放射能怪人ラゴンを巡って意見が別れる達也とポセイドーン。そんな中、達也は必ずラゴンや蘭ちゃん達を守ると誓う。
食い違う二つの正義は、いつ交わるのか!?
今日は、晴天に恵まれた天気だった。
俺は、目を覚ますと早速学校へ着替える準備をしていた。
「達也!大変!!」
そう言って勢いよく現れたのは、明里だった。しかし、妙に息が荒い。
「どうした!?」
息が荒い明里に対して俺は、質問すると困惑してる顔で答えた。
「あの子達を町全体でいじめるって!」
その声を聞いて俺は、目の色を変えた。この前、度を超えたいじめをする中学生を注意したが……反省してなかったか。
「明里、今日学校サボる!」
俺は、そう言い残してCBR1000RRのエンジンをかけるとヘルメットを被る。
「待って!……私も行く。」
そう言って勝手に明里は、ヘルメットを勝手に取り出すとそのまま被って後ろに乗った。
「人間が嫌いになっても知らないぞ?」
「私は、達也が心配なの…ただそれだけ。邪魔はしないから。」
そう言って明里は、強く俺のヘソの前で手を組む。それを確認した俺は、無言でCBR1000RRを吹かした。
「達也!?」
「お前の場合、止めても聞かないから……無茶だけするなよ。」
そう言うと俺は、アクセル全開で家を出発した。
途中の信号でポセイドーンが乗るホンダのVTR1000Fが見えた。すると、ポセイドーンは、俺の横で止まった。
「どこへ行く?」
ポセイドーンが俺に聞いてきた。しかし、俺は答えなかった。
「助けるのか?」
「当たり前だ!町全体でいじめなんて……お前達神々が認めても俺は、認めない!!」
俺は、ポセイドーンに怒鳴りつけると明里が居ることをすっかり忘れていた。
「どういう事!?」
明里は、先ほどの高い声ではなく低い声でそう聞いてきた。
「やらかしたな。まぁ、説明頑張れよ。お前の言う通り人間のいじめなど俺達神には関係ない。しかし、もしラゴンが暴走したら俺は、例えお前が抵抗しようとこの世から消す。分かったか?」
その言葉に俺は、うんと頷くと同時に信号が青になり先にポセイドーンが出発する。その数秒後、俺達も出発した。
「ねぇ、達也……説明して!さっきの人は……神様……なの?」
もう隠しきれないと思った俺は、深いため息を吐くと真実を打ち明けることにした。
「あいつは、海の神…ポセイドーン。そして、青い仮面ライダーポセイドンだ。そして、俺は炎の戦神…マールスの力を宿した仮面ライダーマーズだ。」
「うん。」
俺の言葉に明里は、まるで知ってたかのような返事を返した。
「私ね、達也が居なくなる夢を時々みるの……。
何者に刺されて殺されちゃう夢……。
だから、怖いの……。
私の前から居なくならないで!」
そう言うと明里の握る力は、さっきとは格段に違っていた。今までにない恐怖を味わい怖かったのだろう。そんな明里の表情を見れないのが辛いのでもあるが……。
「明里…安心しろ。俺は死なないから何があっても絶対に帰ってくるから。」
そう言ってバイクの運転をしていた。そんな俺達は、いじめの場所である町役場へ着いた。そこには、大勢の人が居て囲んでいた。その中心は、あの少年達が張り付けにされていた。
「さぁ、この町からさる気になったか?このバイキンが!!」
リーダー格である学ランを着た中学生がそう偉そうに言う。
「お前達!こんなことして、いいと思ってるのか?」
「そうよ!ラゴンが怒って懲らしめに来るわ!」
少年達は、最後の希望であるラゴンを信じているのである。しかし、リーダー少年は次の脅しで責めてきた。
「なら、この町のヒーロー仮面ライダーに殺させればいいさ。」
リーダー少年の言葉に次第に怯え始める少年達……。
どうやら、俺の我慢もここまでらしい……。
「明里、俺の我慢もここまでだ。」
怯えている少年達を見ながら俺は、明里にそう言った。その気持ちは、明里に通じてくれた。
「あの子達を必ず助けて……仮面ライダー。」
俺は、明里の言葉にうんと頷きその場から離れた。
「よーっし!みんな、一斉射撃用意!!」
そう言って周囲の人は、それぞれ当たったら怪我しそうな石を持ち始めた。
「そこまでだ!!!」
俺は、そう大声で言うといじめられている子供たちの前に立った。
「お前、一度ならず二度もこいつらを助けるのか!?」
「当たり前だ!こいつらは、嫌がっているじゃないか!俺は、誰かが困っていたら手の差し伸べる。それは、放射能もラゴンも関係ない!俺は、同じ人間としてこいつらを守りたい!!」
俺は、そう言うと体内からベルトを出現させた。
「そ、そのベルトは!?」
ベルトの出現に周囲の明里と蘭以外の全ての人が驚いた。
「今まで、人の為に獣神って言うバケモノと戦ってきたけど……人間の為に人間と戦うとは思ってもなかったよ……。」
俺は、少し悲しげな表情でそう言うと左手を左腰に右手を真上に掲げると、ゆっくり目の前に下ろしえ横へ右手を持っていくと腰の位置へ持っていくと同時に左手を斜め前に突き出すとゆっくり握り拳を作り左前へ持って来た。まるで、体内にある気をその球体に集中させるかのように……。
「変身!!」
と叫ぶと赤バックルにある赤い球体が眩しく光り出すと
《チェンジ!マールス!!》
と音声が響き渡る。
それと同時に俺は、全身眩い光に包まれると仮面ライダーマーズに変身した。
「や、やれ!!仮面ライダーもろとも殺しちゃえ!!」
リーダー格である少年の声を聞くと一斉に意思を投げつけてきた。俺は、それを全てキャッチするとその場に捨てた。
「な、何!?」
「この子達をこれ以上傷つけるなら……俺にも考えがある。」
そう言って俺は、左手首にあるマールスブレスレットを右手で触ると爆炎カリバーに姿を変えた。
「す、すみませんでした!!」
そう叫びながら一人の男性が消えた。それをきっかけに次々と町の人達が逃げて最終的には、リーダー格である少年と明里だけになった。
「な、何で仮面ライダーが市民を攻撃するんだよ!」
少年は、言い逃れの様に俺に対してそう言ってきた。
「馬鹿野郎!俺は、まだ何も手を出してないだろ?」
俺は、そう言いながら少年へ歩み寄ろうとする。しかし、少年は「お、覚えてろ!」と叫びながら姿を消してしまった。俺は、縛られている少年達を解放すると全ての十字架を破壊した。
「お兄さん、ラゴンは……ラゴンはどうなったの?」
蘭ちゃんが俺に聞いてきた。今の俺には、それを答える気にはなれなかった。リーダー格である少年が放った言葉……
「なら、この町のヒーロー仮面ライダーに殺させればいいさ。」
まさか!?
「ねぇ、ラゴンの住居って知ってるか?」
「知ってるよ!海にあるんだよ。」
子供たちに聞くとそう返事が帰ってきた。そして、ポセイドーンの行き場所がその海に近いことも……。
「明里、この子達を頼む。」
「達也!」
俺は、急いで海へ向かった。
「ポセイドーン!!」
俺は、そう叫びながら海へ向かうとそこにはボロボロになったラゴンと仮面ライダーポセイドンが立っていた……。
「これ、お前がやったのか!?」
しかし、ポセイドンは一向に応えようとしない……。それどころか、俺は全く悪くないみたいな態度をとっていた。
「答えろ!!お前がやったのか!?」
俺は、両手で握り拳を作っていた……。
その怒りは、自分の中でも止めれる限界を既に超えていた……。
「答えろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
魂からの叫び声とともに俺は黒いオーラに身を包み込んだ。
「アぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
俺の叫びは止まらない。次第にその場にある石や土が浮き始めた……そして、あれだけ晴れていた天気も黒い雲に覆われて雨が降り始めた。
俺は、完全に理性を失うと視界が完全にポセイドン1人しか見えてなかった……。
《次回予告》
次回は、ポセイドーン目線で話が進められます。
怒り任せで完全に暴走したマーズは、その暗く冷たい闇の力で仮面ライダーポセイドンに集中攻撃する。
しかし、何故こうなっているのかと言うとそれは深い訳があった。
第10話「暴走する力……」