もんむす・ちぇすとー! ~犯されないと妖女に負けれない~ 作:ロック大佐
原作:もんむす・くえすと!
タグ:R-15 ルカ R-17.9 キャラ崩壊 R指定タグは念のため 他作品ネタ ショタ ギャグ 主人公最強 オリジナル技 強くてニューゲーム 原作キャラ生存(苦労しないとは言ってない)
とある村に一人の少年がいた。
その名はルカ。勇者見習いである。
しかしその実力は見習いどころか一流の勇者以上。
彼の剣技は振るうだけで烈風が発生し、その拳は大地に地割れを引き起こす。
一度駆け出せば
更にその身体は強化なしで剣が刺さらず、怪我は一瞬で回復可能。
そして最も厄介なのが……ルカの起こす行動は誰にも予想できないことだ。
こんなバグ勇者ルカを見た母親は倒れ、女神は壊れ、魔王は怯える……そんな物語が、今始まる。
要約すると「もしもルカさんが強くてニューゲーム状態な代わりに原作よりアホの子になったら?」という感じです。(ぶっちゃけ)
三人称視点にしようとして失敗したのでちょっと読みにくいかもです。
……なお、
エロスキーの皆さん、怒らないでね。(アミラ並感)
イリアス
「はぁ……」
ここは天界。基本的に天使しかいない自分が作り出した空間である。
その天界の最も美しいところにて、創世の女神を名乗る私は今、苦悩していた。
一体何に苦悩しているかと言うと、最初に生み出した双子の天使の片割れであるルシフィナ……の息子、つまり自分の孫に等しい少年のルカのことである。
生まれることを知った時は影ながら祝福し、同時に危惧した存在だ。
何故なら天使の虐殺を行った汚れし勇者であるハインリヒの血を引いているからだ。
しかも原初の天使の血も引くスペシャルハイブリッドなのだ。警戒しない方がおかしい。
それはルシフィナも承知であり、普通の子供として過ごさせていた……はず、だった。
その考えはルカの三歳になってからの三日後に粉々に砕かれることになった。
あの運命の日に危惧とか警戒とか、そんな程度のレベルでないことを思い知らされたのだ──。
イリアス
「本当に、どうしてこうなってしまったのでしょうか?」
あの運命の日をもう一度思い出し始める。
全てはあそこから始まったのだから……。
~回想開始~
ここはイリアスヴィル。世界で唯一イリアスの洗礼を受けることができる村。
人間となったルシフィナがいる以外は至って普通の村……だった。
事件はこの村の宿の持ち主、ルシフィナとその息子ルカを中心に始まる。
ルカ
「おかあさーん!」
ルシフィナが晩御飯の準備をしていると、三日前に三歳になったばかりの愛しの息子であるルカが帰宅してきた。
今日も大変可愛らしくてよろしい……のだが、いつもと様子が少しだけ違う。
どうやら何かを言いたくて仕方がないようだ。
ルシフィナ
「どうしたのですか?ルカ」
ルカ
「すごいのでたー!みてー!」
そう言うとルカは突如手を光らせた。
光った掌から光線が発射される。
【聖光波】
その光はルシフィナの持っていた料理用の箸を消し飛ばすほどの魔力が込められていた。
これには流石のルシフィナも呆然としてしまう。
まさか三歳でこれほどの威力を持つ聖光波を放てるとは思わなかったからだ。
当然自分の子供である以上、いつか聖なる力を使えてもおかしくはないだろうと予想していた。
ただ、その聖なる技の威力が予想を遥かに上回っていただけだ。
当然自分達双子には勿論、熾天使のエデンにも届かないであろう威力。
だが下級天使を上回るどころか中級天使にも届きうるほどだったのは完全に誤算だ。
これではイリアスが動いてしまうかもしれない。早急に対策を施す必要があるだろう。
こんなことになるのなら、誕生日プレゼントに例の指輪を渡すべきだったか。
ルシフィナはそう考えるも、今となっては後の祭りである。
ルカ
「きれいでしょ?」
ルシフィナ
「え、ええ……綺麗ですよ」
ルカ
「やったー!おかあさんよろこんでくれた!」
ルシフィナ
「ふふ、よかったですね。ルカ」
まあすぐにイリアスが動くこともないだろう。だからもう少しこの平和を満喫しよう。
ルシフィナは一旦考えることをやめ、無邪気にはしゃぐルカを微笑ましげに見つめていた。
よっぽど母親に喜んでくれたのが嬉しかったのだろう。見てるルシフィナまでも嬉しくなった。
最後に箸を壊したことを軽く叱ってからルシフィナはルカと一緒に夕飯を食べ始めたのだった。
……役二年後にこの時に褒めてしまったことを後悔することになるとも知らずに。
──ルカ、三歳。
誕生日から五日後。
イリアス
「この時に対策していれば多少はまともになっていたことでしょう……私はため息を隠せません」
自分の
イリアス
「本当に感謝しているというのならその力で魔物を滅ぼしてほしいものですが。そもそも限界どころか絶好調だったではないですか」
自分自身を育ててくれた母と神への限りなく大きな恩。
自分なりに少しでも返そうと思い立ったのが──。
一日一万回、感謝の聖光波!!
イリアス
「どうしてそこで聖光波が出てくるのかが理解不能ですね」
呼吸を整え、空を拝み、祈り、構え、天に放つ!
一連の動作を一回こなすのに当初は四~五秒。
イリアス
「見方によっては神聖なる儀式に見えなくもないですが……」
放ち終える頃には晩御飯の時間なので帰宅して終了。
朝に起きてはまた放ち、やり終えたら帰宅を繰り返す日々。
イリアス
「何故ルシフィナは気がつかなかったのでしょう?」
一年が過ぎた頃、ルカは異変に気付く。
一万回放ち終えてもお昼休憩の時間になっていない。
イリアス
「滅茶苦茶な行動のせいで四歳という若さで才能が完全に開花してしまったようです……」
感謝の聖光波、一時間を切る!!
代わりに、
五歳の誕生日を迎えた時……。
ルカ
「お母さん!」
ルシフィナ
「どうしましたか?ルカ」
ルカの聖光波は──。
ルカ
「やっと練習が終わったの!見て見て!」
【閃光波】
ルシフィナ
「────!?」
遂に、ルシフィナを置き去りにした。
手から放たれた聖なる光は、見てと言われていなければ一瞬何かが光ったようにしか見えなかっただろう。
ルカ
「やったー!ドッキリ大成功!」
最早それは聖光波と呼べるものではない。
原初の姉妹でさえ回避不可なルカの得意技、閃光波誕生の瞬間であった。
ルシフィナ
「……うぅ!」
原初の天使、ルシフィナ。長期に渡る胃痛により遂に倒れる。
むしろ普通の人間と化したルシフィナが今まで倒れなかったことが奇跡かもしれない。
しかし、ルカが放った閃光波によって胃にトドメを刺されたようだ。
ルカ
「だ、大丈夫!?しっかりして!お母さーん!!」
この時、全てを見ていたイリアスは思った。
──誰のせいでルシフィナが倒れたと思っているのですか?と。
もう十年以上昔のことである。
~回想終了~
あれからも色々とルカは問題を起こしてくれた。
自らが天使に戻ることも厭わずに指輪をルカに身に付けさせるものの、マシになる程度の効果しかなかったり。
少ししか効果がないことを知ったルシフィナがあまりの胃痛によりベッドから起き上がれなくなったり。
そのせいで自分の計画していたルシフィナ回収作戦が始まる前からおじゃんになったり。
ルシフィナが倒れた影響かはわからないが、ルカが予定よりもアホの子になってしまったり。
閃光波以外にも色々な新技を編み出してルシフィナの胃を更に追い込んだり。
そのあまりのルカの強さ故にイリアスヴィル周辺に危険な魔物が近付かなくなったり。
かと思えばスライム娘などの危険度が低い魔物がたまにルカの宿屋に遊びにきたり。
稀に危険度が非常に高い魔物が何故かルシフィナの宿屋でルカと遊んでいたり。
それを目撃したルシフィナが目覚めたばかりにも関わらず、すぐ気を失ったり。
イリアスヴィルの一部ではルカはイリアス様が生み出した未来の救世主だと崇められたり。
それを聞いたルシフィナが遂に現実逃避をし始めたり。
上げていけばキリがないほどに色々とやらかしてくれた。
イリアス
「このままでは再創世計画にも支障が出てしまいそうです」
もしルカが現在の魔王を倒してくれるのならいくら強くても全然構わない。
将来的に邪神アリスフィーズを倒せるようになる可能性もある。
それで六祖共々倒してくれるのなら万々歳だ。何ならご褒美として永遠をルカと交わってあげてもいい。
……だが、色々な魔物と仲良くなっている現状を見ると魔王を倒してくれるとは思えない。
むしろ魔物と人間を滅ぼして再創世しようとしてるこの私に牙を向く可能性が高い。
だからこそ早急にルカの対策を考えなければならないのだが……。
イリアス
「……プロメスティン、プロメスティンはいませんか?」
もう面倒になったので、全てをあのマッドサイエンティストに丸投げするつもりだ。
ルカが四歳になってからずっと考えてきたが、どれだけ考えても対策が浮かばない。
というかぶっちゃけ勝てるビジョンが全く想像することができない。
──念のために言うが、イリアス=神である。逆に言えば神を名乗れるほどの実力はある。
当然原初の双子より強いし、魔王だってその気になれば簡単に倒せる。
しかし神という存在であるはずなのにルカに勝利する光景が全く思い浮かばないのだ。
強い弱いというレベルの話ではない。あの理不尽の塊とは絶対に戦いたくない……。
プロメスティン
「お呼びでしょうか、偉大なるイリアス様……」
イリアス
「プロメスティン、貴方にルカの対策を任せます。その頭脳でルカの無力化方法を考えなさい」
だからこそ力尽く以外の解決方法を出せるプロメスティンに任せることにした。
彼女は非人道的で神の冒涜的な研究こそしているが、その分信用はできる。
きっと天才的頭脳を持つプロメスティンなら……と、期待を込めて頼んだのだ。
プロメスティン
「……その件なら既に考えております」
イリアス
「流石ですね、ではその考えを教えなさい」
プロメスティン
「えー、お教えします。無理です」
しかし、その期待は早くも粉々に打ち砕かれることになった。
イリアス
「…………」
プロメスティン
「失礼ながら私はイリアス様に仰せられる前からルカのことを調べ、対策を練ろうとしました。ですがいくら頭脳を働かせても確実に無力化できる方法はありませんでした……」
イリアス
「どうしようも……ないというのですか」
プロメスティンでさえ匙を投げるほどの滅茶苦茶さを持つ勇者見習い、ルカ。
果たして本当に彼を止める方法はないのか……そうイリアスが考えた時だった。
ふと、プロメスティンの言葉の一部を思い出したのだ。
イリアス
「待ちなさい、今
プロメスティン
「最も成功率が高いと思われる方法が存在しますが、オススメはできかねます」
イリアス
「それを教えなさい、今すぐにです」
最早イリアスはルカが牙を向く前提で話しをしているが、それに突っ込むのは野暮というものだろう。
どんな手段であれ、ルカを無力化できるというのならすぐに準備させるつもりだ。
しかし、プロメスティンの口から出た方法とは、意外なものであった。
プロメスティン
「ルカは最早剣で刺そうとしても刺さらない出鱈目な存在ですが、実はその完全無欠に見えるルカにも弱点が存在していたのです。その弱点は……」
イリアス
「その弱点は……?」
プロメスティン
「快楽攻撃です」
その瞬間、天界の時が
意外すぎる弱点に、流石の創世の女神イリアスも驚きを隠せない。
しかし何故?どうして?という疑問が湧き出てくる。
その疑問にプロメスティンは答え始めた。
プロメスティン
「ルカの能力を数値化した時に偶然発見したのですが、快楽への耐性のみ平均以下という結果となったのです。理論上は何とかして犯すことに成功すれば倒せるはずです」
イリアス
「…………」
つまり逆レイプに成功さえすればスライム娘でも倒せてしまうというわけだ。
──現実はそう簡単にはいかないだろうが。それでも弱点がわかっただけでも儲けものである。
プロメスティン
「しかし最強クラスの戦闘力を持つルカを犯すことは困難極まります。奇跡的に拘束まで持ち込めたとしても、そこから犯すまでの間に閃光波を放たれて引き離されてしまうのがオチです」
イリアス
「……………………」
そうなのだ。生半可な実力ではルカに触れることさえできない。
万が一触れることができたとしても例の技の餌食になってしまうだろう。
……だが、一ついい方法がある。
プロメスティン
「……イリアス様?」
先程から黙っている自分に違和感を感じたのか、プロメスティンが名前を呼ぶ。
そうだ、せっかくだからこの最高の作戦を教えよう。
この私の完璧すぎる作戦に、きっと目から鱗に違いない。
イリアス
「たった今、ルカを篭絡するいい方法を思いつきましたよ、プロメスティン」
プロメスティン
「……いい方法とはどんな方法でしょうか?是非お聞かせ願いたいですな」
自分にすら思いつかない作戦を思いついたのが信じられないのか、続きを急かしてくる。
そんな目で見なくてもちゃんと教えるというのに、何を焦っているのか。
それではお披露目しよう、私の皆ハッピーになれる最高の作戦を!
イリアス
「 私 自 身 が
プロメスティン
「は……?」
少なくともルカを少しの間だけでも押さえつけられる存在でなければ犯すことは不可能。
そしてそれが可能な存在となると、かなり限られてしまう。
そういう意味では私以上の適任者はいない!(断言)
イリアス
「それでは下界へ降臨する支度を済ませましょうか……」
プロメスティン
「いや、ちょっと待て!落ち着け!」
あまりの突拍子な作戦に流石のプロメスティンも動揺するが、何とか引き止めの言葉を発することができた。
焦りすぎて敬語が取れてしまっているが、彼女にとってそんなことは些細な問題だろう。
しかしいくら呼びかけても止まる気配が全くない私に焦れたのか、彼女らしくもなく実力行使で後ろから拘束してきた。
イリアス
「離しなさい!私の可愛いルカが待っているのです!」
プロメスティン
「女神がやってくることも知らないのに待っているはずがないだろう!?」
待っているに決まってるでしょう!(確信)
何を言っているのだろうかこのわかめ天使はという表情を浮かべながら私はそう思った。
──その表情を浮かべられたプロメスティンは思わず腹パンしてしまいそうになったが、何とか堪えることに成功したことをイリアスがわかるはずもない。
そんなことよりと何とかして拘束から抜け出そうとするが、上手い具合に身体にしがみついてるらしく、プロメスティンが離れる気配はない。
イリアス
「ルカはいつでも私に会いたいと思っているに決まっているではないですか!そんなこともわからないのですか!?」
プロメスティン
「万が一、億が一にルカが待っていたとしてもだ!神が一人の人間に会う為に下界へ赴いたら世界が大混乱に陥ってしまうだろうが!」
珍しくプロメスティンが研究関連以外の心配をしているが、その心配はイリアスには届かない。
もうイリアスの頭の中はルカのことでいっぱいなのだ──。
イリアス
「どうせ再創世するんですから今の世界が大混乱しようと知ったことではありません!」
プロメスティン
「まだ再創世するか悩み中ではなかったのか!?」
イリアス
「ルカさえいれば後はどうでもいいです!」
プロメスティン
「私が言えた義理じゃないが貴様本当に最低だな!?」
……今日も天界は平和であった。
エデンさん
「イリアス様が元気になってますね!やったー!」
最後の方のイリアス様を見て、こんな感じのことをほざいてるポンコツ天使長がいたとかいないとか。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
イリアス様のキャラが崩壊していますが、この小説はギャグ小説なので問題ありません。
ちなみに連載化の予定は今のところないです。
やるとしても今抱えている連載作品をどうにかしないと……。