それでもしっかりと書くので待ってくださるとありがたいです。
ロマンの通信を受けて、合流した立香チームとセイヴァーチーム。
既にファヴニールを退けている事に立香達は驚いたがセイヴァーから説明を受け落ち着く。
「首を落としたいだけ?相変わらず、素直じゃないね」
サンソンが助けたと聞いて、少し呆れた風に言うアマデウス。
でもその表情には感謝の念を感じる。
マリー・アントワネットを死ぬ気でいた彼女を救ってくれたのが嬉しいのだろう。
「マリア。大丈夫かい?」
「…えぇ」
アマデウスの言葉に俯きながら、答えるマリー・アントワネット。
それを見てやれやれといった風に肩を竦めてから、マリー・アントワネットに一歩近づく。
「なんて顔をしてるんだいマリア?
白百合と称された輝きが嘘の様じゃないか。彼の死を引きずっている様だね」
「サンソンは私を庇って死んだ。…それを何とも思わない訳がありませんわ」
「なら一言言わせて貰うよ。君は馬鹿かい?」
「アマデウスさん!?」
アマデウスの一言にマシュが食ってかかる。
その表情には何故そんな事を?と思っているのがわかる。
マシュ以外も、セイヴァーを除いて黙っているがマシュと同意見なのが分かる。
「彼は君が好きだから庇った。
狂気を与えられているにもかかわらずだ。
そんな彼が辛い顔をしていて、喜ぶと思うのかい?彼を想うのならマリアは輝いていれば良いんだよ」
そこまで言って優しそうな顔になるアマデウス。
「さて、マリアとの約束もある。
一曲。ピアノを弾くとしよう」
アマデウスが手を振るとそこにピアノが現れる。
彼が弾き始めた曲は『レクイエム』生前、書いていたが死んでしまったため未完となった作品だ。
「本来はピアノではないけどね。僕が作ったんだからピアノに合わせるのも簡単さ」
静かに流れるピアノの旋律。
それは聞くものに安心を与え、この場で死した者を弔う。
ピアノの旋律は様々な想いを乗せてマルセイユに響き渡った。
「さてと、素晴らしい演奏を聞いたところで作戦を決めるわよ」
オルガマリーが好意で貸してくれたマルセイユの一室で、カルデアメンバーに言う。
少し目が腫れているところを見ると、アマデウスの曲で感動したのだろう。
『こちら側としての意見を言うよ。
既に戦力は十分だと思う。だから、オルレアンへの進軍を取るべきだと思う。
ファヴニールを戻したところをみると、相手も同じ考えかもしれないけど悪戯に被害を増やすより、良い手だと思うよ』
「誰か異論はある?」
オルガマリーの言葉に誰も声を上げない。
「では、私から追加でオルレアンへの進軍は時間をかけない電撃進軍を提案します。
恐らく、最初で会敵するであろうファヴニールはセイヴァーとジークフリートで戦います。
私もその場に残る事になりますので、ロマンと立香が残りの指揮を執る方向です」
「異論はありませんマスター。ファヴニールはジークフリートに頼るしかありませんので」
セイヴァーが手を握り締めながら答える。
その顔は闘志に溢れている。
レフに仕組まれた罠を抜けるのが楽しみだ。
アレの顔が見れないのが残念だが、次の特異点の楽しみにしておこう。
「俺も全力を尽くす。褐色の英霊が全力をかけて守った相手の力量を楽しみにしている」
ジークフリートがセイヴァーへと笑いかける。
それに無言で頷くセイヴァー。
……そうか。エミヤは…っと自分を逃す時間を稼いでくれた英霊に感謝する。
「各自異論はありませんね?では、我々カルデアはオルレアンへ向かい決着をつけます!」
オルガマリーの声に全員が覚悟を決める。
そして、オルレアンへと向かった。
とある街。
本来の歴史であれば、立香とマシュが訪れた街。
そこで、二人の女性サーヴァントが出会っていた。
いや、竜の尻尾を生やしている赤いサーヴァントが一方的に着物を着ている全体的に緑と表現できるサーヴァントに突っかかっているが正解だろう。
「こっちを見なさいよ!?」
「…はぁ、愛しの
以前と在り方が変わって探し辛くなりました…」
これは酷い。
もはや、若干涙目になっている赤いサーヴァントを放置して、緑のサーヴァントは辺りをキョロキョロとしている。
その目は言葉通り愛している人を探す目。
でも、何処か哀しげな色が見て取れる。
「折角追ってきましたのに、わたくしもこうして現れるのにかなり無茶をしたので、探知が鈍ってるのでしょうか?」
「ちょっと!?私泣くわよ!?」
「ああ、もう煩いトカゲですね」
扇子を取り出し、赤いサーヴァントのおでこを勢いよく突く緑のサーヴァント。
唐突の一撃だったのかそれとも、顔をかなり近づけていたせいか扇子とおでこが鈍い音をたて激突し赤いサーヴァントが気絶した。
「でも、見つけてみせますわ。
安珍様で無くても、ますたぁは愛しいのですから」
この発言は彼女を知っている者からすれば、腰を抜かす程驚くだろう。
彼女はバーサーカー。真名は清姫、愛に狂い嘘を何より嫌う。
そして、何より自身のマスターを愛に狂う原因となった安珍の生まれ変わりと盲信する。
それが彼女をバーサーカー足り得ている理由だ。
戦士でも無ければ、魔術師でも無い彼女が英霊として戦えているのはバーサーカーとしてのステータス強化があるからだ。
その狂気の元と言える物がこの清姫からは、感じなくなった。
「このトカゲが此処にいるなら、合流はしていないのでしょう。
でも、わたくしの直感が此処に居ても意味が無いと告げていますね」
オルレアンを見る清姫。
その後、気絶している赤いサーヴァントを見る清姫。
「……コレを引きずりながら、オルレアンへと向かいますか」
赤いサーヴァントの首根っこを掴み、オルレアンへと歩き出す清姫。
「待っていて下さいね?ますたぁ。貴方の妻が参ります♪」
楽しそうに笑いながら、清姫は歩き出した。
「くしゅん!?なんだ、急に寒気が…」
セイヴァーが急な寒気にくしゃみをした。
彼が思いもよらぬ出会いをする事になるのは、あと僅か。
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イッタイきよひーがサガシテルノハダレナンダロウー(棒)