高校三年生の火野達也は、ある日不思議な夢をみた。
それは、壊滅的な状態になった天空町だった。
その翌日、桜とともに訪れた入学式……。
成功に見えたかと思ったが……校内で生徒の一人が死んだ。そいつは、獣神と言う神の力を得た獣だった。
そんな、獣神の前に現れたアルテミスに教えられながら達也は炎の戦神、戦士マーズへと姿を変えた。
《チェンジ!マールス!!》
という音声と同時に俺は、全身に鎧を身にまとい仮面をつけた戦士へと姿を変えた。
「あれが……炎の戦神!?」
その姿は、仮面ライダークウガ・アルティメットフォームの姿の角以外の黄色い部分が炎のように真っ赤になっていた。
「勝負だ!!獣神タピオ!!!」
そう言うとタピオを迎え撃とうとしていた。
タピオは、先程も使った触手を使い俺の動きを封じようとしたが触手の動きが完全に見えるようになっていた。
「おぉーー!!見える!!これなら、勝てる!!」
俺は、そう言って触手を躱しながら前へ近づくと左手で腹部を殴り右足で頬あたりに蹴りを入れて次に回し蹴りを放つとタピオは、横に倒れ込んだ。
「人間風情が……我々神に歯向かうだと!?ありえん……こんな事は、ありえん!!」
立ち上がりながらタピオは、そう言うと凄まじい気を感じた。これまで見た事のない、恐ろしい気だったが俺も負ける訳にはいかない。そう思いながらタピオの方へ走るが、タピオは指先から鋭い爪を出して胸に向かって引っ掻いて来ると火花を散りながら今度は、俺が倒れてしまった。
「おーい、大丈夫か???」
アルテミスが心配してやって来るが俺は、それどころではなかった。
「おい!喋る猫!!」
「誰が喋る猫だ!!我が名は、アルテミス。」
まだ名前をちゃんと聞いてない俺は、アルテミスの事を喋る猫と呼ぶと当然の如くアルテミスに怒られた。
「アルテミス、この力ってその…剣とか出てこないの?」
「あるぞ!左手にブレスレットがあるだろ?」
そう言われると俺は、改めて左手を見ると手首にブレスレットがあった。
「そのブレスレットは、触れた瞬間に想像したものへと変形させることが出来る優れものだ。まぁ、自由に使え。」
そう説明を聞くと俺は、立ち上がり右手をブレスレットに添えた。次の瞬間、ブレスレットが眩い光を放つと剣状の武器へと姿を変えた。ちょうどこっちに向かってくるタピオの触手を切り落とした。
「おぉ!スゲー切れ味。」
「おのれ……。」
切れ味に関心してる俺に対してタピオは激しい怒りをあらわにした。
「タピオ!お前ら獣神達に伝えろ!!俺は……いや、人間たちは決して不滅しない!!!」
俺は、そう言って刃の部分をベルトにある赤い球体にかざした。
《マールス!スラッシュドライブ!》
と言う音声と同時に刃の部分を赤い炎が包み込んだ。
俺は、それをタピオの前で大きく振りかぶるとそのまま勢いよく振り下ろすと、炎は、三日月の様な形をした斬撃に変わりタピオに向かって一直線に進んだ。
「あれは、爆炎斬!!」
アルテミスが驚きながらそう言うと爆炎斬は、タピオに、命中すると炎がタピオを包み込んで爆発すると何も無かったかのようにタピオは消失した。
「今のは……」
俺は、剣状の武器をブレスレットに戻すと鎧を消して元の姿に戻った。
「今のは、爆炎斬。マールスの得意とする技だ。お前ら、相当適合率が良いんだな。」
「教えてくれ!お前達は一体何者なんだ!?」
俺は、腰を下ろしアルテミスに向かって聞いた。
「元々、我々は地球上に存在してはならない。それが神の掟。でも、これまで人が地球を汚しすぎた……。環境破壊、自然を消して、他の生物を勝手に絶滅させる……。それに対して多くの神が怒りをあらわにしている。獣神は、その怒りの姿を形にしたものなのだ。あの姿になってしまっては、話し合いなど無意味。自らの目的を達成する為に、同じ神でも喰らい尽くすのだ。」
「じゃあアルテミスは、人は神の裁きを受けるべきだと思ってるのか?」
俺は、助けに来てくれたアルテミスに聞いた。そんなにも多くの神々がそう言ってるなら、アルテミスもそうなのではないのか!?
けど、アルテミスの意見は違った。
「我は、最高神ユーピテル様やゼウス様の意見を信じる。それに、お前みたいな人がいるなら人類を消すなど早すぎる決断だと思ったんだ。」
アルテミスの真面目な答えが嬉しかった。こうやって、神々の心が変わって言ったら嬉しいのに……。現実は、そう甘くないんだと思った。
「なぁ、アルテミス。」
「何だ?」
「こいつの命は、もう助からないのか?」
俺は、倒れている生徒の死体を見てそう言った。
「方法はある。アスクレーピオス!!」
アルテミスの一言で壁に光の穴が出現した。そこから、美人なお姉さんが出てきた。
「何!?アルテミス。」
「この人間を元に戻してくれ。」
「お易い御用さ。」
そう言ってアスクレーピオスは、光を作り生徒を包み込んだ。そして、その生徒は次々と回復していくと首から上が完全に復活した。
「ありがとう、アスクレーピオス。」
「いえいえ。じゃあ、アルテミスまたね!」
そう言ってアスクレーピオスは、姿を消した。俺達は、生徒が目覚める前にその場を立ち去った。
「あ!達也!!」
俺は、とりあえず生徒会室に戻るとそこには、明里が待っていた。
「先帰っても良かったのに……。」
「だって、心配したんだよ!!達也、あの時凄い怖い顔してたから……。」
そう言って心配してくれてた明里の頭をポンとやると後頭部に手を回して自分の胸に寄せた。
「心配かけたな……化け物も消えたし、明里が食べたいって言ってた行きたい店、遅くなったけど今から行こうぜ?」
俺は、そう言うと明里は嬉しそうにうんと頷き校内を後にした。駐輪場に置いてあるホンダ・CBR1000RRにまたがりエンジンをかけると後ろに明里を乗せて行きたい店というところへ向かった。
場所は、変わって天界……。
普通は、神々が住む場所らしいがそんな天界の済には人間を滅ぼそうとする獣神達が住んでいた。
「タピオが人間にやられた!」
1人の獣神が仲間にそう報告した。それを聞いた多くの獣神達は、驚いていた。
「人間が神と同等の力を手にしたというのか!!」
「ローマやギリシアの神々がバックについてると見た!」
「カオス、どういう事だ!説明しろ!」
獣神達の視線がギリシアから来たカオスに向けられる。
「ギリシアから抜け出したのは俺だけなんだから。知る訳ないだろ?」
それが混沌の神カオスの答えだった……。
「美味しい!!やっぱり、来て良かった!!!」
そう言って美味しくスイーツを頬張るのは明里だった。
「お前、相変わらずよく食べるな。」
「だって、本当に美味しんだよ!ほら、あーん!」
そう言うと明里は、スイーツをスプーンでよそって俺の方へ向けてきた。俺は、少し照れながらそれを食べる。
「確かに美味しいな。」
「でしょ!ここ結構評判高いんだよ!!」
そう言って明里は、テンションを上げながらスイーツを食べていた。それを見ながら少し、来て良かったと思っていた。
「今日は、ありがとう!楽しかったよ!!」
日も沈み、俺は明里を家まで送り届けた。
明里は、家の前でそう言うと自ら俺の左頬に唇を近づけキスをした。
「じゃあ、またね!」
そう言って明里は、家に入っていった。俺は、キスされた左頬を触っていた。
不思議な感覚だった……、これでも初めて頬にキスされた……。
俺は、この不思議な感覚のままバイクに乗り帰宅した。
「ただいまー!」
「あ、お兄ちゃん!」
そう言って出迎えてくれたのは、妹である火燐だった。
俺達には、両親はいない。二年前に他界したんだ……。
それも、同じ日にそれぞれ交通事故で……。
「お兄ちゃん、今日の夕食さ私が作ったんだ!早く食べよう?」
「わかった。」
そう言って夕飯を食べると風呂につかり、俺の今日の1日が終わった。今日は、色んな事があり過ぎて疲れてたのですぐに寝れた。
翌日、天空第一高校では全学年で実力テストを行った。テスト科目は、数学、国語、英語といった基本の教科だった。そんなテストを受けて俺は、帰宅の時間となると俺の元にアルテミスが現れた。
「達也!獣神が現れた!!」
「また!?」
俺は、慌てて駐輪場に向かい、バイクにエンジンをかけた。
「場所は!?」
「この近くにある駅前だ!!数多くの被害者が出てる。それに、今回は、複数居る!」
それを聞くと俺は、次第にアクセルを全開にした。気がつくと、スピード表示が100を超えていた。
場所は、変わって天空駅前……。
先程まで平和だったが今は、その欠片もない。
「駅前が……。」
「達也、駅の中に居る。」
俺は、少し怖くなりながら駅の中へと向かった。
「待っていたぞ!火野達也。」
駅の中では、既に数百人の人を手にかけた獣神の姿があった。
「お前は、だれだ!!」
俺が叫びながらそう言うと獣神は、瞬間移動して俺に向かって近づき腹部に蹴りを入れてきた。
「良くも、夫を殺してくれたわね!復讐しに来たの。」
そこに居たのは獣神が3体いた!!!
「獣神達が……3人!?」
「お前達は、アハティ、ラウ二、ミエリッキ!!」
そう言ってアルテミスが、敵の名前を教えてくれた。タピオに似た姿をしている妻であるミエリッキと水をモチーフとした姿をしている川と湖と海の神アハティそして、緑をモチーフとした豊穣の女神、ラウニ。
「海の怒りを受けよ!!」
そう言ってアハティは、特殊能力で俺を水で包み込む。
「達也!!」
アルテミスがそう言うが、俺は息が出来ない!!
「ハハハッ、死ね!」
すると、体内から熱い何かが込み上がってくると、全身が熱くなると水が蒸発してなくなった。
「危ねぇ〜、死ぬかと思った。」
俺は、息をしっかりして獣神達を睨みつけながら立ち上がる。
「お前らだけは、絶対に許さない!!人をこんなにして……。なんの目的だ!!」
「なんのって……私たちは、地球を救う為に……
人間ZERO計画を実行するのさ!」
俺は、獣神達の計画に驚いた。もはや、神の威厳さえも忘れて人間をZEROにする気らしい。
「そんな事……俺がさせない!!」
俺は、そう言うと左手をへそら辺に当てるとベルトが出現していた。前回の変身とは違い、赤い球体は既にセットされていた。
「な、何だ!?そのベルトは???」
さっきまで余裕だったアハティは、焦り始めた。それは、他の獣神達も同じである。
俺は、そのまま左手を左腰に右手を真上に掲げると、ゆっくり目の前に下ろしえ横へ右手を持っていくと腰の位置へ持っていくと同時に左手を斜め前に突き出すとゆっくり握り拳を作り左前へ持って来た。まるで、体内にある気をその球体に集中させるかのように……。
「変身!!」
と叫ぶと赤バックルにある赤い球体が眩しく光り出すと
《チェンジ!マールス!!》
と音声が響き渡る。
それと同時に俺は、全身に鎧を身にまとい仮面をつけた戦士へと姿を変えた。
「さぁ、反撃開始だ!」
俺は、そう言うと先程先制攻撃して来たアハティに向かって火炎弾を放つとアハティの身体の一部が水蒸気となり、消えかけていた。
「おのれ……なんて事を!」
「次でトドメだ!」
俺は、そう言うとベルトのバックル部分を思いっきり下に動かした。
《マールス!フィニッシュドライブ!》
という音声と同時に左足の裏から溢れ出てきた炎が足を包み込む。助走をつけて力を増幅させると大きくジャンプしてそのままライダーキックのポーズに入ると
「ライダーキック!!」
と叫びながらアハティに向かって思いっきり蹴り込んむとアハティは、そのまま爆発して消えた。すると、今度はラウ二が格闘家の様にパンチや蹴りを連続で放ってきたが、それを受け流すとラウ二の腹部に向かって思いっきりパンチを放つとバックルを上に回す。
《マールス!フィニッシュドライブ!》
音声と同時に両手に炎を身に纏うとラウ二に近づくと腹部に向かって連続でパンチを叩き込む。
「ライダー爆裂パンチ!!!」
そう叫びながら最後に左手で強く殴り込むとラウ二の身体に赤い亀裂が入るとそれが全身に広がり粉々に爆発した。
「うわぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
復讐に燃えるミエリッキは、触手で俺を縛り付けた。
「破壊してやる!お前も、人間も、全てを!!!」
「消させない!何で、人間をゼロにしないといけないんだ!!」
俺は、そう言うと全身が燃え上がる炎を身に纏うとその炎がミエリッキの触手を燃え移ると、力ずくで触手をちぎった。そして、左手のブレスレットに右手を添えると、ブレスレットが光り出して剣状の武器へと変形した。
「これで、最後だ!!」
そう言うと俺は、剣状の武器の刃の部分をバックルの前にかざした。
《マールス!スラッシュドライブ!》
すると、刃の部分が炎に包まれると俺は、剣状の武器を両手で握りしめてミエリッキに近づいて大きく振りかぶった。
「爆炎斬!!」
とそのまま振り下ろすと刃に身にまとっていた炎が三日月の斬撃になりミエリッキに命中して消失した。
消失する寸前、ミエリッキは俺に聞いてきた……
「お前は、一体何者なんだ!?」
と……俺は、何も無いミエリッキが消失した場所をジット見ていた。そこにはもうミエリッキが居る訳ないのに……。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……。」
そして、呼吸が乱れていた……。
まぁ、一度に3体の神を殺したのだ……逆に呼吸が乱れない方が凄いと思うけど……。
俺は……、
大切な人を守りたいと決意を新たにして人間ZERO計画を阻止するために神と戦うことを誓った。
「俺は……人間ZERO計画を阻止する為に生まれた……
炎の戦神、戦士マーズだ!」
そう告げると俺は、バイクに乗りその場から立ち去った。
《次回予告》
マーズが新聞の1面に!?
そんな出来事から始まったマーズの名前を決めようと生徒会執行部のメンバーは、数日間試行錯誤する……。
そんな執行部のメンバーを戦士マーズと縁の深い人だと勘違いした獣神は……
第3話「マーズに名前を付けろ!」