数週間後のムーディ先生の授業は大変だった。なんと、一人一人に〈服従の呪文〉をかけて抗えるかどうか試すと言ってきたのだ。
ディーンは国歌を歌いながら片足ケンケンで教室を三週したし、ラベンダーはリスの真似をした。ネビルはもう〈服従の呪文〉かけっぱなしの方がいいんじゃないかな。自我さえあれば。
ハリーは一回で抵抗に成功しかけた。そのまま四連続で受けさせられてたから、最後は完全に抗えてたよ。
あたしは……最後の最後でようやく抗うことに成功した。つまり、魔法生物たちの魅力について語りまくって、あと一匹ってところで我に返った。恥ずかしかったよ。呪文をかけた本人ですら引いてたし。
宿題の量は目に見えて増えていった。
唯一嬉しかったのは、魔法生物飼育学だ。
スクリュートはどんどん成長していって、ハグリッドが嬉しそうに、
「一晩おきに小屋に来させて、観察日記でもつけてみるか」
と言ったのだ。全員の目があたしの方を向いたよ。ノートブックをこの授業に持って来てるのってあたしだけだしね。うん。
「ハグリッド、あたしに任せて?」
「無理だけはせんようにな」
許可をもぎ取ることに成功した。やったね。
うきうき気分で玄関ホールに向かうと、人だかりが出来ていた。何か掲示がしてあるようだ。近くのネズミに内容を教えてもらう。ハロウィン前日の金曜日──つまり、約一週間後──の午後六時にボーバトンとダームストラングが到着するから、授業を三十分早く終了するとのこと。金曜日の最後の授業は魔法薬学だ。スネイプ先生は誰か一人に毒を飲ませて、研究課題の解毒剤がちゃんと効くかどうか試すと言ってたし、到着がこの日でよかった。最悪、誰かをマラクローに噛ませて回避しようと思ってたし。
あ、ドレスが届きました。青地──いや、蒼かな?──に白の質素なエプロンドレス。でも、なんでかとても綺麗なんだよね。いちど着てみて、ハーマイオニーに確認してもらったんだけど、
「とっても綺麗!ああもう、なんであなたはアリスって名前じゃないのかしら。アリスだったらピッタリなのに!」
との評価。アリスって、『
十月三十日の朝、昨晩のうちに飾り付けられた広間で朝食をとる。今日、もしくは明日の夜にはルード・バグマンさんやらクラウチさんやらボーバトンやダームストラングの校長やらとの話し合いがある。とてもとても緊張する。まぁ、普段通りに行けば平気だろうけどね。
リアスのドレスは、SAO九巻『アリシゼーション・ビギニング』のアリス・ツーベルクの服装をイメージしていただければ。しかしまぁ、アリスって名前の娘はエプロンドレスが似合う娘が多いですよね。アリス・ツーベルクやらアリス・マーガトロイドやら不思議の国に迷い込んだアリスやら。主人公はリアスですが。……リアスって、アリスのアナグラムになってる!?