Wizars World 《ウィザーズ ワールド》   作:ダンケ侍

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咲良ちゃん過去話、ブレイムと言い彼女と言い過去話書くと軽く鬱る……。
ではどうぞ


25.疑いの世界〈皆川 咲良〉

わたしが小学生だったある時、家に帰ってみると誰の姿もなかった。

 

『パパ?ママ?どこにいるの?」

 

わたしの呼びかけに答えてくれる人はいない、そのまま誰も帰って来る事なく日が暮れていった。

日がすっかり暮れて夜を迎えた頃おじさん、龍造寺 正宗がやって来た。

 

『咲良!咲良いるか⁉』

『……おじさん?』

 

その時のおじさんはひどく慌てていた事を今でも覚えている。

 

『よかった!無事だったんだな⁉』

『おじさん、パパとママ知らない?』

『……咲良、落ち着いて聞いてくれ』

『?』

 

わたしはおじさんから聞かされた事を信じられなかった、わたしはパパとママに捨てられたらしいのだ。両親から捨てられる事なんて考えた事もなかった、二人共あんなに可愛がってくれたのに。結局わたしはあの人達から娘として認められなかったのだ。わたしはひどく泣いた、これ以上はないというくらい泣いた、その日からわたしはおじさんのお世話になった。

 

この時からわたしはとても他人との関係を気にするようになった。居場所が欲しかった、認めてくれる人が欲しかった。だけどそんな上手くいく事はない。

 

『お前みたいな弱いやつはいらねえよ!』

 

わたしはその時流行りとなっていた魔法戦に目をつけた。だけどわたしはその時ひどく弱く、誰にも相手にはされない。だからわたしは強くなる事にした、誰よりも強く、皆に認めてもらう為に。……しかしそれはわたしの考えとは全く違う結果を生み出した。

 

『お、お前強すぎるんだよ!この化け物!』

 

その時は子どもなのだから深く考えずにそんな事を言ったに違いない、だけどわたしも子どもだった。わたしの心はひどく傷つけられた、その日からわたしは化け物の烙印を押される事になる。

しかし疲れきっていたわたしの心はそれを歪んだ解釈をしてしまう。化け物として認識された、そのような解釈をしたわたしは化け物になる事を決めた。

 

化け物になると決めたわたしは誰よりも強くあろうとした、誰彼構わずに襲撃した。皆は畏怖の目でわたしを見る、皆がわたしから遠ざかっていく、だけどそこにはわたしという確固たる存在がある。わたしは皆に認識されている、自分にそう言い聞かせ続けた。そうやって心が荒んでいくのを感じながら小中を卒業していった。

 

この学園に入ったところでわたしのやる事は変わらなかった、強さを誇示する為に様々な人に挑む。時には上級生にすら挑んだ、わたしは心が壊れていくのを感じた。

あの人に出会ったのはそんな時だった。

 

『……ここまでの問題児は始めてだね』

『……貴方なんですか?』

『風紀委員 高梨 徹、君は皆川 咲良だね?』

『だったらなんです?』

『そう睨むなよ……僕と戦おう……本気でね』

『はい?』

 

風紀委員である人間とは何人も戦った、だけどどいつもわたしに風紀乱すだのなんだの理由を付けてかかって来た。それがどこか気に食わなかったわたしはそれらを這いつくばらせた。だけど目の前の風紀委員は戦おうと言った、わたしはその言葉に乗って戦った。

その時初めてわたしは魔法戦が楽しいと感じた。一方的な制圧ではない真剣勝負、それがとても楽しかった。

結果はわたしの負けだった、最後の零距離ショットガン四連射は酷いと思ったが。

 

『……強いんですね』

『なんで今まで襲撃を繰り返していたか、話してくれないか?』

『……わかりました……』

 

わたしはなぜこんな事をやっているのか、なぜこんな事になるに至ったのかを話した。自分が驚くほどスラスラと言葉が出てきた。誰かにこの苦しみを理解して欲しかったのだろうか。

 

『……そうか、辛かったんだな』

『……辛くないわけ無いですよ』

『よし、君に一つ頼みがある』

『……頼み……?』

『風紀委員に入ってくれ』

『はい……?』

 

わたしは彼の言っている事が理解できなかった、風紀を最も乱している自分が風紀委員に誘われる意味がわからない。

 

『さっきの試合楽しかっただろ?』

『……はい』

 

この言葉は嘘ではない、だがそれとなんの関係があるのだろう。

 

『……もう自分を偽った戦いはいいんだよ』

『えっ……⁉』

『本来の自分でいるといい、自分を騙す必要はない。戦いたかったらまだ相手になるさ』

 

今まで自身は化け物だと言い聞かせてきた、徹さんのその言葉は自分の間違いに気づかせてくれた。誰もがわたしを見捨てる中彼はわたしを救ってくれた。徹さんの優しい言葉にわたしは久しぶりに泣いた、もう枯れてしまったと思っていたのに。

 

『お、おい泣くなよ……参ったな……』

 

その時慌てた徹さんの顔はとてもおかしかった。この時わたしはこの人に必ず恩返しをする、そう決めた。

 

 

それからいろんな人に出会った、同じ風紀委員の錬磨さんにカティア。風紀委員という仕事上知り合った今の会長、香織さん、尚輝にミリアム。相変わらず風紀活動をする時は軽く暴走気味だったけど。他の生徒達も恐れられてこそはいたがわたしの行動も学園の一つ風物詩のようなものと認識して大した誹謗中傷は無く受け入れられた。……よくよく考えるとすごい学校だな……。

そして2年に上がってすぐ、あいつと出会った。

 

『真っ正面からのぶつかり合いなら負けねえぞ!』

『いいねえ!もっと楽しませてよ!』

 

レイノルズ・マッケイ、本当は香織さんの弟と戦いたかったけどその彼と試合してたのをたまたま見ていたわたしは彼の実力も確かめる事にした。久々の襲撃だったけど……。

結果は予想以上だった、わたしと真っ正面から打ち合うのは徹さんでも手こずるのに彼は向かって来てみせたのだ。

確かに力を抑えていた事もあったが1年生でそれほどの実力をみせた彼にわたしは興味を持った。彼には迷惑だっただろうが何回か襲撃をした、彼との勝負はとても楽しめた。その後推薦によって風紀委員に入ってきたが彼から関わってくる事はないそう思っていた。

 

『あの〜魔法戦の相手してくれねえ?』

 

そんなわたしの予想を裏切り彼はわたしに魔法戦の相手を頼んできた。わたしはそれを快く引き受けた、彼から関わってくるとは思ってもいなかったから。彼の弱点克服を手伝ってあげた、その後にわたしは彼になんで自分を恐れないのかを聞いた。

 

『ま、練習になるからな。どんな形であろうとな、お前は強いし』

 

その言葉にわたしがどれだけ救われたか彼はわからないだろう、わたしは柄にも無く彼に感謝の言葉を述べた。その時の彼の顔は滑稽だった。

 

 

だけどそんな時にあいつはやって来た。龍造寺 正宗、わたしのおじさんである。だけど彼には昔の雰囲気は無かった、優しかったあの人はそこにはいなかった。彼の言葉はわたしの心に突き刺さった。今まで信用してきた人達が全て嘘を吐いていたら、わたしの事を化け物だと思っているのではないか。信じたいのに信じられない、そんな心境に陥った。

 

 

わたしは誰を信じたらいいの?わたしはなにを信じたらいいの?

 

 

 

 

 

 

----こんな世界が必要なの?----

 

 

 

##########

 

 

 

レイノルズは保健室で咲良を寝かせてから徹の話を聞いた。皆川 咲良についての事を彼から全て聞いた。

 

「……それをなんで俺に話した?」

「君が彼女に信頼されているからさ」

「……俺が?」

 

彼としても心当たりがないわけではない。風紀委員になってから彼女と関わる機会が増えていたし、よく試合の相手もしてくれた。その中で信頼関係が構築されてもおかしくはないだろう。

 

「別にあんたでもよかっただろうが」

「……彼女、僕には弱音を見せないんだ」

「……なんでだ?」

「前に彼女は僕の事を恩人だと言ってくれた、だからもう心配かけたくない。そんな事を考えてるんじゃないかな?」

 

自分を救ってくれたからこそこれ以上の心配をかけたくない。恩人だからこその距離というものがあるのかもしれない。

 

「それに……彼女楽しそうなんだ」

「はあ?なにが」

「君について話す時、とても楽しそうな顔をしてる」

「…………」

 

これについては彼も閉口せざるを得ない、この選択は徹なりに考えがあっての事なのだろう。

 

「頼むよ、力を貸してくれ。僕だけでは止められないかもしれない」

「…………ちっ、そこまで言われて断れるか」

「何か動きがあれば連絡する、頼んだよ」

「ああ、あの馬鹿の目を覚まさせてやる」

 

一人の女の子を再び救う為に、二人の男が行動を開始する。




なんでこんな過去を背負わせたしorz

フ「後書きだけでも賑やかにしましょ〜」

暫く振りの先生です、一応女子寮長。

フ「それではこちらをどうぞ」

フレンダ・バンクス

年齢:聞いたら殺されます

担当科目:世界史、日本史、地理、倫理、公民

ユニット:四つの指輪

能力:地水火風を操る能力

社会科系統網羅されていらっしゃいますね。

フ「能力は京花、レイノルズ、咲良、ミリアムの能力を合わせた感じね」

結構なチートですな、また次回(・ω・)ノ
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