ハリー・ポッターと魔法生物の王   作:零崎妖識

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前回出てきたサクヤさん、名前やキャラの案は実はもう一つありまして……そっちは『タマモキャット』だったんですよねー。


四年目にはペットを貸し出し
キャンプ場への移動


数日後、あたしたちの家には何人かの人が泊まっていた。ママの同僚……というか研究チームだ。みんなでご飯を食べ、遊び、宿題を教えてもらったりしてる。

今日は向こう──ワールドカップ観戦用のキャンプ場に移動する日だ。本来ならもう少し遅いんだけど、先に着いちゃダメって規則はないしね。

 

「それで、どう移動するの?」

 

「〈姿現し〉よ。リアスは私が付き添いで行くわ」

 

姿現しを使えなくても、付き添い姿現しなら一緒に移動できるから、それに姿現しなら一足先にキャンプ場へ移動できるからだそうだ。キャンプ場の予約はバージルという人に頼んですでに済ませているらしい。

 

「じゃあ移動するわよ。サクヤちゃん、あとはよろしくね」

 

「かしこマリました、我が主人(マイ・ロード)

 

「マイ・ロードってのはやめてほしいけどね」

 

ママがあたしの手を握り、くるりと回転する。何かが破裂するような音とともに、あたしの内側が引っ張られるような、狭いパイプの中に押し込められたような感じがする。けど、すぐにその感覚は消えて、目の前には森が広がっていた。

 

「えーと……いたいた。おーい、バージル!」

 

ママが声を上げる。すると、遠くの方からキルトとポンチョを着た魔法使いが走ってきた。

 

「来るのが早すぎやしないか、え?まあいいさ、エリザベート。神秘部のクリミア研究チーム御一行は向こうに歩いて行って最初のキャンプ場だ。管理人はロバーツさん。クリミアで予約してある」

 

「ありがと、今度何か奢るわ」

 

「よしてくれ。どんなゲテモノを食べさせる気だ」

 

後ろの方で何かが破裂するような音がする。他のみんなも到着したようだ。

 

「到着したところ悪いんだけど、早く行くよ。テントで休みたいだろうしね」

 

ママを先頭にみんなで歩き始める。自然の霧が森を満たして、時折リスや鹿が姿を見せてくる。キョロキョロしながら歩くこと二十分、キャンプ場が見えた。

キャンプ場の前の小屋には男の人が一人立っている。あの人がロバーツさんだろう。

 

「こんにちは、貴方がロバーツさんですか?」

 

「ん……ああ、そうだが。あんたらは?」

 

「クリミアです。テントを二張りほど予約していたと思うのですが」

 

「クリミアさんね。おめえさんらの場所は森のすぐそばだ。金は今すぐ払ってくれ。泊まるだけ泊まって森から逃げられちゃたまらねぇからな」

 

ママは財布を取り出し、その中からマグルのお金をいくらかロバーツさんに渡した。

 

「ちょうどだ。ほれ、キャンプ場の地図」

 

ロバーツさんから地図を受け取り、キャンプ場へ入る。まだテントは少なく、けど個性的なテントが多かった。しばらく進むと森のすぐそばに到着した。目の前のスペースには『クリミア』と書かれた看板。横のスペースには『うーいずり』と書かれた看板が立っていた。『ウィーズリー』の書き間違いかな?

 

「テントは普通なように偽装するけど、高性能なやつなのよ。あと、すこーし改造していてね、テントの中でなら魔法を使って平気よ。テントの中だけ『匂い』を無効化するようにしたの」

 

改めて思う。神秘部は一体何をやっているんだと。

魔法を使って見た目普通のテント、中身二階建てのキッチントイレバスルームベッドルーム付きのテントを二つ張り、男と女に別れて荷物を置いて水を汲みに行った。それとママ、さすがにサクヤに屋敷しもべ妖精の〈姿現し〉を教えようと計画しないで?確かに便利だけどさ。

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