人外教師兵藤一誠   作:隆斗

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最近、最新話のアイディアより新しい作品のアイディアばっか浮かぶ隆斗です。具体的に言うと、D×DのイッセーTSだったり、Fateの奴だったりです。
今回は三勢力間での戦争の話になります。ちょっと短い気もしますが暑さに負けず頑張りました。


戦争

 

全員(一部欠員あり)で昼食を食べた日から二週間後、ついに三大勢力間での戦争が始まった。そして今はそれから幾年か経ち、戦争も激しさを増してきたところだった。

そしてそれを一誠は次元の狭間にある家で見ていた。

 

「随分長くやってるんだな」

 

一誠がソファで寛ぎながら戦争の様子を見ていると、彼の後ろにはいつの間にか紫色の髪をした細身だが筋肉質のやや大柄な男が立っていた。

 

「ああ。だが戦いが長続きしたせいでどの勢力も疲弊しているのが目に見えて分かるようになってきた。そろそろ潮時だろうが後は………」

 

一誠はそこで顎に手を当ててなにやら考え始めた。

 

「後は……なんだ?」

 

「いや、この戦争をやめる”理由”もしくは”きっかけ”が必要だろうな、と思ってな」

 

「確かに、それは必要だろうな」

 

男———六大龍王の一角”魔龍聖(ブレイズ・ミーティア・ドラゴン)”タイニーンの人間の姿———自体一誠が考えるまでもなくそう思っていた。

何も彼らは根拠も無しにこんな事を言っているのではない。彼らは今まで第三者の立場から見て来た各勢力の事を分析した結果そう言ったのだ。

 

「ところでお前以外の龍王はどうした? ガルズ(”終末の大龍(スリーピング・ドラゴン)”ミドガルズオルムの事)は部屋で寝てるとして他の奴らは何処に行ったんだ」

 

「ファーブニルはいつも通り秘宝集めをしている。玉龍(ウーロン)は部屋でのんびりとしていて、ヴリトラは他の奴らと一緒に外(次元の狭間の事)で模擬戦をしている。俺もさっきまではしてたんだが疲れたから戻って来たんだ」

 

「ああ~」

 

一誠は容易にその光景が想像できたので特に疑うことなく納得した。

 

「それでこの戦争をどうやって止めるんだ? このまま行くとお前の領地にあるドラゴンアップルが無くなるんじゃなか?」

 

「俺の領土自体の心配をしないのはお前らしいと言っちゃらしいが、少しは俺の住む場所を心配してくれてもいいんじゃないか?」

 

「気が向いたらな」

 

そう言ってタイニーンは部屋を出ていった。

一誠はまた一人でボーっとしながら戦争の状況をだらけた格好で見ている。

 

 

 

 

 

それから数日後の事、一誠はリビングに九喇嘛、羽衣狐、玉藻、藍、イーリス、オーフィス、六大龍王、四天龍を集めた。因みにここに居ないメンバーはそれぞれの用事やらなにやらでいない。

 

「ついさっき、三勢力それぞれのトップたちから連絡があった」

 

ため息を吐きながら疲れたように言う一誠に、ここに集まったメンバー全員がこれから起こるのは面倒事だと悟った。

 

「連絡内容はどれも同じで、『この戦争を終わらせてほしい』だった」

 

『………』

 

その場に居た者たちは開いた口が塞がらなかった。

 

仮にも一勢力のトップが下の者を制御できないとは云々かんぬん、とか。

だったら最初っから戦争なんか起こすなよ、とか。

 

それぞれ言いたいことが山ほどありそうな顔だった。

一応弁明をさせてもらうならば、彼女達トップにも色々と奮闘はした。したが結局こうなってしまったという事だ。

 

「お前たちの言いたいことは良く分かる。正直俺も面倒くさいが、十年来どころじゃない程の友人からの頼みだ、無下に断るわけにもいかんし、非公式ながら依頼(・・)としてきている。俺はこの依頼を受けるつもりだが、お前らはどうする? 言っておくがこれは強制じゃない。家でのんびりとして居たいならそれでいい」

 

「俺達も協力するのは吝かじゃあないが、具体的にはどうするんだ? まさかお前が各勢力を回って説得をする、とかいうんじゃないだろうな」

 

集まったメンバーの中で初めに口を開いたのは、やはりというか九喇嘛だった。こういう時付き合いの長い者同士は遠慮が無い。

 

「いや、至極簡単な事だ。三勢力共通の敵を作ればいい」

 

ああ、なるほど、と全員が頷く。そしてさらに一誠の説明は続く。

 

「俺の作戦としては、ドライグとアルビオンの二人が、今丁度各勢力がひと固まりとなってぶつかり合っている所に乱入する。ただし乱入はあくまでお前ら二人が周りを顧みずに喧嘩しているって感じだ。そして俺が予めルシファー達にこの作戦を言っておく。そして彼女達があたかも『非常事態だから手を組まざるを得なくなった』って感じでで手を組んで三勢力総出でお前達二人と衝突する。これで終わりだ」

 

一誠のいう作戦はそれ程悪くは無い。確かに衝突している敵Aとの共通の敵Bを作れば、敵Aとの衝突は無くなる。ただそれはあくまで敵Bを倒すまでの話で、倒した後は元通り敵Aとの衝突が始まる。これじゃあ問題の先延ばしにしかならない。

それを九喇嘛達も気が付いたのか、一誠に「その後はどうするのか?」と問いかけた。

 

「普通ならそうだが、もし仮に(・・・・)その戦いで各勢力のトップが死んだら下の奴らは戦争をやる気も失せるだろ。ちょうど今はどの勢力も種族の絶対数が減って来てるしな」

 

一誠の言葉に一同は絶句した。何せ彼は今、三勢力の各トップを殺すといったのだ。一誠と親しいルシファー達を殺すと。彼らが絶句している理由に気が付いた一誠は落ち着いた雰囲気でこう言った。

 

「いや、殺すって言っても世間的にだから。あいつらを実際に殺すわけないだろ」

 

彼は今度はドライグとアルビオンの方を向いた。

 

「詳しい事は後で話すが、お前達には神器(セクリット・ギア)に封印されてもらう」

 

「何だとっ!? そこまでとは聞いてないぞ。だったら俺は下りさせてもらう」

 

「ドライグに私も賛成だ。やられ役ぐらいならば今までの借りを返すという意味で引き受けても良かったが、神器に封印されるというならば話は別だ」

 

ドライグとアルビオンは言い放った。まあ、当然といえば当然だろう。誰も好き好んで自ら神器に封印されたいモノなどいない。

 

「封印されるって言っても一時期だけだ。恐らく百年もないだろう。短い神器ライフだと思って、な?」

 

「……本当に一時期だけか」

 

確認するようにアルビオンが言う。

 

「ああ、本当だ。俺はこう言った事では嘘はつかない」

 

『………』

 

即答した一誠を見て、二人は肩を組んでヒソヒソ声で相談し始めた。その行為を誰も止めはしない。それほど重要な事だ、これは。

やがて考えがまとまったのか二人は肩を組むのをやめた。

 

「分かった。お前に力を貸そう」

 

「おう、ありが」

 

「ただし、封印が解けた暁にはお前の手料理をたらふく食わせてもらうぞ」

 

一誠の感謝の言葉を遮って出された条件に一誠は、

 

「おう、任せとけ」

 

笑顔で頷いた。

 

 

その後、一誠は二人には合図を出すまで待機しててくれと言い、その他の者には作戦の邪魔をしない程度に自由行動と言い含めて、ルシファー達に連絡をする為に部屋を出た。

 

 

〰〰〰戦場〰〰〰

 

 

冥界の何処かにある荒野に各勢力の全戦力が等間隔に正三角形を作りながら睨み合っていた。正に一触即発の状態だ。

遠くでゴロゴロと雷が鳴っている。そして再度雷がなった時、全軍が一斉に雄叫びを上げながら進軍を開始した。

 

『オオォォォォ!』

 

轟く雄叫びが空気を震わせる。そしてそれぞれが衝突しようとしたその時、上空から二つの咆哮が聞こえた。

 

 

 

 

 

『今だ、作戦開始』

 

一誠からの通信を受けた俺とアルビオンは同時に吼えた。そして久しぶりの、生身での奴との戦いに心躍りながら俺とアルビオンは戦闘を開始した。

 

 

 

 

 

突然の咆哮に程全ての天使、堕天使、悪魔が上空を見上げる。するとそこには、突如現れた四天龍の内の二匹である”赤龍帝”ドライグと”白龍皇”アルビオンが壮絶な喧嘩をしていた。

しかし、彼らはそれが自分たちに影響がないと分かるとすぐさま戦闘を開始しようとした。だが上空から狙ったように(実際狙っているのだが)飛来する天龍のブレスに、それどころではなくなってしまった。

仕方ないので各勢力は、一旦停戦しあの二匹をどうするかで天界からは神のライヴィスと天使長のミカエルが、堕天使からは総督のルシフェルと副総督のアザゼルが、悪魔からは魔王四人が集まり会議を開いた。

 

「え~、それではあの天龍(バカ)達に対する対策会議を始める。何か意見のある奴はどんどん言ってくれ」

 

ルシフェルの司会で会議はスタートした。

最初に口を開いたのはライヴィスだった。

 

「神器に封印すればいいんじゃないでしょうか」

 

「でも封印するにしてもある程度は弱らせなきゃいけないんでしょう? あの天龍(バカ)達は弱らせるまでが大変じゃない」

 

「だよね~、彼ら無茶苦茶強いし~」

 

「それに封印の陣を書くまでにも時間が掛かるぞ」

 

ルシファー、レヴァイアタン、ベルゼブブと次々に意見が出て来る。

 

「だったら私達魔王四人と、ライヴィスとルシフェルの六人であの二匹を抑えている間に、他の者たちで封印の陣を作ればいいのよ」

 

アスモデウスの意見にトップたちはああなるほど、といった感じで納得していたが、ミカエルがこれに反対した。

 

「そんなのダメです! いくらライヴィス様が神であなた達が魔王や堕天使総督でも六人じゃ無茶です」

 

「ミカエルの意見には俺も賛成だ。それだと最悪の場合、陣も完成せずにお前ら全員がやられてまう上に、あいつらも全然弱ってないって状況が出来る可能性がある」

 

「じゃあ、どうするんだ? 他にいい方法があるのか?」

 

ベルゼブブの問いかけに、アザゼルは何当たり前の事言ってんだ、って顔で答えた。

 

「一誠が居るだろう。あいつは噂では真龍と龍神並だって話だ。陣を作る間あの二匹を抑えること位は出来るだろう」

 

ミカエルも今一誠の存在を思い出したのか、アザゼルの意見に賛成した。

 

「それはできません」

 

「何でですかライヴィス様!」

 

「私も最初にそれを思いついたのでこの会議の前に一誠に閃絡したのですが、彼は今その真龍と龍神の喧嘩の仲裁をしている最中なので手が離せないそうです」

 

何とも間の悪すぎる事に、ミカエルとアザゼルは絶句した。しかしこれは嘘だ。これは一誠がこういう状況になるのを見越して、こういう風に言っとけ、とライヴィスに言っておいたのを彼女がそのまま言ったのである。現在一誠は、家(次元の狭間にある奴)でこの状況を噂の真龍と龍神と一緒に見ている。

 

「じゃあ俺達六人と天使、堕天使、悪魔からそれぞれ腕利きの奴らを何人か集めてあいつらを足止めする。そして封印の陣を書いた者たちは書き終わったらすぐさま巻き込まれない様にここを離脱するってことでいいな」

 

ルシフェルが具体的根作戦を言うとミカエルとアザゼルも渋々ながらそれに賛成した。こうして会議はお開きになった。

 

そしてその三十分後、三勢力対天龍の戦闘が始まった。

 

 

 

結果だけ言うと、作戦は成功した。いや、成功しなければおかしい出来レースなのだが、とにかく成功した。だが天龍の二匹が陣の中に入っても抵抗した。そしてそれを抑える為にトップの六人が、他の者たちを逃がしてそこに残り天龍達と対峙して封印した。しかし、各勢力の者たちが戻ってみると、そこにはトップたちの死体すらなかったので行方不明、実質死亡という事に世間ではなった。勿論トップが居なくなったので戦争は停戦だ。

 

大量の死者を天使、堕天使、悪魔問わずに出し、各勢力のトップも死亡してこの戦争は幕を閉じた事になった。




最後の方は疲れたので手抜きです。
次話からの予定は、五、六話挟んだ後に原作に入ります。
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