転生者がチートで何が悪い?   作:ティラミス

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このところ暑い日々が続いていますね。みなさん体調管理にご注意ください


第15話 グレモリー眷属レベルアップ?!大作戦!

 

 

【遊魔side】

 

リアスさんの別荘の敷地内の平原に俺はいる。無論、十日後にライザー・フェニックスとのレーティングゲームを控えているグレモリー眷属のイッセーさん、木場さん、子猫さん、朱乃さん、アーシアさんの特訓のコーチをするためだ。ソフィアにはリアスさんの『王』としての基質の向上を依頼。

黒歌には周囲に怪しい気配が無いかのパトロール役になってもらった

 

そして俺は草原の真ん中で仰向けに寝転がって空を見ながらこれから行う特訓メニューを頭の中で整理していた。

まぁもうほとんど完成はしているからいいんだがな。

 

木場さん、子猫さん、朱乃さんはそれぞれに課題を出すつもりだ。

 

アーシアさんには近くで別のことをやってもらう。

 

そして問題はイッセー先輩だ。彼は今代の赤龍帝。生半可なメニューでは特訓にならない。だから彼には特別メニューを作った。

 

自分の事を課題評価するつもりは無いが、中々いいメニューが出来たと思う。これをみんなクリアすれば間違いなくライザーには勝てるだろう。

俺は俺の出来ることをするだけだ。レーティングゲームに参加出来ないからな。

 

もし参加出来るのであれば黒歌やソフィア、そしてアイツらと一緒に参加したいものだ

 

 

「おーい安童ー!」

 

イッセー先輩の声が聞こえ、体を起こすとそこには動きやすい服装に着替えた四人の姿があった。準備は出来たらしいな

 

「じゃあこれから皆さんに特訓メニューの共通の課題を発表します。これ以外にも個人の目標がありますが、ひとまず先に言っておきたい事があります」

 

「・・・勿体ぶらずに言ってください」

 

「まぁまぁ。簡単だから大丈夫。皆さんの共通課題、それは俺に勝つ事です。正直に言いますが、今の皆さんが束になったところで俺に勝つことは難しいです」

 

「あらあら、随分と自信がおありなのですね?」

 

「伊達に1ヶ月間姿を眩ませていたのではないので・・・まぁこの共通課題に関しては自分が考えた七日間のメニューをこなしてからです。では個人メニューを言っていきます。まずは木場さん。早速で申し訳ないのですが、手軽な魔剣を俺の分二本と木場さんの分を創ってください」

 

「君のを二本かい?わかったよ」

 

木場さんは手を前に出し、そこから2本の魔剣を造って俺に差し出してきた。うん。この重さ、いい感じだ

 

「では木場さん。貴方には私と手合わせを繰り返します。その都度、訂正すべきところを言っていくのでそこを直してください」

 

「随分と単純なメニューなんだね?」

 

「えぇ。単純な方が指摘出来る視野が広がりますから。では次、子猫さん」

 

「・・・はい」

 

「子猫さんも木場さん同様に私との手合わせです」

 

「・・・了解」

 

「では次は朱乃さん」

 

「うふふ・・・私はどんなに内容なのかしら?」

 

「朱乃さんにはこのメニューです。【錬成:ブロック】」

 

俺は後ろに少し大きめの物置サイズのブロック状の物質を召喚させた。

なんの変哲もない真っ白なブロックだ

 

「・・・安童君。これは?」

 

「これは特殊な製法で錬成したブロックです。朱乃さんにはこのブロックを破壊することを課題とします。武器を使うもよし、誰かと協力するも良しです。私個人的に思うに、【王】は戦場全体を。【女王】は限りある範囲で味方に指揮を執り、適切な判断をする人材が必要ですから」

 

「なるほど、状況把握能力の向上。そういう事ですわね?」

 

「その通りです。俺が手合わせをしてる間に考えて壊してください。ちょっとやそっとでは壊れないように創ってありますので」

 

「うふふ・・・分かりましたわ」

 

「それで次は・・・アーシアさんとイッセー先輩。二人には共通の課題を与えます」

 

アーシアさんにはいくつか瓶を錬成して手渡した。

アーシアさんにだけでなく、イッセーさんにも同じように瓶を渡した

 

「まずアーシアさんとイッセーさんには神器についての知識を学んでもらいます。知識がないと宝の持ち腐れとなってしまいますからね。あ、その瓶は後で使うので今は置いといて良いですよ」

 

「は、はい!よろしくお願いします!」

 

深々と頭を下げるアーシアさん

やっぱりこの人はイッセーさん達に救われて正解だったのかもな。

でもなんか騙されてそうなんだよな。

 

「────と、そんな感じで今日から10日、俺がコーチになります。まぁ初めてなんで、色々ご指摘あれば幸いです・・・」

 

 

少し締めが変だが、こうして打倒ライザー・フェニックスを目指して、特訓が始まった

 

〜木場の特訓〜

 

「さぁ、まずは木場さんからですね。よろしくお願いします」

 

「よろしく、安童君。でも君は自分で剣を所持してるんじゃないかな?」

 

「あぁ・・・それでもいいんですが、色々理由はありますが・・・この剣を使わせてもらいますよ」

 

俺は木場さんに作ってもらったシンプルな魔剣を一振り持ってる。木場さんも同様

俺と木場さんは1度剣を交えてはいるが、果たして1か月の間に木場さんはどこまで成長したのかな??

 

ちなみにアーシアさんとイッセーさんには別のメニューを出してそれを実践してもらっている。

朱乃さんと子猫さんは近くで観戦だ。まあ大体みんなに与えるアドバイスって似てる感じだから聞いてもらった方が早いしな

 

「木場さん。本気で来てくださいね?じゃないとアドバイスしたいものも出来ませんので」

 

「分かった。じゃあ、行くよ!!」

 

そう言った瞬間、目の前から木場さんの姿が消えた!

流石は【騎士】の駒!スピードが尋常じゃないぜ!

 

「確かに木場さん、貴方のスピードは凄まじいものがある。だが・・・それだと簡単に捕まりますよ。ほら?」

 

「っ?!うわっ!!」

 

俺がある方向に魔剣を突き刺すように前に出す。するとその真横を木場さんが通り、そのままバランスを崩して倒れてしまう

 

これには朱乃さんと子猫さんはびっくりしてしまってるみたいだ

 

「・・・なんで僕のいる場所がわかったんだい?」

 

「木場さんの動きがわかりやすいんです。例えるなら教科書のようなものです」

 

「でも安童君はその場から一歩も動いていませんでしたわ。それだけで祐斗君の場所がわかるものですの?」

 

朱乃さんの疑問もごもっともな意見だ。確かに普通なら有り得ない事かもしれないな

 

「大事なのは目ではなくて、“耳”ですよ。」

 

「・・・耳・・・ですか?」

 

子猫さんが可愛らしく首を傾げながら聞いてきた。くそぅ流石はマスコットキャラクター。可愛いじゃないか

 

「そ。目で追うんじゃなくて、空気の流れを体で感じて、今どこに敵がいるかを見極めるんです。そうすれば複数体との戦闘でも対応が効きやすくなります」

 

「なるほどね。勉強になるよ」

 

「木場さんにはひとまずこの気配で敵の位置を大まかに判別出来るように練習してもらいます。あそこに練習場を用意してあるのでそこで暫くやってみて下さい」

 

「分かった。ありがとう」

 

木場さんはそう言うと俺が指さした方向にある物に向かって歩き始めた

 

「さて、次は子猫さん」

 

 

〜NEXT子猫〜

 

「さて、子猫さんはたしか・・・『戦車』だったよね?それってどんな恩恵があるの?」

 

「『戦車』は攻撃力と防御を底上げする前線向けの恩恵です。なので私は格闘専門です」

 

「でも魔法を使うことだって可能じゃないかな?悪魔になったのなら、少しばかりは魔力だって扱えるはずだけれど・・・」

 

「・・・私には必要ありませんから。私にはこの体があります」

 

なるほど。やっぱり訳ありだな子猫さんは。

今ここで説得するのも悪くは無いが、このままではいけない。ある一手が必要なんだ。だから今はこのままで行こう・・・

 

「なるほどね。それじゃその力、お手並み拝見と行かせてもらいましょう」

 

「・・・行きますよ」

 

子猫ちゃんが軽く構える。それを見た俺も構えをとるのだが・・・

 

「・・・構えないのですか?」

 

「ん?構えてるよ?これが俺の一番いい構えなんだ」

 

両手を下げ、更に腰を少しだけ落としてるだけだけれどね

 

「・・・そんな構え見たことないですが」

 

「見たことあったら対策されちまうよ・・・さ。かかってきな?」

 

「・・・行きます!」

 

瞬間、子猫さんは地面を力強く蹴り、素早く俺の懐に入ってきて拳が俺の懐にえぐり込むように撃たれた────様に見えたが

 

「残念。だけどいい動きだ」

 

俺の懐に子猫さんの拳が入ることはなく、片手で受け止めた。うん。迷いのない良い拳だ。

 

子猫さんからしたら予想外の出来事だったのだろうか。驚きながらもすぐさま後方に下がり、距離を置いた

彼女なりの渾身の一撃だったのかな・・・だとしたらなんか申し訳ないことをしてしまった気がする

 

「・・・なんでビクともしないで受け止められたのですか?」

 

「ん?あぁ。子猫さんの拳を受けた手を見てみなよ」

 

そう言われた子猫さんは渋々俺の手を見やる。その手には不思議なオーラのようなものが包み込むように存在していた。まぁただ魔力で手の周りを囲っているだけなんだけれどね

 

「こうやって魔力を使えば自分の身体を強化することだって出来るんだ。魔力があるのなら使って損は無いと思うけど?」

 

「・・・それでも私は・・・これで行きます・・・!」

 

もう一度距離を詰めてきた子猫さん。今度は先程よりも鋭い!

 

・・・けども。甘いなぁ

 

「俺、反撃しないとは言ってないからね?」

 

素早く魔力で包まれている拳を前に突き出し、すぐに引き戻す。その瞬間、凄まじい風圧が子猫さんの体を包み────子猫さんは飛ばされた

 

「っ・・・見えなかった」

 

「そりゃ、見えないくらいの速さで殴ったし・・・」

 

「・・・もう1回行きます」

 

「ふむ。どんどん来てください」

 

そうして子猫さんの猛攻は続いていった

 

だが一度も俺に拳を当てることが出来ないまま時間だけ過ぎていって若干不機嫌になっていたのは秘密

 

 

 

〜NEXT朱乃〜

 

「さて、木場さんと子猫さんには別メニューを与えてあるのですが・・・朱乃さんは変わらずこのブロックを破壊することをやってもらいます。触っても問題ありませんよ」

 

「・・・特に仕掛けがないブロックかしら」

 

「そうですね。仕掛けはないですがそのブロック元々の素材が特殊なんです」

 

実はこのブロックをゲットしたのって俺が姿を眩ませてる間なんだよね。けれど正直使い所に困ってたんだよね・・・俺は使わないし・・・黒歌はもうこのブロック破壊することに成功してるし・・・ソフィアは別のやり方でクリアしてるし

 

「これが私の修行・・・それも連携をする為のですのね?」

 

「その通りです。ヒントとしてはこのブロックはある一定量の魔力を1度に浴びると破壊される・・・と言ったところですかね。これ以上は教えられませんが」

 

「分かりましたわ。いろんなシチュエーションを想定しながら必ずこのブロックを破壊できるようになりますわ」

 

「よろしくお願いしますね。僕はリアスさんとソフィアの所に行って様子を見てきますので何か気になったことがあれば教えてください」

 

「分かりましたわ」

 

 

さて、と。

 

とりあえずここからは俺も果たすべき事をやらなくちゃな・・・その為には・・・

 

「ソフィアの所に行かなくちゃな」

 

 

 

 

 

────・・・・・・・・・

 

 

「おーいソフィアー」

 

俺は別荘に戻りリアスさんとソフィアがいる部屋の前にいる。中から返事をもらって俺は部屋の中に入った。その部屋は書斎のような部屋で本棚が所狭しと置いてある。

 

「ん?どうしたの安童?探し物?」

 

ソフィアが俺のところに来た。

 

「あぁ。ちょっと調べ物。そっちの邪魔はしないようにするからさ」

 

「私はいいわよ別に?むしろ安童君に聞いてみたいこともあるから」

 

リアスさんも俺のところに来た。なんかメガネかけてるリアスさんって新鮮だと思う。いつも学校ではメガネかけてないし

 

「俺に聞きたいこと?なんですか?」

 

「ライザー・・・いえ、フェニックスについてよ。通常フェニックスを倒すには圧倒的な力で倒すしか方法は無いの。おまけに向こうは眷属がフルで揃っていてこっちはその半分以下・・・絶対的不利なのよ」

 

「たしかに数なら向こうが多いですね」

 

「だけど私達にはライザーを倒せる程の圧倒的な攻撃力を持ってる子がいないの・・・そこで貴方の意見を聞いてみたいのよ」

 

たしかにフェニックスはその名の通り不死だ。だからこそ圧倒的な力で押していく方法が用いられる場合がある。

 

「んー・・・ライザーは不死なんですよね?」

 

「えぇ。生半可な攻撃を与えてもすぐに回復してしまうわ」

 

「・・・一つだけ別の方法はあります」

 

「方法?それはどんなものかしら?」

 

「すみませんがこればかりは教えてしまってはリアスさんの為になりませんから考えてみてください。ソフィアは分かったか?」

 

「あ。私も分かったわ。安童の言いたいこと。ひとまずこれは眷属の人達との連携がヒントになるんじゃないかしら?」

 

「まぁそうだな。アレを使えば間違いなくライザーは倒せると思うし、戦いの幅もかなり広がる。だけどこればかりはリアスさん自身で考えるべきものだと思います」

 

これを言ってしまったらリアスさんの『王』としての成長が見えない気がするし

 

「・・・それもそうね。それに貴方がそういうのだからなにか方法があるのでしょうし。私なりにも考えてみるわ」

 

「頑張ってくださいね。リアスさん。応援・・・してますよ」

 

そう言って俺は書斎の中である本を見つけ、それをそのままずっと練習終わり間際まで読みふけっていた

 

 

・・・────────

 

 

「よし。1日目はこれで終わりにします。みなさんお疲れ様でした」

 

夕日が差し込み、辺りをオレンジ色に染め始めた時間に練習を終わりにさせた。

 

各々に一日練習した結果を聞いたところ、それなりに向上が見えるくらいだった。だが悪魔になりたてのイッセー先輩とアーシア先輩はまだ練習通りに上手くいかないらしい。

 

だがまだ時間はある。明日また同じメニューをこなしてもらうだけだ

 

「・・・安童君。1ついいかな」

 

「木場さん?どうかしました?」

 

「いや、僕個人として気になっていたことなんだけど・・・君は1ヶ月の間どこに行っていたんだい?」

 

あー・・・やっぱり気になるよなぁ。帰ってきたと思ったら自分より強くなってんだもんな・・・

 

 

「んー・・・そうですねぇ。強いて言うなら・・・国外・・・と言ったところですかね」

 

「へぇ・・・日本から出てたんだ」

 

間違ったことは言ってないはず。一応北欧に行ってるからな

 

まぁ・・・行ったのは別世界だけれども・・・

 

「まぁそうですね。色々なものを体験してきましたから・・・何度死にかけたことか」

 

「それでもやり遂げたんだろ??」

 

イッセー先輩がタオルで顔を拭きながら聞いてきた。

 

「はい。そのお陰で今の僕がいますから」

 

「そっか。期待してるぜ!先生?」

 

「・・・からかわないでくださいよ全く」

 

そうして皆で笑いながらリアスさんの別荘へと戻っていった。

 

 

そしてお風呂でイッセーさんが女子風呂を覗こうとして子猫さんにお仕置きを受けていたことはまた別のお話・・・

 

まぁ俺もソフィアと黒歌の裸を見ようとして先手打たれてたから何もしなかったが

 

 

────・・・・・・

 

「ひとまず1日目おつかれさん。ソフィアと黒歌」

 

皆が寝静まった真夜中に俺はソフィアと黒歌と別荘から少し離れた場所で合流した。

黒歌の姿をまだ見られるわけにはいかないからな

 

「おつかれさーん。私は涼しいところでただ紙切れ見てただけだけどね〜」

 

「私は木陰で眠ってたにゃん」

 

「仕事与えたよな?!ちゃんとしてくれよ・・・」

 

「だーいじょうぶにゃん!ちゃんと結界は張ってたから!」

 

サボってたらみんなに姿見せるからね!?

ホントに大丈夫かよ・・・

 

「とりあえず・・・こっちはみんな概ね向上するとは思うんだが・・・やっぱりイッセーさんとアーシアさんがちょっとな・・・」

 

「ま、それも想定内でしょう?こっちはボチボチよ」

 

「まぁ、リアスさんは有名どころのお嬢さんだから素質はあるだろう。だがイッセーさんとアーシアさんはまだ悪魔という種族の特性に慣れていないんだ。ここからどうにかするしかない」

 

「まずは悪魔としての性質から学んでもらったら?」

 

「そうだな。基礎から学ばせることにするよ。そういえば黒歌。結界張ってて何か違和感なかったのか?」

 

「んー・・・強いて言うなら変な気配が1回だけ感じたにゃ」

 

ちゃんと仕事はしてくれてたみたいだな。じゃないと黒歌はそこら辺で本当に眠りにふけってしまいそうだ

 

「変な気配?」

 

「そ。監視みたいなやつ。かなり遠い距離にだけど視線のようなものを感じたにゃ」

 

んー・・・ライザーが眷属を敵情視察させるようなやつではないと思うんだが・・・警戒はしていた方がいいな

 

「分かった。何かあれば俺に伝えてくれ。ソフィアもな」

 

「はいはーい。私も気にしてはおくよ」

 

 

さてさて。明日からまた忙しくなるかもなこれ・・・

 

 




不定期更新のこの作品。さてさてこれからどうなることやら。

それではまた次回お会いしましょう
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