
「ゲーセンねぇ…いいよ。行こうか」
そして俺は黒歌と共にゲーセンコーナーの方に向かって歩を進めた。
その瞬間黒歌が俺の手を握ってきたのは結構意外だったけどちゃんと握り返した。
ほのかに感じる暖かな感触。これが温もりというものなのだろうか…
────・・・・・・・・・・
「楽しかったにゃ〜!」
「まぁな…あぁ…すっかり夜だな…てゆうかいろんなの買ったなぁ」
ショッピングモールから出ると太陽はもう落ちており、月の明かりと所々に置いてある街灯が地面を照らしている。今は手を繋いで自宅へと向かう途中
「こんなに楽しい日は久しぶりにゃん」
「そうかい。そりゃ良かった」
これから帰って家に着いたら大量に買ったものの後処理という大変なことが待ってるが…まぁ黒歌の笑顔が見れたから頑張りますか
「ねぇ安童。一つだけ、お願いしてもいいかにゃ?」
突然黒歌が話しかけてきた。お願いならショッピングモールで何回もやっただろうに。だがその時とは雰囲気が違った。ショッピングモールの時はおふざけ半分みたいな雰囲気だったが、今回は真面目そうだ
「なんだ?」
「安童って…名字よね?」
「まぁ…そうだけど…それがどうした?」
「あの…下の名前…教えてくれない…かにゃ?」
そう言えば転生してから誰にも下の名前を言ってなかった気がする。まぁ単純に信頼出来る人以外にフルネームを言いたくなかっただけなんだけれど
だけど黒歌とはヴァーリと会った後に契約を交わした仲ではあるから当然フルネームを言ってもいいのだが・・・・・
「…いいか黒歌。俺にとってフルネームを教えるってのは、これからも迷惑をかけ、迷惑をかけてもらう、そういう絶対な信頼関係がないと教えないんだ。お前にはそういう覚悟があるんだな?」
「…私をあまり見くびらないで欲しいにゃ。契約を交わした御主人のことを信頼しない程私もヤワじゃないにゃ。これからもよろしくお願いします。マスター…?」
これが黒歌の本心だというのは真剣な目を見ればすぐにわかった。どうやら黒歌は本当に俺のことを信頼してくれてるみたいだ。
ならば俺もその気持ちに答えねばなるまい
「…遊魔。それが俺の名前だ」
「安童・・・遊魔。覚えたにゃん♪」
「ただし、名前で呼んでいいのは二人っきりの時のみだ。理由はさっき言ったように、絶対な信頼関係がないといけないからだ」
「…フルネーム知ってるのは私だけかにゃ?」
「そうだ。これからよろしくな。黒歌」
黒歌は満面の笑みを浮かべてくれた。
下の名前を教えた以上、俺も黒歌の事をきちんと知らないといけないよな。
だが今はまだその時じゃない。時が来ればきっと黒歌も話してくれるだろう。今はただその時を待ちながら、帰るべき場所に帰ろう
「あ、言っておくけど私はまだ処女にゃん♪」
「こんなタイミングでそんなこと言うなお馬鹿!!!」
やっぱり俺は黒歌には敵いそうにない
やはりこの位の文字数が私の限界でした
それではまた次回