今俺はダンジョンの中にいる。1階層の入り口だ。
これからあのダンジョンを攻略すると思うと、体が震えるほど嬉しい。
だってずっと想像してたんだもん。ゴブさん楽勝とか思いながらゴブリンに無双する俺。へ、夢が小さいって。そんなことはどうだって良いさ。それにリアルでゴブリンと戦うことができるんだ。超嬉しい。
そして、今日の潜りでどのくらいステイタスが上昇するかもみてみたい。
ちなみに、ルミにはファミリアに入ったことを報告している。
そして、モンスターやダンジョンに慣れるまで、一階層でおとなしくしてよとアドバイスをもらいました。
あとは一階層にはゴブリン、コボルトが出るらしく、これは二階層でも変わらないらしい。
3階層からはダンジョンリザードやスライムなど、種類が多くなり、5階層以降からは超バリエーションに富むらしい。
ダンジョンを進み、少しすると壁が割れ始めた。
お! これは伝説の、モンスターが生まれる瞬間じゃないですか。
壁から出てきたのはコボルト一体。
こちらを認識すると走ってきた。
俺が剣を出し牽制すると、コボルトの動きが止まった。これで結構コボルトの頭はいいということが分かった。
それにしても顔怖いな。殺気丸出しだぞ。怒らせたクラスメイトの女子の顔みたいだな。
そう思いながら剣を振ると、案の定避けられた。てか、剣重くて、振る速度が遅いな。
なので、連続して詰めて横斬りを繰り返すと、3回目で攻撃が当たり、コボルトがよろけたので腹に突きを入れると、そのまま動かなくなった。
よっし、初モンスターを倒したぞ。でも虫以外で生き物殺したことないからちょっと慣れないな。刺したところからは血が出ていて気持ち悪いし。はー我慢するしかないか。
それに、一回の戦闘でこんなに疲れるのは嫌だな。次は連続斬りをするか。あ、魔石取らないと。
えっと、確か胸の辺りに魔石があるんだよな。
この剣で胸のあたりを斬るか。
ザクっと切ると血が出てきて、手を入れると硬いものがあり、それを取ってみると紫色の小さなかけらが出てきた。スゲーグロイ。
これが魔石か。ていうか、これとるとき毎回こんなことしないといけないの。うわー剥ぎ取り用のナイフ買っとくべきだったな。
それにバックパックも買うべきだったな。まあまだポケットに入るから大丈夫だけど。
そういえば、俺って何故かこの世界の服を着ていたんだよね。
まあ気にせず頑張って行こう。
「ハアハアハア、ふぅー。」
ようやっと一息つけた。ダンジョンで迷子にならないように優先真っ直ぐ、分かれ道右というふうに行き、その間にコボルト五体、ゴブリン七体倒した。
これが体感時間1時間もないうちにだ。
まぁ休憩もできたし、次は適当に進んでみようか。
まっすぐ進んで行き左を曲がると、下に通じる階段を見つけた。
この先が二階層なのか。まだ行かない行かない。
すると後ろからガリっと壁が割れる音が聞こえた。
なんとそこからはコボルト五体が出てくるではありませんか。
‥‥‥え? これってヤバい状況じゃー。
でも幸いなことにまだこの五体は壁から出て切っていない。
そう思ってすぐに行動に移し、一番手前いた一体を倒し前を向くと、他の四体が壁抜けを完了していた。
クッソ、逃げ道塞がれた。二階層に行ったとしても、エンカウント率が上がって逆にまずい。
ていうことはこいつらと戦えということですね。
えーいやってやるよ。
そう言って一体に突っ込み横斬りをして倒し、隣を突きで攻撃。
他の一体に爪で引っ掻かれたが、俺の知っている猫の引っ掻きを少し高くしただけなので、我慢してそいつの腕を攻撃し、首一閃。最後の一体を倒し、戦闘を終了した。
「つ、疲れた。」
そう言って地面に座り込んだ。
すると、二階層に続く階段からぞろぞろと音がしたので、直ぐに魔石を回収するとその音の正体がわかった。
それはロキファミリアの最前線メンバーだった。
そこにはアイズやフィン、リヴェリアらしき人もいた。後の人の名前は忘れたな。あ、ティアナとティアネだ。
見てみると、アニメの姿をリアル化させただけで、みんな凄くカッコよく、かわいくだった。
道を開けて何人いるか数えると、25人ぐらいいた。
あ、鍛冶屋もいるらしいからオーラが違うのを除いて20人か。
それにしても、第一級冒険者だったっけ、はオーラからして違う。
果たして俺が何年で追いつくかだ。でも、絶対に追い抜いてやる。
そう思いながら、ダンジョンを後にした。
ダンジョンを出るともう夜になっていた。体感的には2時間だと思ったんだがな。時計が欲しいな。
ギルドに行くと、ルミが心配してくれていた。
「あ!雄太さん。無事帰って着たんだね。帰りが遅いから少し心配しちゃったよ。」
「ごめんね。体感的には2時間ぐらいだと思っていたから。」
「で、初めてのダンジョンはどうだった。」
「モンスターがうざいの一言だね。出会う確率がすごかったから。それに、最後なんて逃げ道に壁から五体のコボルトが出てきた時は本当に焦ったよ。攻撃も一回もらったし。」
「え? 何をしているんですか! あなたは。一歩間違ったら死んでいたかもしれないんだよ。冒険者は冒険をしたらダメって言ったじゃないですか。でも、一階層でそんなにモンスターが出るのは珍しいね。いい!これからはきちんと注意しながら探索をするんだよ。」
「す、すいません。でも、コボルトならなんとかなるし、あれは不可抗力だ。だけど、ダンジョンについても結構理解し、気づかれていない敵からの逃げ方とかわかったし、1週間ぐらいの経験値が入ったんじゃない。」
「そんなのは関係ないよ。私の隣にいる先輩のエイナさんはここに入ってから長く、担当した冒険者が死ぬ体験もしてるんだよ。私はあなたで二人目だけど、それでも知人が死んでしまうのは悲しいです。」
「うー。本当にごめん。次からはそんな無茶はしないから期限直して。」
「別に怒ってなんか。でも本当に心配だから無茶はだけはしないでよね。」
「はい。」
絶対に怒ってるだろ。まあいいや。ホームに帰ろ。
換金所で魔石を換金すると、6500ヴァリス出てきた。
うお、すごい大金だな。確か元の世界の10分の1だったから6万5千円か。1日でこれはすごいや。新米冒険者の収入は1日中潜って3000ヴァイスだからマジで儲かってるな。
これだったらナイフが買える。でも今はそれよりも服だ。
下着上下と上着上下3セット買うと、1000ヴァリスだった。ちょっと安いな。
夕食は安いが売りと書いてある酒場に入り、50ヴァリスで腹がパンパンになるぐらいのたらこスパゲッティを食べた。
金が余ったな。そういえば、バックパックとかいるから雑貨屋に行こう。
そこで、バックパックと魔石を入れる巾着袋にそれを入れるウエストポーチに水を入れる水袋を3つ買った。ついでにナイフも売ってあり、太ももに付ける鞘も買うと3000ヴァリスもかかり、残りがもう2450ヴァリスになった。
でも、買おうと思っていたものは買ったし、これで準備万端だぞ。
「おかえり、帰るの遅かったね。」
「うん、ちょっとダンジョンにこもりすぎてさ。で、ステイタス更新してもらいたいんだけど。」
「いいよ。じゃあ横になって。」
力 I0→I42
耐久 I0→I7
器用 I0→I32
敏捷 I0→I35
魔力 I0
魔法 [][][]
スキル
「すごいね。どれだけモンスターと戦ったの。五体六体じゃきかないよね。」
「えっと、十八体。」
「十八体! それはまた。無茶はしていないのかい。それならいいけど、度がすぎると自分の身を滅ぼすよ。」
「うん、でも大丈夫。それにあんなに楽なものはないよ。モンスターを倒すのは、まだ抵抗があるけど、ステイタスの成長を見ると、自分は成長しているんだなってわかって嬉しい。」
「だったらいいよ。僕は君の成長も見たいしね。怪我をするのはしょうがないとしても、死ぬのだけはダメだよ。僕は悲しくなるよ。そして、油断禁物だよ。今の君には慢心がある。」
「大丈夫。相当なイレギュラーが起こらない限り、大丈夫だからさ。」
「っ。そ、そうかい。じゃあダンジョン攻略頑張ってね。」
なんか、いろんな人に同じこと言われるな。
でも、それは自分を心配してくれている表れだから、この関係を大切にしなきゃな。
よし、明日のためにも頑張るぞ。