簪の奇妙な冒険 -宇宙翔け夢物語-   作:原作未読の魔改造フェチ(百合脳)

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第0部のサブタイ【或いは星達(かれら)の第6部】を英語で表記すると【Or Stone Ocean(オア ストーンオーシャン)
このSSのサブタイ【宇宙(そら)()夢物語(ロマン)】を英語表記に直すと【Infinite Strato's Roman(インフィニット・ストラトス・ロマン)】。

ダカラ『ドーダコーダ』言ウワケデハ ナインデスガネ
……英題を先に考えてから和訳する。
すると何故かこうなる(永遠の厨二病)


『もう一つの物語』その3

 簪が自らのスタンドを得る一部始終を目の前で眺めながら、ルミルノは動けずにいた。思いも寄らぬ場面に遭遇した事で動揺し、思考が止まってしまったのである。

 無論、簪が得た未知のスタンド能力を警戒していたのもあるが、様子見をしていても簪がスタンドを得た事実は取り消せない。ならば尚更、簪が自身のスタンドに気を取られている間に先手を取って動くべきだったのだが、そこに思い至らなかった辺りやはり動揺していたのだろう。

 

「さて、ルミルノ……今度は、こっちの番だよ」

 

「……ッ! な、舐めるなァァァァ!!」

 

 簪がルミルノを睨み付け、彼女のスタンド『もう一つの物語(アナザーロマン)』が一歩前に出る。そこで漸くルミルノも動き出した。テレフォンパンチのように自らの腕を突き出すと、それに連動するように『ルーネイトエルフ』も同じ動作で動く。それに伴い発生した風によって放たれたトランプが簪に殺到する。だがそれは作戦あっての事ではなく、ただ焦りに任せて放たれた、闇雲に攻めているだけの直線的な攻撃。

 対して簪は落ち着いていた。先程までとは違う、飛来するトランプに対する対処法を持つが故の自信と余裕。スタンドが発現したばかりではあるが(しかもつい直前まで気付いてすらいなかったが)、羽化したばかりの蝶が誰に教わらなくとも空の飛び方を知っているように、スタンドを自覚した簪は『もう一つの物語(アナザーロマン)』の……自分自身の『能力』を完全に把握できていた。

 

 

()()()『ヴィオレット』……『オルタンス』は()()()あげて」

 

『Oui mademoiselle(はい、御主人様)』

 

 双子の人形が流麗な動きで両腕を振るう。目にも留まらぬ速さで繰り出される拳の連続突き(ラッシュ)。二体合わせて四本の腕が飛来するトランプの一枚一枚を的確に捉え、打ち落としていく。……いや、訂正しよう。『もう一つの物語(アナザーロマン)』のパンチは確実にトランプにヒットしていたが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「なっ……これはッ!? うああああああああッ!?」

 

 紫の人形……『ヴィオレット』が殴ったトランプは、打ち落とされる事無く『その場で停止』していた。舞い落ちる事も無ければ『ルーネイトエルフ』の風で再び舞い上がる事も無く、『空間に固定』されていると言った方が正しいのかもしれない。飛んでいったトランプの半分ほどはそうして停まっている。

 だがルミルノが絶叫するほど驚いたのは青の人形『オルタンス』に殴られたトランプの方だ。そちらのトランプは、あろう事かルミルノへ向かって一直線に()()()()()()のだ! 風や重力の影響を忘れてしまったのかのように『等速直線運動』でルミルノへ戻ってくるトランプ。余りの事に咄嗟の回避行動も取れずただ叫び声をあげるばかりだった彼女に、逆風の中とは思えない速度で返ってきたトランプは遂に命中し―――

 

 ―――ぺしっと彼女の体に当たると、足元に落っこちたのだった。

 次から次へと打ち返されては、ルミルノに当たって落ちるトランプ。

 

(い……いや……よく考えれば当たり前の事……焦るまでも無かったか)

 

 一瞬呆けたような表情を見せたルミルノだったが、すぐに理解する。そもそもトランプそれ自体には何の殺傷能力も無い。トランプによって物体が切り裂かれるのは、飽くまで『ルーネイトエルフ』の能力。「切断力を持ったトランプを風で操っている」のではなく、「風の影響下にあるトランプが切断力を持つ」のである。故に、簪のスタンドがどんな能力だろうが、トランプの支配(コントロール)を奪った時点で『切断力は消える』のだ。打ち返されたからといってルミルノが傷付く事は無い。

 

「……ハッ!」

 

「どうやら『手札』は尽きたみたいだね」

 

 一旦は安心して冷静を取り戻そうとしたルミルノだったが、気付いた時には既に全てのトランプが静止するか打ち返されてしまっていた。つまり自身の攻撃は完璧に防がれたという事。……思わず冷や汗が垂れる。

 それに加えて簪は何か……『鉄の破片』を持っていた。それが何かは分からないが、手に持っている以上は用途があるのだろう。例えばそう、先程打ち返してきたトランプのように、あの破片も『打ち出せる』のであれば―――

 

「……ッオアァ!」

 

「おっと、勘がいいね」

 

 一瞬早く気付く事が出来たのが幸いした。その鉄片もさっきのトランプ同様、『オルタンス』が叩いた……否、『触れた』瞬間、一直線にルミルノへと射出された。ギリギリで回避に成功したが、鉄片が壁にめり込んだのを見るにその威力は銃弾並。取り戻しかけた平静も彼方、もはや焦燥を抑えきれない。それでも彼女は思考を巡らし、簪の能力の正体に当たりを付ける。

 

「カンザシっ、お前の『能力』! 『動かす』のと『止める』のが出来るのかッ!?」

 

「……もう分かっちゃったんだ。隠しても無駄みたいだしバラしちゃうけど、その通りだよ。より正確に言うならば、『運動エネルギーを操る』のが私の能力。『静』を司る『ヴィオレット』が触れた物は『運動エネルギー』を失い、その場に停止……固定される。そして『動』を司る『オルタンス』が触れた物は」

 

 説明しながら簪は地面に落ちている『鉄片』……ルミルノが切り刻んだ『鉄製のゴミ箱の欠片』を拾い、『オルタンス』の方に放り投げた。

 

「『運動エネルギー』を与えられ『任意の方向』『任意の力』で発射されるッ!!」

 

 元より薄い鉄板が更に細かく刻まれた欠片とはいえ、()()さえ持たせればそれなりの威力になる。『動』を司る彼女の腕が再び振るわれ鉄片に触れた瞬間、ルミルノへと勢い良く撃ち出された!

 

「クッ……ウオオォォォォッッ!?」

 

「貴女の『トランプ』は私の能力で封殺できる。諦めて降参してくれると楽だったんだけど………逃げちゃったか」

 

 転がるようにしてそれを避けたルミルノは、不利を悟ってそのまま逃げ始めた。簪も鉄片を持てるだけかき集めてからその後を追う。

 

「あいつには『ホワイトスネイク』とかいう仲間がいるハズ……合流されると2対1、それは避けたいし、他にも仲間はいるかもしれない。つまり私は、『他の誰かに接触される前にルミルノを倒す』必要がある……逃がす訳にはいかない、ここで仕留めるッ!」

 

 

   ※   ※   ※

 

 

「ハァ、ハァ、……グっ!?」

 

「追いついたよ、ルミルノ……貴女には再起不能(リタイヤ)になってもらう」

 

 追撃の末、辿り着いたのは図書室前の廊下。ルミルノの足元に鉄片が命中し、躓いて倒れ込んだ。簪は悠々と彼女に近付くと、最後通告を行う。

 

 だが。

 

「クク……再起不能(リタイヤ)だと? 思い上がるなよカンザシ、お前如きが私に既に『勝った気』でいるんじゃあないぞッ!!」

 

「!? これはッ?」

 

 突如として巻き起こる突風……いや、もはや竜巻と呼んだ方が相応しい暴風。相変わらず簪の肉体に物理的な力を与えないその風。それに舞い上がるトランプは、簪ではなく『図書室前に置かれていた物』を細切れにしていく。

 

「私が何のプランも無くただ惨めにトンズラこいてるとでも思っていたのか!? 違うな、私は最初から()()を目指していたんだよ……『図書室の前』まで来れば私の勝ちだからなッ!」

 

()()()! ()()()()()()()!」

 

 目の前で微塵切りにされていく()()に簪は見覚えがあった。それもその筈、ほんのちょっと前……今日の午後に看守に言われて、ルミルノと二人で片付けた()()は。

 

 

 

「『()()()』!! それも束になる程大量のッ!」

 

「ハッ、理解したみたいだなカンザシ! 私の能力は『紙に切断力を与える』こと! それは何もトランプだけに限った話じゃあ無いんだぜェェ~~~」

 

 見る見るうちに小さく細かくなっていく古新聞。その一片一片が互いに切りつけ合い、更に細断され、最後には辛うじて白色の粒が目に見えるのみ、という程度にまで粉々になった。その粉雪のような塵の大群が、ルミルノの周りを囲うように回る竜巻に乗って(うごめ)(ひしめ)いている。余りの光景に、簪は思わず『鉄片(弾丸)』を手から取り落としてしまったが、拾い直せるような状況でもない。

 

「確かに私の『トランプ』はカンザシ、お前のスタンドに阻まれ届かないさ……だが『この数』! 『この質量』なら! 流石に全てを防ぐことはできねーよなァ~~カンザシィ!?」

 

「……!」

 

「言葉も出ねぇか? これが私の『切り札』だよ! ハッハハハハァーーーー!!」

 

 思わず身構える簪の姿を見て、高笑いを上げるルミルノ。彼女は勝利を確信していた。

 

 

「それじゃあァ~~そろそろ! 私の勝利を祝う『紙吹雪』を! お前の血飛沫で真っ赤に染めて()()めでたくしてやるぜェェーーー」

 

『遅くなりました、御主人様』

 

「……間に合った!」

 

「……あん?」

 

 勝利を確信していたルミルノは、結局気付かなかった。先の追撃の途中から、簪の傍らにいる人形が一体減っている事に。『ヴィオレット』が、いつの間にか単独行動を取っていた事に。

 『簪とルミルノの監房』まで行って、ライター(ルミルノが煙草を吸う為に使っていた)を取ってきていた事に、彼女が簪の下へ戻ってくるまで、終ぞ気付くことは無かった。

 

「貴女に何か思惑がある事は、途中から気付いていた。尤も、それが『何なのか』までは分からなかったけど……だから『ヴィオレット』には、『切り札』を取ってくるよう命じておいた」

 

「『切り札ァ』? そのライターが、か? おいおい笑わせるなよ、確かに『紙』は所詮『紙』だ、火には弱いだろうさ……だがそんなちっぽけな炎で何ができるってんだ? 結局は圧倒的物量の前に……」

 

「もちろん、こんなちっぽけな火種には期待してないよ……本命は、こっちッ!」

 

「…………なっ!?」

 

 言うが早いか簪はライターを点火すると、同じく『ヴィオレット』が持ってきた布切れ(部屋に置いてあったルミルノの着替えか何か)に火を着ける。同時に『オルタンス』が()()に向かってそれを打ち上げた。ほんの一瞬だけ呆気に取られたルミルノも、その『向かう先』を見て狙いに気付き顔を青ざめる。

 

 

 

 だが気付いたところでもう遅かった。メラメラと燃える炎の塊が飛んでいったその先にあったのは、『防災用スプリンクラー』!

 

「これが私の『切り札』……所詮『紙』なら火にも弱いし、当然『水』にも弱い!!」

 

「う……うわああああああああああああああああああああああああ!!?」

 

 炎を検知したスプリンクラーからは辺り一面に放水が開始され、ルミルノの『紙吹雪』は文字通り雪のように溶けて消えていった。もはや簪を追い詰める事が出来なくなったばかりか、ルミルノの身を守る物も何も無い。

 

「さあ、これで丸裸……」

 

「ひっ……く、来るなァ!」

 

 一歩ずつ歩み寄る簪と、その両隣に浮かぶ二体の人形。ルミルノは懐から撥水加工されたトランプを取り出し必死で抵抗するが、今更()()()()()()()で簪を止められる筈も無い。

 

「『もう一つの物語(アナザーロマン)』」

 

「くっ……うぅ……!」

 

 雨のように降りしきる放水の中、真正面から飛び掛るトランプの群れを、簪の操る双子が一枚一枚的確に対処していく。

 それでも流石と言うべきか往生際が悪いと言うべきか、この状況下でなおルミルノは諦めてはいなかった。正面のトランプ群を囮に、ジョーカーのカードを簪の死角から回り込ませる。

 

「"()()"だね」

 

「うっ!」

 

 それを簪は一目もくれずに把握すると、『ヴィオレット』に『停止』させた。簪からは死角になっていても、彼女の『人形達』にとってはそうではない。そして今の簪は、その『二人の従者』と()()()()()していた。

 スタンドには本体と視界を共有できる特性を持ったものがいる。特に遠隔操作型に多いが、簪も御多分に漏れず自身のスタンドの視界を借りる事ができた。それぞれ青の左眼は『オルタンス』の視覚と、紫の右眼は『ヴィオレット』の視覚と繋げる事ができる。

 

()()()()も」

 

「や、やめろ……」

 

 スペードのA、ダイヤのJ。左右から回り込んできた二枚も阻まれた。今の簪は3人分の視覚情報を一人で処理し、位置座標を正確に把握して『もう一つの物語(アナザーロマン)』に指示を送っている事になる。そんな複雑な芸当が可能なのかと問われれば、答えはYES。

 実のところ、自覚こそしていなかったものの『情報分析』や『空間認識』は彼女の得意分野。その才能は姉の楯無に勝るとも劣らない。その本人すら気付いていなかった『秘められた才能』が、今この瞬間、確かに発揮されていた。

 

「そことそこ、最後にそこ!」

 

「あ、ああ……あああ……!」

 

 クラブのK、ハートのQが『ヴィオレット』に停められると、真上から狙っていたもう一枚のジョーカーも『オルタンス』が弾く。それが自らの頬を掠めて飛んでいくのを感じながら、ルミルノは遂に目前まで到達した簪を怯えた目で見つめていた。

 

「さて、トドメの前に質問があるんだけど……『ホワイトスネイク』ってのは何者? 他にも仲間はいるの?」

 

「し、知らない! 仲間なんて知らない! 『ホワイトスネイク』が奪った『スタンドのDISC』を使ってスタンド使いを増やしてるのは聞いた事があるが、それだけだ! 誰が『そう』かなんて知らないし、『ホワイトスネイク』の本体も知らない! 私はただ『スタンド』と『命令』を与えられて、金と引き換えで()()してただけなんだよォォーーー!」

 

 嘘を吐いているようには見えない。ならば「知らない」と言った事は本当に知らないのだろう。だがそれでも分かった事はある。

 

 何人いるか、誰が()()かは分からないが、スタンド使いはやはり彼女以外にもいるようだ。そのスタンド使いは『DISC』なる何かによって増えた者らしい。

 彼女は初めに、「簪がスタンド使いだったから襲った」「『ホワイトスネイク』が『DISC』を取り出す」とか言ってたハズだから、今聞いた話と併せて推測するに『ホワイトスネイク』はスタンド使いの本体からスタンドを『DISC』として取り出す事ができ、それを一般人に使う事で『スタンド使いを増やせる』能力を持っているのだろうか。

 その一人であるルミルノは『ホワイトスネイク』から命じられて『DISC』にする為のスタンド使いを狩っていた。ならば他のスタンド使いも何かしらの『命令』を与えられているのかもしれない。少なくとも、有事の際には『ホワイトスネイク』の指示に沿って行動するのだろう。

 つまり簪にとって『敵』となる存在はまだ沢山いて、場合によっては()()()かもしれないという事。予想以上に厄介な展開ではあるが、今はどうしようもない。

 

 ……取り敢えず、現時点で彼女から得られる情報はこれ位だろう。後は()()()だ。

 

 

 

「じゃあ、もう一つ試したい事があるから……()()()になってもらうよ」

 

「ヒィッ!? な、何をす―――」

 

 ルミルノが口答えする間も与えず、『オルタンス』が彼女を打ち上げ、『ヴィオレット』が空中で固定する。困惑するルミルノに、簪は『これから行うトドメ』の詳細を告げる事にした。

 

「私の能力は『運動エネルギー』……それを物体に与えたり奪ったりすること。それはさっき言ったとおりなんだけど……もしも『運動エネルギー』の付与と収奪が、()()()()()()()()()()()どうなるか? ……分かるかな?」

 

「し、知らん! 降ろしてくれ! 金か!? 金なら幾らでも()()()きてやる、だから……」

 

 質問の答えは分からなくとも、自分に良くない事が起こるだろうと理解したルミルノは空中でジタバタもがきながら必死で命乞いするが、簪は初めから彼女の話など聞いてもいないという風で言葉を続ける。

 

「……自分の能力だからかな、理屈は分からなくても()()()()()は分かるの。―――行き場を失った『運動エネルギー』は、『破壊エネルギー』に変換されて放出される……その様子を実際に目で見て確認しておきたいんだ、『オルタンス』も『ヴィオレット』も、正確に精密に、私の『指示』に合わせて殴ってね?」

 

『分かっています、同時且つ同地点を攻撃すれば良いのですね?』

『私達にかかれば容易い仕事です、御主人様』

 

「や、やめ……冗談だよな? おい、カンザシ、私とお前はその、同室の誼とか何かこう……」

 

 ルミルノを完全に無視して『双子』と簪の間で物騒な話が纏まった。ルミルノはもう涙目だ。

 『もう一つの物語(アナザーロマン)』はルミルノを前後に挟むように立ち、簪は彼女達の視界を通して拳を叩き込むべき場所を見極める。10や20では済まさない、全身余すこと無く幾つも攻撃部位を見定める。

 

 

「そ、そうだ! お前には私との賭けで勝つ権利をやろう! 八百長で負けてや―――」

 

「―――さぁ、いっておいで」

 

『Oui mademoiselle(はい、御主人様)』

 

 

 そうして、簪に促され。

 『もう一つの物語(アナザーロマン)』は動き出す。

 

 簪の『指示』に合わせてルミルノをフルボッコにする為に。

 

 

 

 

 

「―――そこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこそこォッ!!」

 

「あがっぐわばァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

 体中至る部分に叩き込まれる二拳一対の打撃。『運動エネルギー』が流し込まれると同時に奪われ、『破壊エネルギー』と化して弾け飛ぶ。体全体から血を噴き出して、なおも止まらぬ連打。

 最後には壁までブッ飛ばされ、びたーんと打ち付けられた。

 

 

 

 スプリンクラーの放水が漸く止まる。火災か誤作動か確認する為、看守達が近付いてくる気配がする。白目を剥いて意識を失ったルミルノを尻目に、簪は看守達が駆けつけ騒ぎになる前にその場を立ち去ったのだった。

 

 

其処(そこ)に貴女の命運(ロマン)は無かったみたいだね……ルミルノ」

 

 

 

 

 ルミルノ・シャネーラ(スタンド:ルーネイトエルフ)

 ―――駆けつけた看守達により、スプリンクラー誤作動の重要参考人として取り押さえられる。

 生きてはいるものの意識不明の重体。快復しても暫くは会話すら侭ならないだろう。

 再起不能(リタイヤ)

 

 更識簪(スタンド:もう一つの物語(アナザーロマン))

 ―――全ての責任をルミルノに押し付け何食わぬ顔で医務室へ。全身びしょ濡れ+切り傷だらけで驚かれたものの、「階段から転げ落ちたところでスプリンクラー誤作動の巻き添えを食らった」の一点張りで何とか誤魔化した。命に別条も無く、すぐに治療も済んで元の監房へ。

 置きっぱなしだったルミルノの私物を着服し、部屋も一人でのびのび使えて案外ラッキー。

 

 ……To Be Continued→




ルミルノ戦終わったー
これ、元は一話分に纏める予定だったんだぜ……

ともあれ、かんちゃん覚醒も済んだ事だし、これで後は徐倫達と合流してジョジョ原作を(ダイジェストで)なぞって最終戦にちょこっと触れて入学だな!
……あれこれ徐倫合流編でまた話数使う予感が(ry

   ※   ※   ※

せっかくなのでルーネイトエルフのスタンドパラメータを。

『ルーネイトエルフ』―――本体:ルミルノ・シャネーラ
【破壊力:C/スピード:B/射程距離:C/持続力:C/精密動作性:D/成長性:C】
能力―――『紙』にのみ作用する特殊な風を発生させる。この風に吹かれた『紙』は『切断力』を持ち、薄い鉄板程度なら軽く切り裂ける。ただし所詮は『紙』なので、火や水には弱い。また分類上は近接パワー型だが能力特化の為にスタンド自体の戦闘能力も低い。その割に能力自体もなんかしょぼい。典型的なかませ犬のゴミスタンドである。
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