黒江が好きぃぃぃぃぃ!!   作:ユルい人

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遅くなって本当にごめんなさい……


第15話

ぷるぷる黒江さんを堪能した翌日。昨日と同じ部屋に来るように言われた。ちなみに昨日の帰りに黒江さんから明日は防衛任務があるので参加出来ないと思いますとちょっとしょんぼりしながら言われた。頼りになる皆さんがいるので俺の事は気にしないで下さいと言ったら、暫くの間空を見上げた黒江さんから「頑張って下さいね」との言葉を頂いた。黒江さんも頑張っているなら俺も頑張らねばと気合いを入れた所で部屋に到着。中へインする。

 

「来たか」

 

中へ入ると腕組みをし壁に寄りかかった堤さんが出迎えてくれた。なにやら格好いい大人な風囲気を醸し出している。回りの皆さんは呆れた顔で堤さんを見ていた。

 

「待っていたぞ田中、さあ座れ。時間は待ってちゃくれないんだぞ」

 

なんか堤さんがおかしい。キランっと歯を光らせ椅子を指差す堤さんはこれじゃない感が半端じゃなかった。

 

「堤さんどうしたんですか?いつもとキャラ違いません?また酔っ払ってるんですか?もしくは変な物でも食べました?」

 

「俺はいつもこんな感じだ」

 

「いや、そんなキャラ初めて見ましたよ?」

 

「いつものは仮の姿だ」

 

二十歳にもなってなにを言ってるんだろうこの人。大丈夫かな?

 

「仮の姿って、なんでまたそんな事してるんですか?」

 

「敵の目を欺く為だ。ボーダーに敵のスパイがいるかもしれないだろ?そいつらの目を欺く為に普段はちょっと。ほんのちょっと情けない堤を演じているんだ。本来の俺はこんな感じなんだぜ?」

 

「ちょっとなに言ってるか分からないです。木虎さん」

 

「昨日の醜態で亮平君に呆れられたと思ったらしく、あれは仮の姿で今日からニュー堤さんになるから話しを合わせてくれってお願いされたのよ」

 

「なんで言っちゃうの!?」

 

あ、いつもの堤さんだ。

 

約束が違うじゃないか!と木虎さんに詰め寄る堤さんを横目に、二宮さん達に挨拶する。

 

「おはようございます」

 

「ああ」「おはようさん」と挨拶を返されたところで今日の予定を聞くと、この後ここに居る面子で仮想影浦さんと村上さんになり模擬戦をすると言われた。影浦さんは超古代トリガーを持っており、村上さんは皆オラに技術を分けておくれ状態の勉強家。確かに無策で突っ込むにはきびしい相手だな、と二宮さんの言葉に頷き部屋を見渡す。ワイヤーガンナー師匠と仮の姿ガンナーが言い争いをしている。目の前の二人を見る。爆撃魔と斬撃魔。仮………想?

 

「二宮さん。仮想と言う言葉の意味を知ってますか?」

 

「太刀川ならともかく俺に聞くとはいい度胸だな」

 

「おいおいバカにするなよ。俺だって仮想の意味位分かるぞ?」

 

「どういう意味か言ってみろ」

 

「あれだろ?仮想の敵を想像する的なあれだろ?」

 

「お前は本当にどうやって大学に入ったんだ?用途は間違っていないが何故そんな小学生のような答えが出てくるんだ?」

 

「間違ってないならいいだろ」

 

「田中」

 

「実際にない事を仮にあると想定して行う事。例えで言ったら[堤さんがニュー堤さんになると仮想した時の反応は?]答え。頭の心配をする、です」

 

「悪くないな」

 

「ありがとうございます」

 

なんだよそれ!と言う叫びをスルーし再度二宮さんに問う。

 

「それで仮想の件についてなんですが、誰が誰役をするんですか?」

 

かすってるとしたら木虎さんと影浦さんが同じスコーピオン使いくらいだ。他は爆撃斬撃銃撃で仮想も糞もないとおもうんだけど?

 

そんな疑問を抱きながら二宮さんからの返事を待っていると、誰か来たのか部屋の扉が開いた。

 

「来たか」

 

扉の方を見ながらそう言う二宮さんに釣られる様に扉に顔を向けると

 

「この前ぶりだなホラー少年」

 

「お、お邪魔します」

 

「あれ?空閑さん?と…………どなたでしょうか?」

 

部屋に入って来たのは口を3にしつつ手を上げ挨拶する空閑さんと、初めて見る眼鏡をかけた礼儀正しそうな男の人だった。

 

「お久しぶりです空閑さん。何かご用でしょうか?」

 

「二宮さんに呼ばれて来たんだ。俺と修でホラー少年の特訓を手伝ってくれと頼まれてね」

 

そう言えばこの人変態スコーピオン使いだったもんな。仮想影浦さんにはピッタリかもしれん。と言う事はこちらの眼鏡の人は仮想村上さんと言う事なのかな?

 

「わざわざすみません。」

 

「なんのなんの。変わりにこっちも二宮さんや太刀川さんと模擬戦をしてくれるから礼を言われる程でもないよ」

 

え?そうなの?空閑さんの言葉を確かめる為振り返り二人を見ると、二宮さんはふんっと鼻を鳴らし太刀川さんはにこにこ笑いながら親指を立てた。おお、まじか。ありがたい。心の中で危面組とか呼んでごめんなさい。今度からちゃんと師匠と呼びます。ありがとうございます。

 

頭を下げ師匠二人にお礼を言った後もう一人の男の人に向き直りお辞儀をする。

 

「えっと、初めまして。田中亮平と言います。好きな事は黒江さんの事を考える事です。と言うか黒江さんが好きです。よろしくお願いします」

 

「あ、これはご丁寧にどうも。僕は三雲修って言います。好きな事は、そうだなぁ………特訓、する事かな?好きな人はまだいませんが、最近よくしごいてくれる女の子はいます」

 

あれ?見た目と違って意外に脳筋な事を言いだしたぞ?趣味は読書とか言うと思ったんだけど。てかしごいてくれる女の子ってあんた。

 

見た目と違い予想外の事を言う三雲さんにやや引く俺。好きな女の子がいないのによくしごいて貰う女の子はいるのか。レベル高いなこの人。

 

「なるほどなるほど。それはまた随分と新しい属性の女性とお知り合いなんですね」

 

しごいてくれる系女子との関係をちょっと嬉しそうに言うなんて、三雲さんは中々特殊な方なんだな。

 

「最初はとりつく島もなかったんですけど。ちょっと前位からやけに親切に教えてくれるようになりまして。最近では眼鏡が曇ると拭いてくれるようにもなったんです」

 

それはなんと答えれば正解なんでしょうか?

 

「なるほど。それは………なんかいい感じですね?」

 

「はい」

 

脳筋かと思いきや中々に柔らかい風囲気で話す三雲さんに、今まで周りにこう言うタイプの人はいなかったなぁと思いながら会話をしていると。隅の方で木虎さんが堤さんを椅子に縛り付けているのが見えた。あやすのが面倒臭くなったのかな?いい仕事したとばかりに額を拭う木虎さんがふいに俺達の方を見る。固まる。ぎょっとした顔になる。あわあわしながらパタパタと駆け寄って来る。

 

「なんで三雲君がここにいるのよ!」

 

「あ、木虎」

 

おや?お知り合いですか?

 

「三雲さんは俺の特訓に付き合ってくれる為に来てくれたんです」

 

木虎さんの質問に答えると、木虎さんが「は?」みたいな顔で暫く固まり

 

「はあ!?え!?こんなのが影浦さんや村上さんの代わりをするの!?なんでそんな事になったの!?」

 

「すみません。逆に聞きたいんですけどなんでそんなテンション高いんですか?」

 

何故かテンションMAXで叫ぶ木虎さん。そんなMAX木虎さんの雄叫びで横にいる三雲さんが膝から崩れ落ちる。

 

「こんなの………」

 

「あっ!」

 

崩れ落ちる三雲さんに木虎がやっちまったみたいな顔をしながら駆け寄り手をブンブンさせる。

 

「こ、ごめん!ち、違うの!今のはつい本音が出ちゃっただけで!」

 

「本音……」

 

「あわわわ……」

 

ズーンと影を背負う三雲さんにわたわたとテンパる木虎さん。なにこれ、展開が速すぎて付いていけない、

 

「えっと、お二人はお知り合いなんですか?」

 

良くわからない状況だったが、取り合えず場の空気を変える為軽く質問してみる。

 

「知り合いと言うか、予備と言うか………もう一人の弟子擬きと言うか……」

 

「擬き……」

 

弟子?ああ、前に言ってた眼鏡を拭く関係の人か。

 

「木虎さんが作った二人目の男の人でしたか」

 

「「「「「「え?」」」」」」

 

俺の言葉に部屋に居た人全員が驚きの声を漏らす。あれ?なんか変な事言ったかな?てかなんで木虎さんまで驚いているんですか?何故かしんっと静まり返る部屋になんかやっちまった感漂う俺。あれ?なんでこんな空気になってんの?

 

「………木虎」

 

ちょっとどころか、半端じゃない居心地の悪さを感じていると、二宮さんがやや躊躇いながら口を開く。

 

「別にお前の私生活にどうこう言うつもりはないが、お前はボーダーで広報の任務もしている。年頃だからそう言う事に興味を持つのは分かるが、そう言うのは一人に絞らないと後々後悔する事になるぞ」

 

「まっ、ち、違!」

 

「あー。俺はそう言うの良く分からんが。手当たり次第ってのは良くないと思うぞ?まあ木虎にも木虎の考えがあるんだろうが」

 

「待って!本当に待って!違うんです!これは!」

 

「爛れた木虎、か。これも思春期ゆえの過ち、か。まあ長い人生そんな事もあr」

 

「ギャク担当は黙ってて下さい」

 

「せめて最後まで言わせてくれたって良いじゃないか!」

 

なんか良く分からんが、取り合えずやっちまったって事だけは理解した。慌ただしくなる部屋に俺の脳はアボン寸前。あわあわと危面組に説明する木虎さんが目に涙を浮かべ、キッと俺を睨み始めたところで土下座スタイルに移行する俺であった。ごめんなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木虎さんと皆さんにごめんなさいしてからちゃんと説明しなんとか場を収めると、二宮さんからチョップを頂いた。

 

「誤解を招く言い方をするな」

 

「ごめんなさい」

 

「謝るのは俺じゃないだろ」

 

「はい。木虎さん。本当にごめんなさい」

 

「…………今度、双葉ちゃんも一緒で買い物に行ってくれるなら許す……後今度佐鳥先輩の家に荷物送ったら双葉ちゃんにあることない事吹き込むから」

 

「本当にすみませんっしたぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ゴンっと頭を叩き付け全力で謝罪する。この人はなんて恐ろしい事を言うんだ!悪魔も真っ青な所業だぞ!まあ俺が悪いんですけどね。木虎さんも佐鳥さんも本当にすみませんでした。ごめんなさい。

 

なんとか木虎さんからの許しも得れたところで模擬戦ルームへ移動する。移動の道中木虎さんが三雲さんに「亮平君に変な事言ってないでしょうね?私は優しい師匠だってちゃんと言った?どうなの?」「いや、そんな事を言う暇無かったから」「そんな事とはなによ!」「なんで怒るんだよ」「弟子の癖に師匠に口答えする気!?」「俺は擬きなんだろ。だったら正式な弟子じゃない」「あっそう言う事言うの。ふーん。ならもういいわよ!今後一切指導してあげないから!」「ごめんなさい」「ふんっ」と仲良さそうにお喋りしていた。そんな木虎さんと三雲さんのお喋りをBGMに歩く事数分、模擬戦ルームに到着。模擬戦ルームに着くと二宮さんが少し考えたような顔をした後、俺と空閑さんを見る。

 

「まずは田中と空閑からだ」

 

どうやら最初の相手は空閑さんのようだ。空閑さんの変態的な強さを知っている俺は自分に気合いを入れる為頬を両手で叩く。

 

パーンッ!

 

予想以上に力が入っていた為滅茶苦茶痛かった。だがあの空閑さんを相手にするならこの程度じゃ足りないだろうともう一発気合いを込める。

 

バチーンッ!!

 

力加減を間違え脳が揺れた。もうこのやり方はしないと心に誓う。

 

「よろしく頼むよホラー少年」

 

手を差し伸べる空閑さんの手を握り頭を下げる。

 

「ばび。ごぢらごぞよぼしぐ、おねがいじまず」

 

腫れた頬のせいで喋り辛かったがなんとか言葉を放つ。そんな俺をバカかこいつはみたいな顔で見ていた二宮さん達に見送られそれぞれのルームに入って行く。さて、これだけ皆さんに協力して貰うんだから情けない姿は見せれない。あの時はずたぼろにやられたが、俺だって成長している。空閑さん。今度こそちょっと手強くなった俺を見せてあげますよ。ベットに横になる前に深呼吸を一つし、気合いを入れる。

 

バッッッチィィィィィン!!!

 

俺はバカか。

 

 

 

 




明けましておめでとうございます(小声)

戦闘シーン書いた事無いからどう書けばいいかと迷ってたらこんなかかってしまって……戦闘シーン無かったですけど……

予定より遥かに話数がかかりそうな上にポンコツな戦闘シーンになると思いますが我慢して頂いただけると幸いです。

遅くなってごめんなさい。
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