「はい、×××様、冥界に着きました。それでは、これより作戦を実行します」
そう言いながら、冥界に入っていった
ここは冥界の白玉楼、今日も一人の少女が剣の修行をしていた。
その修行はストイックな物で、様々な剣の振り方などを最低限の休憩でしていた。
「ふぅ、疲れました…」
その修行をしていたのがこの半人半霊の少女、魂魄妖夢である。
「お疲れ様~」
労いの言葉とお茶を差し出したのは、この白玉楼の主である西行寺幽々子だ。
「あ、ありがとうございます。幽々子様」
そう言いながら、お茶を受け取って飲んで、一息ついた所で幽々子が尋ねる。
「そう言えば妖夢、今日はまだ続けるの?」
それを聞いた妖夢は当然の様に、「はいっ!」と告げた。
「頑張るわね………」
「お爺ちゃんに近付ける様にですから!」
「じゃあ、引き続き頑張ってね~♪」
幽々子は手をヒラヒラさせて、白玉楼の中に入っていった。
「さて、私も再開しますかね………」
立ち上がって修行を再開しようとしたとき、誰かが庭に現れた。
「上がらせてもらうぞ」
妖夢がその声の主の方向を向いた途端、彼女の表情が歓喜へと変わった。
そして、「お爺ちゃん!」と駆けていった。
そう、この声の主こそ魂魄妖夢の祖父であり師匠、魂魄妖忌だったのだ。
―――――――
「お爺ちゃん、今までどこに行ってたの?」
まるでヒーローを見るかのような目で妖忌に尋ねる。
「うむ?そうだな…。剣の修行にな」
「へぇ…。やっぱりお爺ちゃんはスゴいや!」
「そうか?褒めたって何も出ないぞ?」
言葉とは裏腹に、嬉しそうな顔をする妖忌。
「うん、お爺ちゃんはスゴいよ!」
「そうか、ありがとう。だが妖夢、お前もかなり強くなったぞ?」
それを言われた妖夢は、少し顔を曇らせた。
「そんなこと…無いよ。私なんか、まだまだ…」
その言葉を、妖忌は否定する。
「そう悲観的になるな。自分を認めれば、もっと成長できるぞ?」
「…。うん、分かったよ。自分を信じてみるよ!」
「それが良い。どれ、ワシと手合わせしてみないか?」
妖忌が切り出し、妖夢が賛同する。
「はい、お願いします!」
二人がそう言いながら庭へ言ったのを見ていた幽々子は、少し疑うような眼で見ていた。
「では妖夢、始めようぞ」
「それでは…行きます!」
掛け声一番、妖夢は妖忌に斬りかかる。
だが読まれてしまい、易々と刀で防がれてしまう。
「………クッ」
「やはり、直線的過ぎるな」
そして、刀で振り払い妖夢を競り出して、妖夢に刀を向ける。
「真っ直ぐな姿勢は良いが、戦法までそれでは読まれやすいぞ?」
「…ッ!」
「今日はここまで、次はキチンと直すように!」
きっぱりと言った妖忌は、妖夢を後にして白玉楼に入って行き、暫くして妖夢も入って行った。
白玉楼に入った妖忌は、幽々子に呼び止められた。
「久しぶりね、妖忌」
呼び止められた妖忌は、少し止まってから「おお、幽々子様ですか、お久し振りです」と答えた。
「さて、そんな挨拶は良いとして…」
言葉をためた後、目付きを変えてこう問うた。
「貴方、何者かしら?少なくとも、妖忌ではないようだけど」
それを問われた妖忌は少し図星を突かれたようだったが、平然と「何を仰るのです?私は魂魄妖忌ですよ?」と言った。
「いえ、違うわ。まず剣の型が違う。妖夢は貴方がすぐに出て行っちゃったから覚えてなかったでしょうけど、私はきちんと覚えてるわ。何なら他にも言ってあげましょうか?」
幽々子が妖忌を問い詰める。
すると、2人の話の内容を知ってか知らずか、妖夢が寄って口を挟んだ。
「お爺ちゃんに幽々子様、どうされましたか?」
「妖夢…。こいつの言う事を聞いちゃだめよ。こいつは私に仕えてた妖忌でも、貴女の祖父でもない偽物よ」
幽々子がそう言った所で妖夢は語気を強めて話を遮った。
「何てこと言うんですか、幽々子様!いくら幽々子様でもそんな事言ったら許しませんよ!」
自分の従者から言われた言葉に、幽々子は動揺を隠せなかった。
「…妖夢…?」
か細く名前を呼ぶ幽々子に追い打ちをかけるかのように言葉を続ける。
「幽々子様こそおかしいですよ、お爺ちゃんが来てから!本当は貴女こそ偽物なんじゃないですか!?」
矢継ぎ早に繰り出される鋭い言葉に、幽々子は言葉を失ってしまう。
そんな幽々子を後に、妖夢は幽々子に止めを刺しながら妖忌に告げる。
「さ、お爺ちゃん。こんなおかしな幽々子様はほっておいて、早く部屋に行きましょう」
「ああ、それもそうだな。だが妖夢、さっきのはちと言い過ぎだったぞ?」
妖忌は妖夢に引っ張られながら忠告する。
「…そうですね。後で謝っておきますよ」
渋々、と言った体で応えて、幽々子に言葉を向ける。
「こんな立派なお爺ちゃんを疑うなんて、おかしな幽々子様ですね」
そして振り返り、部屋に行ってしまう。
ダメ…と離れていく妖夢達に手を伸ばしながら弱々しく言う幽々子。
そんな幽々子に振り向き、ニヤリと妖忌が笑って、どうだ、ざまあみろ。お前の従者はお前を信じてなんかいないぞ。と言いたげな目をして、やっと幽々子はこの敵にはめられたことを知ったのだった…。
妖夢の部屋で、妖夢はまた武勇伝を聞きたそうに目を輝かせて話をせがんだ…が、妖忌は顔を歪ませ、うずくまった。
「ど、どうしたの!?お爺ちゃん!」
心配して駆け寄る妖夢。
そんな妖夢に妖忌は苦しそうに告げる。
「博麗の巫女にやられた…」
「えっ、そんな!」
妖夢はその言葉に衝撃を受ける。
「アイツに見付かって、妖怪のしていたことの濡れ衣を着せられて…」
その言葉を聞いたとき、妖夢は怒りに震えていた。
「許せない…。お爺ちゃんをそんな目に逢わせるなんて…」
「お前は…信じてくれるか?」
「うん、信じるよ!私はどんなときでもお爺ちゃんの味方だから!」
「ありがとう…。こんな良い孫を持って、ワシは幸せだ…」
目に怒りの炎を宿し、障子を勢い良く開ける妖夢。
白玉楼の玄関まで来たとき、幽々子が立ち塞がった。
「何してるんですか…。退いてください、幽々子様」
怒りの形相を変えない妖夢。そんな妖夢に屈せず幽々子は妖夢を説得させようとする。
「待って、妖夢。霊夢の所に行って復讐するなんて考えちゃダ…」
言葉の終わりを待たずに妖夢は怒りに任せて言葉を発する。
「待ってなんてられません!お爺ちゃんを傷付けられてまで落ち着いていられるものですか!」
「だから、そいつは妖忌じゃ…」
「まだ言いますか!」
とうとう堪忍袋の緒が切れた妖夢は楼観剣で幽々子を斬り付けた。
「カハッ…!?」
予想外の行動に受け身も取れなかった幽々子は、そのままそこに崩れ落ちてしまう。
「…峰打ちですよ」
冷たく幽々子に言い放ち、白玉楼から出ていく妖夢。
幽々子は、友人に助けを求めた…。
妖夢は博麗神社まで向かい、霊夢を探した。
「何よ…。騒がしいわね…」
すっかり夜だったため、夕食も食べ終わった霊夢はこれから寝る予定だったのだろう、寝ぼけ眼で妖夢を見た。
…尤も、その鬼気迫る妖夢の表情に、眠気を覚まされる事になったのだが。
「な、何よアンタ!そんな殺気立って!」
「妖忌を…。お爺ちゃんを攻撃したのは貴女でしょう!」
「は、はあ?アンタのお爺ちゃんに攻撃なんかしてないわよ?」
「嘘をつかないでください!」
すぐにこちらの反論を一蹴する妖夢に、説得は不可能と見たのか、臨戦態勢に入る。
「アンタのいうお爺ちゃんが誰だか分からないけど…。まずは頭を冷やしなさい」
「貴女こそ、嘘をつかずに白状したらどうです?」
「悪いけど、私はやっても無いことに対して白状もしないし、反省もしないわ」
そう言いながら、境内に降りていく霊夢。
「アンタを負かして、頭を冷やしてから事情はゆっくり聞いてやるわ」
「懺悔は冥界で幾らでもしてくださいよ!」
こうして、妖夢と霊夢の弾幕勝負が始まった…。が、霊夢は見くびっていた。
怒りを力にした妖夢の、怒りの強さを。
最初こそは余裕であったが、段々と押されて行き、終には腹を斬られてしまい、勝負は付いてしまった。
「そんな…。私が…」
痛みで膝を付く霊夢。
「はぁ、はぁ………」
肩で息をする妖夢。
その妖夢を見るため、妖忌が階段を上って境内に来た。
妖夢は振り向き、嬉しそうに妖忌に戦いの結果を伝える。
「やったよ、お爺ちゃん!私、お爺ちゃんに言われたことをキチンとやって、お爺ちゃんの敵を取ったよ!」
倒れている霊夢を確認して、妖忌は満足げな表情をする。
「そうか…。ワシとの修行を活かして…。か、それは嬉しいな」
妖夢はその言葉を聞いて微笑み返す。
「ありがとう、お爺ちゃん!」
…と、言った後、妖忌の声が変わり、表情も嫌な笑いに変わった。
「本当に…良くやってくれました。我々の侵略計画の邪魔になる、博麗霊夢を倒してくれて…。その上に、私を疑っていた幽々子も倒してくれて」
「…お、お爺ちゃん?」
妖忌の声色が、喜色満面に変わる。
「本当に、感謝感激、雨あられですねぇ!ハッハッハ!」
「だ、誰なの!?貴方!」
「ふむ…。ここまでしてくれた貴方には、そろそろネタバラシも良い頃でしょうね。私はファイヤー星人ジュブナル。我々の主人の命令にて、マイナスエネルギーの確保、並びに計画の邪魔になる要素の排除を命じられたものです」
そこまで喋り、ジュブナルは正体を明かす。
自分が信じていた、妖忌が偽物だと知って、落胆する妖夢。
そんな妖夢に追い討ちをかけるがごとく、ファイヤー星人ジュブナルは言葉を続ける。
「幻想郷の事も住人の事も、色々調べさせてもらいました。魂魄妖夢の祖父の事を知ったとき、これだ!使える!と思いました~!ハッハ~!案の定、コロリと私の事を信じてくれましたからねぇ。ふっふっふ…。それと、幽々子に疑われて邪険に扱われ、貴女に匿われる事も計算通りでしたよ…」
そこまで言われて、今まで幽々子に言われた言葉を思い出す。
そして、激しい後悔の念が彼女を叫ばせた。
「うひゃあひゃあひゃひゃひゃ…。本当に、本当に、ほんっと~に、感謝しますよ~!」
下卑た笑いを上げるジュブナルに、妖夢は立ち上がる。
「おやおや、妖夢さん。何をする気ですか?」
「貴方を…。貴方を倒す。それが私に出来るせめてもの償い…」
そう、怒りの形相で言われた彼は、更に下卑た笑いを上げてみせた。
「うひゃひゃひゃひゃ、あーっひゃひゃひゃひゃ!これは傑作ですねぇ!宇宙の剣豪と言われたこの私に、敵うおつもりで?」
だが、そんな笑いにも応えずに妖夢はジュブナルを見据える。
「ええ、必ず貴方を倒してみせます」
「やれやれ、思い上がられたものです。ま、どうしてもってんなら相手するしかないですね」
そう言いながら、ジュブナルは炎の剣を取り出す。
「いざ…。参ります!」
楼観剣と白楼剣を構えてジュブナルに斬りかかる。
が、ジュブナルは余裕を見せてかわしてゆく。
(フフフ…。もっと怒れ、私を憎め。その感情があの方の糧に…)
避けながらそう考えていると、いきなり背後から弾幕が飛んできた。
即座に振り返り、弾幕を斬ったジュブナルが見たもの。それは飛びながら博麗神社に向かう幽々子の友人、八雲紫とその式、八雲藍だった。
「チッ…。アイツ等は、確か幽々子の友人の…」
ジュブナルはジャグラーのダークリングに似ているが、リングが黄色のモンスターリングを取り出して、超獣のカードを読み込ませる。
すると、火炎超獣ファイヤーモンスが姿を現した。
「さあ、ファイヤーモンス!暴れなさい!八雲共…。燃えろ!超獣地獄でな!ヒャッハハハー!」
「ウワァァァァ!」
ファイヤーモンスは叫びにも似た雄叫びを上げて、紫達に炎の剣を奮って襲い掛かる。
「うわっ!?危ない奴ですね…」
八雲藍は斬撃を回避しながら悲鳴を上げる。
「それでも、何か打開策はあるはずよ…」
紫は策を考える。
だが、それを邪魔するかのようにファイヤーモンスは紫に炎を吐く。
「キャッ!?あ、アイツ…。かなりの高温の炎を吐けるのね…」
暴れるファイヤーモンスを冷静に観察する紫。
紫は藍に、ファイヤーモンスの攻撃を避け続けるように命令する。
「紫様!」
境内でジュブナルと戦う妖夢はジュブナルと鍔迫り合いをしながら紫達を心配そうに見る。
「余所見してる暇などありませんよ」
妖夢は、剣を振り上げて妖夢を弾き飛ばす。
「ぐっ…!」
弾き飛ばされながらも空中で一回転して着地し、体制を立て直す。
だが、ジュブナルはそれを見逃すことなく、容赦なく炎の衝撃波を妖夢に飛ばす。
「クッ、舐めるな!」
妖夢は炎の衝撃波を切り裂いてかき消す。
だが、切り裂いたのと同時にジュブナルは飛び掛かり、剣を降り下ろす。
「チッ…。衝撃波は囮…と」
妖夢は瞬時に回避する。
だが、ジュブナルは着地と同時に妖夢に火炎を吐く。
「クソッ…このッ…!」
妖夢は弾幕をジュブナルの頭目掛けて放つ。
「んなっ…ぐわあっ!」
見事弾幕は命中、今度はジュブナルが吹き飛ばされることになる。
「オノレェ…」
頭を押さえながらも立ち上がる。
一方、藍たちはファイヤーモンスの攻撃を観察し続けていた。
剣の衝撃波をかわし、火炎放射も避ける。
すると、ファイヤーモンスは胸の爆弾を幾つか取って藍たちに投げ付けた。
「クッ…」
回避できずに被弾する藍。
「藍!?」
駆け寄る紫。
「紫様…。私はまだ、大丈夫、です…」
フラフラと体制を整える藍。だが、その目はしっかりと超獣を見据えていた。
「ありがとう、藍。でも、もう大丈夫。あいつを倒す作戦ならもう出来たわ」
その言葉に、藍は目を輝かせる。
「本当ですか!」
「ええ。なるべくあいつの…」
紫は藍に耳打ちする。
「はい、分かりました!」
藍はその作戦を了承する。
「でりゃあ!」
境内での戦いは、ジュブナルに理があった。
妖夢を連続の袈裟斬りで牽制しつつ、切り上げで妖夢の刀、楼観剣を弾き飛ばす。
「ふっふっふっふっふ…」
にじり寄るジュブナル、白楼剣を握り締めてジュブナルを睨む妖夢。
「これで…終わりだぁ!」
交差させた衝撃波を飛ばし、飛びかかって回転しながら斬りかかるジュブナル。
衝撃波を防御したが、ジュブナルの回転は避けられない。
そう諦めたが…。
神社の側から数発の弾幕が飛んできて、剣を離して飛ばされてしまう。
そして、剣は弾幕を当てられて粉砕される。
「な…何事だ!」
墜落し、弾幕の飛んできた方向に目をやる。
すると、満身創痍の霊夢がジュブナルを睨んで立っていた。
「き…貴様!何故だぁぁぁ!」
霊夢を睨むジュブナル。
だが、そんなジュブナルを意に介さずに霊夢は妖夢に告げる。
「何ぼさっと突っ立ってるの!?早く刀をとりなさい!」
「は、はい!」
走って刀を取りに行く妖夢。
「ぐぐぐ…」
立ち上がるジュブナルだったが、既に彼に策は残っていなかった…。
「さあ、行くわよ。藍!」
「はい!式輝『狐狸妖怪レーザー』!」
藍がスペルカード宣言をして、赤いレーザーと青いレーザーがファイヤーモンスを包囲し牽制する。
そして、主の援護のために口に弾幕を放つ。
「アアアアア!」
弾幕を文字通り”喰らった”ファイヤーモンスはあまりの痛みに暴れ出すが、レーザーのせいで動くに動けない。
「紫様、今です!」
藍は紫の方を向く。
「ええ!罔両『ストレートとカーブの夢郷』!」
次は紫がスペルカード宣言をする。
大型の弾幕がファイヤーモンスの爆弾に向かい、放たれる。
そして、紫の作戦通りに弾幕は着弾して爆弾が連鎖爆発を起こしてファイヤーモンスを爆発四散させて跡形もなく吹き飛ばす。
「ファイヤーモンス!」
爆散したファイヤーモンスの名を呼ぶジュブナル。
だが、ファイヤーモンスは帰って来ない。
「よそ見なんて、してる暇はないですよ」
「ハッ!」
ジュブナルは慌てて妖夢達を見る。
「さて、私達を散々こけにした借り、返させて貰うわ」
「お爺ちゃんを騙ったその罪…。地獄で悔いなさい!」
2人の気迫に押され、逃げ出すジュブナル。
だが、霊夢はそれを逃がすはずもなかった。
「神霊『夢想封印・瞬』」
霊夢は高速でジュブナルの背後に回り、お札の弾幕をジュブナルの周りに貼って襲わせる。
「お前ッ…。どこにそんな力が…!」
なすすべなく攻撃を喰らうジュブナル。
その隙を突いて妖夢は正面に突っ込んでいき、スペルカード宣言をする。
「人鬼『未来永劫斬』!」
ジュブナルを切り上げ、目にも止まらぬ速さで切り刻んだ後に全力で斬り上げた。
「ギャァァァァ!」
ジュブナルは断末魔を上げて、そのまま空中で爆発した。
こうして、今回の事件は幕を閉じた。
戦いは終わり、妖夢は霊夢にお礼と謝罪を述べた。
「別にいいのよ。私はあの宇宙人に騙されて泣き寝入りが一番嫌だったし、あんたは本当に騙されていただけみたいだったからね」
「ありがとうございます」
「おめでとう、妖夢」
紫が隙間から現れて、妖夢を祝福する。
「紫様…」
「さ、白玉楼に帰りましょう。幽々子が待ってるわ」
「…」
気まずそうに目をそらす妖夢を紫が鼓舞する。
「幽々子から一通りの事は聞いたわ。貴女が戻りづらいのも分かる。でも、きちんと謝って許してもらうの。大丈夫、私もついてるわ。ね?」
そう言うと、妖夢は顔を上げて元気よく頷き、隙間に入っていった。
そして、妖夢は幽々子にした事を謝り、幽々子もそれを許した。
そして今日もまた、妖夢は幽々子に仕えるのだった。
~どこかの円盤~
円盤から、妖夢の戦いを見ていた宇宙人が勝負の結果を告げる。
「×××様、ジュブナルがやられました」
「あ、あの腕利きの剣士がやられただと!?」
別の宇宙人が驚きの声を上げる。
「並びに、ヤツの護衛超獣、ファイヤーモンスまでも倒されました」
「そんなバカな…」
「ジュブナルは博麗の巫女の増援が効いたようで、ファイヤーモンスは幻想郷を管理する妖怪とその式に…」
悔しそうに敗北の理由を告げる。
すると、リーダー格と思しき者が口を開く。
「やはり、幻想郷の者どもは外の人間たちより強いな…。●●!あの囚人を向かわせろ!」
「分かりました!」
結果を報告した宇宙人は、急いで別の部屋へと向かった。
「ふふ…。いくら博麗の巫女といえども、アレを使われれば非情に攻めるわけにはいくまい…。フハハハハハ…」
侵略者達との戦いは、始まったばかりであった…
侵略者達の新たなる挑戦が始まる!
暴れ出す里の人間たちに、凶悪な宇宙人の影を見出せ!
次回幻想怪獣記、「その侵略をこえてゆけ」さあ、次回もみんなで見よう!