願いを込めて   作:マスターBT

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終章良かった。








今回は、みんな大好き?弓兵との戦いです。


VS弓兵

「物凄く複雑なつくりね。この洞窟… 」

 

「一応、壁に傷は付けて通った道は分かるようにしていますが、何度か同じ道を通ってます所長 」

 

「ううっ…如何してこんな目に… 」

 

オルガマリーが若干涙目になりながら、項垂れる。

内心で、セイヴァーが来るまで待ってれば良かったと思うオルガマリー。

 

「所長が割と直感任せに移動してる所為な気がするんですが… 」

 

凹んでいるオルガマリーにトドメを刺す立香。

オルガマリーは完全に目が潤みながら、早歩きで歩き出す。

 

『ヤバイよ二人共!マリーが向かった先には英霊の反応がある!』

 

「「それを早く言ってください!ロマン」」

 

急いでオルガマリーを追いかけ始める二人。

内心で、ロマンに文句をつける。そして、立香は万が一オルガマリーが死んでしまったら、自分はセイヴァーに殺されるだろうという天啓にも近い、恐怖に駆られながら足を動かす。

 

「きゃー!」

 

オルガマリーが走っていった方向から悲鳴が聞こえる。

考えなくてもオルガマリーの声だ。

二人が走りながら、到着するとそこには腰を抜かしているオルガマリーと彼女の足下に剣が突き刺さっている。

 

「ふむ。君達だけかね?あの英霊はいないのか 」

 

そして、オルガマリーに向かい合う様に立っているシャドウサーヴァント。

今までのシャドウサーヴァントとは違い、流暢な言葉を使っている。

立香は今までの敵とは違うと悟る。

 

「それなら好都合。先に君達を殺そう 」

 

シャドウサーヴァントの背後に、数多くの剣が現れる。

その剣は、マシュと立香、オルガマリーを別々に狙っている。

マシュの盾で立香を守る事は出来ても、オルガマリーは確実に死ぬ。

 

「先輩!このままじゃ所長が!」

 

立香の前で盾を構えながら、悲鳴に近い声で叫ぶマシュ。

でも、藤丸立香は何処かで確信を持っていた。

オルガマリーの危機で、あの男が間に合わない訳が無いと。会って数時間しか経過していない筈の相手に対し立香はそんな事を思っていた。

そして、その確信は現実になる。

 

「その人に手を出すな!エミヤ!」

洞窟の壁を吹き飛ばし、若干グロッキーな事になっているキャスターを後ろに乗せた金色のバイクに乗りながらセイヴァーが現れる。

金色のバイクを操作しながら、オルガマリーに向かっていく剣を弾き落としていく。

 

「ちょっ!俺を…乗せてるの忘れてないか!?セイヴァー!」

 

かなり荒い運転にキャスターが悲鳴をあげる。

それを無視し、さらにエンジンを吹かし全ての剣を弾き落とす。

 

「…やはり、相当なイレギュラーらしいな。

聞きたい事は、色々とあるが一つ聞こう。何故、私の真名を当てることが出来たのかね?」

 

「怪我はありませんか?マスター 」

 

シャドウサーヴァントの言葉を無視し、金色のバイクから降りオルガマリーに手を伸ばすセイヴァー。

尚、その際にセイヴァーが離れた事により消滅した金色のバイクから落下したキャスターが潰れたカエルの様な声を出していた。

 

「お、遅いわよ、セイヴァー。死ぬかと思ったじゃない 」

 

「申し訳ございません 」

 

差し出されたセイヴァーの手を握り、立ち上がるオルガマリー。

 

「でも、ありがとう。私を守ってくれて 」

 

そうセイヴァーの手を握りながら笑顔で礼を言うオルガマリー。

その笑顔を見て、固まるセイヴァー。彼にとっては、彼女の笑顔に勝る褒美は無いのだ。

 

「どうかしました?セイヴァー 」

 

「い、いえ。何でもありませんマスター 」

 

首を傾げながら質問するオルガマリーに若干顔を赤くしながら、離れるセイヴァー。

 

「…やれやれ、そろそろ声をかけても良いかね?」

 

シャドウサーヴァントが呆れた調子で声をかける。

なんだかんだ言って待っているあたり、このサーヴァントの根が悪く無いことがうかがえる。

呼びかけられ、距離を取ろうとするがオルガマリーの腰が抜けていて動けない。

 

「マスター、其処を動かないで下さい 」

 

両手に干将・莫耶を握るセイヴァー。

 

「ふむ。色々と聞きたい事はあるが、一つをあえて聞こう。何故、私の真名を知っている?」

 

この英霊にとっては、何より気になるのだろう。何故、己の真名を知っているのかが。

 

「知っているとしか答えようが無い 」

 

答えていないという自覚はあるセイヴァー。

無論、狙ってやっている。

今、彼の機嫌は物凄く悪い。なにせ、自分が遅れたせいでオルガマリーが殺されかけたのだから。

 

「よほど、マスターを殺されかけたのが頭にきてる様だな。

だがそれは、貴様の力量不足のせいでは無いかね?私を責めるのは筋違いと言うものだ 」

 

肩をすくめて、セイヴァーを皮肉るシャドウサーヴァント。

 

「ああ。俺が腹を立てているのは、情けない自分自身だ。

お前に言われることでも無い。それとも、態々言っているのか?随分と優しいじゃないか」

 

シャドウサーヴァントの言葉に同じく皮肉で返すセイヴァー。

シャドウサーヴァントもその手に干将・莫耶を握る。

 

「マシュ・キリエライト!藤丸立香をしっかりと守れよ。

序でに、キャスターから宝具のコツも聞いておけ 」

 

「は、はい!え?」

 

マシュはその言葉を聞いて驚く。

セイヴァーの言葉を訳すなら、盾を構えていろ。でも、キャスターから宝具に関して聞いておけ。

全力で守りに意識を割く必要は無い。ということ。

 

「随分と舐めて!?」

 

シャドウサーヴァントいや、エミヤが続きを発する事は出来なかった。

真っ正面から距離を詰めて干将・莫耶を振り下ろしたからだ。

エミヤも干将・莫耶で受け止め、蹴りで距離を取ろうとしたがまるで、そうすると分かっていたと言わんばかりにセイヴァーに膝で受け止められる。

逆にエミヤ自身が、セイヴァーの膝蹴りを顎にくらう羽目になった。

 

「…どうやら私の動きを知っている様だ 」

 

セイヴァーを囲む様に、剣が現れる。

その数、50を超える。その全てがセイヴァーを狙っている。

 

「全投影連続層写(ソードバレルフルオープン)」

 

「チッ、聖杯のバックアップか!」

 

セイヴァー目掛けて、飛んでいく剣群。

全てを弾く事は、セイヴァーの技量では出来ない。しかも、背後にオルガマリーがいる状態、ろくな回避行動すら取れない。

 

「グフッ…」

 

「セイヴァー!?」

 

見える範囲の剣を弾き落とし、自身の背後に投影された剣がオルガマリーに向かっていくのを、干将・莫耶を投げ自壊させる事で吹き飛ばす。

それでも、残った剣は武器を展開する余裕もなかった為、身体を文字通りオルガマリーの盾にして防いだ。

 

「…ご無事ですか?…マスター 」

 

「セイヴァー!?貴方、背中に剣が!…」

 

油断したと内心で舌打ちをするセイヴァー。

背中に刺さっている五本の剣が消えていく。干将・莫耶でヒビでも入ったのだろう。

しかし、消えた事により血が噴き出す。

 

「セイヴァー、動かないで!治癒魔術をかけるから 」

 

「それをさせると思うかね?」

 

再び剣が投影され、セイヴァー達目掛けて飛んでくる。

セイヴァーは剣を弾こうとして動こうとするが、痛みによって中断する。

 

「マシュ!剣を弾いて 」

 

「了解です。マスター」

 

飛来する剣と二人の間に、マシュと立香が割って入る。

剣はマシュの盾により弾かれる。

 

「キャスターさんから、宝具のコツは聞きました。次は私達が相手になります 」

 

マシュが震えながら、盾を構えエミヤに宣言する。

立香もそんなマシュを支える様に手を添える。

 

「セイヴァーは、そのまま休んでいてくれ。オレ達が戦う 」

 

「この状況じゃ…その言葉に甘えるしかないな。

それと、格好をつけるなら震えは押し隠せよ?藤丸立香 」

 

うっっと気まずそうに顔を逸らす藤丸立香。

 

「俺もいるからな?」

 

「ああ。忘れてた 」

 

「お前、俺の扱い雑すぎるだろ!」

 

ゴホッとさらに喀血するセイヴァー。

オルガマリーが慌てながら、治癒魔術をかけながらクー・フーリンを睨む。

 

「俺のせいか!」

 

この男、色々と不幸である。

キィン!と金属を弾く音が緩んだ空気を引き締める。

再び、エミヤが剣を飛ばした様だ。

 

「行くぞ!マシュ、クー・フーリン 」

 

藤丸立香の声で、マシュを前衛、クー・フーリンが後衛になり、エミヤと向かい合う。

エミヤ対マシュとクー・フーリンの戦いが始まった。

 

 

 




感想・批判お待ちしています。
今年は、これが最後に投稿になりますかね。
みなさん、良いお年を。
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