ハリー・ポッターと魔法生物の王   作:零崎妖識

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うちの読者は自重を知らないようだ。


水中人との交渉

翌日土曜日、誰もいない時を見計らって、あたしは湖のほとりに向かった。途中でフレッドとジョージが年齢線に吹き飛ばされてるのを見たけど、あとで大笑いしてやろう。

さて、湖には水中人、水魔、大イカ、ヌルフパスが少なくとも生息している。もしかしたら知らない生物がいるかもしれないけど、今は考えなくてもいいだろう。

あたしは近くを泳いでいた水中人に頼んで、首領を呼んできてもらうことにした。後ろには安全のためにマクゴナガル先生が控えている。

少しして、一際荒々しい顔つきの水中人が姿を現した。

 

【何の用だ、魔法使い】

 

悲鳴のような声が聞こえる。マクゴナガル先生は耳を押さえているけど、あたしは別に何ともない。水中人の声は、陸上ではマーミッシュ語を使える人にしか聞こえないけど、あたしには動物言語がある。

 

「【こんにちは。あたしはリアス。あなたの名前を教えてもらえる?】」

 

【……マーカスだ】

 

よくよく見ると、体つきが少し女性らしい。女長のようだ。

 

「【マーカス、今年のホグワーツで、三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)が行われることは知ってる?】」

 

【もちろんだ。ダンブルドアの爺さんが我々にも知らせに来た。……ふむ。そう言えば、もしかしたら我らの力を借りることがあるかもしれぬと言っていたな】

 

「【第二課題の場所がこの湖なの。詳しい話はダンブルドア校長に聞いてほしいのだけれど、この湖にあたしのペットたちの一部を、課題の間だけ放流したい。受け入れてくれるかしら?】」

 

【ああ、いいだろう。あの爺さんには借りがある。それに、水魔(グリンデロー)や若い衆からお前の話はよく聞いている。こと、我々動物に対しては信頼の置ける魔法使いだとな】

 

「【それは嬉しいわね。ええと、課題の内容を教えた方がいいかしら?】」

 

【教えてくれ。我らにも準備がある】

 

「【代表選手一人につき一人、人質をとって、水中に沈めるんだって。人質たちの管理とか、見届け人とかを担当してもらいたいの】」

 

【その程度ならお安い御用だ。で?どんな生物を放流する気だい?】

 

「【シュレイクとか、シー・サーペントとか、オルザードとか、ケルピーとか】」

 

【了承した。詳しい話はまた後日。今度はあの爺さんも連れて来な。ああ、そうだあと一つだけ。ミネルバ、あんた随分と威厳のある姿になったじゃないか】

 

「……え」

 

【私は行かせてもらう。これでも仕事が溜まってるんでね。幽霊船の連中には、湖を荒らさないように言っといてくれよ!】

 

マーカスはそう言うと、勢いよく水中に戻っていった。幽霊船の連中と言うのは、ダームストラングのことだろう。あの船は昨日、湖の中を通って来たんだっけ。

それと、ミネルバってたしか、マクゴナガル先生のことだけど……

 

「マクゴナガル先生、あの人──マーカスと知り合いなんですか?」

 

「……私がホグワーツの一年生だった頃、この湖で溺れてしまったことがあるのです。箒の訓練で、転落して。その時助けてくれたのが彼女──マーカスでした。その後、お礼を持って湖まで来たのですが、彼女は現れてくれませんでした。彼女が長になっていたとは思いもしませんでしたし、私のことを覚えているだなんて……この話はみなさんには内緒にするように。いいですね?」

 

「はい、先生」

 

背を向けて歩き出したマクゴナガル先生について行き、城に戻る。マクゴナガル先生の小さい頃か……案外、マーカスとかマートルが知ってたりするのかな?今度聞いてみよう。

 

「もし、私の過去を誰かに聞いたことが発覚したら、残念ですが、私はあなたに罰則を与えなくてはなりませんね」

 

「横暴です」

 

「私のプライドを守るためです」




マクゴナガル先生の過去は想像です。彼女が湖に落ちた話は原作などにはありません。

オルザードの説明を忘れていたので追記
オルザード
M.O.M.分類XXXX
両手で持てるぐらいの大きさの、シャチの頭とトカゲの体を持つ水棲生物。太平洋のどこかで自由気ままに生きている。
賢く凶暴。水中戦では最強クラス。群れで狩をする。稀に二、三メートルほどの個体がいて、その個体が群れのヌシになる。
覇王龍さんのアイデアです。ありがとうございました!
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