転生者がチートで何が悪い?   作:ティラミス

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長らくお待たせしました…


第20話 不死鳥と決着です!

 

 

【イッセー視点】

 

禁手(バランス・ブレイク)

 

安童が放った言葉。それは俺がライザーに立ち向かう時にドライグに限定的に解除させて貰った言葉と同じだった。

あれは本人の中での劇的な変化や想いに応えた時に発動する神器の最終形態みたいなものだったはずだ。

それをアイツは…安童はその言葉を放った

 

(やはりアイツは…そうか。お前もいたのだな)

 

ドライグ?何かあったのか?

 

(あぁ。実はな…安童の力はかつて俺と白いのが喧嘩してる時に遭遇したのと同じなんだ)

 

え?でもそれってかなり大昔の話だよな?ドライグがまだ神器に封印される前の話だろ?

 

(そうだ。だがあの力…オーラは間違いなくヤツだ。相棒。奴は俺と白いのと互角に戦った人間だ……しかも辛い顔ひとつせずに笑っていられるほどの戦闘狂のようなヤツだ…そんなやつは伝承も無く忽然と消えたんだ)

 

え?!アイツってそんなに強かったの?!というか生きてるの!?すごい昔の話なんだよな?

 

(確かに昔の話だ。だが神器になればその力はそのまま受け継がれる。俺のようにな)

 

て事は今安童が使ってる神器がドライグのいうやつなのか?

でもアイツの神器って雷を纏って身体能力を上げるやつだろ?1人で2つの神器を持つことって出来るのか?

 

(本来ならば不可能だ。というか神器なのかどうかも定かではない……だが奴の力を考えればそうとは限らないと言えるだろう。奴の力は人知を超えるものだ)

 

ドライグがそこまで言うって事は今の俺じゃ太刀打ちできないような力なんだろ?どんな力なんだ?

 

(アイツの力は━━━━━━━ありとあらゆる武具を創ることだ)

 

え?!そんなこと出来るのか?!チートにも程があるだろ?!

 

(忘れはしない。アイツは武器や防具、ましてや兵器まで作ることが出来る力だった。そうであれば安童が雷を身体に付与する神器を持ってることも説明がつくだろう?)

 

た、たしかに…アイツが旅をしてる時にそういう神器を持つ奴がいたらそれで作ることが出来るように…いや、アイツはアーシアを助ける時にはもうあの力を得ていた筈だ。

 

という事は俺たちと会う前から持っていた…そう考えるのが妥当だろうな…オーディン様に転生してもらったって聞いてるし

 

安童…お前は本当に何者なんだ……?

 

 

【安童side】

 

雷が止み、俺の両腕に付けられたガントレットは一回り大きくなり、右手は赤色、左手は白色になっており模様が描かれていた

 

「うーん…名付けるなら無難に『紅白の篭手(ブーストディヴァイン・ギア)』って感じか?」

 

この篭手は二天龍の力をベースに創ったもの

もちろん倍加と半減の力は限度があるとはいえ存在する。まぁ体験版みたいなものだ。だがまぁどうにかなるとは思う

 

「な、なんだそいつは?!禁手化だと?!どこまでも生意気なぁぁぁ!!その程度でこの俺の炎を止められると思うなぁぁ!!」

 

ライザーは見るからに力任せに巨大な炎を生み、俺に目掛けて投げてきた

 

「…小さいな。半減」

 

右手の篭手の倍加と左手の半減の力を1回で止め、そのまま倍加を俺に促す。これで2倍か…まだ身体は余裕があるな。今度は片方だけ蓄積できるか試すために右腕の倍加だけ起動させてみよう

半減の力はライザーの炎に。炎の大きさはバスケットボール位まで小さくなった。やっぱりアルビオンの半減の力は色々と便利だから慣れていこう

 

「ふんっ!」

 

俺は右手で思い切りライザーの炎に拳を叩き込む。拳が火の玉に当たった瞬間、火の玉は消滅した

 

「なっ?!ば、馬鹿な!!フェニックスの炎なんだぞ!!」

 

「……お前がフェニックスの名を語るな」

 

俺は地面を蹴ってライザーの目の前に移動する

まずは一発いかせてもらおうか

 

「お前が上級悪魔だと?笑わせるなぁっ!!!!」

 

俺はかなり力を込めた右手でライザーの顔をぶん殴る。

ライザーは俺の拳を受けて骨が砕ける音を鳴らしながら後ろの校舎を破壊しながら飛んでいく

俺はライザーが飛んで行った方に歩いていく。かなり奥の方まで飛ばされたライザーを見つけて蓄積していた倍加の力を発動させる

 

「お前は上級悪魔では無い。お前は家の威厳に縋りついてるガキそのものだ…!」

 

「こ……んのぉ…舐めるなぁぁぁ!!!」

 

ライザーは最後の攻撃と言わんばかりに魔力を凝縮させた炎を俺に向かって放ってきた

 

「10回分の倍加付与……審判の拳(ジャッジメント・ナックル)ッ!!!!!!」

 

右腕の篭手に出来る限りの力を込めてライザーの炎に拳をぶつける。拳が炎に当たった途端にライザーの炎は消え去り、俺の拳から放たれた衝撃波はライザーのボロボロになった顔面に直撃する

 

「ご…ごの……ぉ、おれ……が…………」

 

ライザーはそのまま気絶した。俺は神器を解除してライザーの顔を見る。白目剥いてるから演技ではなさそうだな……しかしまぁ…なんだ……

 

「やりすぎ…か?」

 

「ま、当然の結果じゃないかしら?リアスっていう女の人を泣かせたのでしょう?」

 

少し考えてると後ろからリンシアが歩いてきた。その後ろからはアリシアとシンシアも来た。どうやら向こうは無事に片付いたようだな。見たところケガはしてないみたいだし完封したんだろう

 

「それに、ここまで圧倒的に倒されたのですから当分は大人しいでしょう」

 

アリシア…なんだかんだ容赦ないんだよなぁ…

 

「ま、それならいいんだがな……さてと。そろそろ帰るぞ」

 

「ねぇ兄ちゃん!あの女の子はどうするの?」

 

シンシアが指さす方にはレイヴェルが呆然と立っていた。ライザーを倒した時かなりの爆風だったと思うけど結界のおかげで無事みたいだな

 

「うーん…勝敗は決したから結界を解こうか。あ、そうだ」

 

俺はレイヴェルを守護している結界を解き、緑色の液体が入っている小瓶を1つ手渡した

 

「こ、これは……なんですの?」

 

「私が調合した回復薬です。会場に戻ったらお兄さんに飲ませて下さい。いくらフェニックスといえど回復には時間がかかるでしょうから。これは回復を促進させる効果を入れてあります」

 

レイヴェルは何かを言おうと口を開きかけてたが何も言わずに頷いた。俺はアリシア達がいるところに戻る。丁度エレシアとネルリアも合流していた。これで全員集合したな

 

「よし…帰るぞ」

 

『ライザー選手リタイア。勝者はアン選手率いるチーム』

 

みんなが頷いた時、グレイフィアさんのアナウンスが響き渡り、地面に魔法陣が展開される。おそらくサーゼクスさんが転移してくれるのだろう

俺たちはそのまま光に包まれ、視界が白くなっていく

 

 

 

 

光が収まり、当たりを見渡すと婚約会場のステージ上だった。

魔法陣が消えると1人の男性がこちらに歩いてきた。サーゼクスさんだ

 

「勝利おめでとうアン君。さぁ約束だ。リアスを連れていくといい」

 

サーゼクスさんはニコニコしながらリアスさんの方を見た。当のリアスさんは開いた口が塞がらないような顔をしている。

まぁそりゃそうか。不死鳥の名を受けているフェニックス家の人間(いや悪魔か?)とその眷属を少人数の編成でありながら無傷で完封してしまったのだから

 

「サーゼクスさん。ありがとうございます。後ほどお渡ししたいものがございますのでお時間を頂いても良いでしょうか?」

 

「もちろんだ。グレイフィアにも伝えておくから彼女に連絡をしてくれ」

 

サーゼクスさんがそう言うとグレイフィアさんは一礼した。

グレイフィアさんはあまり表情に感情が出ないがどこか嬉しそうな表情を浮かべてる気がした。やっぱりグレイフィアさんもリアスさんの事が心配だったんだな

 

俺は「分かりました」とサーゼクスさんに伝え、リアスさんの元に歩く。

リアスさんはやっと我に返ったみたいで俺の事をじっと見つめてきた

 

「助けて貰っちゃったわね……ありがとう安童君」

 

「助けた…まぁそういうことにしておきますよ。じゃあ帰りましょう…眷属の皆さんと一緒に」

 

リアスさんに向かって手を差し伸べる。リアスさんは微笑み、俺の手を取ってくれた

 

俺の手を取ったリアスさんは何か言いたげな表情で俺の事を見ていた

 

「何か気になることでも?」

 

「え、えぇ…このお礼はどうやって返したらいいのか分からないのよ……」

 

「まぁすぐには考えられないでしょうね。落ち着いてから後ほど学校で話しましょう」

 

「……それもそうね。改めてありがとう安童君」

 

すこしはにかんだ笑顔をしながらリアスさんはイッセーさん達と一緒に転移魔法陣で移動した。おそらく学園のオカ研部室だろうな。なにはともあれこれで一件落着かな

 

「さてと。みんなは先に帰っててくれ。多分飯は用意してあると思うから先に食って自由に過ごしてくれ」

 

「それは構わないけど、護衛は要らないのか?」

 

「心配すんなよネル。ただリアスさん達の拠点に行くだけだ。それにあの人達が束になっても俺に傷一つ付けられないさ」

 

俺がネルにそう言うと後ろにいたリンシアがクスリと微笑んだ

 

「違うわよ遊魔。そっちじゃなくてあの魔王さんの所に行く時の事よ。流石に1人でって事よ。それに悪魔の世界ではたしか…女王って何かあったわよね?」

 

「女王は常に王の傍に立つとは言うが…ってことはお前まさか……」

 

リンシアはニコリと微笑み、俺の腕に抱きついてきた

 

「そういう事よ。私も行くけど文句はないわよね?」

 

「いやぁ…黒歌が来てくれるだろ「いいわよね?」…はい」

 

うーん…一応断りはしたいけどもリンシアってこういう時頑固になりがちだからなぁ。

断ったところで関係なく付いてくるのは容易に想像出来る…

 

「…仕方ねぇな。行く時は声かけるからそれまでシンシア達といてくれ」

 

リンシアは「わかったわ」と了承してソフィアと共に魔法陣で家に帰ってった。黒歌は猫モードになって俺の肩に乗ってる。

リンシアは悪魔じゃないからそんなのにこだわる必要なんてないんだけどなぁ。それにリンシアが行くって言ったら連鎖的に皆来ることになるだろうし

けどあの5人でまとめ役はネルリアとリンシアだけど頭の回転が一番いいのはリンシアだからそばに置いといて損は無いのも確かではある…

 

「じゃあ黒歌。俺らも行くか」

 

「にゃぅん」

 

ひとまずはリアスさんの所に向かうとするか。

今回俺は自分の力をリアスさん達に見せたからそれについてもきちんと説明しないといけないしな。多分これから俺もこの世界の事情に関与するとは思うし

 

 

 

 

「リアスさーん?安童ですー」

 

旧校舎のオカルト研究部に来た俺と黒歌(猫モード)とリンシア(本当は連れてきたくなかった)

ドア越しに声をかけると中から「入ってちょうだい」とリアスさんの声が聞こえた。

ドアを開けるといつもの席にリアスさんが座っておりその横に朱乃さん。そして前のソファには木場先輩と小猫ちゃん、イッセー先輩とアーシア先輩が座っていた

 

「安童君。改めて、助けてくれてありがとう」

 

「別に良いですよ。俺としては好都合だったので。あ、そうだ。知ってるとは思いますけど念の為彼女の紹介をしますね」

 

俺がそう言うとリンシアは俺の1歩前に出てお辞儀をした

 

「ライザー戦の際に紹介しましたが改めて…リンシア・バギーニャと申します。悪魔の世界でいうと女王の位置になります。以後よろしくお願いします」

 

「リンシアさんね。よろしく…安童君?」

 

「リンシアお前…そんな挨拶出来たのか?」

 

「失礼ね。その位の常識はあるわよ」

 

驚いた。コイツがきちんと礼儀正しく挨拶出来るなんて…

挨拶を終えたリンシアは再び俺の後ろに戻った

 

「あー…ひとまず話をしたいので時間いいですかね?」

 

俺はライザーと戦う事になった理由を一から説明した。サーゼクスさんに頼まれて特訓をした事や、リアスさんがゲームで敗北した時のサーゼクスさんの心境とお願いなどなど…

 

「そうだったのね…お兄様は私の事を案じて…」

 

「まぁそれもありますが俺としてもライザーなんかとの婚約は破棄したかった気持ちがあるので問題ないかと。この事は両家にも伝わってるでしょう」

 

「そうね…あの場にはお父様達もいたもの。ひとまずは白紙に戻すという事でこの件は終わりでしょうね…あとはもう一つ気になることがあるのだけれど」

 

「俺がライザーに見せた“禁手”の事でしょう?」

 

俺がそう言うとリアスさんはこくりと頷いた。まぁそりゃそうだよな。皆は俺の神器は雷属性を付与するものだと思っているだろうし

 

「それに関しては…まず俺の神器の事を言わないといけませんね…まぁドライグなら分かるだろ?」

 

俺がイッセー先輩の左手に宿る龍にそう言うとイッセー先輩の左手に篭手が出てきて手の甲の宝玉が点滅する

 

『俺に対してタメ口を使うやつは数える程しか居ないからな。やはりお前も神器になっていたのか』

 

「んー…どっちも言えん。俺は俺だ━━━━遠い昔君と白いのと戦ってた“アン”だよ。こうして自分の事をさらけ出してから会うのは久しぶりだねドライグ」

 

『お前は死んでないというのか?!』

 

「いや、死んだんだけどね…簡単に言うと転生さ。今のこの体はこの学園の1年生の“安童”であり、あの頃の“アン”でもあるんだ…しっかしまぁ本来ならドライグみたいに神器となって誰かに宿るもんだが…俺はこの通り特殊でね」

 

そう。俺は転生して“安童遊魔”であると同時にかつての三大戦争やドライグとアルビオンに喧嘩を売っていたイカれた思考を持っている“アン”なのである

 

「にしてもドライグは狭そうだなぁ?俺は自分の意思で動けるんだけどなぁ??」

 

『(ブチッ)アン貴様!言いたい放題言うな!相棒!今すぐこいつを殴らせてくれ!』

 

「はぁ?!いやいや何言ってんだよドライグ!安童もドライグを挑発しないでくれよ!」

 

いやーしかし本当に不思議だよな。俺も本当なら神器になってるんだけど俺は人間の体だし。まぁこうなる可能性もないとは言いきれないのがこの世界だしな

ドライグと話しをしながらリアスさんの方を見ると頭を抱えていた。まぁそりゃそうだよな。少し前に来た人間が二天龍のドライグとタメ口で会話したりとかしてんだから

 

「あ、安童君…ちょっと頭を整理させて貰えないかしら?」

 

「まぁそりゃそうなりますよね…では皆さんに話したことある所から改めて話しましょう。まずは俺が転生して…冥界で目を覚ました時から」

 

そこから俺は少し掻い摘みながらではあるが転生する前の事、そして転生したこと、その後1ヶ月間で自分の過去のことや自分自身について調べたことやその1ヶ月間にリンシア達と仲間になった事をグレモリー眷属の皆に説明した。

 

もちろんこの話はこの後サーゼクスさんにもしっかり話す。なんてったってあの人が人間界に送ってくれなかったら俺はこんな恵まれた事になってなかっただろうし、俺自身がサーゼクスさんに返せる恩がそれくらいしかないからだ

 

「まぁそんなこんなでこうなったわけです」

 

「そんなこんなで済ませられる量じゃねぇ…なぁ木場。お前は分かったか?」

 

「全部は流石にかな。けど大まかには理解出来たよ」

 

木場先輩はそれなりに頭の回転は良いみたいだ。

まぁでも俺の事を話したらイッセー先輩みたいなリアクションになるのも当然と言えば当然だよな。

 

俺は転生をしてチート地味た力を持ってるし、ドライグやアルビオンと喧嘩してたからこの世界ではかなり驚異となる存在ではあるからな。一応これでも長生きはしてるし…あ、一応死んではいるのか

 

「ざっくり言うと俺はドライグと同じ時代に存在して死ぬ直前に適当に良さそうな人間に意識を移して異世界転生をして今まで生きながらえてきたって感じですよ」

 

「そうは言うけどなぁ…異世界転生とかアニメとかの話だと思ってたからイマイチ現実味がないというか」

 

「それ言ったら先輩達は悪魔だし…冥界もありますからそれもアニメ的展開では?」

 

「ぐうの音も出ねぇ……」

 

皆にはゲームで出場した5人以外にも仲間がいる事は言っているがリンシア達の正体だけは隠してある。

異世界で出会った仲間だと言う事と普通の人間では無いというのは言ってるがそれ以外は伏せた。

まぁ時が来たら言うことにはなるとは思うけど念には念を入れておきたいしな

 

「ねぇアン。そろそろ魔王様のところに行かないかしら?渡すものあるんでしょう?」

 

「それもそうだな。というわけで俺はこれで失礼します」

 

「もう行くのね?改めて、助けてくれてありがとう安童君」

 

リアスさんからのお礼を受け取って俺はリンシアと黒歌と共にオカ研部室を出て校舎裏で冥界に転移した。

え?なんで転移出来るかって?そりゃリンシアに転移先の情報を教えたからだよ。自分がやってみたいんだとか言われたからな

 

 

 

場所は変わり冥界にあるサーゼクスさんがいる屋敷前。思えばここに来るの3回目じゃないか?転生して1ヶ月ちょっとしか経ってないのに魔王様に会えるのってなかなか凄いな

 

到着して程なく屋敷の門が開かれ、門の先にグレイフィアさんがいた

 

「安童様。お待ちしておりました。魔王様がお待ちですのでご案内します」

 

俺とリンシア、黒歌(人間モード)はグレイフィアさんに後を歩いて屋敷の中に入った

 

グレイフィアさんに連れられて見覚えのある部屋に通された。

その部屋にはサーゼクスさんがニコニコして迎えてくれた

 

「いらっしゃい安童君と黒歌君。それと…リンシア君だったかな」

 

「リンシア・バギーニャと申します。悪魔業界でいうところの女王の立ち位置として同行しております」

 

いやホントにこいつ本当に俺の知ってるリンシアか?こんな言葉がリンシアから出てくるとは思えないんだが?

 

「先のライザーくんとのゲームは見事だった。上級悪魔の彼から攻撃を受けること無く完封するとは恐れ入ったよ」

 

「お褒め頂きありがとうございます。正直なところライザーの戦略は穴が多すぎて対策が楽でしたので勝利は確信してました。それはそれとして…本題の物なんですが」

 

俺はサーゼクスさんの前のテーブルの上に球体を置いた

 

「これはもしや…ライザーくんとのゲームの時に使用していたものかい?」

 

「その通りです。魔法陣での報告などでは現場の実際の風景が分かりませんので。これなら遅延無しで連絡先の状況がわかるのでこれからの災害などが発生する際の対策になるかと」

 

サーゼクスさんは球体を手に取り、色々な角度から観察していた。まぁそりゃこの世界に無いものだもんな

おそらくこの球体は戦争国からしたらかなり歴史が動く程の代物だろう。だからこそ俺はこれをサーゼクスさんに渡したかった

 

「俺が今こうして入れるのは貴方が人間界に送ってくれたからなんです。これはそのお礼と受け取ってはくれないでしょうか」

 

「安童君は真面目だね。ではお言葉に甘えるとしようか」

 

サーゼクスさんはニコリと微笑み、球体を受け取ってくれた。

二人で話してこの球体の事は[見透かす者(デジルクモード)]という名前にした

 

「サーゼクスさん。お時間に余裕はありますか?」

 

「今日は特に急ぎのものはないから問題ないが…何故だい?」

 

「先程リアスさん達には伝えたのですが…私についてお話しようと思いまして」

 

「その理由を聞いても?」

 

「先程のデジルクを渡した理由にもなりますが…この世界の重要な存在である魔王でありながら俺に生きる道を作ってくれた事、そして何よりもライザーとのゲームを許容してくれた事から貴方の事を信用したいと思ったからです」

 

その言葉を聞いてサーゼクスさんは笑顔を絶やすことなく俺の事をしっかりと見てくれた

 

「分かった。聞かせてくれ。君の事を」

 

俺はリアスさん達に伝えたままサーゼクスさんに伝えた。

正直少しは驚いたりするものかと思ってはいたのだがそんな様子はなくただ真剣に俺の話を聞いてくれていた

 

「以上が俺の正体です。この事は内密にお願いします。俺の仲間に被害が出る可能性もありますので」

 

「勿論だとも。信用してくれてありがとう安童君。これからも君や君の仲間達とは良き関係を築いていけると思ってる。それと同時に先のライザーくんとのゲームの事が世間に知られてるから君たちを眷属にしようとするものたちが出てくるだろう」

 

「もちろん全て断りますし、強行してくるようなことがあればそれ相応の対応はさせてもらいます。俺達は誰かの下で動くつもりはありません。ですがサーゼクスさんからの頼みとあれば話は別です」

 

「そう言ってくれると私としても嬉しいよ。そうだ…まだ予定は未定なのだが、近々三大勢力で話し合いをしようと思っているんだ。良ければ君達も参加しないかい?私からの推薦ということなら問題ないだろう」

 

「三大勢力…悪魔・堕天使・天使の事ですね。さしずめ堕天使からはアザゼル…天界からはミカエルさんでしょうか?」

 

俺が名前をあげるとサーゼクスさんは感心するように頷いた

 

「流石安童君。けどなんでアザゼルは呼び捨てなんだい?」

 

「本人に呼び捨てにして欲しいと言われたので」

 

「まさか彼と面識があるとは思ってなかったよ……」

 

それについては同感ですサーゼクスさん。俺だってアザゼルと会うとは思って無かったんです。でもアイツ俺がオーディンさんの手で転生した存在だって知ってたんですよぉ…??

 

「会談の日程に関してはリアスに伝えておく」

 

「分かりました。それではまた会談の時にお会いしましょう」

 

俺とリンシアは一礼して自宅に転移した

 

ひとまずこれで本当に一区切り着いたな。俺の事も大まかではあるがちゃんと伝えるべき人達には伝えられたから当分はゆっくりと過ごしますか。まずはリンシア達の生活用品を買いに行ったりしないとな

 

「みんな。ただいま」

 

「「「「おかえり(なさい)!!!!」」」」

 

俺が家の扉を開けると玄関でみんなが迎えてくれた。

今思うとこうやって家に帰って誰かがいるというのは今まで経験したことなかったな…それが当たり前みたいな生活をしてきてはいたが…

 

「…これもこれで悪くないな」

 

俺は少し頬を緩めながらみんなと一緒に晩御飯を食べることにした

俺にとってこいつらは家族も同然。これからもコイツらとは仲良くしていくんだから今のうちに楽しいことたくさんしないとな

 

俺が家の中に入った時に俺の携帯がなった。気になって画面を見るが『非通知設定』と表示があっただけだ。だいたいこういうのって迷惑電話とか詐欺とかだとは思うがそれならそれですぐ切ればいいか

 

「…もしもし?」

 

『…君は…聖剣を扱うか?』

 

 

…意味がわからなかった。聖剣だと?確かこの世界だと聖剣は教会が管理してるんじゃなかったのか?

 

「誰だお前は?」

 

『……そう遠くない日にその町は壊滅する』

 

「はぁ?訳の分からないこと言ってんじゃ……切りやがった」

 

 

どうやらこの町で何かしらめんどくさい事が起こることになるみたいだ。

…ん?たしかライザーとの問題を解決した後って……そういうことか。

 

「これはまためんどくさい事になっちまったな。だけどこの町が壊滅?そんなこと起こるわけねえだろ。ここには俺がいるんだからな」

 

俺は電話が切れた携帯に向かってそう言ってみんなと一緒にいる生活にもどる

 

次の問題のこともあるが今はこの幸せな時間をしっかりと噛み締めよう。

今まで体験したことの無いものなのだから。これからはこの幸せを守るためにも頑張ることを誓った

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