黒江が好きぃぃぃぃぃ!!   作:ユルい人

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遅くなってすみません……


第13話

大天使からの祝福を受けた翌日。二宮さんからの召集を受けた俺は指定された部屋に向かっていた。

 

「昨日の事は夢じゃないんだよな」

 

あの後黒江さんが途中で「用事があるのでここで失礼します。また明日会いましょう」と笑顔で言いどっかに消えて行った。去って行く黒江さんを見送り一人家に帰った俺はまず日記を書いた。3冊程。次にスマホで自撮りした。内容は今日あった事。そして最後に頬をつねりまくった。ペコちゃんみたいに赤くなった。凄く痛かった。夢じゃなかった。よし頑張ろう。

 

「おはようございまーす!ふべっ!」

 

気合いが入り元気良くバンッ!と扉を開け中へ入るとなにかが顔を直撃した。すわ敵襲か!と思い足元に落ちた物を拾い上げる。なんだこれ薬の箱?なんでこんなにものが?

 

「でかい声を出すな……」

 

恨みがましい声が聞こえ声のする方を向くと、頭を抑え顔を歪める二宮さんの姿が。他にも太刀川さん堤さんの死体があり、隅では木虎さんがそれをバカを見るような目で見ている。なにこれどういう事?

 

「木虎さん、これは?」

 

「昨日模擬戦をした後あなたの鍛え方について議論してたらしいわよ」

 

「それでなんでこうなるんですか?」

 

ため息を吐きながら木虎さんが説明してくれる。内容はこうだ

 

二宮さんと太刀川さんが喧嘩ばかりして話しが進まない。

これじゃいかんと思った堤さんが酒でも飲んで仲良くやろう。

最初は渋ってた二宮さんだったらしいが、太刀川と堤さんが飲むのを見てしょうがなく飲む。

酒が入り更に話しが進まなくなる。てかもう普通の飲み会になる

加速する愚直。酒が入り熱くなる野郎3人。てか煽る堤さん。おら飲めよ、1位の癖にその程度か?

結果のんだくれのおっさんスーツverと死体が出来上がり。

 

なにやってんだこの人達は。

 

「木虎さんは何故ここに?」

 

そう問うと木虎さんがギンッと鋭い目付きで睨んでドスドスと歩いてくる。

 

「何故?じゃないわよ!あなたの訓練を手伝う為に決まってるでしょ!と言うかなんで私に連絡しなかったのよ!知らない間に二宮さん以外にも増えてるし!私の事はもうどうでもいいって言うのはの!?」

 

「いやいやいや。なんでそうなるんですか」

 

「だってそうじゃない!3人よ!3人!私だけだと思ってたら一人増えて気付いたら3人も増えてたのよ!初めてだった相手だっから一人位は許してあげよう!そう思ってたけど3人はやりすぎでしょ!もう私はいらない女なの!?」

 

「それは聞き捨てなりません!俺が木虎さんをいらないと思う事なんて絶対ありえません!あんなに優しく色々教えてくれたのは木虎さんだけなんですから!この3人は自分のやりたいようにやるだけで木虎さんとは全然違います!」

 

「だったらなんで連絡しなかったのよ!」

 

「木虎さんボーダー以外にアイドル業もしてるからあまり迷惑かけないように思ったからです!」

 

「そんなの気にしなくていいの!だって私にはあなただけしかいないんだから!」

 

木虎さんって俺以外に弟子作ってないんだ。意外だな。こんな素晴らしい人なのにっと、今はそれよりも荒ぶる木虎さんを静めねば……

 

「あ、でも最近は変なメガネを教えたりもしてるから、亮平君だけじゃないのかな?」

 

我勝機を得たり!ぽつりと溢したその言葉、逃しはしませんぞ!

 

「あー!木虎さん嘘付きましたね!俺だけって言ったのに他にもいるじゃないですか!俺しかいないとか言ってどうせその人と楽しんでたんでしょ!」

 

「ち、違うのよ!あれはあまりにも必死だったからちょっと可哀想だと思ってつい!た、確かに覚えは悪くないから教えるのちょっと楽しかったけど……」

 

「ほら!」

 

「待って!違うの!それは曇ってたメガネを拭いてあげた位のものなの!あなたみたいにはしてないの!お願い信じて!」

 

「うるせえって言ってんだろ……」

 

のんだくれが何か言ってるが無視。今それどころじゃない。弱々しく薬が飛んでくるがひょいっと避ける。

 

「違うの、違うのよ、だって私は、私にとってあなただけが」

 

木虎さんが何か言おうとした時後ろのドアが開く気配が。これは、天使か?背後で開かれたドアから天使の気配を感じるちょっと受かれる俺。だがそんな俺に木虎さんが死の呪文を唱える。

 

「初めてを捧げた人だから……」

 

Oh……嘘だと言って……なんて事言ってんだこの人……

 

「へぇ……へぇぇぇぇ……そうなんだ……ふーん……」

 

何がそうなんだなのか俺が知りたいところだが、一先ず振り向き天s……あれ?天……使?あの、謝りますんでその冷たい目をするの止めてくれません?だめ?ですよね

 

「待って下さい!これは違うんです!黒江さん!あなたは何か勘違いをしている。今木虎さんが言ったのはそう言う意味じゃないんです!」

 

「なにも違わないわよ!本当に初めてだったのよ!」

 

「お願いしますから今は少し黙って下さい!」

 

「へぇぇ……初めて貰ったんだ、ふーん……」

 

「違う……訳ではないですが!この初めてというのは木虎さんの」

 

「黙れなんて酷いわ!あんなに手取り足取り、なんなら首や胴体まで取って優しく教えてあげたのに!あんなに激しく突き合ったのに!」

 

「だからあんたはなんでそう勘違いしそうな言い方をするんだ!聞いて下さい黒江さん!今のは」

 

「田中」

 

はい

 

「正座」

 

はい

 

「木虎先輩」

 

「双葉ちゃんも酷いと思うでしょ!亮平君ったらあんなに」

 

「少し、お話ししましょう」

 

「え?うん、それは嬉しいお誘いだけど、今はそれどころじゃ……」

 

「安心して下さい。今の私は木虎先輩以上にそれどころじゃないので。さっイキましょうか」

 

え?それはどういう……えっ、双葉ちゃんから手を繋いで……!どうしちゃったの!?私の事大好きになっちゃったの!?それならそうと早く言ってくれれば!あ、あれ?どこ行くの?そ、そっちは行き止まりよ?あとちょっと握る力が強いかなぁなんて思っちゃったりしてるんだけも。あっ!嫌な訳じゃないのよ?双葉ちゃんと手を繋げてとっても嬉しいんだけど手がメコメコ言ってるからちょっと弱めてくれると嬉しいかなぁと思っただけで、あっ、やっと止まってくれた。ねえ双葉ちゃんこんな所に連れて来てなにをす………あの、双葉ちゃん、ちょっと目が怖いんだけど……私なにかしちゃった?もしそうなら謝る、え?ちょ、まって!いきなりなにを!?あ!ダメ!こんなところでそんなとこを!あ、だめ、双葉ちゃん!そ、そんな、そこ……は、あっ、あ、あああああああああ!!

 

 

 

 

 

黒江さんと木虎さんが帰って来る頃には二宮さん達もある程度回復したのでこれからの話しをする事に。帰って来た時木虎さんがヨロヨロしながら顔を真っ赤にしてたが一体何が。

 

「双葉さん、凄い……」

 

そんな木虎さんは何故か黒江さんへの敬称が変わっている。ちらりと黒江さんを見る。笑っている。可愛い。でもちょっと怖い。可愛い。

 

ヨロヨロと机に寄り掛かる木虎さんを横目に復活した危面組とニコニコ黒江さんを交えレッツ作戦会議。

 

「実践に勝るもの無し。行くぞ田中」

 

と思いきや、アボン祭りの時のように有無を言わさず俺の腕を掴み模擬戦ルームへ向かおうとする太刀川さん。え?もしかして祭継続中?

 

「おい。それは話しが終わってからだと昨日言った筈だ」

 

ドナドナされそうになる俺に二宮さんが待ったをかけ、それに太刀川さんがあれ?っと頭を傾ける。

 

「ん?そうだったか?すまんすまん、ついいつもの癖で」

 

大して悪びれず謝る太刀川さんに二宮さんがため息を一つ吐く。あれ?ちゃんと話し合いもしてたんだ。てっきり飲み会ではしゃいでて忘れてるものだとばかり思ってたんだけど。太刀川さんと共に引き返し危面組+黒江さん木虎さんを交え今度こそレッツ作戦タイム。無駄に格好よく足を組む二宮議長がリモコンをピッと操作する。

 

「お前にはまず影浦と村上の戦闘を見て貰う」

 

そう言いテレビに視線を向ける議長に釣られるように皆でテレビ鑑賞。影浦さんと村上さんがどんな戦い方をするかまずは見てみる事に。さて、どんな人達なのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結論。まじでこの人達強い。簡単に言えば影浦さんはサトリでバーサーカーで村上さんは強くて睡眠学習。流石B級2位とランキング4位の人達だ。影浦さんは感情受信体質と言うサイドエフェクトを持っていて、人の感情。悪意、敵意、好意、好奇心等の人が持つ想いを自分の意思とは関係無く感じ取ってしまうらしい。このサイドエフェクトの意味するところは攻撃するときに漏れる殺気や緊張等が触覚を刺激し、それにより狙いがバレバレになる。村上さんの強化睡眠学習は戦った後短時間でも寝るとパワーアップ。その名の通り戦った相手の動きを超学習しお前の動きは既に見切った状態になる。なんだこれ?卑怯じゃね?

 

そんな人外1歩手前まできてる二人に戦慄する俺だったが、映像を見てて一つ気になる事が

 

「この伸びるスコーピオンみたいなのは……」

 

「マンモスだ」

画面に映る影浦さんが見たことの無いトリガーを使っていたので疑問を感じぽつりと溢すと、間髪入れずに太刀川さんが教えてくれる。太刀川さんを見る。太刀川さんが真顔で頷く。俺も頷き返し再び画面に目を向ける。マンモス、か。なんて強そうなトリガーなんだ……

 

「お前は記憶力をどっかに置き去りにしてんのか?どんだけバカなら気がすむんだ?それともボケてんのか?あ?どうなんだ?」

 

まるでカマキリの鎌の如く走る影浦さんの超古代トリガーマンモスに戦慄していると、二宮さんが太刀川を珍獣でも見るような目で見ながらちょっとキレる。

 

「バカとはなんだバカとは。俺はちょっと勉強が苦手なだけだ」

 

「マンティスをマンモスと間違えるバカにバカと言って何が悪い」

 

「あれ?マンティスだっけか?ははは、悪い田中。間違えた」

 

いえ、俺はいいんですけど、二宮さんが、その…凄く、怖いです……

今の太刀川さんの間違いが二宮さん的に悪い意味でドストライクだったのか、凄く不機嫌オーラを出しながら指をとんとんさせている。

 

「悪いじゃねえよ。レポートはしない勉強もしない、その上物覚えも悪い。それでA級1位名乗れるのか?」

 

「名乗れるぞー。強いからな」

 

イラッ☆

 

文字にすればこんな感じのが二宮さんから出てきた。無言ですっと立ち上がる二宮さんに堤さんが慌てたように立ち上がり二宮さんと太刀川さんの間に入る。

 

「お、おい二人共。今は喧嘩してる場合じゃ」

 

「「うるせえよ10位」」

 

「んだとこらぁ!?もういっぺん言ってみろぉ!」

 

「「10位」」

 

「んんぅ、普通本当に言うか?そりゃお前らに比べたらあれだけど俺だって頑張ってるんだぞ?傷つくんだぞ?なのにそんな」

 

「「昨日あんだけ煽った奴が今更なに言ってんだ?」」

 

「ごめん」

 

無駄の無い動きで頭を下げる堤さん。ほぉ、あれは中々の動きだ。Bランク相当の謝罪能力とみた。

 

「悪かったなジャージじゃなくてスーツなんか着てよ。スーツなんて着てるからボーダーじゃなくてホストに見えるんだよな?悪かったなイロモノ部隊でよ」

 

「いや、あれはそういう……」

 

「俺なんて延々と成績の事なじなれた上に、その少し生えてる顎髭なに?おしゃれのつもり?って、もはや ボーダーと全く関係無い事で絡まれ続けたんだぞ?」

 

「ごめん、いや、ごめんなさい」

 

「円滑に話し合いをする為に酒を飲もうと言ったお前が何故いの一番に酔っ払ったんだ?しかも田中の話しとはまっっったく関係の無い煽りばかり言いやがって」

 

「俺なんて頭の出来と髭の事ばかりだった」

 

「いや、本当にすみません。あの時はどうかしてたんです。謝ります、謝りますからもうその話しはその辺にしといて田中の事について話しを…」

 

「「お前俺達がそれを言ってなんて言ったか覚えてるか?俺達は覚えてるぞ。田中の話しをしようと持ち掛けた時お前は。うるせえ飲めよAB髭スーツ。さっさと飲めよオシャレホストとボス髭の1位コンビ、1位の名が泣くぞってな。忘れたとは言わせないぞ?」」

 

「だからごめんって言ってんじゃん!そんなに堤いじめして楽しいのか!?」

 

「「お前どの口でそんな事言ってんだ?昨日はむしろ俺達が……」」

 

俺の話しはどこに逝ったのか延々と愚痴と謝罪のループを繰り返す20歳達。そんな大人達を見てふと思った事があった。

 

「黒江さん黒江さん。黒江さんが言ってた格好良い大人ってあんな感じですか?」

 

もしかしたらこれが黒江さんの求める大人かと思い問い掛けると無言で口を一文字にきゅってして腕でばってんを作られた。なにこれ可愛い。

 

ちょっとお茶目な返答をしてくれた黒江さんとそんな黒江さんに萌える俺。未だ言い争いを続ける大人?達のすぐ側では戦闘シーンが流れ続けるテレビを何故か抱き締めている木虎さん。この人大丈夫かな?ずっと顔赤いけど

 

「黒江さん、凄かった……本当に凄かった……いや、あれは本当にもう」

 

元気そうです。さて、俺はなんの為に呼ばれ、いつまで正座してればいいのだろうか?

 

「分かったよ!脱ぐよ!脱げばいいんだろ!ちくしょう、10位とかよく死ぬ堤とかばかにしやがって!おらよく見とけ!これが男堤の生き様だぁ!」

 

聞こえてくるのはどういう流れでそうなったのかは知らないが、服をバーストさせようとする堤さんの叫びと木虎さんのちょっと危ない声。目の前には未だ口をきゅっとさせばってんを作る黒江さん。俺何しに来たんだっけ?あ、黒江さんはあっち向いてて下さいね?変なの見ちゃうとあれですから。

 

 

 

 

 

 

 

 




ちょっと投稿ペース落ちると思います。

ごめんなさい。
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