ハリー・ポッターと魔法生物の王   作:零崎妖識

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(おそらく)今年最後の更新


企み?

医務室に着いたけど、まだハリーは目覚めてないそうだ。雷が直撃したけど、命に別状はないと、マダム・ポンフリーは言ってくれた。セドリックが落ちてる間に目覚めたのは、ハリーの方に雷が落ちて、その余波をくらっただけだからみたい。

三十分ほどでハリーは目を覚ました。まだ意識ははっきりとはしてないみたいだけれど、受け答えぐらいなら出来る。周りにいたハリーのチームメイトやセドリックが次々にハリーに話しかける。心配したとの声と、賞賛の言葉を。

 

「ところで、僕のニンバスは?意識が消える中で飛んで行くのが見えたんだけど……」

 

ハリーの近くに寄って、包んだ雨合羽を開ける。

 

「ごめん。暴れ柳にぶつかったの。引き返そうとしてたけど……間に合わなかった」

 

ニンバスの残骸を見て、ハリーは落ち込んでしまった。自分があの時、気絶しなければと。

あたしは雨合羽をベッド横の机に置くと、ハリーの頭を撫でてから医務室を出た。落ち込んでるペットを慰めるには頭を撫でるのが効果的なんだよね。

……さて、と。あたしは頭の中でとある計画を立てていた。それにはシリウスの協力が必要だけれど、賛成してくれるだろう。

 

「……メーカーが無茶なお願いを聞いてくれるといいんだけど」

 

あたしは、手の中の木片をもてあそびながらそう呟いた。

 

 

 

 

その日の夜、あたしは使い魔に憑依してシリウスに会いに行った。食べられそうになったけど。

 

「すまない、気がつかなかった。何のようだい?」

 

「追われてるって自覚あるの?」

 

「あるに決まってるだろう!でなければここに隠れ潜んでないし、君たち親子に頼っていない」

 

「はぁ……うかつすぎない?今回は見逃すけど、次やったら差し入れ持ってきてあげないよ?」

 

「それは勘弁願いたいね。ネズミを食べるのには飽きてきた」

 

少しの間シリウスと与太話をしていたけど、あたしはシリウスに会いに来た本来の目的を話し始めた。

 

「シリウス、ハリーの新しい箒を買いたいんだけど」

 

「いいだろう。どれを買うんだい?私としてはニンバスも良いと思うけどやっぱり一番はファイアボルトだろう。ああ、シルバーアローも良いかもしれないけど、生産数が少なすぎるし、スピードはファイアボルトの方が速い。よし、早速注文しに行こう。名義は私で良いかな?一足早いクリスマスプレゼントだ。メッセージカードもつけなければ」

 

「うん、一度黙ってちょうだい」

 

消音呪文でシリウスを黙らせる。よし、これであたしが話せる。

 

「お金を出すのはシリウスね。強制されなくても自分から出しに行くだろうし。買うのはファイアボルトのつもりだけど……少し細工をしてもらいたいのよね。ちょっと無茶なお願いになるから、本来のファイアボルトの金額よりも高くなるはず」

 

「どのくらい金庫にあったかは忘れたが、最低でも千ガリオンはあるけど、これでも足りないか?」

 

「十分だよ。それで、細工っていうのは──」

 

「──ああ、ハリーも嬉しいだろうね。メッセージカードにそのことも書き加えておこう」

 

「シリウスの名前は出さないようにね」

 

シリウスに別れを告げて、憑依を解く。明日にでもママに()()を送ろう。シリウスからのメッセージも。ハリー、喜んでくれるかな?

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