今年もよろしくお願いします!
修行場所はアカメが斬る!に決まりました。厳格なあみだくじによる結果です。
今年の2月終わり頃からは更新速度をあげられるようにしないと...
上には上がいる
「修行がしたい? よろしい、ならばワシが一肌脱ごうじゃないか」
「待ってまだ何も言ってない」
箱庭第7桁辺境、“ファミリア”本邸の大広間。
久しぶりにここへ帰ってきた俺は、そこにある大きなソファに腰かけ、シャルロットやラウラと今後について話し合っていた。すると、爺さんが突然やってきて突然そんな事を言い出したのだ。
「てか、どこに行ってたんだよ爺さん。俺らが帰ってきた時、この屋敷には居なかったよな?」
そう、俺達がここに帰ってきた時、この屋敷はもぬけの殻だったのだ。まあどうせ爺さんは色々な所をほっつき歩いているのだろうと思い、特には気にしていなかったのだが。
「ああ。ちょっと6桁の方にな。ほら、お前が昔に空けた大穴を塞いできたんだよ」
「ああ、あれ。てかまだそのままだったのかよ...。まあわざわざ塞いでくれてありがとな」
「いいってことよ。それにワシ、最近農業にハマっててな。穴を塞いだついでに6桁の所有地を全て耕して巨大農園にしてきた。今後はワシ、豊穣神を名乗ろうと思うんだが...どう思う?」
「お、おう......(どうでも)いいんじゃないかな...」
本当、会う度に謎が深まるなこの駄神...。なんだよ、豊穣神と名乗ろうと思うんだが、って。意味分かんねぇよ。そういうのって神が自分で決めるもんなの? 自身の性質とか人々の信仰とかで決まるんじゃないのか? ...まあ、あのジジイについて深く考えても泥沼に嵌るだけかもしれないな。うん、放っておこう。それがいい。
「じゃあワシの肩書きは今後、ワシが飽きるまでは豊穣神に決定な。で、その豊穣神にフルボッコにされた神殺しよ。そこの2人を修行させたいんだって?」
「フルボッコにされたのは事実なんだが...腹立つなクソジジイ。まあいいや、どうせまだ勝てねぇし。そうだよ、シャルロットとラウラの修行は考えてる。でもアンタにだけは絶対任せないからな?」
「信用ないなぁ、ワシ」
当たり前だ。このジジイに任せた日には、修行として魔王と戦わせるとか言い出しても全く不思議じゃない。スカサハの師匠は俺の限界ギリギリを攻める修行を考案してくれていたが、爺さんはその辺りの加減を知らなそうだし。
「爺さんみたいな最強キャラに修行付けさせたら、それこそ2人の命が何個あっても足りねぇよ」
「最強? それは違うぞ小僧。ワシは最強なんかじゃない。ワシより上も当然いる」
「マジでか」
ちょっと本気で勘弁して欲しい。パワーインフレは悪い文明、破壊されるべきだと心底思う。
「マジだとも。事実、ワシはこれまでに1人、どう足掻いても勝てなかった奴がいる」
爺さんは腕を組み、昔を懐かしむ様に口を開く。
「そいつはよく分からない存在でな。あれが人間だと信じたくはないが、紛れもない人間だった。小僧の様な神殺しでもなく、ましてや半神でもない、ただの人間だ。今でも忘れぬよ。あの眩しく光るハゲ頭、黄色いタイツの様なものを着込み、白いマントを翻す男との戦いをな」
......正直、聞きたくは無かった話を聞いた気がする。人間のままでこのチートの翁を倒せる奴がいるなど、知りたくなかった。自信が無くなるとかいうレベルじゃない。そんなものは塵へと化した。というか本当に人間なのかそいつは。爺さんと互角にやり合うでもなく勝つことの出来る人間とか想像もしたくない。まあ会ってもみたいが。そいつが好戦的だった場合は会ってその場で瞬殺、なんて事もありえる。やっぱりそいつとは会わない方が安全だな、うん。
「この広い世界、アイツ以外にもワシより強い奴はいるだろうな。ま、それはさておきだ。もし異世界で修行するのなら、このワシがいい事を教えてやろう」
「いい事? まさかまた面倒事じゃないだろうな?」
「安心しろ。小僧が思うほどワシは酷い性格はしていない。ワシが理不尽なまでに無茶をやらせるのは小僧だけだ」
「嬉しくない特別扱いをありがとよ。で? そのいい事ってのは?」
「ああ。ちょっと時空間遡行機を出してみろ」
言われて、俺はギフトカードからタイムマシン擬きを取り出す。すると、爺さんがそれをポチポチと弄り始めた。そして数十秒すると、ボタン等を弄っていた手を引っ込める。
「さて。これで終了だ」
「...結局、いい事ってのは何なんだよ」
「まあまあ、焦るな小僧。ほれ、そこのディスプレイを見てみろ」
爺さんが示すので、渋々そのディスプレイを確認する。そこには電光の数字が記されている。それ以外に目立ったものは無いので、この数字が爺さんの言う「いい事」なのだろう。何を意味する数字なのかは分かんないけど。
「この数字は?」
「それはいわゆるデス度だ」
「デス度」
んー、何言ってるんだこのモンスター。思わず同じ単語を繰り返してしまったじゃないか。
意味の分かるようで分からない単語に俺が
「あの...今まで置いてけぼりだったんですけど...その、質問いいですか...?」
「敬語は無しでいいぞ、シャルロット・デュノア。ラウラ・ボーデヴィッヒもな。ワシは寛大な神だ。同じコミュニティの同士である以上、タメ口だろうが気にはしない。気軽に絡んでくれて構わないぞ。それで、質問とは?」
「あっ、はい...じゃなくて。ええっと...この、デス度っていうのは何なの?」
「そのままの意味だ。ワシセレクトの世界で死ぬ確率を、デュノアとボーデヴィッヒの2人に合わせて提示している。因みに、今のお前ら2人が第7特異点、古代ウルクに行った場合のデス度は98%だ」
「「98!?」」
爺さんの提示した数字を聞き、シャルロットとラウラは声を揃えて目を見開いた。まあほぼ確で死ぬ数値だからなぁ。
にしても、俺の時とは対応が違いすぎやしないだろうかこのジジイ。俺と話す時は8割方ふざけてるのに...何故だ。この扱いの差は何なのか。解せぬ。
「じゃあ今表示されてるこの23%っていう数字は、俺が同行するとして、どの程度まで下がる?」
マシンのディスプレイに表示された数字を指差して、爺さんにそう質問する。このジジイの対応については考えないようにした。常々思っているが、この駄神について深く考えてしまったら負けなのだろう。何に負けるのかは知らないけど。
そして目先の問題、爺さん曰くこの『デス度』なるものの方が重要だと判断した。この数字の上下がそのまま2人の死に直結する、とまで単純ではないだろうが、関係が深いのは確かだ。下げられるなら下げた方がいいだろう。死なせる気なんて毛頭無いけどな。
「小僧が参加するなら...そうだな。その世界の特性にもよるだろうが、今の小僧が2人を全力で死守するのならば、大体5%未満ってところか? もし対小僧に特化したような奴が居たら、話は変わってくるがな。ま、心配ならあと1人は連れて行くことだ。出来れば英霊が好ましいが、まあウチの連中は揃いも揃って強いから、誰でもいいだろ」
「...そだな。念のためもう1人連れて行くか」
俺1人では2人同時に守れない事があるかもしれない。その場合を危惧して、もう1人連れて行くのが得策であろう事は明白だ。さて、どっかこの近くに暇そうな奴は...
「腹減った! マスター、飯!」
「そういうのはオカンに言いなさい」
テキトーに気配察知をし、近くにいる暇を持て余してそうな奴を見つけようとしていると、大広間の扉が勢いよく開けられ、そこからモードレッドが顔を見せた。なんで腹が減っているのにわざわざ広間に来て、しかも真っ先に俺にそれを言うのか。まずは食堂へ直行するのが道理なのでは?
「まあいいや、ちょうどいいし。モードレッド」
「なんだ? 因みにオレは今、グラタンが食べたい」
「後でな。それよりさ。今からちょっとシャルロット達の修行に行くんだけど、護衛として付いてきてくんね?」
「修行だぁ? んだそれ、しちめんどくさそうじゃねぇかよ。それよりオレはグラタンをだな」
「そうか。じゃあ仕方ない。モードレッドは俺達が帰ってくるまで飯抜きな」
「酷いな!? ってかなんでオレなんだよ、静謐とか連れて行けばいいじゃねえか! グラタン!」
「お前どんだけグラタン食いたいんだよ...。静謐ちゃんはいないよ。今はどっか行ってるっぽい」
「あいつ...こんな時に限っていないとか...!」
確かに静謐ちゃんがいないのは珍しいかもしれない。いつもなら俺の膝や肩の上、ソファの下、屋根裏や床下などなど、俺の近辺にいるんだけど...。まあいないものは仕方ないよね。
「ま、飯抜きは冗談だし、本当に来たくないなら別に無理強いはしないよ。ただ、来てくれたら助かる。2人の命もかかってるしな」
「は? そんなあぶねー場所に行くのかよ。...ったく、しゃあねぇなぁ」
ガシガシと頭を掻きながら、モードレッドは同行する意を俺達に示した。面倒そうにしているがその実、シャルロットとラウラが心配だ、というモードレッドの温情が手に取るように分かる。モーさんは優しいなぁ。
「あ、そういや勝手に決めちゃってるけど、シャルロットとラウラはそれでいい?」
「僕は構わないよ。それにほら。凌太レベルの人達が跋扈してる様な場所に居るよりは安全そうだし」
「私も、嫁達に迷惑をかけない程度まで強くなれるのなら異論は無い」
「あー...それはちょっと保証しかねるが...まあ爺さんが選んだ世界なんだろ? だったら無意味な異世界旅行にはならないだろうし、大なり小なり強くはなると思う。そこはお前らの頑張り次第だな」
と、いう訳で。どんな世界に行かされるのかは知らないが、とりあえず修行場所は決まった。内容は...まあその世界に行ってからでいいだろう。
人間、というか生物には限界というものが存在する。存在しないのならそれはもう生物じゃねぇ。
で、その限界とは、言い換えれば“才能の壁”とも言える。シャルロットとラウラではどうあがいても英霊レベルにまで強くなる事は出来ないだろう。良くて千冬レベルに及ばないくらいか。それが彼女達の限界だ。
そして、正攻法で限界を超える事は何者にも出来はしない。せいぜい限界の域を広げる程度である。
──だが、邪道であれば、限界を大幅に超える手段は確かに存在する。例えば、俺がいい例だろう。神を殺す、またはそれに準ずる偉業を成し遂げ、生物としてのレベルを上のステージへと繰り上げる。これが1つの手段として挙げられる。
そしてもう1つが、武具などによるブーストだ。イッセー達の様な神器持ちを考えてみれば良いだろう。
武具のスペックは決して侮れない。斯く言う俺も、神殺しの魔王になるきっかけである雷神ペルーンを倒す事が出来たのは、対神武器である“天屠る光芒の槍”に寄る所が大きい。
今回俺がシャルロットとラウラの強化で推奨するのは後者のやり方だ。前者のやり方、つまり、神殺しなどは、そう簡単に成し遂げられる偉業ではない。あれは自身の運に依存する所も大きいし、俺やモードレッドが付いていても、全員纏めて死ぬ可能性が普通にある。
よって、まずは2人の武器の見繕いから始めた方がいいかもしれない。ISも戦闘に運用する事は出来るが、それじゃ弱いしなぁ。今から向かう世界でいい感じの武器が手に入れば御の字だ。
まあそんな感じで、俺、モードレッド、シャルロット、 ラウラの4人はタイムマシン擬きに乗り込む。因みに爺さんは、豊穣神としての仕事が云々などと抜かし、既に広間から姿を消していた。本当に自由だなあいつ。
* * * *
マシンに乗り、いつもの様に不思議空間を進むこと数分。俺とモードレッドはいつ来るかも分からない浮遊感に備えて身構える。
「なんで2人共そんなに緊張してるの?」
気を張り巡らせる俺とモードレッドを見て、シャルロットがそう聞いてくる。
「いつも通りなら、このまま大空へダイブした後に自由落下コースだからな。下手すりゃ戦場のど真ん中に放り出される」
「「えっ」」
俺の言葉にモードレッドが頷き、シャルロットとラウラは揃って声を漏らした。
事実、俺がカルデアに行く時以外は大体空中ダイブか戦場乱入なのだ。警戒しないわけが無い。
「お前らも一応、いつでもISを展開できるように準備しとけ」
そう注意を呼び掛けるとほぼ同時。目の前の空間に穴が開き、俺達4人はそこから放り出された。
そして広がる、見渡す限りの夜空。所々雲が目立つ空の反対側に目を向ければ、そこには広大な大地が遥か遠方に見て取れる。
ふむ。目測でだいたい500mってところかな?
...本当、この適当な座標設定はどうにかならないものか。俺達じゃ無かったら即死だぞこれ。
「きゃ───」
「なっ───」
だがしかし、俺は既に慣れたもので、焦ること無く重量に身を任せる。ある程度落下してからISを展開してモードレッドを担ぐか、と考えていると、俺の隣から驚嘆に満ちた声が俺の耳に届く。その声の主達はもちろんシャルロットとラウラであり、突然の出来事に思わず声が出た、といった感じか。
「ほら落ち着け。まだ地面激突まで時間はあるから。一旦冷静になってからISを展開しろ」
「いやっ、でもっ、これっ──!?」
「くっ...!」
落下しながらもシャルロット達に話かけ、冷静さを取り戻すようにと言い聞かせる。が、やはり一般人には、突然の高度500mからの自由落下は精神にかなり堪えるようで、2人共気が動転しており、中々ISを起動出来ずにいた。
「はぁ...まあ、仕方ないかな」
つい先日まで(比較的)平和な世界で生きてきた女子高生には、些か刺激が強過ぎたようなので、とりあえず俺が3人を抱える事にする。これからはこの程度は自力で何とか出来るくらいの
「おいマスター。ちょっと下見てみろよ。面白そうな事してるぜ?」
未だ顔を青くしているシャルロットとラウラを宥めていると、モードレッドが俺にそう報告してきた。
それに従い下を見てみる。するとそこには複数の人影が。激しい金属音や爆音も聞こえてくることから、十中八九戦闘中だと思われる。
「うへぇ...やっぱこういう場面に遭遇すんのかよ...」
「どうするマスター? このままあそこに降りるか? それとも、どっか別の場所に移動でもするのか?」
モードレッドが俺に選択権を委ねてくるが、残念。もう既に遅そうだ。
「っ!! マイン、上です!」
「上? って何よアレ、増援!?」
見つかった(逃〇中のナレーション風)
敵の察知能力が高いのか、それとも慌てふためく金銀コンビの声が思った以上に響いていたのか。まあ後者だろうな。だが今はそれはどうでもいい。問題は、ツインテピンク髪のマインと呼ばれた少女が、背丈程の巨大な銃器の銃口をこちらに向けている、ということである。
「ま、どうせこうなるだろうとは思ってた。モードレッド、やっていいぞ」
「えっ、いいのか? そっちの2人の修行なんじゃねぇの?」
「相手の実力も分からないのに2人をぶつけるのは少し怖い。それに......この状態じゃまともに戦えないだろ」
そう言い、肩に乗せていたシャルロットとラウラに目を向けると、2人はぐったりとした様子で元気が無い。どうやら、突如自分達を襲った恐怖やら何やらで疲れ果ててしまったようだ。
「あー...まあ、一般人ならその反応が普通だよな。っし、それじゃあいっちょ暴れてくっかぁ!!」
出撃許可を得たモードレッドは獰猛に口角を上げ、赤雷を撒き散らしながら地上へと飛び降りる。
2対1だが、モードレッドなら問題はないだろう。久々の実戦という事もあり、お楽しみ中のモードレッドはさておき、俺はゆっくりと着地して2人を地上に降ろす。
「地面......よ、良かったぁ〜...」
「これが異世界か...くっ、油断していた。まさか突然空へ投げ出されるとは...!」
俺も味わった異世界の洗礼を受けたシャルロットとラウラは、大地の頼り甲斐に軽く感動している。その気持ちは本当に分かる。突然の紐なしバンジーは死を覚悟するからな。
そんな2人にペットボトルの水を渡し、宥めていると、ツインテピンク髪の少女達と交戦していた方、筋肉犬を引き連れたポニテ少女がこちらに声をかけてきた。
「貴方達は何者ですか? 帝国軍...ではありませんよね。かと言って、一般市民でもない。その機械と、後ろで戦っている人が持っている剣は両方とも帝具、或いは臣具とみて間違いない...。名乗って下さい。貴方方がナイトレイドの仲間でない事は分かります。ですが、帝国に仇なす“悪”であれば、私は正義を執行する」
「あ?」
気になるワードが幾つか出てきたが...なんだこいつ。 あと隣のムッキムキな犬っぽい二足歩行のやつもなんなんだ。犬擬きの方は明らかな殺気を向けてきてるんだが。てかあれ犬か?
「あー...なんだ。その、ナイトレイド? とか言うのは知らないし、帝国ってのも知らん。俺達は辺境育ちでな。世間に疎いんだ」
「ナイトレイドは疎か、帝国も知らない...?」
あっ、やべ。もしかしてその帝国ってのは世界共通認識だったか? 角が立たないよう、適当に言い訳して退避するつもりだったんだが...下手を打ったかな。
こちらを訝しむポニテ少女を見て、少し失敗したかと思っていると、先程から殺気がダダ漏れだった犬っころとふいに目が合った。すると、その犬っころは俺に向かって、更に威嚇してくる。本当なんなんだあいつ。
「コロ? ......コロが警戒してる...?」
「Gruuu......」
なんで警戒されてるんだよ意味分かんねぇ。なんだ、俺の本性でも嗅ぎ取ったのか? 動物ってそういうのに敏感だっていうし。
「GRAAAA!!!」
俺が勝手に自己完結しようとしていると、コロと呼ばれた犬っころがとうとう俺達に向かって突進を仕掛けてきた。地面を駆ける両足の膂力は、熊のそれを軽く超えている。ますます犬かどうか怪しくなってきたな。この世界特有の生物説が濃厚か。
「まあなんでもいいか。それにちょうどいい。シャルロット、ラウラ。気力体力はもう回復したろ? さっさとIS展開しろ」
「う、うんっ!」
「了解した!」
襲い来る巨体から視線は逸らさずに、隣でへたりこんでいた2人にそう指示を出す。それと同時進行で、口を大きく開いて俺達を噛みちぎろうとしているコロを蹴り飛ばす。
「コロ! くっ、コロが反応したという事は“悪”の者...? 反乱軍とは別勢力の不穏分子...? ──いや、どっちでもいい。“悪”であるというのなら、後ろとナイトレイド諸共に、私がお前達を断罪するッ!」
「冤罪も甚だしいな。こちとらまだ悪い事はしてねぇっつの」
突然襲いかかってくるし、なんならお前らの方が悪だ、とも思ったが、まあ正義だの悪だのというものは、所詮は主観に依存する性質だ。このポニテ少女から見れば、俺達は悪の存在に該当するのだろう。意味は分からないけど。
「凌太。僕もラウラも、一応ISを展開したよ。僕達はどうすればいい?」
「よし。それじゃあまずは実戦だ。何でかは知らないが、あのポニテ少女と犬っころは俺達を敵認定したらしい。だったらこっちも抵抗するしか無いだろう? だから...とりあえず、アイツら倒せ」
「アバウト!!」
「流石は嫁、指示がシンプルだな。だが分かり易くていい。行くぞシャルロット。まずはあの謎生物から叩く」
あの謎の犬は戦闘能力も謎だが、今蹴り飛ばした感じ、そこまで強いという印象は受けなかった。あれならシャルロットとラウラでも十分対処できるだろう。それに、危なくなれば俺が割って入る。
とまあそんなこんなで、修行と言うには些か疎かな実戦訓練が幕を上げようとしていた。
あ、余談ですがクリスマスイヴにエレちゃんがご降臨しました。まったく、最高のクリスマスプレゼントを貰ってしまったなぁ!(歓喜)