とりあえずヒンヒン鳴きながら某有名ハリポタ二次でも読んでるとしよう。
コインヘンが吐き出した黒犬が起きたので、ドックフードとチキンを与えておく。何日も食事を取っていなかったのか、とても勢いよく食べていた。あ、ウミヘビはヨハンナさんが調理して美味しくいただきました。
改めて黒犬を観察する。瘦せ細り、十分な栄養を得ていないようだ。それに、何か
「……リアス、こいつは……」
ヨハンナさんも違和感に気がついたようだ。どこがおかしいとは言えないけど、何かが違う。
考えていても仕方ないので、今日は寝ることにした。黒犬は一時的に首輪とリードを付けて繋いでおいた。初めは抵抗してたけど、ママの姿を見るなり大人しくなった。それに、ママも嗤ってた。笑うんじゃなく嗤ってた。愉悦の笑みを浮かべてた。
次の日の朝、宿の外でフクロウから日刊予言者新聞を受け取り、代金を渡す。この宿は魔法使いが経営していて、マグルも泊まるけど魔法使いも良く利用しているんだそうだ。魔法省の皆さんが一番利用しているらしい。
さて、内容は……シリウス・ブラックがアズカバンから脱走?吸魂鬼たちから逃げ出せたの?凄い!彼らから逃げられる人なんてそうそういないのに。尊敬できるなぁ。
新聞をママのところに持って行ったら、ママは笑って黒犬の方を見た。その場にいなかったヨハンナさんは散歩に行っているそうだ。
「早速バレてるわよ?てか、私はあなたを疑ってる訳じゃないからさっさと元に戻りなさい。詳しい話は聞かせてもらうけど」
「……?どゆこと?」
「んー、こーゆーこと。〈
ママが首輪を外した黒犬に向かって呪文を掛ける。その途端、黒犬はみるみる変身していき、人間に──さっき新聞で見たシリウス・ブラックになった。
「……手厳しいな、エリザ」
「アズカバン脱走してみせたあなたには丁度いいんじゃないの、シリウス?」
驚いた。ママとシリウス・ブラックは知り合いだったのか。
「エリザ、一応言っておくが私は無罪だ。なんなら真実薬を飲ませてくれても構わない。いや、そっちの方がより簡単に無実を証明できるかもな」
「二人の家の『秘密の守り人』はあなただったんでしょう?『あの人』に場所を教えることができたのはあなただけだと思うのだけれど?」
「私ではなくピーターだった。私がジェームズと相談してピーターに代わってもらったんだ。『あの人』なら私が守り人だと思って襲撃するだろうからね」
「……有り得ない話じゃないわね。じゃあ、ピーターを殺したって言うのは?」
「嵌められた。ピーターは爆発呪文を使って目くらましにしたんだ。あとは下水道生活ののちに今の居場所へ居着いたんだろう。ウィーズリー家のペットとして」
「……彼の変身はネズミだったわね」
「……あ、そう言えば」
ママとシリウスの話についていけなくてぼーっとしてたけど、ウィーズリー家のネズミの話が出て思い出したことがある。シリウスとママに注目される中、あたしはそのことを口にした。
「ロンのスキャバーズってあたしの動物言語が通じなかったんだよね〜。多分動物もどきだけど?」
「君は……」
「リアスよ。リアス・クリミア」
「エリザ、君、結婚したのかい?」
「養子よ。私は独身を貫くことを決めたわ。男ってみんな馬鹿なんだもの。知識方面じゃなく、行動が」
「そ、そうか……コホン。リアス、そのネズミは前足の指が一本、欠けていなかったかい?教えてくれ」
「うーんと……確かに、なかったね」
「ほら見ろ。あいつはまだ生きてる!私がこの手で捕まえてやる!」
「真偽は私にはわからないからね。てことで、リアス、ホグワーツ行ったらこいつに協力してやって。私の同級生でね、時々一緒に悪戯したもんさ」
「君がくれた呪文はおおいに役立った。ヴォルデモートと戦う時にも」
「あらそう。この子にもいくつか渡してあるから。あと、この子の体質なんだけど……」
「……なるほど、面白い体質だな。リアス、協力してくれるかい?」
「別に良いけど?」
シリウスからの問いに間をおかずに答える。
「……私が言うのもなんだが、巷では極悪殺人鬼として通ってるんだぞ?良いのか?」
「ママの知り合いなんでしょ?それならママも信頼してるし、吸魂鬼たちを突破して来たのなら尊敬できるし。万一ヤバかったら
満面の笑みで返答する。シリウスが若干青ざめてる気がするけど、どうせ気のせいだろう。
コインヘンと知り合ってシリウスと知り合って、三年目も面白いことになりそうだ。
散歩から帰って来たヨハンナさんにシリウスは質問責めにあっていた。どうやって難攻不落、脱獄など皆無だったアズカバンから脱獄したのかについて。
それと、なぜかシリウスは呼び捨てしたくなるんだよなぁ……なんでだろう。