「…どうしてこうなった?」
俺の目の前にはデカデカとした高校へ続く門。
門の上の看板には『ルーシエ学園』と書かれている。
ルーシエ学園は、世界的に有名な魔術師を多く輩出しており相当な技量と魔術が無ければ滅多に入れない高校である。
俺は何故か魔術はおろか魔法すら使えないと言うのに最高ランクのjokerを頂いてしまったのでほぼ強制的にここ、ルーシエ学園に入学させられたのである。
「ていうか服装自由ってすげえな。本当にここ高校かよ?」
周りは私服だらけで俺ももちろん私服。手続きの際そうに言われて驚いて2回聞いた。
「ま、行きますかね」
俺は受付を済ませてルーシエ学園の門をくぐった。
(絶対俺、場違いだろこれ)
学園の中に入って教室を案内されて、早速自己紹介が始まったがやはり全員が全員おかしい魔術を持っている。何だよ?『物質を変化させる』とか、『転移魔術』とか。どうやったらそんなの出来るんだよ。マジで俺、退学届出した方がよくね?
「嘉神原君?」
「はい!?」
やべ。声裏返ったぞ。
「自己紹介宜しくね?内容は自分のランクとクラスに一言よ」
確かこの人の名前は…そうだ、
「はーい……俺の名前は嘉神原零。ランクは何故かjokerです。得意魔術は無い。てか魔術使えない。だから今すぐ逃げたいが母親にいろんな意味で殺されるので辞めれない。何故jokerのランクを与えられたのかもここに来た理由も分からんが1年間宜しく」
よし。これで俺の高校生活1年目は闇の1年間になったな。座るか。
「すみません、質問いいですか?」
おい、誰だ?闇の1年間の始まりを遮る奴は?でも質問には答えておこうか。
「何ですか?」
「恋人いますか?」
おかしい。俺の聞き間違いでなければ、恋人の有無を聞かれたぞ?
「Pardon?」
「恋人いますか?」
おい。聞き間違いじゃねえよコンチクショウ!何なんだこの女!?
髪はショートヘアー、顔立ちはよろしい方で、髪の色は黒色。
マジで何なんだコイツは!?
「何でそんなことを聞くんですか?」
とりあえず冷静を装ってー
「いえ、私の恋人にしようかなって」
その直後に落とされた爆弾、いや原子爆弾。
そのおかげで俺、入学初日から意識がぶっ飛びました。
「はっ」
目が覚めたのはベットの上。えっと、なんで俺ここに居るんだ?
「お、目ぇ覚めたか。ボウズ」
聞こえてきたのは、男の声。しかも口が悪い。
「おい、口が悪いとか言うんじゃねえ」
「え?言ってませんけど?」
「心で言っただろうが。たくっ、入学初日から医務室使う奴とか初めてだぞ」
「えっとあなたは?」
「俺はここの保険医やってる
アガサ?どっかで聞いた気が。
「因みにお前の思っているアガサとは無縁だ。残念だったな」
「…えーとなんで俺の心の声分かるんです?」
「ま、それは俺の魔術『
「『精神修正』?」
「簡単に言っちまえば病んだ心を治すっていうか、まあイメージ的にはそんなもんだ。心を見るんでその影響でその心の声が聞こえるって訳だ」
はぁ、そんな便利な魔術が世の中あるんだな。
「言い忘れたが今日の授業はもう終わってる。さっさと寮に戻りな」
「あ、はい」
とりあえず桑原先生の言う通り寮に行きますかね。