ハリー・ポッターと魔法生物の王   作:零崎妖識

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嵐の試合

スネイプ先生の質問のあとは人狼についての記述を、教科書から書き写す。その間先生はルーピン先生が何を教えていたかを調べていたけど、その度にルーピン先生を批判していた。あと先生、河童は蒙古よりも日本の各地、特にトーホクでよく見られるそうですよ。

 

「諸君、各自レポートを書き、我輩に提出するよう。人狼の見分け方と殺し方についてだ。羊皮紙二巻、月曜の朝までだ。くれぐれも、遅れぬように」

 

終了のベルが鳴り、みんなが教室を出る。教室に声が届かないところまで行くと、みんなはスネイプ先生に対する愚痴を色々とぶちまけた。

 

「なんでスネイプはルーピン先生にだけ当たりが厳しいのかしら?去年まではそんなことは……ロックハート先生のことは忘れましょう、ええ」

 

「賛成だよ。スネイプは闇の魔術に対する防衛術の先生になりたい。けど、今年はルーピンがついてしまった。それでイライラしてるのかな?ルーピンの薬を作ってるし」

 

……?ルーピン先生の薬?先生が今日体調が悪いことに何か関係ある?……そういえば、今日は満月だったわね。雨雲で全く見えないけど。

人狼は満月の日の夜、狼に変身する。そして、今日スネイプ先生が教えたのは人狼について。宿題は、見分け方と殺し方。……何か関係がありそうだけど、うまく繋がらない。今度ルーピン先生と話してみよう。シリウスとの関係についても。お土産は百味ビーンズを混ぜたチョコレートで。

 

 

 

翌日、風と雨の音で目が覚めた。もう七時ぐらいなのに外は暗い。窓が壊れそうなほど勢い強く雨が降っている。……クィディッチ選手、大丈夫かな?

朝食を食べて、外にあるクィディッチ競技場へ向かう。雨合羽を着て傘をさしたけど、傘は強風でもぎ取られていっちゃった。周りの声も聞こえない。……っと、吸魂鬼たちに近寄らないように伝えとかないと。あたしはネズミ型の使い魔を作って吸魂鬼たちのところに向かわせた。これで近寄ってこない……はず。

今日の試合はグリフィンドール対スリザリン……の予定だったけど、スリザリンのシーカーの体調不良とかでグリフィンドール対ハッフルパフになった。キャプテンはシーカーのセドリック・ディゴリーだって。

観客席に座っても、選手たちの様子はおぼろげにしか見えない。実況をしているリーの声も、彼を叱責しているであろう解説のマクゴナガル先生の声も聞こえない。あ、ウッドがタイム・アウトをとった。

ふと、反対側の観客席を見る。一番上の、誰も座ってないはずの場所で何かが動いた気がしたのだ。目を細めてジーっと見てみる。……黒い、犬?って、シリウスじゃん。なんであんなところに居るのよ。

シリウスはハリーの飛んでる姿を見るとすぐに姿を消した。まったく、追われてるって自覚がないんじゃない?

……あ、セドリックが急上昇してる。上には……金のスニッチ!ハリーも気づいたみたいで、セドリックを追いかけてる。スピードはハリーの方が速い。ハリーがギリギリでセドリックを追い越してスニッチを獲る。けど、雷が落ちて二人とも感電してしまったみたい。ハリーとセドリックが落ちていく。セドリックは途中で目覚めてハリーをキャッチした。

……あれ、ハリーの箒がそのまま飛んでいってる。あの先には……暴れ柳がある。このままだとぶつかる!

あたしはすぐに駆け出して箒を追った。でも、あと一歩間に合わず、暴れ柳に突っ込んだニンバス2000は粉々にされてしまった。箒は柳にぶつかった途端引き返そうとしてたけど、間に合わなかった。

せめてもと思いわニンバスの残骸を虫やネズミ、トカゲに協力してもらい拾い集める。雨合羽を脱ぎ、残骸を雨合羽で包んだあたしはすぐに医務室へと向かった。多分、ハリーはそこに運ばれただろうから。

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