Wizars World 《ウィザーズ ワールド》   作:ダンケ侍

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筆が進まず遅れてしまいました。
ではどうぞ。


13.可能性の兆し〈努力の価値〉

青柳 健人はアリーナに向かって歩いていた。いつもは幼馴染である井上 京花と練習を行うのだが、今日は思わぬ来客があったために先に向かっていた。すると、先ほどレイノルズ・マッケイから連絡を受けた。

 

「……あいつなんの用だ?」

 

彼からの連絡はとある人物が自分に会いたいというものだった。しかしその人物がなぜ自分に用があるのか、それがわからなかった。アリーナに行くとその人物は既にそこにいた。

 

「ふむ来てくれたか、青柳 健人」

「お前イワンだよな、なんの用だ?」

 

そこにいたのは昨日自分たちと戦ったイワン・ロバノフだった。

 

「リベンジなら相手になってやるぜ?」

「いや、今のままで君に勝てるとは思っていない」

「……じゃあなんだよ」

「私に戦い方を教えてくれ」

「……は?」

 

健人はわけがわからないという様な反応をした。

 

 

 

##########

 

 

 

京花は今日も魔法の練習のために健人と共にアリーナへ向かおうとしていたのだか、一人の客人によりその予定を変更してカフェテリアへと赴いていた。

 

「すいません、わざわざ時間とっていただいて」

「いいのよ、一度ゆっくり話してみたかったし」

 

その客人というのが片山 翔子、昨日のクラス代表戦で戦った少女である。

ところでこの翔子という少女、普段はふわふわという擬音が似合う少女なのだが、試合となるとその雰囲気が変わる。代表戦終了後、健人と京花は生徒会長八重 一成から第2試合の試合内容を見せてもらったのだが……その試合は圧倒的の一言に尽きる。翔子は最初の立ち位置から1mも動いていなかった。パートナーであったブレイム・ゴードンが敵を誘導、そこを持ち前の範囲拡大能力を使って薙ぎ払うという戦い方だった。その様子から〈不動女王〉と呼ばれているが本人はそれを知らない。

彼女は見た目からは想像出来ない実力を持っている。

そんな彼女から少々話がしたい、と言われたので興味があったのでその誘いを受けた。

 

「あの、本題の前にど〜しても聞きたい事があるのですが……」

「いいわよ、何かしら」

「青柳くんと井上さんはその……どういうご関係で?」

「いや……ただの幼馴染だけど?」

 

正直京花はの質問に飽きていた、入学当初にクラスの女子から散々聞かれたのでうんざりしているのだ。現在は二人は夫婦ということで落ち着いている。(本人達は否定)

 

「あ、そうですか。ですよね、夫婦とかな訳ないですよね」

「そんなの証拠もない噂だから、気にしないで頂戴。それで?本題は?」

 

脱線してしまった話を元に戻そうと京花が促す。

 

「ええとですね、隣接距離の対応の仕方をどうすればいいかの相談に……」

「……昨日のあれ、気にしてるんだ?」

「……やっぱり悔しいですから……」

 

昨日の試合で京花の技で動きを封じられた事を翔子は気にしているようだ。

 

「自分だけでは解決出来ない問題にぶつかって……」

「じゃあ私はそのお手伝いすればいいの?」

「手伝いというよりも……その〜」

「?」

 

先ほどまでとは違い言葉を詰まらせる翔子。やがて決意をしたのかその内容を打ち明ける。

 

「……わ、私にそ、操作系魔法を教えてくだひゃい!」

 

思いっきり噛みながら頭を深く下げて告げる。

 

「……なんでそんなに緊張してるかわからないけど、いいわよ」

「ほ、本当ですか⁉」

「本当よ、だから落ち着きなさい」

「あぅ、すいません……」

 

元々人と話すことが得意ではない翔子はお願いをするだけでもかなりの勇気が必要だったのだろう。京花の返答に大変安堵していた。

 

「で?具体的な方法は?」

「あ、そのためにも一旦アリーナにいきましょうか」

「ええ、そうしましょうか」

 

と言って席を立とうとした京花の後ろから一人、声をかける人物が。

 

「きょ〜う〜ちゃん!」

「え?香織さ……ひゃうん⁉」

 

声に反応しようとした京花だが、首筋に吐息をかけられて変な声を出してしまう。

京花にこんな事をするのも、こんな呼び方をするのもただ一人

 

「か、香織さん!なにするんですか⁉」

 

健人の姉、青柳 香織がそこに立っていた。

 

「だって、京ちゃんいつも気取ってるじゃない?もっと楽にすればいいのにな〜と思って」

「私はこれが普通なんです!」

「井上さんもあんな可愛い声だすんですね〜」

 

女が三人揃えば姦しいと言うが、この三人にとっても例外では無い様だ。

 

「と、ところでどなたでしょうか?」

「あたし健人の姉の香織よ〜、よろしく翔子ちゃん」

「あ、はいよろしくです」

「……香織さんは変わりませんね……」

 

初対面の相手にも物怖じしない人間と人見知りという真反対の二人がここで出会った。

 

「そうだ!香織さん操作系魔法使えますよね⁈」

「健よりは自信あるわよ〜」

「だったら私達の練習手伝ってくれません?」

 

京花は操作系魔法重視の自分よりも、付加系と操作系の魔法両方を使える香織に頼んだほうが感覚が掴みやすいのではないかと考えた。

 

「ええ⁉で、でも3年生は忙しくないですか⁈」

「いいわよ〜可愛い二人の後輩のための時間くらいあるから」

「え、じゃあ、その、お願いしましゅ!」

「また噛んでる……」

 

京花の提案を快く承諾する香織、しかし翔子は相変わらずであった。

 

 

 

##########

 

 

 

「……そうさなぁ、お前の戦い方ねぇ」

 

健人はイワンの頼みを受けるべく、とりあえずは彼の今の戦い方を知ろうとしばらく打ち合っていた。なぜ彼に頼んで来たかというと、自分よりも強い相手のアドバイスが聞きたい、とのこと。なので無下には出来なかったのである。

 

「その鞘で攻撃しねえの?」

「こちらは主に防御用に使っているが……大した攻撃にならんしな」

「……鞘に付加系魔法をするとかやったら二刀流みたいなこと出来るかもな……」

「……魔力で刃を作るか……良さそうだな」

 

健人の意見を素直に聞くイワン、倒された相手にまでアドバイスを求める精神は彼のよいところなのであろう。

 

「てか人のアドバイスやる前に自分の問題片付けねえと……」

「ほう?1位も悩みがあるのか?」

 

健人の言葉にイワンは嫌味の様に言う。

 

「1位が天才とは限らねえだろ?」

「周りはそういう認識だと思うぞ?」

「……そんなんじゃねえよ……」

 

健人はイワンの発言を否定すると彼に話し始める。

 

「おれだってな、最初から強かったわけじゃない。京花にだって負けっぱなしだぞ?」

「まあ普通はそうだろうな。最初から強い天才など私も知らん」

「小学校卒業する時になあいつ……京花と二つ約束をして、その約束を果たすために自分の魔法の事を学んで、使い方を知って、実戦に慣れてとかしてだなここまでなったんだよ」

 

自分の強くなった理由をなぜイワンに語っているかはわからなかった。しかし、あの頃ひたすら高みを目指していた自分と似ていると感じたのでこんな話をしたのかもしれない。

 

「……お前の強さはなんのためだ?」

「……さて、なんだろうな?」

「別に言う必要はねえけどよ……」

 

健人には彼が強さを求める理由が気になった、しかし立ち入るべきではないと判断した彼はそれ以上なにも聞かない。

 

「ま、努力をすれば君よりも強くなれるのだな?」

「……へっ、楽しみにしてるぜ」

 

そう返す健人、そして気になった事をイワンに聞く。

 

「……ところで二刀流って便利か?」

「慣れればな」

「でも、ユニット複数持ちは負担かかるからな……」

 

どこかの風紀委員長ならいざ知らず、ユニットを複数持つというのは並大抵のことでは無い。第一にお金がかかってしまうためもう一つのユニットを持つなど出来はしない。

 

「待てよ…………」

 

健人は昨日の試合を思い出す。第1試合の終盤、相手の少女が繰り出した技は……

 

「おい!イワン!」

「な、どうした?」

 

急に大声をだす健人に驚くイワン、しかし気にすることなく続ける。

 

「神条 礼奈と連絡とれるか⁈」

「彼女ならこの後こちらに来るが……なんなんだ?」

 

質問してくるイワン、彼は思いついたアイデアを彼に話し始めた……

 

 




次にお姉さんの能力初公開〜

翔「わ、私がここにいていいんでしょうか?」

ここは全キャラ来るから大丈夫です。

翔「で、てはどうぞ!」

片山 翔子

ユニット:薙刀

能力:攻撃範囲拡大、視界拡大

また次回(・ω・)ノ
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