今年も艦隊これくしょん及びこの小説を宜しくお願いします。
では、続きです!
一方で、こちらは緊迫とした雰囲気の中で日本と米英が両者睨み合っていた。
それは、皆と別れて別室で彼らに唐突に言われたのだ。
「我が国と深海棲艦打倒の為に協力してくれ。無論、艦娘の囮や捨て駒戦法も視野に入れてだ」
この発言で自分と凬森さんの琴線に触れ、先に凬森さんが物申した。
「お二人方、一体何を申されておるのですか?」
丁寧に言っているつもりでしょうけど、額に青筋を浮かべている時点で相当イラっとしているのが解る。
「貴方方はよくご存知でしょう?我が国、アメリカは深海棲艦の本拠地と化しているのですぞ!!有能な部下も、役に立つ艦娘もいない。だからこそ、わざわざこの国まで訪れたのですよ!」
中将さんの言い分も多少は分かるが、それでも言い方もあるはずで……。
「でしたら、新規開発されたあの子達はただの道具に過ぎないと?」
「あぁ、勿論だ!」
その言葉を聞いた瞬間に立ち上がると二十六年式拳銃をホルスターからドロウすると標準を中将の額に定める。
「戦争を起こす気かね?」
「面白いではないかね?」
海外勢の二人はニヤニヤした顔で言う。ここで射殺をすれば確かに自分は罪人のレッテルを貼られる上に深海棲艦と米英を敵に回すことになる。
「…………」
自分は何も言わずに銃をホルスターに仕舞い、席に座る。
「それで、そちら側にはメリットがありますが、こちらにもメリットがないと話にもなりませんよ?」
自分は相手にハッキリと申した。相手の発言内容によって対応を変えようと考えていた……。しかし、ここでまさかの返答をされた。
「あるさ。そちらの大本営さんらが大いに我々の話を受け入れてくれたよ」
これには自分も凬森さんも驚いた。
あの馬鹿共がこんな話を受け入れたと聞いていない上にまだその考えて突き通すつもりなのかと……。
「と、言う事はだ。私達と協力しようではないか?」
そして、冒頭に戻る。
「さぁ、貴方方にも協力を願いますよ?」
到底理解できない案件。自分と凬森さんは静かに考える。
「(今、こいつらの言う通りになればまた皆の様な子が増える……!!)」
けれど、打開策が見つからない……。諦めかけた時、
『―――諦めてはいけませんよ、明斗―――』
ふと、だれかの声が聞こえた。聞き覚えのある声で……。
『―――明斗が信じる道を進んで下さい。皆、貴方を信頼しているので―――』
そして、自分は反撃に出た。
「捨て駒戦法や囮も厭わないと言いましたね?」
「あぁ、そうだが…」
その言葉で、自分は確信し、微笑する。
「では、建造費や資材に関しては全部そちらで出して下さるんですよね?」
その言葉に二人を余裕の表情から一変、焦りの表情が見えてきた。
「な、何を申されているのやら……」
「全く、解りませんなぁ~~?」
動揺している。チャンスとばかりに矢継ぎ早に「解らない?何を申されているのですか?貴方方が提案された協定、それを理解していないのと同じ意味になりますが?」とか「建造費や資材全てをこちらで受け持つとでも思いましたか?」とか「協力関係である以上、両者平等にならないと話にもならないのでね?」とその他色々申した。
凬森さんは( ゚д゚)ポカーンとした表情で自分を見ている。
相手も困り果てた時、外から砲撃音が響いた。
会談の始まる二時間前 横浜鎮守府
「何だよ~明斗が居ないと詰まんないな~~」
横浜鎮守府では暇を持て余す天龍と長門の姿が見られた。
二人は談話室でゆったりと休んでいた様子だ。
「天龍、提督が居るか居ないかで気分を変えるな?」
「んな事言われましてもねぇ~。長門さんだってさっきからソワソワしている上に雑誌、上下逆さまですよ?」
天龍に指摘された長門。確かに上下逆さまで、長門は顔を真っ赤にして「さっさと言え!!」と言ってから向きを直した。
「はぁ…。早く帰ってこないか」
途中で天龍の言葉が途切れた。天龍は何かを察知したらしく、近くにあった伝令管に向かって、
「全員、艤装を展開の用意しろ。多分深海棲艦が来てる」
すると、けたたましいサイレンが鳴り響く。天龍の言う通り、深海棲艦が攻めて来たようだ。
全員が慌ただしく海に面する波止場などに走り、戦闘可能メンバーが艤装を展開、深海棲艦の艦隊に出撃する。
「けれど…。嫌な予感がする……」
高雄が出撃メンバーに呟く。それは長門と陸奥も感じていたようで……。
「確かに…、今までの感じと全然違う」
「戦艦級でも居るのだろう」
しかし、彼女らの予想を遥かに上回った。
何故なら……、
『シズムガヨイ、カンムス……!!』
男の深海棲艦だったからだ。
これには皆が絶句し、言葉を発せなかった。
「に、逃げましょう……」
みらいが呟いた言葉。皆が同意し、離脱しようとした前に、相手が攻撃を始めた。
『ユケ、ワガカンセンヨ!!』
マントの内側から幾多の零戦が飛び出す。これには皆が驚き、撤退する。
「何だあの新種は!?」
「解らない!!」
撤退する彼女らを追撃する零戦、後ろの方にいる艦娘を集中的に攻撃、中破や大破にまで追い込む。
「きゃあ!」
「みらい!」
長門はみらいの為に急いで戻り、逃げようとするが、
『ヒョウジュン、カンリョウ……!!』
戦艦の主砲が二人を視界に捉えていた。
「(くそ!今から標準を構えても遅い!)」
ここまでか……。長門は死ぬのだと考えた。
しかし、
「全く、迷惑極まりない連中だ」
通信越しに聞こえた声。それと同時に一発の銃弾が新種の深海棲艦に被弾する。深海棲艦は銃弾を受けた場所を抑え、狼狽える。
「な……!何処から撃たれたんだ!!?」
長門は周りを見るが、誰もいない。一緒に来たメンバーも撃っていない。そしたら、誰が……?
すると、先程の声がまた聞こえて来た。
「さぁ、早く逃げたまえ。俺があいつを処理するから今の隙に」
長門はみらいを曳航しながら、皆と一緒に逃げる。その際に零戦が追撃ちするかと思えば全てが撃ち落とされる。
「一体誰が……?」
長門は疑問を抱きながら横浜鎮守府に向かった。