「これ、またお嬢の個人的なオーダーじゃないかぁ...?こんなに酒ばっか...お嬢は酒癖悪いから...はぁ...」
「ウゴー?オーダーシート見てくれたー?」
「お、お嬢っ。い、今目を通してる所です。」
「おっそれは感心感心♪それじゃあ宜しくね♪」
ふぅ...まぁ仕方ない。俺の仕事はストアスタッフだし。
仕事内容は主に表で使うの食材と備品の発注と管理だ。
食材関係はレームさん。
クラブ内の備品関係はワイリさん。
ウェイトスタッフ陣からは細かい物の補充等。
各々必要なものや足りないものがオーダーシートに書き込まれ俺に回ってきてそれを仕入、管理、保管する。
その中でも別口でお嬢からはなにかと酒のオーダーシートが来るんだよなぁ...
このクラブは軍施設の中にある将校クラブって言ったら分かりやすいか。
基地があって軍人が居てその家族や民間人も居る。お嬢の手によって空は退行したけど軍そのものは形として残っている。治安維持って所か。
ここで俺達が働いている経緯はフロイドさん絡みで詳しい内容はココさんしか知らないんだよな。
でも俺なんかは元々お嬢の専属ドライバーだったわけだし、この仕事がお似合いと今は思ってる。
話が長くなっちまった。
そろそろ仕入れの時間だ。明日はパーティーらしいからプライムリブがたくさん要るみたいだしな。
お嬢の酒の話は皆には内緒にしねーと...特にルツ辺りに知れたらうるさそうだ...
「コレから仕入れかい?」
「マオ、あぁ。明日パーティーあるみたいでな。レームさんから肉が必要だと。」
「なるほど。それにしてもダットサンに乗る姿が様になってきているね。フォルクスワーゲンより乗り心地がいいんじゃないか?」
「はは、あれはお嬢の専属ドライバー時代の宝物さ。それじゃあ行ってくる。」
マオに見送られ仕入れ先の大型ショペットに到着と。
さて、ちゃっちゃと買い出し済ませてチョコでも食べながらゲームでもして...って...
ん?アレは...
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「ボスー、ボスー?」
「リリアーヌ。ボスではありませんよ。」
「へへ、ドミニクさんだったね。ウシュシュシュ。」
「そうですよ。我々はやっとここまで潜り込めたのですから。」
「グレゴもパッと見わかんないしね♪ウシュシュシュ♪」
「覆面被ってたときはなかなか声が通らなかった。」
「爽やかな印象は大事ですよグレゴワール。」
「ドミニクさんもボス時代に比べて爽やかです。」
「それはありがとうございます。では行きますよ。」
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あいつら...しかもあの覆面野郎。誰だかわかんねぇ...
これはココさんに言うべきなのか...しかもほんとにレストラン始めたのか...?
まぁ、とにかく買い出しだ。
あいつらが彷徨いてた場所、確実に食材エリアだ...間違いねぇ。
これは単独で調べて探るしかないな...皆に迷惑かけちまうかもしれないし。
次から買い出しの時は注意しておくか。