願いを込めて   作:マスターBT

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みなさん、魔神柱倒すの早すぎません?
スタミナが回復したらやるかーって呑気にやってたら既に半数がやられるって。
いや、凄いっすわ。


ちょっと後半が蛇足っぽい。


VSヘラクレス

振り下ろされる斧剣を半歩ずれる事で、避けるセイヴァー。

そのまま近づき、がら空きの胸に剣を突き刺そうと突きを放つが、ヘラクレスが左手で掴み取る。

 

「クー・フーリン!顔を狙え!」

 

「わーってるよ!アンサズ!!」

 

クー・フーリンのルーンによって作られた炎の玉がヘラクレスの顔にあたり爆発する。

その威力はヘラクレスにとっては大したことでは無いが、発生した煙幕により視界が一時的に奪われる。

当然、視界が一瞬でも使い物にならなければ、誰であろうと怯む。

それはヘラクレスとて例外では無い。そうは言っても、彼は大英雄。

怯んだのはほんの一瞬、コンマ数秒だった。

だが、その数秒があれば誰よりも英霊を見続けたセイヴァーが離脱し体勢を立て直すには十分な時間だった。

 

「◾️◾️!?」

 

「驚くなよヘラクレス。お前だって英霊である前に一人の人間だ。

急所を突かれれば怯むこともあるだろうさ。ましてや、シャドウサーヴァントとなり理性が無いのだから 」

 

セイヴァーはそう言って戦術を立て直す。

思っていたより、シャドウサーヴァントとなった影響が無い。理性が消滅してるお陰で不意を突いたり、さっきの様に本能を刺激する事が出来た。

だが、肝心の武芸に関しては殆ど衰えていない。

困った。今は、自身が貯蓄しておいた魔力しか使える物が無いのだ。

ヘラクレスを吹き飛ばす様な大魔術は使えない。勿論、強さによって消費魔力が大きくなる借り受けの武器もそう多くは出させない。

 

「おいおい、どうすんだセイヴァー?」

 

クー・フーリンが後方からセイヴァーに声をかける。

セイヴァーはその声を無視し思考に耽る。

 

「…クー・フーリン!力を借りるぞ!」

 

「おい!俺に少しは説明を…聞いちゃいねぇなアレは 」

 

クー・フーリンが溜息を吐いた。

唐突に自分に話しかけたと思えば剣を握り直し、再びヘラクレスに向かっていくセイヴァーを見たからだ。

だがまぁ、悪い気はしない。不思議と彼であれば許せると思うクー・フーリン。

 

「あー、やっぱりあの話は本当だったか。この俺は覚えていられるが、全てが解決して召喚された俺には引き継がれねぇ。

可能であればあいつの行く道を見て見たかったんだがなぁ 」

 

ま、俺は師匠って柄じゃ無いしなと呟くクー・フーリン。

ガァンッ!そんな音が響き、音のした方にクー・フーリンが意識を向けると、セイヴァーとヘラクレスが鍔迫り合いをしていた。

力のゴリ押しをしてくるバーサーカーに対し、守護者として散々連れ回されて身に付けた圧倒的な力を受け流し支えきる技能。

 

「ぐっ… 」

 

とは言え筋力Aを支えきるには、自身の筋力が足りない。

苦しそうな声がセイヴァーから漏れる。

バーサーカーは本能からセイヴァーがきつい事を悟り、このまま押し切ろうとする。

クー・フーリンがルーンで援護をする。だが、焼け石に水。決壊をほんの僅か先送りにしたに過ぎない。

ほんの少しの抗い。それが、起死回生の一手となる。

 

「はぁ! 」

 

クー・フーリンの援護で少しの余裕が出来たセイヴァーが渾身の力で、斧剣を少し押し返し足元に出現させた真紅の槍を蹴り上げ、バーサーカーの目に突き刺す。

 

「◾️◾️◾️◾️!?!?」

 

「おい!その槍は、ゲイ・ボルクじゃねぇか!」

 

バーサーカーとクー・フーリンから驚きの声が上がる。

片方は痛みから、片方は別の側面である自身が持っている筈の物を見たから。

 

「やはりその身体の特質性は失われているようだな。ヘラクレス 」

 

槍を引き抜こうとするバーサーカーの正面で軍神の剣を構え、その霊核目掛けて突撃する。

槍に意識を割いていたバーサーカーはその攻撃に反応出来ず、軍神の剣により霊核を砕かれた。

 

「…此度も…お護り出来ず申し訳ございません…王女よ… 」

 

そう言い消滅するヘラクレス。

残された言葉に誰も答える事は無い。彼の言葉を返す資格があるのは彼のマスターだけだ。

セイヴァーもクー・フーリンも互いに数秒の黙祷を捧げる。

それが彼等に出来る唯一の手向けとして。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイヴァー達が、バーサーカーを倒した時、カルデア組にも敵が迫っていた。

クラスはアサシン。真名、ハサン・サッバーハ。

セイヴァーの一撃で死んだと思われていたが、左手を失っただけで消滅はギリギリの所でしなかった。

短剣を構える彼の目線の先には、黒髪の男がいる。

藤丸立香だ。アサシンは、この場で彼を殺しその混乱に乗じて盾の英霊と近くの女性を殺すと考えていた。

マシュが気付いたのは、偶然か必然か。彼女の視界にアサシンを捉える。そして、即座に目的を悟る。

 

「先輩!」

 

マシュが盾を構えて、短剣と藤丸立香の間に入り込む。

直後にカァッン!と金属同士の音が響く。

 

「チッ!」

 

「逃さない!」

 

オルガマリーが右手をアサシンに向けて、ガンドを放つ。

 

「ガッ!クソ、マサカシソンジルトハ 」

 

高密度のガンドによって吹き飛ばされるアサシン。

 

「マシュ。ありがとう。吹き飛んだ奴を追撃して!」

 

「了解です。マスター 」

 

吹き飛び、左手も失っている状態のアサシンではマシュが振り下ろそうとしている盾を避けることなんてできずに粉砕された。

 

「危なかったわね。ナイスよマシュ 」

 

「い、いえ偶々ですので 」

 

頬を赤らめながら謙遜する。

立香は可愛いと内心で思う。この男、死ぬ可能性があったというのにタフな精神をしている。

そんな彼等の前に巨大な洞窟が現れる。

 

「此処にあるのね。大聖杯が 」

 

「セイヴァーとキャスターが間に合っていないけど… 」

 

「大丈夫よ。セイヴァーは私との約束を破らないわ。

近くには来ています。先に入りましょう 」

 

オルガマリーの声で中に入る。

この先で彼等を待ち受ける運命とは?

 




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