十二月になった。寒いしお酒くさい。風が強いから、ハグリッドの小屋までシングルモルト・ウィスキーの匂いが漂ってくる。それに、残念なことにスクリュートは十匹程度にまで減ってしまった。大きさは二メートルほどになってたけど。うーん、うまく躾けることができれば、騎乗することができるかもしれない。やる人は私やハグリッド以外にはいないだろうけどね。
スクリュートが暴れるのを見ながら、数日前の手紙を思い出す。サクヤからの手紙だったけど、確か内容は……ママから懐中時計を貰ったって感じだったかな?何でも、魔法を無効化する珍しい時計だそうで。詳しく調べた結果、クラッカー亜種が宿ってたそうだけど。改造して音を出せるようにしただとか、イクラクンとムルムルがどうしてるかだとか、そんな話題も書いてあった。第二課題、第三課題には顔を出すとも書いてあったから、楽しみに待つことにしよう。
「おーや、おや、おや……これはとーっても、面白そうざんすね」
あ、リータ・スキーターだ。少し前に、ダンブルドア校長が彼女に、「もう校内に入るな」って言ってた気がしたけど、何でいるんだろう。
「ねぇ、ミス・クリミア?あなた魔法生物が好きなんでしょ?この科目はお気に入り?あなたから見てハグリッドはどうざんす?ああ、聞きたいことは山のようにあるわ!今度三本の箒でインタビューしてもいいかしら?いいわよね?ありがとう!」
……嵐のような人だね。勝手に取材の許可をもぎ取って消えていった。まあ、何かおかしなことを書くようなら、『全力』を持って、潰させてもらうけどね。
あ、占い学はいつも通り、トレローニー先生がハリーに死の予言をして終わりました。
血みどろ男爵が、どこかから迷い込んできたリスのゴーストに遊ばれているのを見ながら寮室へ戻る。途中で口元を押さえて笑いをこらえている灰色のレディともすれ違った。
太った婦人は開かれたままだった。どうしたんだろう。
「婦人、どうしたの?」
「ああ、いいのよ、気にしなくても。ただ三人の生徒に迷惑をかけられているだけですもの。あの三人が帰ってくるまでこうしてパックリと開いたままでいればいいんだから。でもそうね。あなたに閉めてもらってから合言葉を変えようかしら……一応、合言葉を言ってちょうだい」
「『
「そう。ありがとう」
部屋に戻って、第二の課題、第三の課題について思い返す。……さて、どの程度の難易度にしようかな?ヌンドゥ、キメラ、ミグラージに
クラッカー亜種
M.O.M.分類XXXX
世界中に生息。クラッカーの亜種で、こちらは物品に宿る。増殖するのは、宿った物品が生物に直接破壊された時。破片全てに宿る。物で破壊された時はそちらに移る。能力は通常のクラッカーと同じ。
音を出せる機械に宿っているなら会話可能。通常種よりも多い可能性があるが、交流可能個体が少なく、また発見も遅かったために亜種。今回は懐中時計(スチームパンク風。クラッカー亜種用にスピーカー内蔵型に改造してある)に宿りました。
白煙さんのアイデアです。ありがとうございました。
ミグラージ、霧山羊
前に投稿した話を参照。