Wizars World 《ウィザーズ ワールド》 作:ダンケ侍
ではどうぞ。
アリーナに人が増えて来た頃とある少女二人もアリーナに練習しに来ていた。
「……私でよかったの?……」
こちらの栗色の髪をしたショートカットの少女はカティア・クルシュマン、現在2年生である。
「わたしを恐れないで接してくれるの同学年であんたと生徒会コンビくらいだからね」
こちらも同じく2年生である皆川 咲良、緑色の髪をしたポニーテールが特徴的である。
「……だったら自重しなよ」
「いやさ、わかってはいるんだよ?迷惑ってことくらい」
「……今日は私で我慢してね、ユニットON……」
静かにそう言うと、彼女の手元に弓が現れるその弓は特徴的な形をしており、両端が刃のように鋭くなっている。
「……いつも思うけど、怪我しないの?」
「……無問題……」
「ならいいけど……ユニット!ON!」
そう言うと咲良の少女首にペンダントが下げられるこれが彼女のユニットである。
「さ、始めよう!」
「……うん!……」
そう言ってカティアは矢を三本ほど射る。横一列に並んだ矢が咲良を襲う、彼女はそれをしゃがみながら避ける。
今回の練習の目的はいかに相手の攻撃を反撃しないでよけきれるか、が目的らしい。
「まあ……これで終わりじゃないだろうけど……」
「……その通り……」
すると、三本の矢がUターンをして戻り、再び咲良を襲う。
「相変わらず面白い能力だね!」
「……徹底的にいくよ……」
追撃してきた矢も躱す咲良、その矢はさらに追撃する事なくカティアに向かう。
「…………えい……」
「ひょ?」
カティアが咲良に向かって手をかざすと、二人の位置が入れ替わった。
「って危なっ!」
カティアに向かっていた矢は必然的に入れ替わった咲良に向かう。流石に躱すことの出来なかった彼女は、風を用いてそれを防いだ。
「……それはきついなぁ……」
「……やるからには徹底的に……」
カティアの能力は自分が魔素で生み出した物質(今回は矢)を自由に操作出来る能力、今回のようにやの方向転換、矢の速度維持などが出来る。
もう一つが座標転換能力。今回のような位置の入れ替え、自分を他の座標に移動させるなどが出来る。簡単にするとテレポートみたいなものだ。これは多量の魔素と集中力が必要であるので連発は出来ない。
「これ以外にも操作系も得意でしょ〜、どこに隙があるの?」
「……近距離?……」
「なぜ疑問……」
二人はそんな事を話しながら練習を再開するのだった。
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アリーナに新たな少女達がやってきた。
「教えるのもいいけど……口じゃあ難しいな〜」
3年生徒会の青柳 香織
「えっと……実戦形式で……」
1年不動女王と呼ばれる片山 翔子
「香織さんがやってみたらどうです?」
1年生徒会の井上 京花の三人である。
「じゃあ見本見せてあげるから自分でもう一回考えてみてね」
「は、はい!わかったです!」
「うん、もっと楽にしていいからね。……ユニットON!」
彼女がそう言うと彼女の手に氷のように透明な両手剣が現れる、その剣は大きさこそ違えど彼女の弟である青柳 健人のものと似ていた。
「それで?昨日の京ちゃんの対策出来る技を使えばいい?」
「お、お願いします!」
相変わらず緊張している翔子、もはや気にしない事にした香織は京花に頼む。
「じゃあ昨日と同じやつお願い〜」
「わかりました、〈アクア・ライン サークルシフト〉」
六つの水流が香織を襲う、彼女は特に慌てた様子もなく翔子に話しかける。
「こういう時は自分の攻撃をイメージ出来るポーズをしたほうがいいかも」
そう言うと持っている両手剣の切っ先を地面に当て、魔力を解放する。
「〈フリーズロック〉」
小さくしかしはっきりとその言葉を発する。すると六つの水流は一気に凍り、氷柱となった。
「ま、こんなところかな」
「香織さんの能力って……」
「そ、健と同じ氷と冷気を操作する能力」
翔子が彼女に驚いたように質問する。
いかに親子や兄弟などの親類関係であってもほとんど同じ能力が発現することは滅多にない。健人と香織のように同じ能力が発現するケースは極稀であり、その確率は1%に満たないという。
「付加系魔法は速度強化だけどね」
「ええと、イメージですか……」
「そ、それが大事。……ブレイク」
彼女がそう呟くと六つの氷柱が砕ける。砕けた氷の結晶が日の光に反射して輝いて見える。
「……綺麗です……」
「サービス、サービスぅ♪」
「香織さん……」
香織の言葉に呆れる京花、なにかおかしいのだろうか。
「翔子ちゃんは刃を飛ばすイメージを円形に動かすイメージにすればいいんじゃない?」
「わかりました!やってみます!」
アドバイスをもらって意気揚々と歩きだすが……
「わひゃあ!」
ズテン!というような効果音が似合うくらいに豪快に転んだ。どうやら先ほどの氷の欠片を踏んで滑ってしまったようだ。
「……あうう」
「……翔子ちゃん」
「…………まずは周りを見なさい……」
二人からごもっともな指摘を受けるのであった。
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神条 礼奈は風紀委員の用事(+バカアニキへの制裁)を終えるとアリーナへと向かっていた。理由は同じクラスであるイワン・ロバノフとの練習に付き合うためである。
しかしそこにはイワンだけではなく、邪魔者(青柳 健人)もいた。
「……あんたまだ教わってるわけ?」
「む、礼奈か。いや、君が来るのを待っていたんだ」
「えっ…………」
いきなり彼からそんな事を言われて声を漏らしてしまう礼奈。しかしそこはイワンという男そのままの意味ではなく……
「青柳がな」
「…………ああ、そう…………」
最後にきっちりと落としてくる。一瞬でもぬか喜びしてしまったことを悔やみつつ健人の話しかける。
「……それで?何の用?」
「そんなに睨まんでくれよ……あのナイフってどうやってんだ?」
「ナイフ?……魔素の物質変換の事?」
「いや、詳しいことは知らんが……」
いきなりナイフと言われたほうも理解は出来ないだろう。
「別にユニットが魔素になるんだから、逆の手順をやるだけよ」
「……すいません具体的にお願いします」
「なんでわたしが…………」
「私からもお願いするが……」
健人の頼みにイワンまでもが説得に加わる、反論する気を無くした礼奈は諦めた様に言う。
「わかったわよ……教えてやるわよ……」
「本当か⁉サンキュー…………それで、そのナイフの軍団はなんでしょうか神条さん?」
礼奈の申し出に健人は礼を言ったのだが直後に礼奈は〈ファランクス・ナイフ〉の構えをとっていた。
「今ちょっ〜とだけイライラしててさ……方法をその身に刻んでやるわ!」
「んな!やめろ、痛い!しゃれにならんくらい痛いから!」
「……どうしてこうなった……」
目の前の惨状にそんな事を嘆くイワン、大体はこいつのせいである。
そうして魔法士達にとっての普通の日常は過ぎてゆくのだった。
主人公が気づいたものとは何か。
カ「……今日は私……」
今回初登場な能力です。多彩な能力持ち。
カ「……では、どうぞ」
カティア・クルシュマン
ユニット:弓
能力:物質掌握、座標転換、電子操作
カ「……電子操作で放電とか出来るよ……」
また次回(・ω・)ノ