達也は、地獄のせいで干からびてしまいそうな明里を敵のワームホールを使って地上へ送り返した。
そして、彼は永遠に地獄で戦う決意をした。
一方明里は、海人達に保護されて学校の保健室へ運ばれた……
あれから、数日過ぎた。天空祭は、中止になり生徒全員は、自宅待機になった。しかし、明里と海人、執行部のみんなは、保健室にいた。地獄から帰ってきた明里が一向に目を覚まさないのだ。
「明里ちゃん……」
「クッ…、何で達也や明里がこんな目に合わないといけないんだ!」
明里の顔を見ながら柊優が呟く。その手は、握り拳を作っており悔しそうな表情だった。
「ねぇ、海人さんは何も出来ないの?」
奈々が隣にいる海人に聞いてきた。しかし、海人にはどうしよも出来ないのだ。本来、神の地獄への介入は禁止されているからだ。
「すまないが何も出来ない……。だが、こっちに来た奴らなら何とか倒せる……閻魔大王以外はな。」
「その……」
海人が答えると明里は、今にも途絶えそうな声を発して目を覚ました。皮膚や熱はなくなって元に戻ったのだ。しかし、髪や身体などに異変があった。
それは、地獄と地上では進む時間が違う事……地上の1日は、地獄だと1年となっている。これは、閻魔大王が地上の時間に合わせている神々を地獄に入れないためにわざとしてるのである。
よって、明里の肉体年齢は19歳になったのだ。
「その、閻魔大王と達也は、地獄で戦ってるんだよ!?」
明里の言葉に海人は驚く。
四神ブレスがあるなら分かるが、マーズだけの力で閻魔大王に敵うはずがない。そのくらいの力の差を分かっていたからだ。
「もし、仮面ライダーが閻魔大王を戦ったらどうなるの!?」
美南が海人に向けて質問をしてきた。
その答えは、海人にとっては簡単な答えだった。
「確実に死ぬ」
それは、誰もがショックだった。
明里は、布団に顔を沈めると静かに泣き出した……。
場所は地獄。閻魔大王の宮殿前……。
俺は、明里が居なくなった後も俺は、獣神達と戦っていた……。
「はぁぁァァァァァァァァ!!」
そう叫びながら俺は、獣神達を切り倒すが、地獄の影響で何度も蘇る。
「クソ……どうやったらコイツらを倒せるんだよ!?」
俺は、そう呟きながら黄色い色をしたエネルギー弾を右手で連続発射すると迫り来る獣神達を回避して後ろから迫り来るセトを切り倒す。
「でも待てよ!こいつら……再生とともに人格がなくなってきてるような……。」
俺は、復活する度に人格がなくなり、完全な死ぬと言う仮説を立てた。
それを信じて俺は、次々彼らを爆炎カリバーで切り倒していく。
「まさか……力が無に近い状態で良くそこまで戦うな。」
「だからいっただろ!?まだまだ死ねぇーんだよ!」
「そのやる気と根性だけは認めてやる。だがな、所詮その程度だ!」
そう言って閻魔大王は、自ら走り出して俺に近づいてきた。避けようと体を動かそうとすると、後ろにトートがやってきて両腕をつかんで動けなくさせた。
目の前では閻魔大王が自らの拳を俺の腹部にめがけて殴り始めた。他の獣神とは違い、閻魔大王のパンチは一撃一撃が重かった。
「ハハハッ!見たか!これが地獄の大王である閻魔大王の実力よ!!」
「クッ……何てパワーだ!」
俺はそう呟くが、閻魔大王のあまりにも桁違いのパワーに苦しむことしか出来なかった。
「どうした!?もう終わりか???」
そう言って閻魔大王は、自らの力を全開のパンチを放ってくると「グハッ!……」と言いながらその場に倒れ込んでしまった……。
格の違いを思い知った……。
悪を裁く所である地獄で一番強い閻魔大王の力はとてつもなかった……。
でも……、
こんな所で負けたくない!!
俺は、全身ピクッと動かすとゆっくり立ち上がった。
「おい!地獄から地上へ繋げるワームホールを準備しろ!」
「待てよ!」
そう言うと何も言わずに獣神達が襲いかかってきた。それを躱して再び取り出した爆炎カリバーを強く握る。
「爆炎斬ッ!!」
そう叫びながら爆炎斬を放った。
地上では、再びグランドに小さいワームホールが出現していた。
「これでいいんだな?」
海人は、明里にそう聞く。
「うん、きっと達也もそれを望んでいるから……」
その言葉につられて他の執行部のみんなもうんと頷く。
それを見た海人がある物をワームホールへ投げ込んだ。
「火野……お前に今回は託す!!」
「達也!!……受け取って!!」
海人と明里がそれぞれの想いをワームホールに告げる。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
そう叫ぶと俺は地獄の地面に倒れ込みながら変身が強制解除された。
「さぁ、火野達也。死ぬ気になったかな?」
この時ワームホールに近かった俺は、ある声を聞いた。
それ声の主は、明里と海人だった。
「火野……お前に今回は託す……」
「達也……受け取って……」
俺は、爆炎カリバーを杖がわりにして起き上がりワームホールの方を向くとそこにあるものを見て笑い出した。
「何がおかしい!?」
「いや、これでお前らに勝てると思ったらよ!今までのが馬鹿に思えてさ。」
「何!?」
そう言う閻魔大王を睨みながら後ろへ下がり地上から来た四神ブレスを右手に装着すると左腰にメダルフォルダーをセットする。
「何だ!?それは???」
「これか?これは……お前を倒す為の物だ!!」
俺は、そう言うと玄武メダル四神ブレスにセットする。
《Are you lady?》
音声が流れると両腕を大きく回して右手を斜め右下に左手を右肩に構える。
「変身!!」
と叫ぶと右手を右斜め上に左手を左腰に移動させる途中に左手で四神ブレスを擦ると右手を右斜め上に持ってくると気を貯めるように握り拳を作って右胸に持ってくると同時に左手も握り拳を作った。
《チェンジ!マールス!…ゲンブ!!》
ベルトがいつも通りに光輝くと四神ブレスから青い玄武が出てきて俺の身体を包み込んだ。
「聖なる水で悪を清める!!」
俺は、そう言うと爆炎カリバーを爆熱銃に帰ると左手で持つ。右手には、ゲンブシールドを持っていた。
「本当の戦いはここからだぜ!」
俺は、そう言うと爆熱銃の銃口を獣神達に向けると引き金を引いた。
ゲンブフォームは水の力……。
銃から放たれる水によって、獣神達はどんどん倒れていく。
「何!?」
爆熱銃を爆炎カリバーに変型させて左手で持つとバックルにかざしてから真上に放り投げると四神ブレスを左手で擦る。
《ゲンブ!スラッシュエンド!!》
と言うと音声が鳴ると俺は、ジャンプして爆炎カリバーを握りそのまま閻魔大王の方へ向かって振り上げる。
「喰らえ!爆水斬ッ!!」
そう言うと爆炎カリバーを着地と同時に振り下ろすと閻魔大王は、真っ二つになった。
「やったか!?」
しかし、閻魔大王は再び一つになろうとしていたが様子が変であった。
「た……助けて!!」
俺の脳に直接語り掛ける少年が居た。俺は、その言葉に反応すると合体しようとしている閻魔大王の身体に手を入れて何かを掴むと勢いよく引き上げた。
「君は!?」
閻魔大王から出てきたのは…、
なんと少年と俺ぐらいの少女だった。少年は、初めて見る俺にそう語りかけた。
「俺か!?俺は、仮面ライダーマーズ。君は??」
俺は、自らの仮面ライダーの名を言うと少年の名を聞いた。
すると、少年は気持ちを落ち着かせてから自分の名を語り始めた。
「僕は……、
閻魔大王……です。」
「な、何!?え、閻魔大王!?」
俺の驚く声が地獄中に響きたわたった。
閻魔大王が二人いることに驚きを隠せなかったからだ。
もう何が何だか分からなくなってしまった……。
《次回予告》
閻魔大王と小さい閻魔大王!?
二人の閻魔大王に隠された驚愕な真実……。
そして、地獄の外へ行こうとする閻魔大王に対して
達也は、小さい閻魔大王は!?
第20話「小さい閻魔大王!!彼の正体は!?」
まだまだ地獄編が長引きそうです。