Wizars World 《ウィザーズ ワールド》   作:ダンケ侍

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遅れました、多少無理矢理展開かもしれない、だが気にしない。
ではどうぞ


34.猛襲爆撃〈メディア部〉

終業式の日、メディア部は夏の特別号を配布した後(この夏のオススメスポットや隠れた名店などをご紹介!という見出しだった)とあるスクープに対して方策を練っていた。

 

「……合宿ですか」

「……是非とも取材したいですね」

「いえ、許可はとっています」

「いや、早いですね仕事が」

 

これから許可をもらうのだと思っていたメディア部片山 翔子は部長である田所 正明の言葉に驚きを隠せない。しかし、正明はまだ問題があるという。

 

「人が足りない……」

「……何人欲しいのですか?」

「まず私が記録員、貴女がレポーター、もう一人カメラマンが欲しくてですね……」

「どちらかが兼任ではダメなんですか?」

「やっぱり決定的瞬間というのは見逃して欲しくありませんし……」

 

正明はこのような事をとことんこだわりこれ以上はないというくらい良いものを常に求めるという人物である、夏休みの特別号なのだから尚更というわけだ。

 

「じゃあ部長はどんな人が欲しいんですか?」

「私がこれだ!と思った瞬間に動いてくれるような人がいいですね」

「じゃあ動きとか反応の速い人ですかね?」

「学園一速い人とかいいですねえ……」

 

この学園内にそんな人間がいるかどうか二人は考えてみる。

 

『あ、一人いた』

 

二人は声を揃える、そんな人物が一人だけ、別に忙しくもなく学園内でとても速いであろう人間がいる事を思いだす。そしてその人物にアプローチをかける事にしたのであった。

 

 

 

##########

 

 

 

「……それで私のところに来たと?」

 

二人が思いついた人材、それは1年最速と謳われるイワン・ロバノフであった。

 

「いや〜、どうせイワンくん暇でしょ?」

「まさかいきなりそんな言葉を言われるとは思わなかったよ」

「そんな貴方にお手頃な仕事がありまして」

「それは明らかによくない勧誘だろう」

 

メディア部のお誘いが疎ましいのか適当にあしらっていくイワン。

 

「やはり新聞記者に速さが必要でしょう?」

「だったら烏天狗でも探してこい」

「あやややや、取りつく島もありませんね」

 

正直休みの日に誰かにこき使われるなどごめんである、イワンはいつに無く頑固であった。まあ当然の反応だろうが。

 

「しからば奥の手を使わせてもらう!」

「なにを言っても無駄……」

「夏休み期間中私が練習相手になろう」

「………………真か?」

「わお、簡単に食いつきましたね」

 

イワン・ロバノフという男はよく言えば努力家、悪く言えば練習中毒である。しかも上級生からの提案なので彼からしたらこの機会を逃す手はない、と言ったところだろう。しかし受ければカメラマンとしてメディア部に協力する事になるが……

 

「…………一度試合して私が負ければ引き受けよう」

 

彼はこの手段によって妥協した。

 

「いいんですか?私2年ですけど?」

「2年なのに私に負けるようならこの話は無しと言うことですよ」

「……なるほど、ではアリーナに向かいますか」

 

イワンの夏休みを賭けた勝負が始められる事になる。

 

 

 

##########

 

 

 

そんな事でアリーナにやって来た三人、今日は終業式という事もあってあまり人がいない。だが二人で試合をするので好都合といえば好都合である。

 

「ハンデはつけますか?」

「必要ない、勝てなかったらそれまでだ」

「では二人とも用意してください」

 

翔子に促されて二人はユニットを呼び出す、イワンの手にはいつも通りの刀、正明の手には少し短めの剣が握られる。

 

「問題ないですよ」

「こちらもOKだ」

「それでは〜試合開始!」

 

翔子によって試合開始が告げられる。

 

(速攻でやらせてもらう!)

 

イワンは刀を鞘に閉まったまま光速移動を行い正明の後ろに回り込む、無論まだ正明は行動を起こしてはいない。

 

「……貴方の噂はよく聞きますよ」

 

イワンが攻撃のために魔法を解除すると正明が言う。

 

「貴方はそのスピードを活かした接近戦が得意」

 

そのまま速度強化の魔法を使用する。

 

「だったら対応はただ一つ」

 

斬りかかろうとすると正明の周りに魔素を固めた魔力球が生成される。

 

「想定内の場所を埋め尽くす攻撃をすればよいのです」

「……は?」

 

次の瞬間バァン、とそれらの魔力球全てが爆発した。それにイワンは対応出来ずにもろに受けて吹き飛ばされる。

 

「がああああああ!!」

「貴方に対してはこれが最善と思いましたが、案の定でしたね」

 

大きい爆発だったが正明は全く影響を受けていなかった。

これが彼の魔法である魔素爆破と爆風操作である、彼は自分の魔素で作った物質を爆発させる事ができ、それによる爆風を操作して好きな方向へ集中させる事ができる。

これをさらに活用できるのが彼の集めたデータである。新聞の取材などを通じて全学年の注目されている強い魔法士に関した情報は大体彼の頭の中に入っており、それらに対する対抗策を用意しているのだ。

 

「貴方も例外ではなかったのでね、まだやりますか?」

「……これは好都合じゃないか?」

「……相性は大事ですよ?」

「だからさ、これで相性の悪い相手に対する練習ができる!」

「……やっぱりイワンくんって」

「筋金入りの練習中毒者ですね……」

 

彼のポジティブ(?)な考え方にさすがのメディア部の二人も呆れてしまう。

 

「さあ、続きを始めますか」

「はあ……できますか?君に」

「やれるだけやってから終わるさ!」

 

イワンはさすがに一気に突っ込むような真似せずに鞘に魔力刃を発生させながら接近する。

 

「翔子くんの情報ならあれで分解されるのか、では……」

 

手に三本程の細い針のような物を生み出す。

 

「これをどう捌きます⁈」

 

それを全てイワンに投擲する、三本とも彼の真っ正面に飛んでいく。

 

「切り捨て……」

「られる前にドッカーン」

「くっ⁉」

 

その見た目とは裏腹にでかい爆発を生み出す三本の針、それを避けるために上空へと跳躍する。

 

「ですが……貴方も空中は動けないでしょう?」

「な……しまった⁉」

 

空中のイワンのいる場所に複数の魔力球が作られる。

 

「くそっ!だらああああ!!」

「残念ですが、足りませんね」

 

鞘と刀で幾つかの魔力球を分解するが間に合わずに残りが全て爆発する、爆発を受けたイワンは地面へと叩きつけられた。

 

「がはっ!!げぼっ!」

「イワンく〜ん大丈夫ですか〜?」

「まだだ!まだやれ……」

「そんな貴方にプレゼントのお知らせです」

 

イワンが前を向くと目の前には巨大な魔力球が出来上がっていた。

 

「…………閃こ……」

「う、をされる前にドカン」

 

その一際大きい爆発は彼を呑み込んだのであった。

 

 

 

##########

 

 

 

勝負が決まり、イワンの夏休みが奪われたが彼はなぜかスッキリとした表情をしていた。

 

「カメラマンお願いしますね」

「指示はそっちで頼むぞ、後練習には付き合ってもらう」

「嘘は言いませんよ、疑り深いですねえ」

 

すると彼の電話から着信音が流れる。

 

「はい?何でしょう……はい……はい、わかりました」

「何かあったんですか?」

 

正明が翔子の方を向く、その顔はとても楽しそうな顔をしていた。

 

「場所が決まったそうです」

「へえ、どこなんです?」

「というか今決まったのか……」

 

イワンの呆れ声を無視して翔子の質問に答える。

 

「……北本州エリアの山らしいですよ」

 

今回の合同合宿の場所は山に決まったようだ。




というわけで山に決まりました、海という意見が寄せられたのでねあえて裏切ります。山のアイデアは友人がくれたのでそれで行こうかと思います。
また次回(・ω・)ノシ
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