提督「今日は瑞鶴の誕生日だからみんなで祝おう」   作:太平のタペ

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完結しました。ありがとうございます。
そして続きます。宜しくお願いします。


後編

11/27 マルハチマルマル 空母寮

 

瑞鶴「……久々の一日休みだけどどうしよ。何故か朝の訓練もないし何もやることが無い……」

 

 

瑞鶴「というよりどうしたんだろう?何故か朝から翔鶴姉と加賀さんが執務室に呼び出されてたし、提督さんにはいきなり『たまには休みも必要だ』って強制的に休みを取らされるし……」

 

 

瑞鶴「……新しい作戦かな?とにかくお腹も減ったし、着替えたら食堂に向おうかな」

 

 

瑞鶴、加賀さんと喋っていた自分の誕生日を既に覚えていない模様。

 

 

 

 

 

11/27 マルハチサンマル 食堂

 

瑞鶴「みんなおはよ〜」

 

 

時雨「おはよう瑞鶴。今日は随分と遅かったね。こんな時間に食堂にいて、秘書官の仕事は大丈夫なのかい?」

 

 

瑞鶴「あー、うん。何か提督さんに今日は休めーって無理やり休み入れられちゃった」

 

 

時雨「へぇ。私も今日は特に任務が入れられていなかったんだ。全く、よりによってこのメンバーを休ませるなんて……一体今度は何考えているんだろうね、うちの提督は」

 

 

瑞鶴「あのメンバー?それって一体……」

 

 

神通「おはようございます瑞鶴。こんな時間に会うなんて珍しいですね」

 

 

瑞鶴「神通もおはよー。それを言うなら神通もでしょ。朝の訓練は行かなくていいの?」

 

 

神通「たまには羽を休めるのも大切、という提督からの命令です。だから、今日は何時もより少しだけ長く寝てましたよ」

 

 

瑞鶴「え、そうだったんだ。何か意外」

 

 

神通「それはお互い様でしょ?ふふっ」

 

 

瑞鶴「……なるほど。確かにこのメンバーならあと一人、確実に来るのがいるわね」

 

 

時雨「それも、とびっきりの寝坊屋がね」

 

 

電「…………おはよう、なのです……」

 

 

瑞鶴「おはよ……って、大丈夫?ちゃんと起きてる?」

 

 

時雨「……はぁ。この寝坊ばっかりは治らないみたいだね」

 

 

神通「ほら、電。髪がハネてますよ」

 

 

電「…………ふみゅ」

 

 

瑞鶴「流れ的に、電も休みを貰ってそうよね。この調子だとちゃんと起きるのにあと三十分は必要そうね」

 

 

時雨「それじゃあ、先に人数分の食事を頼んでしまおうか」

 

 

神通「そうですね。ほら電、しゃきっとして」

 

 

電「……は〜い…………」

 

 

 

 

 

11/27 マルキュウマルマル 食堂

 

電「ごちそうさまなのです!」

 

 

時雨「やっといつものペースに戻ったね」

 

 

瑞鶴「そうね。……ほら、ご飯粒ついてる」

 

 

神通「瑞鶴のそのお姉ちゃん気質も似たようなものじゃないかしら?」

 

 

時雨「翔鶴がいつも言ってたな。『瑞鶴が私よりお姉ちゃんになってて嬉しいやら悲しいやら……』って。もういっそのこと、翔鶴にもお姉ちゃんって呼ばれてみたらどうだ?」

 

 

瑞鶴「それは勘弁して……前に一度本人に提案されて本気で申し訳なくなったんだから……」

 

 

電「でも、やっぱりこの鎮守府で瑞鶴のポジションといったら姉だと思っていますよ?主に駆逐艦と軽巡洋艦、軽空母の子達ですけど」

 

 

時雨「電が言うなら間違いないな」

 

 

神通「良かったじゃない、妹と後輩に好かれてて」

 

 

瑞鶴「好かれてるのは嬉しいけど、それを聞くと素直に喜べないんだけどなぁ……。あ、ところでこの後はどうする?」

 

 

時雨「よりによってこのメンバーでの休みだからね。仕事の日に全員が同じ休みで集まったのっていつ以来かな?」

 

 

神通「夏は瑞鶴と電が提督さんの海軍学校の講義でいなかったし、年末年始は大規模作戦が入ったせいで休みもバラバラになったしね」

 

 

時雨「それ考えたら大体一年ぶりじゃないか?不思議なものだね、同じ鎮守府で一人二人とならよく会うのにね」

 

 

電「四人ともそれぞれ艦隊の旗艦だから予定が被らないのもあるのです。最近は遠征も多くなってきてるから尚更ですね」

 

 

時雨「次の大規模作戦って確か二ヶ月後だっけ?」

 

 

瑞鶴「提督さん曰く『大規模作戦に近い中規模作戦』らしいけどね。敵はそこまで多くないけど作戦範囲が広いから警戒度を上げてるらしいわ」

 

 

神通「でも、そこら辺は提督が何とかして指揮を執ってくれるでしょうから、問題ないと思いますよ」

 

 

電「みんな、今日くらい仕事の話は忘れるべきなのです!折角こうして四人で休みが取れたことだし、たまには街まで遊びに向かうのです!」

 

 

時雨「確かに一理あるね。次にこうして休みが取れるかわからないし、提督から休みをくれたんだから外出の許可くらい簡単に出してくれるんじゃないかな」

 

 

電「じゃあ電が司令官に外出許可をもらってくるのです!みんなは……今から一時間後に集合でお願いするのです」

 

 

瑞鶴「みんなご飯を食べ終わったことだし、一旦解散して準備で大丈夫?」

 

 

一同「了解」「はい」「なのです!」

 

 

 

 

 

提督「…………よし……」

 

 

 

 

 

11/27 ヒトハチマルマル 帰りのバス

 

瑞鶴「楽しかったー!提督さんへのお土産も買えたし上々ね!!」

 

 

神通「久しぶりの買い物だし、新しいお店も回れてよかったわね。ちゃんとお土産も買えたし」

 

 

時雨「あそこのショッピングモールも全然懲りてないんだな。前に訳の分からないオカルト店を引き込んだ挙句に謎の気体で病院送りにされた人がいたっていうのに……追い出したと思ったら次は胡散臭いパワーストーンやら風水やらの店とは」

 

 

電「普通の店だったからまだ良かったですね。信者みたいなお客さんはいましたけど、売れてるなら別に放置でもいいと思うのです。それより、電はまたあのパンケーキ屋に行きたいのです!」

 

 

瑞鶴「あそこのパンケーキ凄く美味しかったよね!苺クリームのさっぱりした甘酸っぱさと蜂蜜の甘さが最高にバランス取れててパンケーキもふわふわだし……次の休みは加賀さんとか翔鶴姉を誘って絶対行くんだから!」

 

 

神通「瑞鶴は甘味を食べるとテンション上がるわよね。食べてから六時間も経ってるのにまだ御機嫌なんだから」

 

 

時雨「神通言ってやるなよ。憧れの先輩でお姉ちゃんなんて言われてても味覚はまだ子供なんだから」

 

 

瑞鶴「自分も満面の笑顔だったのに何言ってるのよ時雨」

 

 

時雨「むっ……ほら、もう着いたぞ」

 

 

 

 

 

11/27 ヒトハチサンマル 鎮守府前

 

電「ただいま〜なのです」

 

 

提督「お、みんな帰ってきたか」

 

 

神通「はい。四人とも、只今帰還しました」

 

 

瑞鶴「提督さん、今日はありがとうございました!」

 

 

提督「いや、気にするな。最近は忙しかったし夏も講義で時間が取れなかったからな。夏に取れたはずの時間の埋め合わせだと考えてくれ」

 

 

時雨「その件については仕事だしちゃんと割り切ってたよ。でも、こうして時間を作ってくれて感謝するよ提督」

 

 

提督「ああ。お、そうだ瑞鶴。執務室で加賀が呼んでたぞ。帰ってきたら待ってるから来るように伝えてくれってな」

 

 

瑞鶴「え、私?何の用事だろう……」

 

 

提督「ま、とにかく行ってやれ。夕飯の時間まであと二十分はあるし、行っても十分に間に合うさ」

 

 

瑞鶴「了解です!」

 

 

 

 

 

11/27 ヒトハチヨンゴー 執務室前

 

瑞鶴「失礼します。提督さんから加賀さんに呼ばれて、ここ、に……………………?」

 

 

加賀「……………………」

 

 

瑞鶴「……………………」

 

 

加賀「……………………」

 

 

瑞鶴「…………ええ、と。加賀さん?」

 

 

加賀「……………………」

 

 

瑞鶴「ええと、その、何ていうかですね……」

 

 

加賀「……………………」

 

 

瑞鶴「……………………その、格好は」

 

 

加賀「瑞鶴」

 

 

瑞鶴「はい!!」

 

 

加賀「こっちへ来なさい」

 

 

瑞鶴「え、ちょっと加賀さん!?話があるんじゃ、ちょ、待ってそんなに強く引っ張らないでください――!!」

 

 

 

 

 

11/27 ヒトキューマルマル 食堂前

 

加賀「……………………」

 

 

瑞鶴「ハア、ハア…………加賀さん、歩くの速すぎです……って、食堂……?」

 

 

加賀「…………(ガラガラ、ドン!)」

 

 

瑞鶴「え、ちょおわっ!!」

 

 

 

 

 

一同『瑞鶴(さん)!!誕生日おめでとう!!!!』

 

 

 

 

 

瑞鶴「……………………へ?」

 

 

「おめでとうございます!!」

「祭りだ誕生日だ宴だー!!」

「乾杯の準備を始めろー!!」

「早くケーキ持ってきて!!」

 

 

瑞鶴「え、待って待って!誕生日って私の……」

 

 

提督「そうだぞ!みんなでサプライズを考えていてな、こうしてみんなで祝う為に準備をしていたんだ!」

 

 

瑞鳳「どう?驚いたでしょ?瑞鶴が人気者だからみんなノリノリで着替えてくれたわよ」

 

 

翔鶴「ほら、加賀先輩も……」

 

 

赤城「加賀さん!もっと堂々としてください!」

 

 

加賀「いや、でも流石にこれは……」

 

 

瑞鶴「確かに驚いたけど……!!加賀さんも凄く似合ってるけど……!!」

 

 

加賀「……………………!!」

 

 

 

 

 

提督「サプライズとして私は、【鎮守府の艦娘全員が瑞鶴の衣装を着る】という命令を出した!!料理もプレゼントも山ほど準備した!!明日は全員一日休暇になっているから、今日は思いっきり笑って叫んで大いに楽しめ!!瑞鶴!!誕生日おめでとう!!」

 

 

瑞鶴「提督……みんな……!」

 

 

葛城「一同、杯は持ちましたか?それでは一同、瑞鶴先輩の誕生日を記念して……乾杯!!」

 

 

一同『カンパーイ!!!!』

 

 

 

 

 

11/27 フタフタマルマル 食堂前

 

提督「ふぅ……」

 

 

\いいぞもっと脱げ!!/

\一航戦、歌います!!/

\料理が足りないぞ!!/

 

 

瑞鶴「…………提督さん」

 

 

提督「お、どうした瑞鶴。今日の主役がいなくてもいいのか?」

 

 

瑞鶴「大丈夫よ、これだけ騒いでいれば私が少しくらい席を外したって。酔い醒ましよ」

 

 

提督「そうか…………そうだ。まだ私からプレゼントを渡していなかったな。…………これだ、開けてみろ」

 

 

瑞鶴「これは……赤い髪留め?」

 

 

提督「ああ。色々と考えていたんだが、やっぱシンプルに、瑞鶴に身につけて欲しいんだ。迷惑じゃなかったら使ってくれ」

 

 

瑞鶴「……提督さん、ありがと」

 

 

提督「ああ……………………」

 

 

瑞鶴「提督さん……賑やかになったね。この鎮守府が始まった時は、こんなに広いのに五人しかいなくて……」

 

 

提督「ああ。俺も含めて、全員が青かった。あの時は、今の鎮守府がこんなに賑やかになるとは想像してなかったからな……本当に、いい場所になったよ」

 

 

瑞鶴「……ねえ、提督さん」

 

 

提督「どうした?」

 

 

瑞鶴「……提督になってから二十周年、お疲れ様。プレゼントもあるんだから。みんな気付いてたのよ?」

 

 

提督「……海軍学校で三年半か。提督としてやっていけるとは思っていなかったが、本当に私はいい仲間を持った。……ありがとう」

 

 

瑞鶴「提督さん、これからもよろしくね!!」

 




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