リンを強化してみたい   作:GGアライグマ

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台無しにする三尾

「俺は、リンのいる世界を作りたかった」

 

 ぽつり、とオビトはそれだけ言った。

 その後は黙して語らない。

 

「私はここにいるよ、オビト」

 

 そこでふと、リンが口を開いた。

 彼女はそのまま、オビトの顔を覗き込むように己の顔を近づけていく。

 再び沈黙の時が流れる。

 

 オビトは緊張気味に、同時に道に迷った子供のような顔をして、リンを見ている。

 リンは真剣な面持ちでその表情を観察し、やがてにこりと笑った。

 

「えっ」

 

 と驚くオビトを無視して、リンはその胸に彼の顔をぐっと押し付ける。

 

「オビト、大丈夫だよ。あなたが困った時は、私が、いや、私たちが支えになるから」

 

 やさしく微笑むリンは、ほんの少しだけ震えている。

 なぜだろう。何かが怖いのだろうか? それとも、うれし泣き?

 

「ごめんね、オビト。あなたみたいないい人を、そんなふうに苦しめてしまって」

 

 いや、謝罪だったのか。

 

「リ、リン……」

 

 オビトは慌てるが、動けない。どうすればいいのか分からないのだろう。

 俺だって分からない。

 リンはますます震え始める。目からは涙も流れてきた。

 

 実は責任を感じていたらしい。

 オビトを苦しめているのは自分だと。また、オビトが暴走を始めてしまった原因も自分にあると。

 やつは基本的にいいやつだ。それも、いい人すぎるくらいに他人を思いやれる。

 リンは再会してからの短い期間でも、それをひしひしと感じたことだろう。

 だからこそ、悲しくなるのだ。いい人がいい人のままいれないこの現実に。

 

『正直に言って、無限月読は人間を不幸にしない』

 

 確かに、その術を発動させるためには犠牲も必要だ。人柱力やその周りの人間は不幸にもなるだろう。

 しかし、一度発動してしまえば誰も不幸にはならない。

 ただ『世界が苦しみの少ない方へと変わった』と思うだけだ。

 幻術が完璧なものなら、「夢の世界だからダメだ」とか、そんなふうに感じることもない。人間誰しも夢を現実だと誤解した経験があるだろう。その夢の中で「まやかしの世界だから不幸だ」などと考えることがあるだろうか。いやない。そもそもまやかしだと思わないのだから。

 と言っても、オビトのように現実をまやかしに変えようと考えることはできるが。

 

 まあつまり俺が言いたいことは、オビトもリンもいい人だから、いい思いをさせてやりたいってことだ。

 このまま幸福を感じられるままで、いつまでも2人で一緒にいられたらいい。

 

『はあ。俺もリンとセ〇クスしてみたい。早く口寄せしてくれよ。変化の術でカカシに化けて襲ってやるからさ』

 

 と、リンにセクハラなことを言ってみる。

 いつの間にか2人でキスをしていたのだ。それがちょっとムカついた。

 でも、失敗だったかな。こんなことを言うと、一生口寄せしてくれなくなりそうだ。

 

 

 その後の話をする。

 九尾事件は起きなかった。ナルトは人柱力にならず、クシナもミナトも健在だ。

 オビトとリンは正式に木の葉の忍びに復帰した。一応罰則として半年間報酬が半額となったが、それにさしたる意味はないと思う。もともと金はあまり使わないし、オビトの実力ならAランクの任務でも楽にこなせるだろうから。リンもめちゃくちゃ強いしね。尾獣である俺がひたすら協力的だからね。

 ただし、暁だけは確かに脅威だ。

 現時点で長門との戦いで戦力になりそうなのは、オビトとミナトと三代目火影と自来也と綱手とリンと日向ヒアシと日向ヒザシ。なんだ、けっこういるじゃないか。

 しかしこれは、なんとしてもヒナタ誘拐事件を阻止するべきだな。というか、さっさと長門を始末することはできないのだろうか。討伐隊でも組んで。

 と、リンに説明してみる。

 

「というわけなのよ。オビト、どうする?」

「暁のことまで知っていたのか。とんだ博識だな。三尾とやらは」

 

 オビトとリンの仲はあれからも少しずつ進展している。

 と言っても、肉体関係は断じて許さないが。どうしてもと言うのなら、せめて俺を口寄せして、どこかへと避難させてからだ。でないと、俺まであれを感じるハメになってしまうから。俺はそっちの気はないんだよ。

 

「そうだな。ひとまず先生に相談してみよう」

「うん」

 

 2人は手をつなぎ、火影邸へと駆けた。




 せっかく尾獣玉や螺旋丸を覚えさせましたが、使うこともなくひとまずは終わりです。
 今後書くとしたら、主人公が性欲の果てにリンを襲う話になるでしょう。毎日裸を拝んでいますし、時たま股をこするようなしぐさも視覚と触覚で感じ取っています。焦らされまくりです。そろそろ限界のはずです。
(↑は一応冗談です)
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