みんなのところに戻ってから数分後、湖の方から異様な音が聞こえた。みんなが黒い湖を見下ろす中、水面は乱れて、船がゆっくりと浮上してきた。まるで幽霊船だ。
船から降りてきた人たちはみんな、モコモコとした分厚い毛皮のマントを着ていた。先頭には、銀の毛皮をまとった山羊のような人がいた。あの人がカルカロフ校長かな?そのすぐ後ろには、八月に見たことのある人──ビクトール・クラムがいた。なるほど、ダームストラングはブルガリアにあるのか。
カルカロフ校長がダンブルドア校長に挨拶して、城の中に入っていく。あたしたちは彼らに続いて、城の中に戻っていった。それとロン、興奮しすぎ。
ボーバトン生たちはレイブンクローの席へ、ダームストラングはスリザリンの席へ座った。ドラコがドヤ顔しながらハリーとロンを見てる。レイブンクローでは、二年生の女の子が矢継ぎ早に、ボーバトン生へ質問していた。どんな気候だとか、どんな魔法があるかだとか、どんな物語があるか、どんな図書館があるか……なんでだろう、あの子とは仲良くなれそうな気がする。
ダンブルドア校長の両隣にはマダム・マクシームとカルカロフ校長が座り、その隣の席には誰も座っていない。
「こんばんは。紳士、淑女、そしてゴーストのみなさん。そしてまた──今夜は特に──客人のみなさん。ホグワーツへのおいでを、心から歓迎いたしますぞ。本校での滞在が、快適で楽しいものになることを、わしは希望し、また確信しておる。三校対抗試合は、この宴が終わると正式に開始されるのじゃが、その時に、審査員の人たちと、今回の試合に協力してくださる人物をご紹介しよう。ホグワーツ生たちは知っているじゃろうが、わしはとある人物に協力を依頼した。その交渉は成功したのじゃ。わかりますな?試合がよりスリリングになることを、お約束しましょう。もっとも、安全第一なのじゃが。
では、大いに飲み、食い、かつくつろいでくだされ!」
皿が満たされる。何個か、外国の料理があった。ブイヤベースとか。
ハグリッドが入ってきたけど、指に包帯を巻いていた。スクリュートはどんどん好戦的になってきている。うまく飼いならすことができれば、心強いと思うんだけど……。
「あのでーすね、ブイヤベース食べなーいのでーすか?」
聞きなれない声がする。見ると、ボーバトンの女の子だった。……ヴィーラに似てる?
「はい、どうぞ。……ところで、ヴィーラの血でも入ってるんですか?」
横を向くと、ロンがジーッと女の子を見つめていた。
「なぜわーかったのでーすか?わたーしのおばーさまはヴィーラでーす。あなーたは確か、ウーマを運んでくれた人でーすね?」
「リアス・クリミアと申しますわ。数ヶ月間、よろしくお願いします」
「聞いたこーとありまーす。確か、魔法生物飼育学がとーくいとか?」
「ええ。昔から動物に好かれる体質でして」
「そうでーすか。わたーしはフラー・デラクールでーす。よろしくお願いしまーす」
それから二言、三言話して、彼女はレイブンクローのテーブルに戻っていった。ロンはいつまで見惚れてるのかな?
いつの間にか、教職員テーブルの空いていた席にはバグマンさんとクラウチさんが座っていた。
あ、このデザート美味しい。