『Z』。
ゼット。
最後。
終焉。
結末。
終末。
終了。
終結。
ゼット。
Zは、最後の文字。
世界が終わる。
自分も終わる。
世界が消える。
自分も終わる。
そんな、方向に、突き進んだ。
”あなた”の、話。
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「すばらしい。」
あなたの目の前に、誰かが現れた。
女性なのか、男性なのかと言われれば、女性のようだが―――
頬のあたりが殆ど桃色になっており、目はハイライトが消えている。
「まさか、あなたの目の前に立ちふさがる生き物、全部、全部殺してしまうなんて。」
右手には、何かを持っているようだが、よく見えない。
「あなたは、すばらしい。」
もう一回、あなたに向かって素晴らしいと言った。
「私はChara。この私を出現させることが出来たなんて、すごいではないか。」
名前は…キャラという…らしい。
「Toriel,Papyrus,Undine,Mettaton,Asgore,Flowey,そしてSans.」
Charaが今まであなたが出会ってきた…もとい、殺してきた人物を連ねている。そして、言い終わった後、こういう。
「この世界には、もう飽きただろう。」
一瞬、あなたは言っている意味が少し理解できなかった。
「やり尽しただろう。
やる事なんてないだろう。
すべて出来る事やっただろう。
全て試しただろう。
全て殺しただろう。
全て生かしただろう。
この世界の心理を知っただろう。
淫らな行為をしただろう。
誰かとデートしただろう。
誰かと結婚しただろう。
この世界で何日何週間何カ月何年何世紀も過ごしただろう。
この世界の全てを知り尽くしただろう。」
あなたは、その通りだと思った。淫らな行為をしたことや、デートや結婚を除いて。
「そんなあなたにチャンスを与えよう。」
「一回、世界を作り直せばいいのだろう。」
「…おっと。分かっていたのか。」
あなたは、喋った。
その糸のような目を動かさず、口だけ動かし。
「何故、分かる?」
「もう、このルートも全部やった。」
「…ほう。」
「世界を消した。
新しく作った。
世界を消すのを断った。
…あなたは、その意を聞かず、無理矢理すべてを消した。」
「なんと。私の言うこと思っていた事。全てお見通しという訳だ。」
「だから。」
あなたは、手に持っている刃物を突き出し、こういう。
「あなたも、殺していいのかな。」
「…な、何を―――」
Charaのいう事も聞かず、あなたは高速でCharaに近づいて首を斬った。
血を流しながら、Charaはずぶずぶと死んでいく。
いや、この比喩は少しおかしいかもしれない。
Charaは、死んだ。
この世の何もかも、殺した。
消した。
生命を絶たせた。
することが無くなった。
あなたは、この世界に、ただ一人。