SW短編集   作:秋鹿

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「エピソード1」直後の話ですね。
どちらかと言えば、詩です。シリアス。


光の中で

眠れぬ夜を幾度、迎えたことだろう。腫らした目で何度、朝陽を見やっただろう。

こんなにも突然に貴方を失うことを、前もって知っていたのなら。

あの少年のことで、反発などしなかったかもしれない。

そして、貴方に、ここまで私を導き育ててくれた礼を心の底から述べただろう。―― だが、その前に。前もって知っていたのなら、私はそのことを逃れられない現実として、受けとめていたかはわからない。

 

 

悲しむことはない、オビ=ワン

私はフォースと共にあるのだから

 

 

林立するコルサントの高いビルの谷間から射し込む陽が、私の手に抱かれたものを暖かく照らし出す。

金属製の円筒。貴方のライトセーバー。貴方がこの世に唯一残したもの。貴方が生きてきた証し。失った私のライトセーバーに良く似た姿、形。

初めてライトセーバーを作り上げた時、貴方が微笑みながら言った言葉は今も胸のうちにある。

 

 

素晴らしいライトセーバーだな、パダワン

私はお前を誇りに思うだろう

 

 

開け放れた窓から爽やかな風がそよぎ、私の赤砂色した短い毛をそっと優しくなびかせる。

その風の戯れに、私は貴方のちょっとした仕草を思い出す。

まだ若かりし少年の頃、任務で訪れた惑星において自分にできる精一杯の正しいと思われる行動を取り、貴方に誉められた時。

滅多に感情を表に出さぬ貴方が、私の髪をくしゃくしゃにして頭を撫でたその動作。

気恥ずかしい思い、だが、それ以上に貴方が私に向けてくれた心づかいが嬉しかった。

 

 

よくやった、オビ=ワン

私の教えを守り、冷静に対処できたな

 

 

涼風は私の部屋を軽やかに滑るように通り抜け、貴方の部屋で微かな音を響かせた。

まるで貴方が部屋にいて物音を立てたかのように。

貴方がいないことはわかっている。だが、私は確認せずにはいられない。本当に貴方がいないのか、を。入り口で佇み見渡す貴方の部屋はいつもと同じ。カウチもテーブルも、その上に乗るデータパッドも、全て。

それなのに、ただ一つ足りないものは貴方の存在。

 

 

私は常にお前の傍にいるだろう、パダワン

私がいないことを悲しむべきではない

 

 

今わの際、貴方は私にあの少年を託した。彼を育てることを。

そして、私は涙をこらえて誓った。彼を立派なジェダイにすることを。

全力を尽くしてその誓いを果たすだろう。貴方の遺言通り。貴方のあの少年に対する言葉が正しかったことを証明するために。

今、私は前に向かって歩き出さねばならない。踏み留まることは許されない。ましてや過去に戻ることもできない ―― 戻りたくとも。

涙を振り払い前へ進むだろう。新たなる人生に、今までとは違う生活に。貴方との大切な思い出を心の中に深くしまい込んで。

 

 

お前の前途に何が待ちうけようと、オビ=ワン

私はお前を見守っているだろう

それが師の務めであり、私がお前にしてやれる唯一のことなのだから

 

フォースと共にあらんことを、パダワン

悲しむことはない、いつかまたお前に出会うこともあるだろう

全てを越えた、フォース輝く光の中で ――

 

 

 

 

 

End

(2002年頃執筆)




なんか、ちと恥ずかしいですね(笑)
それにしても、この頃は「スターウォーズ」なんですかね?昔は「スター・ウォーズ」だったような気が。
時代の移り変わりを感じます・・・。
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