願いを込めて   作:マスターBT

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お気に入りが1,000人にいきましたー!!!!
興奮してたらなんか出来たんで投稿しますー
1,000人記念とか書いた方が良いのでしょうか?
とか、興奮しておいて減ったら意味がないと、うっすら思う自分。

活動報告でアンケート中です。
次の話はそれが終わってから書きますので、早くて二週間後ですね。


オルレアンからの帰還

セイヴァーが聖杯を拾い、マシュへと渡す。

 

「マシュ・キリエライト。回収を頼む」

 

「あ、はい。分かりました」

 

視線を合わさずに聖杯を渡すセイヴァー。

そのことに、少し悲しそうにしながらマシュは聖杯を受け取り、盾の裏へと回収する。

それを見届けて、用は無いと言わんばかり踵を返しオルガマリーの元へ向かい、彼女前に膝をつくセイヴァー。

 

「サーヴァント、セイヴァー。マスターの命を完遂しました」

 

王いや、この場合は姫に忠義を貫く騎士のようにセイヴァーが言う。

 

「ご苦労様ですセイヴァー。でも、もう少し砕けても良いのよ?」

 

その態度に少し笑みを浮かべながら、オルガマリーが返す。

それと同時に空間が崩れ始め、カルデア一行以外のサーヴァントが少しずつ薄くなっていく。

 

「強制返還か。呪いを解除する以外殆ど役に立たなかったな。

縁があればまた会おう」

 

笑いながらゲオルギウスが消える。

笑ってはいたが、その顔には若干の謝罪を感じた。

 

「セイヴァーと言ったか。今回はすまない。君が居なければファヴニールを殺せなかっただろう」

 

「そう思うならジークフリートよ。謝罪ではなく礼を頼む」

 

「ふっ。そうだな。感謝するセイヴァー、お前とならもう一度肩を並べて戦いたい」

 

そう残しジークフリートが消える。

その顔にはセイヴァーへの敬意が感じられた。

 

「そこの緑のサーヴァント!名前を教えなさいよ!」

 

「消える時ぐらい、静かに出来ませんの?

わたくしの名は清姫です」

 

「清姫ね。覚えたわよ!今度会ったらぜっったいに文句を言ってやるわ」

 

「覚えておきますね。エリザベートさん」

 

清姫の返事を聞き、アイドルらしい笑顔を見せ消えるエリザベート。

その顔は友達でも見つけた様に感じられた。

 

「今度は僕の様だね。全く、音楽家をこき使わないでくれ。

まぁ、マリーとの約束を叶えてくれた事だけは感謝するよ。僕の様な碌でなしに、出来ることがあれば呼んでくれ」

 

「アマデウス。貴方の演奏、とても良かったわ!また、聞かせてね」

 

「やれやれ、別れの約束が再開の約束として使われるなんてね」

 

アマデウスが手を振るマリー・アントワネットに、軽く振り返しながら消える。

その顔は呆れが混ざっていたが、嬉しそうに感じた。

 

「消える前にセイヴァーさん。近くに来てくれますか?」

 

「なんだ?」

 

セイヴァーが近付く。

手で軽くしゃがむ様に指示し、セイヴァーがしゃがむ。

 

「ありがとう。助けてくれて、これはお礼よ」

 

「「なっ!?」」

 

セイヴァーとオルガマリーが同時に驚く。

マリー・アントワネットはセイヴァーの額にキスをしたのだ。

 

「ふふっ。オルガマリーさん、頑張って下さいね。

立香さんもまた、会えるのを楽しみにしてますね。ヴィヴ・ラ・フランス!」

 

この場にいる全員に手を振りながら消える。

その顔は、凄く楽しそうだった。

 

「ますたぁ」

 

清姫がセイヴァーの腕を自身の腕に絡める様に組む。

無論、自身の胸がセイヴァーに当たる様に。

 

「また、約束してくれますか?」

 

上目遣いでセイヴァーを見ながら、自身の小指を立てる。

セイヴァーはそれを見て哀しげな顔になる。

 

「良いのか。俺がお前に答えてやる事は」

 

その先は清姫の人差し指がセイヴァーの唇に触れ、言えなくなる。

清姫は無言で頷く。

 

「わたくしが何をしに来たのかは既に言いました。

わたくしは貴方を支えたい。ただ、それだけですから」

 

その言葉と清姫の目を見て、何処か諦めた様に震えながら小指を差し出すセイヴァー。

セイヴァーが差し出した指に自分の小指を絡める清姫。

そして、どちらともなく口を開く。

 

「「ゆびきりげんまん。嘘ついたら針千本飲ます」」

 

セイヴァーの脳裏に嘗ての約束が過ぎる。

言い方は同じ。だけど、二人の間の気持ちは違う。

セイヴァーには、何故清姫が此処まで自分を慕うのか分からない。

いや、愚かにも目を逸らしているだけだ。真っ直ぐと己を見る彼女の目に。

その心に。その気持ちを受け止める資格は、己に無いのだから。

 

「これぐらいの我儘は、許して下さいね。ますたぁ」

 

そんな濁った思考をいつの間にか腕を解いていた清姫が、自身の胸に抱きつく事で中断された。

 

「心配なさらずにますたぁ。わたくしは決心出来てます。

だから偽りなく進んで下さい。貴方が選んだ道を。その道を見る事がわたくしの願いです」

 

そう残し清姫は消えた。

セイヴァーは清姫が消えた虚空を見つめる。

 

「……そうか。お前の事だどうせ来るんだろ?その時に、礼を言おう」

 

そう呟いた。

そして、カルデア一行を帰還が始まる。

 

「はぁ、オレ今回ダメダメだったな」

 

「い、いえ!先輩はやれる事を全力でやってたと思いますよ」

 

「立香さん。マシュさん、オルガマリーさん、セイヴァーさん。

ありがとうございました。これで、フランスは救われます。

ですが、皆さんとの出会いも無くなってしまうんですよね……悲しいです

でも皆さんとはまた会える気がするんです!私の勘は結構当たるんですよ?」

 

ジャンヌ・ダルクが一歩近づいてくる。

 

「……全てが虚空の彼方に消えるとしても。残るものがきっとー」

 

その言葉を最後にカルデア一行は帰還する。

クラスの特性か。または、時代の相性なのか残ったジャンヌ・ダルクが口を開く。

 

「主よ彼らの未来に祝福を。そして、どうかあの哀しい目のサーヴァントに救いを」

 

そう言って彼女は消えた。

 

 

 

オルレアン編 完結

 




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