Wizars World 《ウィザーズ ワールド》   作:ダンケ侍

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幕間です、軍内部の出来事です。字数は少ないです。
ではどうぞ


0-2.一人の隊員のレポート

年末年始の休暇を返上して私はモーガンさんに頼まれたレポートを書き上げていた、なんだか変わったレポートを書いてしまったが普通ではつまらないのでこんなものでいいだろう。私も所詮はこの部隊の一員という事か。

この部隊は軍の一部隊にしてはいささか賑やかすぎる気がする。まあ隊長があんな人だから仕方がないのかもしれないが。

 

「へくしょん‼……誰か噂してんのか?」

 

なんともベタな反応をしてくれたのは我らが隊長殿、モーガン・バロウズさんだ。この人の存在は部隊にかなり大きい影響を与えている。自由主義なのも頷ける。

我らの部隊に補足説明を加えるならこの部隊の名前は特別作戦部隊……つまりは軍の便利屋みたいなものだ。いろんな作戦に呼ばれてしまうので困ったものである、まあ普通に休暇などをもらえるので悪い事ばかりではないのだが。

そしてこんな必要かどうかもわからないレポートを書かされている。

 

「お、お前かレポートは書けたかい?」

 

モーガンさんはいつもこんな感じで気軽に話しかけてくる。

私は印刷した大量の紙束を彼に渡してみる。

 

「……こんなに書いたのか⁉どれどれ……」

 

やはり驚いたようだ、それも当然だろう休みを返上したのは伊達じゃないのだ。

彼は私の渡したレポートを読んでいる、速読が出来るのだろうかなかなかの速さで読み進めている。すると枚数が二桁に達しようとした時こちらを向いた。

 

「あのさ……これレポートじゃなくて小説って言うんじゃね?」

 

やはり突っ込まれたか、そう今まで私が書いてきたものとは小説風に仕上げたレポートだったのだ。まあものを書くのが好きなのだから仕方がないだろう、私とてこの部隊の一員なのだ。

 

「何その言い方?この部隊が常識外れとでも言いたいのか?」

 

どちらかというと貴方の事を言っている、この部隊は貴方の影響が強いのだから。

 

「よーし上等だ、ちょっと裏で話し合うか?」

 

実力で貴方に勝てる人間が日本軍にいるわけないだろ、自分の実力わかって言っているのかあんた。

 

「オレなんて真壁師匠に比べれば大したことねーよ」

 

比べる対象を考えよう、なんで世界の真壁と比べるんだ。

ちなみにこの人が師匠と呼んだのは彼が真壁さんから格闘技能を学んでいるからである。モーガンさんはその真壁さんから一度も一本をとる事が出来なかったらしい、とんでもない化け物だ。

そんな事を考えていると結局彼は再び読み始めた、さすがに全部はまだ書けておらず夏になる時の学園がブルーアースの連中に襲われたところまでしか終わっていない。

 

「なあ……なんでこんな詳しく書いてあるんだ?」

 

学園の話は以前よりメディア部と呼ばれる部活の生徒達から聞いていた、それがこんなところで役に立つなんて。

 

「途中途中挟んであるこの個人の心象描写は?」

 

この話を作成するにあたり直接電話取材を試みてみた、皆快く答えてくれて……本当にいい子達ばかりだったな。

 

「……これを作るためにそんな事までしたのか?」

 

無駄な事に命をかけるというのが私の信条である。

 

「ああ……そうかい」

 

あのモーガンさんが呆れるとはなんとも珍しい事もあるもんだ、再び読み始めた彼の元に嫁さん……もとい、副隊長がやってきた。

 

「……隊長なにやってるんですか?」

「こいつの書いたレポートを読んでる」

 

そう言ってこの人は私を指さした、よく見ると副隊長の頭に青筋がたっている。これはまた始まるな。

 

「隊長……部下の成果を確認するのは大変よい事です」

「だろ?いやーやっとお前もオレを……」

「ですが!まずは自分の仕事から片付けてもらえませんか?」

「……だからさ、上げて落とすのやめろよ」

 

ついに始まったこの部隊名物のトップ2による夫婦漫才!基本は副隊長である澤山 美影が隊長であるモーガンさんを上げて落として始まる。

周りの隊員達も集まり始める、実際ただの野次馬である。

 

「書類がいくら溜まっていると思ってるんですか⁉」

「え?そんなにあったっけ?」

「ご自分の机を見られてはいかがです?」

 

全員がモーガンさんの机を見るとうず高く積み上げられた書類の山が、というか半分崩れているんだが……。

 

「……その、なんというか……すいません」

「謝る暇があったらさっさと片付けて下さい!」

「わかったよ……おい、レポートはまた今度読むわ」

 

そう言って彼は副隊長に引っ張られながら自分のところへと戻っていった、見た感じオカンと息子である。別の見方では嫁さんと旦那さんという見方とあるそうだ、正直どちらでもいい。

5歳差なのだからまだ圏内だとは思うのだが、我々は二人がくっつくかくっつかないかで賭けをしたりもしている。私はくっつくの方に賭けた。

さて、幕間はこれくらいにして私はレポート作成の続きをする事にする、このレポートを誰がどのくらい読んでくれているかはわからないが楽しんでくれるとありがたい。

それではこのくだらない幕間を読んでくれた事に関して感謝する。

 

 

 

2200年 1月10日

記録者 「 」

 




記録者の名前が書いてないのは仕様です、書き忘れたとかではありません。
これは0-1の話の続きみたいなものです(サブタイ番号修正しました)
次回はキャラ達について少々まとめ直す事にします。
また次回(・ω・)ノ
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