え?お呼びでない?それはそれは失礼しました。
とりあえず、私がここに居る理由なんですが、そろそろオリジナル魔法生物がパワーインフレし始めたそうでして。それで、闇の帝王側にパワー的なテコ入れをしたいそうなんですよ。ええ、このままだととても不憫な結果で終わるでしょうねぇ。私が阿良々木先輩に救われてしまったように。ま、どうでもいいでしょうけどね。
あ、そうでした、これも伝えないといけませんね。この第四章の最後の方で、主人公ちゃんの真実──なぜ動物と話せる能力を持ってるのかとか──が明らかになるそうです。一部の人にとっては嫌な内容でしょうから、これ以上チートになるのが嫌な人はそろそろ離れた方がいいかもしれませんよ?
ではでは、本編をお楽しみください。妖識さんはどうしたのかって?それは私でも知らないことですよ。
「今見せた三つの呪文──〈服従の呪文〉、〈磔の呪文〉、〈アバダ・ケダブラ〉──は俗に『許されざる呪文』と呼ばれている。同類、同族であるヒトに対して、このうちどれか一つでも使ったら問答無用でアズカバンで生涯を暮らすことになりうる。お前たちが立ち向かうのは、そういうものなのだ。ヒトが生み出した純粋な闇とも言える呪いに対しての戦い方を、わしはこの一年間で教えなければならない。備えが、武器が必要だ。しかし、何よりも、常に、絶えず、警戒することの訓練が必要だ。闇の魔法使いがご丁寧に真正面から襲って来ると思うか?何の警戒もしていない背後からの奇襲に、倒されたと見せかけてからの呪い返し。近い将来、お前たちはそれに気をつけなければならないだろう。羽根ペンを出せ、これを書き取れ」
あとは、許されざる呪文についての書き取りに終始した。誰も喋らなかったけど、授業が終わり教室から出るとすぐに、一斉に喋り始めた。みんな、楽観的だけど、あたしはそんなに楽しく思えない。だって、大切なものが多いほど、あの三つの呪文は驚異になる。大切なものが多いってことは、つまり弱点となりうるものも多いってことだから。それでも、あたしはペットたちを見捨てないけどね!あ、後で久しぶりにシャルロッテに会いに行こうかな。ずっとホグワーツに居るんだし、もしかしたらこの学校に住んでる魔法生物について詳しいかも。
ふと、震えているネビルが目に入った。何だろう、とても怯えているようだ。今はハリーたちが話しかけている。
四人にムーディ先生が近づき、ネビルを連れて行った。ネビルを怖がらせたのは先生だし、責任でも感じてるのかな?
夕食後、あたしは一番に談話室に戻った。もちろん、
階段を上るときに、ネビルが入って来るのが見えた。まだ本調子では無いようだけど、ムーディ先生とは有意義な時間を過ごせたようだ。一冊の本を抱えている。えーと……『地中海の水生魔法植物と』……後がネビルの腕で読めない。まあ、魔法生物でないなら興味は無い。部屋に戻ろう。
数時間後、誰かが談話室に入って来る音がしたから下に下りることにした。もうほぼ全員が戻って来てるはずなのに、一体誰なんだろう。
談話室にはいつもの三人──すなわち、ハリー、ロン、ハーマイオニー──しか居なかった。ハリーとロンは占い学の宿題の羊皮紙を広げ、ハーマイオニーの横には箱が置いてある。
ハーマイオニーが箱の蓋を開けると、中からは色とりどりのバッジが出て来た。んーと、五十個ぐらいかな?確認できる限り全てのバッジにS・P・E・Wと書かれている。
「ハーマイオニー、それ、何?」
「あらリアス。ちょうどよかったわ。ようやく完成したのよ!」
「うーん、僕にはスピュー……反吐って書いてあるようにしか見えないんだけど」
「ロン、
「お休み、ハーマイオニー。深夜テンションみたいだし、明日の朝もう一度考え直してみたら?」
「ちょっと、それどういうことかしら、リアス」
ハーマイオニーが噛み付いてくる。全く、前に言ったことを覚えてないのかな?
「ハーマイオニー、あたしはこれまでそんな組織を聞いたことないけど、ハーマイオニーが作ったの?」
「ええ、そうよ。会員は三人が入ってくれれば四人ね」
「ちゃんと屋敷しもべ妖精の意思の確認はとったの?」
「それは──とってないけど、口に出せないくらい深く根付いちゃってるかもしれないじゃない。彼らの意思を聞いて、はいそうですかって止めることなんてできないわ」
「そう──一度聞いてみれば良かったのに。ごめん、ハーマイオニー。あたしはそれについていけない。止めたいけど、止まるつもりはないんでしょ?」
「もちろんよ。やるからにはやり通すわ。リアスが入ってくれれば百人力だったのに。あなたなら彼らの説得も容易でしょう?」
「だからなんだ。あたしは、しもべ妖精たちの意思に任せる。しもべ妖精たちが望むのなら手伝うけど、望まないのならあたしは手伝わないし、場合によっては邪魔をすることになる。だから、しばらくは近づかない方がいい。──このままだと、キノがハーマイオニーのことを敵認定しちゃうから」
あたしは横に動く。ハーマイオニーの視線の先──つまり、ついさっきまであたしが居たところの後ろにはキノが立ち、ハーマイオニーを睨みつけている。お願いだ、ハーマイオニー。彼らから存在意義を奪わないでちょうだい。種族としての存在意義を失ってしまったら、それはもうその種族とは呼べない、ある種の絶滅となってしまうから。
あたしは三人に背を向けると、キノを一撫でして、自室に戻って眠りについた。
今章でのハーマイオニーとの確執がどんどん進んで来ました。