仮面ライダーマーズ   作:銀河 流星

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何故、二人の男はぶつかり合うようになったのか……。


「止めろ!俺は、お前とは戦いたくない!!」

「うるさい!うるさい!!お前がその力を持たなければ良かったのだ!!そうすれば、君や明里それに奈々だって……。全て……全て君が悪いんだ!!」


そう言いながら達也、仮面ライダーマーズの目の前に立っている一人の青年は左手に握った漆黒の剣を振り攻撃を再開した。






全ての発端は、今から数時間前……。










第33話「修学旅行!inイタリア」

 

 

「ねぇ、見てみて!雲だよ!!」

 

 

飛行機に乗り数時間が経過した。

俺達は、個人修学旅行としてイタリアを選んだ。そこは、歴史的にもとても学べると思ったらしい。

隣りで興奮してる明里をチラッと見た俺は、戦いの疲れを少しでも癒そうと思い再び瞼を閉じた。

 

 

『お前を殺す!!』

 

 

脳に直接届いたその言葉と同時にパッと閉じたはずの瞼を開いた達也は、慌てて左右を確認する。

 

 

「どうしたの!?達也。」

 

「いや、ごめん。何でもないよ。」

 

 

俺の不自然な動きに少し不安になる明里だが、なにも話そうとはしなかった。何故なら、これ以上明里達を傷つける訳にはいかないからだ。しかし、少し変に思ったことはいつもならお祭り騒ぎする柊優が今日は静かなこと……。彼が一番この修学旅行の場所を最後まで反対したのだ。

 

 

「柊優……。」

 

 

俺は、チラッと後ろで眠りについている柊優を見ながらそう呟いた。この頃……あんな事になるなどとは眼中にもなかった。

 

 

「間もなくイタリアに到着します。機内のお客様は、シートベルトを装着してください。」

 

 

機内には、英語でそういうアナウンスが流れ始めた。その指示にみんなが従うと飛行機は、高度を落としながらゆっくりと着地へ向かって準備を始めた。それまでは普通と変わらなかった。

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

 

着陸をしてから間もなくの頃、機内の先頭から叫び声が聞こえた。次の瞬間、何かを切り落とす音が聞こえた。

 

 

「嘘……でしょ!?」

 

 

明里は、そう呟いたのを確認した俺は、座席から立ち上がり前を見つめる。そこに現れたのは、黒い色をした長髪のクルクルパーマが特徴の男性だった。

 

 

「久しぶりだな。火野達也。」

 

「お前は……。」

 

「まぁ、子供の頃の話だからな。覚えてもねぇーか。俺の名は、ジャグラー。お前と同じゴルゴ星の宇宙人だ。」

 

「何だと!?」

 

 

そして、俺が更に驚いたのはその後に怪物がいることだ。恐らく、獣神だろう……。

そして、次の瞬間俺に向かって物凄いスピードで接近したジャグラーは、腰に収めていた刀を振り俺を斬ろうとしてきた。慌てた俺は、左手につけているマールスブレスレットを変形させて爆炎カリバーにしてそれを受け止めた。剣と剣の間では激しい火花が散っていた。腹部を蹴り距離を置いた俺は、ジャグラーを睨む。

 

 

「何故だ!?何故、ゴルゴ人が獣神に!?」

 

「何故って……お前を殺すためさ!!」

 

 

狂ったかのような笑みで答えるジャグラーは、再び俺と剣を交える。機内である為、変身は出来ない。こんな不利な戦いは初めてと言える。

 

 

しかし……。

 

 

俺は、急に力が入らなくなった。全身痙攣をし始めたのだ。そして、次の瞬間……。

 

 

「キャぁぁぁぁぁっ!!!」

 

 

斜め前にいる明里が大声で叫んだ。その目線に沿って後ろを見ると……。

 

 

「柊優!?」

 

 

そこには、既に漆黒の剣を振りかぶっている柊優の姿があった。その表情は髪に隠れて見えなかったが、柊優は問答無用に背中を連続斬りした。

握っていた爆炎カリバーが足元に落ちる音がした。俺は、柊優に向けて口を動かすも既に声が出なかった。そのまま前に倒れ倒れた俺は、目の前に立っているジャグラーと柊優を睨んだ。

 

 

「おいおい、そんなに睨むなよ。昔の中だろ?お前にだってゴルゴ人の遺伝子があるのならこんなクソみたいな人種を守るより潰した方が良いだろ?」

 

 

喋れないことをいい事ににジャグラーは、そんな事を言った。そんな中、横にいる柊優が口を動かし始めた。

 

 

「そこの人間、いや、達也。ここまで来た褒美にいい事を教えてやろう。俺……いや、俺様の名前は……混沌の神カオスだ。そして、今は数少ない獣神のリーダー。つまり、地球に住む人間の運命は、俺様とお前が握ってるって訳。既に、海外の殆どの人を殺す事に成功した。後は……達也、君が一生懸命守り抜いてきた日本国民だけだ。」

 

 

動かない身体の最後の力を振り絞り握り拳を作る俺を見た柊優は、少し申し訳なさそうな顔をしていた。すると、柊優は俺に背を向けた。

 

 

「ここにいる人はまだ殺さないでおく。達也、君と一対一の勝負がしたい。明日、昼十二時……コロッセオで待ってる。」

 

 

そう告げて柊優は、去って行った。手を伸ばして止めようとしたが、そこで意識が途絶えてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……!!……也!!……達也!!」

 

 

明里の声が確実に聞こえたは俺は、ゆっくり目を開くとそこは、イタリアの大きな病院だった。明里や奈々もちゃんと生きている。

 

 

「明里……奈々……。」

 

「もう、心配したじゃない!!」

 

 

そう言って涙をこぼしながら明里は、そっと俺を抱きしめてきた。また、悲しい思いをさせてしまったと俺は、少し切ない思いをしながら明里に背中にそっと手を置いた。

 

 

「ねぇ、柊優は本当に敵になっちゃったの?」

 

 

奈々もまた涙を流しながらそう呟いた。しかし、俺は斬られる前、柊優から「すまない」と言う言葉を聞いた。あの言葉になんの意味があるのか……。

考えていた。

 

 

「柊優は、必ず救い出してみせる。俺の……俺達の大事な友達だもんな!」

 

 

悲しむ奈々に向かって俺は、そう呟いた。その後、マールスの力で完全に感知した俺は、泊まる予定のホテルにつくとある人物と連絡を取っていた。

 

 

「あぁ、もし俺が死んだら……頼むな。」

 

 

そう告げて電話を終わらすと俺は、横目で熟睡の明里を見つめていた。

 

 

「明里……。俺は柊優を助け出せるか心配なんだ……。」

 

 

聞いてもない明里にこんな心奥にある不安を告げても仕方ないと思う俺だが……。

 

 

「大丈夫。だって、私たちのピンチを何度も救ってきた達也なら、柊優君だって助け出すことできるよ。少なくとも、私はそう信じてる。」

 

 

その言葉を聞いた時、俺は素直に嬉しかった。そして、両手をギュッと握りしてから俺は、眠りについた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これを言ったら人事かもしれないけど……頑張って!今の私にはそれしか言えない……。」

 

 

 

 

 

 




《次回予告》
柊優は、敵だった!?
しかし、あの表情の正体とは!?
疑問が達也の頭を駆け巡る中、着々と最終決戦へのカウントダウンが迫っていた。


第34話「魂の大激突!!達也対柊優」


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