Wizars World 《ウィザーズ ワールド》 作:ダンケ侍
ではどうぞ
少しばかりの休息を済ませた後青柳 健人・井上 京花ペアは歩き出す。正直まだ万全ではないが引率者の剛田 鉄扇から『全員一戦終わった』というお告げがあったので行動を再開したのだ。
「連戦とか辛いなぁ〜」
「それが前提の訓練みたいね」
二人はここに来てこの訓練の本質に気づいたようだ、だがなぜこんな形の訓練にしたかまでは気づけないが。
『おお、今度はペアで到来だぞ』
「誰が勝ち抜いてんだろな?」
「とりあえずあの二人ではないのが幸いね」
どこかから二つのくしゃみが聞こえてきた気がしたがきっと気のせいに違いない。
やがてそのペアの姿を見た二人は……
「……勘弁してくれ」
「……また疲れるわね」
「こっちは現在進行形で疲れてるよ」
「あんな事するからだよ、全く」
生徒会の先輩であるコンビ魔法士、福原 尚輝とミリアム・ブランペアがそこにいた。
生徒会の強豪コンビと生徒会の有名コンビの試合が開始される。
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ところ変わって樹海の出口辺り、ここで神条 礼奈とイワン・ロバノフペアは戦闘を行っていた。
「ちょっとぉ!重力制限してもほとんど意味無いじゃないの⁉」
「済まん!全く近寄る事が出来ん!」
「動きが止められるなら弾幕を張ればいいのさ!」
むちゃくちゃな理論を唱えるは高梨 徹、彼は礼奈による重力制限を受けてもハンドガンやマシンガン、アサルトライフルなどで弾幕を張りイワンを近づかせない。礼奈も重力制御を行っているため大技を放てない。
「ああもう!解除してわたしも攻撃に参加するわ!」
「頼む、私では打開できん!」
「いくわよ……解除!〈重力砲〉!」
礼奈は徹の重力制限を解除し、直後に巨大な重力弾を放つ。それを強い重力から解放かれた徹が空中に飛んで避ける、そのままスナイパーライフルを構えて標準を定める。
「させるかあ!」
「うお⁉ガーベラストレート⁉」
滞空していた徹に向かってイワンが刀を投げる、それを察知した徹は能力で空中を蹴り地上へと戻る。放った刀はしっかりと回収している。
「まだまだいきますよ、〈重力鎌〉!」
「斬る!」
徹に重力で固められた魔力の鎌と持ち前のスピードを活かしたイワンが接近する。
「くっ!攻めにくいな……」
彼はそれを大剣で防ぎながら言う、この二人に関してはいつもの攻めが出来ないのだ。
「だが!ここで負けるのはごめんでね!」
彼は左手に盾(エネルギー式)、右手にハンドガンを呼び出すとそのまま突っ込んで行く。
「一気に抑えるわよ!〈重力弾〉!」
「了解!」
イワンをハンドガンで牽制しつつ、礼奈が生成した複数の重力弾を盾で防ぎながら彼女に接近する。
「その攻撃は通さないよ!」
「しつこい......この!」
「今だな……〈閃光〉!」
重力弾にを防ぎ続けた盾はエネルギーが切れて割られる、その盾を放棄してそのままハンドガンをもう一丁呼び出し礼奈に撃とうとする。だがそれは光の速さで割り込んだイワンによって阻まれ、徹は後退する。
「さすがに焦るな……」
「決定打が作れないなあ」
「弾幕を張られては近づけんのでな」
徹は攻めようとすればイワンに気を取られ、礼奈に追撃をもらうため押し切る事が出来ない。礼奈・イワンペアはイワンが攻めれば弾幕を張られ、礼奈の攻撃は盾や大剣などでいなされてしまう。
この戦いは消耗戦になってきていた。
(どうも手数だと押し切れないな、ショットガンは近づけないから意味無いし、なにより打たせてくれる暇がない)
このまま消耗戦になれば一人の徹が不利だろう、相手は二人なのだ。
「なら……勝負をつけに行くしかないね!」
徹はなんと空手で二人に対して突撃する。
「血迷ったのか?」
「油断しない!正面からお願い!」
「承知!」
礼奈は重力弾をイワンに当たらぬよう徹の両サイドから向かわせ、イワンは正面から刀を構える。それに対応して大剣を呼び出す徹。
「いざ尋常に……」
「勝負……はしないよ!」
すると彼は大剣を勢い良く地面に突き刺し、そのままの勢いで空中へ身を踊らせる。
「んなっ⁉」
「逃げた⁉」
刀による斬撃は大剣に当たり重力弾も当たって大剣はその役目を終える、そして空中でハンドガンを用意した彼はイワンへと連射した。
「ぐっ……だがまだ……」
「終わりにするよ!」
ハンドガンの弾を相手にしている隙にショットガンを用意、至近距離で放つ。
「……それは痛い」
そう言い残してイワンが倒れる。
「突破口は開いたよ」
「……負けフラグが立ちましたー」
彼と出会った瞬間から立ちっぱなしだと思うが、寧ろ善戦したほうである。
「でもまだ諦めるないわ!〈ファランクスナイフ〉!」
「……こんな展開3年でもそうそう出来ないけどね」
徹にそう言わしめるほどその数は多い、隙間を探すのが面倒になるくらいである。
「一斉発射ぁ!」
「だがそれでも、道はある!」
彼はグレネードランチャーを呼び出し、前方にばら撒いて起爆する。それにより多数のナイフが吹き飛ばされてしまう。
「うわ……土煙で見えな……⁉」
彼女はその場に崩れ落ちる、やがて土煙が収まる。
「見えないからといって狙撃無警戒はだめだよ」
そこにはスナイパーライフルを構えた徹の姿があった。
高梨 徹、二戦目勝利。
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健人・京花ペアと尚輝・ミリアムペアの勝負はすでに終盤に入ろうとしている。
「〈氷掌烈破〉ぁ!」
「〈獅子豪衝破〉ぁ!」
前衛二人の技がぶつかり合う。
「って〜、やっぱ正面の勝負じゃ勝てねえな」
「はん、こっちは一人の力じゃ無いんでね!」
先ほどの尚輝の一撃はミリアムから魔素を受け取っており強化された一撃であった。
「〈スネイクストリーム〉!」
「〈ストーンブロック〉……って貫いた⁉」
京花の放った水圧カッターはミリアムが作った岩の壁を軽々と砕く、ミリアムそれを間一髪で回避した。
「こりゃどうしたもんかね……」
健人が嘆く通りこのわずかに自分達の旗色が悪い、京花の盾も尚輝の馬鹿力で一撃粉砕されてしまう、さらに健人が前に行こうとしても岩の壁などで阻まれ、直接ぶつかるとあのざまだ。
「おれが足引っ張ってらあ……」
「ほら、落ち込む暇あったら突撃しなさい」
「突撃命令かよ⁉」
「援護はきっちりするわよ」
嫁さんからの突撃命令を受けて健人は突っ込むしかなかった。
「懲りずにまた……〈ロックウォール〉」
ミリアムが幾つもの岩の壁を作り健人の進行を阻害する。
「シャラくせえ!〈氷牙絶翔〉!」
氷の魔素を纏わせた二本の剣で壁を崩しながら進む健人、だがその進行がいつまでも続くわけはない。
「いくぞ!健人!」
「来ないでください尚輝さん!」
健人の叫び虚しく彼はやってくる。
「〈波動旋風〉!」
「ぬがぁ!一々打撃が重いなあ……」
健人は一人のクラスメイトを思い浮かべる。
「京花ぁ!援護はまだ……」
「今してるわよ〜」
「……おれまで巻き込んで⁉」
彼が目にしたのは巨大な津波、彼女の魔法の一つである〈ポセイドンウェーブ〉である。海を司る神の名前を関しているだけあってその効果は絶大なものだ。
「ちょ、ミリアムなにやってんだ⁉」
「ゴッメーン、健人に気を取られてた」
「終わりです先輩方!」
「おれも終わりますからー!!」
大きな津波はその場にいた全員を呑み込んだ。
「……あれ?なんだ?」
しかし健人だけは水の盾によって被害を回避していた、お二方は悲惨な状態だったが。
「そんな非道な事するわけないでしょ、ちゃんと考えてあるわよ」
「だったら事前に言ってくれよ……」
「……防波堤の重要さを認識させてくれるぜ」
「……なにも抵抗出来ないなんて」
先輩方は自然の脅威を再認識していた、魔法の津波なのだが。
「ったく、後は化け物だけだな」
「頑張って……」
負けた二人が激励をしようとしたその時である。
「漁夫の利をもらいに化け物がやってきました」
今一番聞きたくない声がした。
「……先生この場合は?」
『戦わねばならん、棄権を推奨するがな」
「健人、私もう魔法無理」
尚輝に盾をガンガン割られていたので仕方がないだろう。
「……サレンダーで」
「おやおや、残念ですねぇ〜」
「……ドンマイしか言えねえ」
「お疲れさま、二人共」
もはや抗う気がなかった二人は素直に棄権を選択した。
健人・京花ペア二戦目勝利するも立て続けに三戦目になったため棄権。
八重 一成不戦勝。
樹海に残るは最強のみとなった。
本日(昨日?)は散々な日だ。採血のために注射の針を三回刺され(二回血管が見えないという理由で失敗)、シャトルランをやって、それが終わって帰ろうとすれば傘をパクられていた。
みなさんは健康な生活を送り、傘を盗んだりしないでね(懇願
また次回(・ω・)ノシ