ハリー・ポッターと魔法生物の王   作:零崎妖識

74 / 114
到着直前

数週間後のムーディ先生の授業は大変だった。なんと、一人一人に〈服従の呪文〉をかけて抗えるかどうか試すと言ってきたのだ。

ディーンは国歌を歌いながら片足ケンケンで教室を三週したし、ラベンダーはリスの真似をした。ネビルはもう〈服従の呪文〉かけっぱなしの方がいいんじゃないかな。自我さえあれば。

ハリーは一回で抵抗に成功しかけた。そのまま四連続で受けさせられてたから、最後は完全に抗えてたよ。

あたしは……最後の最後でようやく抗うことに成功した。つまり、魔法生物たちの魅力について語りまくって、あと一匹ってところで我に返った。恥ずかしかったよ。呪文をかけた本人ですら引いてたし。

宿題の量は目に見えて増えていった。O・W・L(オウル)試験が迫っているからだそうだ。そろそろパンクしそうなほどだ。

唯一嬉しかったのは、魔法生物飼育学だ。

スクリュートはどんどん成長していって、ハグリッドが嬉しそうに、

 

「一晩おきに小屋に来させて、観察日記でもつけてみるか」

 

と言ったのだ。全員の目があたしの方を向いたよ。ノートブックをこの授業に持って来てるのってあたしだけだしね。うん。

 

「ハグリッド、あたしに任せて?」

 

「無理だけはせんようにな」

 

許可をもぎ取ることに成功した。やったね。

うきうき気分で玄関ホールに向かうと、人だかりが出来ていた。何か掲示がしてあるようだ。近くのネズミに内容を教えてもらう。ハロウィン前日の金曜日──つまり、約一週間後──の午後六時にボーバトンとダームストラングが到着するから、授業を三十分早く終了するとのこと。金曜日の最後の授業は魔法薬学だ。スネイプ先生は誰か一人に毒を飲ませて、研究課題の解毒剤がちゃんと効くかどうか試すと言ってたし、到着がこの日でよかった。最悪、誰かをマラクローに噛ませて回避しようと思ってたし。

あ、ドレスが届きました。青地──いや、蒼かな?──に白の質素なエプロンドレス。でも、なんでかとても綺麗なんだよね。いちど着てみて、ハーマイオニーに確認してもらったんだけど、

 

「とっても綺麗!ああもう、なんであなたはアリスって名前じゃないのかしら。アリスだったらピッタリなのに!」

 

との評価。アリスって、『Alice's Adventures in Wonderland(不思議の国のアリス)』に出てくるアリスかな?チェシャ猫……未だ見たことないけど居そうだなぁ……。

 

 

 

十月三十日の朝、昨晩のうちに飾り付けられた広間で朝食をとる。今日、もしくは明日の夜にはルード・バグマンさんやらクラウチさんやらボーバトンやダームストラングの校長やらとの話し合いがある。とてもとても緊張する。まぁ、普段通りに行けば平気だろうけどね。




リアスのドレスは、SAO九巻『アリシゼーション・ビギニング』のアリス・ツーベルクの服装をイメージしていただければ。しかしまぁ、アリスって名前の娘はエプロンドレスが似合う娘が多いですよね。アリス・ツーベルクやらアリス・マーガトロイドやら不思議の国に迷い込んだアリスやら。主人公はリアスですが。……リアスって、アリスのアナグラムになってる!?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。